介護保険法 第143条(地方税法の準用)
クイックジャンプ
保険料その他この法律の規定による徴収金(第百五十条第一項に規定する納付金及び第百五十七条第一項に規定する延滞金を除く。)については、地方税法第九条、第十三条の二、第二十条、第二十条の二及び第二十条の四の規定を準用する。
この条文の基本情報
地方税法の準用とは何ですか?
定義地方税法の準用とは、介護保険法第143条に定められた規定で、「保険料その他この法律の規定による徴収金(第百五十条第一項に規定する納付金及び第百五十七条第一項に規定する延滞金を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第143条(地方税法の準用)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第143条の条文原文は「保険料その他この法律の規定による徴収金(第百五十条第一項に規定する納付金及び第百五十七条第一項に規定する延滞金を除く。」で始まります。
- 介護保険法第143条は第一節 費用の負担に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第143条の前の条は介護保険法第142条です。
- 介護保険法第143条の次の条は介護保険法第144条です。
- 介護保険法第143条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第143条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第143条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/143
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法143条は、介護保険料等の徴収金に地方税法の相続承継・繰上徴収・書類の送達・公示送達等の規定を準用し、地方税と同様の手続で徴収できるようにする規定である。
Q · 親が介護保険料を滞納したまま亡くなったら、その分は子どもが払うの?
原則は相続人が承継するが、相続放棄すれば承継しない
介護保険法143条は、地方税法9条(相続による納税義務の承継)を介護保険料の徴収金に準用しています。そのため、被相続人が滞納していた介護保険料は相続人に引き継がれます。ただし、相続放棄(民法939条)をすれば承継しません。限定承認なら相続財産の範囲に限られます。いずれも相続開始を知った時から3か月以内(民法915条1項)に手続が必要です。
解説
介護保険法143条は、条文だけ眺めても何も分からない。地方税法の条文番号が五つ並んでいるだけだからだ。だがその五つを開くと、あなたの生活に直結する四つのルールが姿を現す。地方税法9条は相続による承継、つまり親が介護保険料を滞納したまま亡くなれば、その未払いは相続人であるあなたに移る。13条の2は繰上徴収、破産や差押えがあれば納期限前でも一括請求される。20条と20条の2は書類の送達と公示送達、あなたが転居先を届け出ていなければ、市町村の掲示場に貼り出すだけで督促状は届いたことになる。20条の4は期限の特例、納期限が土日祝なら翌開庁日。「準用する」というそっけない二文字の裏で、預金差押えまでの線路はすでに敷き終わっている。
法的な位置づけ
介護保険法143条は、介護保険料等の徴収金に地方税法の総則的規定を準用する規定である。準用対象は地方税法9条(相続による納付義務の承継)、13条の2(繰上徴収)、20条(書類の送達)、20条の2(公示送達)及び20条の4であり、150条1項の納付金と157条1項の延滞金は準用対象から除かれる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.届いた書類の種類と日付を確認 市町村から届いた封筒を開封し、納付通知・督促状・差押予告のどれかを確認する。発付日・納期限・金額を控え、自分が徴収手続のどの段階にいるかを把握する
- 2.住所変更の届出を済ませる 転居して住所変更を届け出ていない場合は、直ちに市町村へ届け出る。通常の送達先を確保し、公示送達への切替えを防ぐ
- 3.介護保険担当課で滞納額を照会 本人または相続人として、市町村の介護保険担当課に滞納額、督促の経過、差押えの有無を照会する。相続の場合は相続人であることを示す書類を用意する
- 4.分割納付または相続方針を決定 本人の滞納なら収支資料を示して分割納付を申し出る。相続人なら滞納額を他の債務と合算し、熟慮期間3か月内に単純承認・限定承認・相続放棄を選ぶ
- 5.差押え済みなら送達記録を確認 すでに差押えが入っている場合は、処分の日付と送達方法(通常送達か公示送達か)の記録開示を求め、通常の送達が尽くされていたかを検証する
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険法143条とは何ですか?
