介護保険法 第145条(保険料納付原簿)
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市町村は、保険料納付原簿を備え、これに第一号被保険者の氏名、住所、保険料の納付状況その他厚生労働省令で定める事項を記録するものとする。
この条文の基本情報
保険料納付原簿とは何ですか?
定義保険料納付原簿とは、介護保険法第145条に定められた規定で、「市町村は、保険料納付原簿を備え、これに第一号被保険者の氏名、住所、保険料の納付状況その他厚生労働省令で定める事項を記録するものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第145条(保険料納付原簿)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第145条の条文原文は「市町村は、保険料納付原簿を備え、これに第一号被保険者の氏名、住所、保険料の納付状況その他厚生労働省令で定める事項を記録するものとする。」で始まります。
- 介護保険法第145条は第一節 費用の負担に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第145条の前の条は介護保険法第144条です。
- 介護保険法第145条の次の条は介護保険法第146条です。
- 介護保険法第145条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第145条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第145条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/145
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法145条は、市町村に保険料納付原簿の備付けを義務付け、第一号被保険者の氏名・住所・保険料の納付状況等を記録させる規定。記録は時効による給付額減額の根拠となる。
Q · 介護保険料を払わなかった記録って、役所にずっと残るの?
残ります。未納期は期別に記録され、将来の自己負担に影響します
介護保険法145条により、市町村は保険料納付原簿を備え、65歳以上の第一号被保険者の氏名・住所・保険料の納付状況を記録します。保険料の徴収権は2年で時効消滅し(同法200条)、時効で消えた期間がある人は、要介護認定を受けた後に給付率が引き下げられます(同法69条)。1割負担の人なら3割負担になり、高額介護サービス費も支給されません。原簿の記録は個人情報保護法76条で開示請求でき、誤りがあれば同法90条で訂正請求できます。
解説
市町村の窓口の奥に、あなたの名前が載った一冊の台帳がある。介護保険法145条が備え付けを命じる「保険料納付原簿」だ。そこには第一号被保険者(65歳以上の人)の氏名、住所、そして保険料をいつ納めたか、いつ納めなかったかが期別に刻まれている。地味な事務規定に見えるだろう。だがこの原簿は、将来あなたが要介護認定を受けたその日に、自己負担が1割で済むか3割に跳ね上がるかを決める根拠資料になる。保険料の徴収権は2年で時効消滅する(同法200条)。時効で消えた期間があると、市町村はその長さに応じて給付額減額の記載を被保険者証に入れる(同法69条)。しかも原簿の記録と、あなたの手元の領収書や通帳が食い違うことがある。そのとき証拠を持っているのは、役所ではなくあなたの側だけだ。
法的な位置づけ
保険料納付原簿とは、介護保険法145条に基づき保険者である市町村が備え付ける帳簿であり、第一号被保険者ごとに氏名、住所、保険料の納付状況その他厚生労働省令で定める事項を記録するものである。保険料の賦課・徴収の管理、徴収権の時効消滅期間の確定、および給付額減額等の給付制限の判断に用いられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.手元の納付記録を期別に整理する 領収書、納付済通知書、通帳の口座振替記録を年度別・期別に並べ、納付済みの期と不明な期を一覧にする。65歳到達直後や転入直後の普通徴収期間は特に念入りに確認する
- 2.市町村で原簿の記録を照会・開示請求する 住所地の市町村の介護保険担当に納付状況を照会する。期別の記録を正確に把握したい場合は、個人情報保護法76条に基づき保険料納付原簿の記録の開示を請求する
- 3.食い違いがあれば書面で訂正請求する 原簿の記録と手元の証拠が食い違う期があれば、個人情報保護法90条に基づく訂正請求を書面で提出する。証拠の写しを添付し、提出日と受付担当を控えておく
- 4.未納期は時効前に納付または分納相談する 実際に未納の期があれば、納期限の翌日から2年が経過していない期を優先して納付する。一括納付が難しい場合は窓口で分納を相談し、所得減少や災害が理由なら減免・徴収猶予も申請する
よくある質問 AI による整理
Q1保険料納付原簿とは何ですか?
市町村が介護保険法145条に基づき備え付ける台帳です。65歳以上の第一号被保険者の氏名・住所・保険料の納付状況などが記録されます。
Q2介護保険料 滞納 何年で時効?
保険料の徴収権は2年で時効消滅します(介護保険法200条)。起算点は各期の納期限の翌日で、時効完成後はその期の保険料を納付できなくなります。
Q3介護保険料を滞納すると自己負担は何割になる?
時効消滅した期間がある人は、要介護認定後に給付率が引き下げられます(法69条)。1割負担の人なら3割負担