介護保険料などの徴収金について、地方税法9条・13条の2・20条・20条の2・20条の4を準用すると定める条文です。徴収手続を地方税に合わせています。
Q2介護保険料の繰上徴収とは?
破産や強制執行の開始などの事由があると、納期限前でも保険料を一括で請求できる仕組みです。地方税法13条の2を本条で準用しています。
Q3介護保険料の滞納は何年で時効になりますか?
徴収権は2年で時効消滅します(介護保険法200条1項)。ただし督促があると時効は更新されるため、単純に2年待てば消えるわけではありません。
Q4介護保険料を滞納すると差し押さえられますか?
差し押さえられます。介護保険法144条と地方自治法231条の3により、裁判所の判決がなくても預金や給与の差押えが可能です。
Q5介護保険料の督促状が届いたらどうすればいい?
発付日と金額を確認し、早めに市町村の介護保険担当課へ連絡します。一括が難しければ、収支の資料を持参して分割納付を相談しましょう。
Q6介護保険料 滞納 いつまでに払えば給付制限を避けられる?
時効で消滅した未納期間があると、介護保険法69条により給付額が減額されることがあります。時効前に納付すれば減額の対象期間は生じません。
Q7転居届を出さないと介護保険料の通知はどうなる?
住所不明で通常の送達ができないと、公示送達に切り替わることがあります。掲示を始めてから7日経過で送達があったとみなされます。
Q8介護保険料の滞納は家族も払う義務がありますか?
普通徴収では、世帯主と配偶者が連帯して納付する義務を負います(介護保険法132条)。本人死亡時は相続人に承継されます(本条・地方税法9条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親の介護保険料の滞納、相続放棄すれば払わなくていいんですか?
放棄すれば承継しません。地方税法9条の準用で滞納保険料は相続人に移りますが、相続放棄(民法939条)や限定承認で切れます。期限は相続開始を知った時から3か月(民法915条1項)。実務のポイント:迷うなら先に市町村の介護保険担当窓口で被相続人の滞納額を照会する。相続人であれば開示される。熟慮期間の最初の一週間で公債権の全体像を出せるかが分かれ目になる
Q2督促状なんて一度も受け取ってないのに、いきなり口座を差し押さえられました。おかしくないですか?
住所不明などで通常の送達ができない場合、市町村は公示送達(地方税法20条の2、本条で準用)へ切り替えられます。掲示から7日で送達とみなされ、以後の手続は適法に進みます。実務のポイント:争点になるのは自治体が通常の送達を尽くしたかどうか。住民票上の住所への配達記録や転居届の有無を、送達記録の開示請求で確認すると手続の瑕疵が出ることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「準用規定だから本体の条文ほど重くない」という前提で読み飛ばす人が多いが、問いの立て方そのものが誤っている。準用された地方税法9条は、あなたが一度も申し込んでいない他人(親)の債務をあなたに移す条文である。準用という形式の軽さと、効果の重さはまったく比例しない
- 公示送達という制度があることは何となく知っていても、その深刻度までは知られていない。市町村の掲示場に掲示を始めた日から7日を経過すれば、書類の送達があったものとみなされる(地方税法20条の2第2項)。以後の督促も差押予告も、法的には「あなたに通知済み」として積み上がる。知らなかったという主張は、原則として通らない
- あなたから見れば介護保険料は行政サービスの対価だが、法律から見れば地方税と同じ徴収力を備えた公債権である。市町村は裁判所の判決を取ることなく、預金も給与も差し押さえられる(介護保険法144条、地方自治法231条の3第3項)。この落差に気付かないまま放置した数か月が、残高ゼロという形で返ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 介護保険法143条:地方税法の相続承継・繰上徴収・送達規定を準用 | 介護保険法144条:徴収金を滞納処分の対象とする根拠 介護保険法200条:徴収権の2年消滅時効 |
| ユーザーへの影響 | 親の滞納が相続人に移る、通知が掲示だけで届いたとみなされる | 判決なしで預金・給与が差し押さえられる 2年で時効消滅するが、督促で更新される |
| 防御の手がかり | 相続放棄・限定承認、住所変更の届出、送達記録の確認 | 窓口での分割納付の申出 督促の有無と時期の確認(ただし時効消滅は69条の給付減額を招く) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には社会保険方式の介護保険はなく、長期照顧は税財源で運営されている。公法上の金銭債務の送達と強制執行は、行政程序法と行政執行法が一般的に規律する。
韓国の長期療養保険料は国民健康保険料と一体で徴収され、督促・滞納処分は国民健康保険法による。独立した社会保険方式である点は日本と同じ。
ドイツの介護保険(Pflegeversicherung)の保険料は疾病金庫を通じて徴収され、行政執行手続で強制徴収される。租税法を準用する日本の方式とは構造が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親の遺品を整理していたら、封を切っていない市役所の封筒から介護保険料の督促状が三通出てきた。滞納は18か月分。相続放棄の熟慮期間は残り20日。この滞納分は誰が払うことになる?
- あなたは62歳、介護保険料の普通徴収分を二度ほど払い忘れたまま引っ越し、転居届を出していなかった。督促状は旧住所に届き、やがて公示送達へ切り替わる。掲示から7日で「通知済み」となり、半年後、給与振込口座の残高が消える。あなたは自分が滞納処分の対象になっていたことを、銀行の記帳ではじめて知る。
- 父が施設に入所して三年、実家の郵便受けは誰も開けていない。役所の封筒はその中で積み上がっている。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被相続人の滞納が疑われたら、相続人であることを示して市町村の介護保険担当課へ滞納額と督促の経過を照会する2. 額が確定したら他の債務と合算し、単純承認・限定承認・相続放棄を比較、期限は相続開始を知った時から3か月(民法915条1項) 3. 承継する判断なら、納付計画を窓口と合意して滞納処分の進行を止める4. すでに差押えが入っている場合は、処分の日付と送達方法の記録開示を求める
訴えられた側:1. 督促状・差押予告書の発付日を確認、督促から10日経過で滞納処分が可能になる線を把握する2. 一括納付が無理でも放置せず、収入と支出の資料を持って窓口で分割納付を申し出る3. 転居していたなら直ちに住所変更を届け出る、公示送達への切替えを止めることが最大の防御4. 送達の有効性を争うなら、通常の送達が尽くされたかを送達記録の開示で検証する5. 2年の時効を待つ選択は、給付額減額を招くため原則として不利
時効(請求できる期限):保険料その他の徴収金を徴収する権利の消滅時効は2年(介護保険法200条1項、起算点は各納期限の翌日)。督促は時効の更新事由(同条2項)。公示送達は掲示を始めた日から7日経過で送達があったものとみなされる(地方税法20条の2第2項)。相続放棄・限定承認は相続開始を知った時から3か月(民法915条1項)。滞納処分は督促状発付日から10日経過後に可能
学説
一般的理解:介護保険料は地方自治法231条の3第3項にいう法律で定める歳入に当たる強制徴収公債権であり、本条の準用によって相続承継・繰上徴収・送達の各場面で地方税と同等の徴収力が与えられている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法(平成9年法律第123号)の制定により、徴収金への地方税法準用規定が置かれた。制度は2000年4月1日に施行された。
- 介護保険法 第144条徴収金を滞納処分の対象とする根拠
- 介護保険法 第200条徴収権の2年消滅時効と督促による更新
- 介護保険法 第132条普通徴収における世帯主・配偶者の連帯納付義務
- 介護保険法 第69条時効消滅した滞納期間に応じた給付額減額
- 介護保険法 第150条本条が準用対象から明文で除く納付金
- 地方税法 第9条本条が準用する相続による納税義務の承継
- 地方税法 第20条の2本条が準用する公示送達、掲示7日で到達擬制
- 地方自治法 第231条の3督促と滞納処分の例による徴収の根拠
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める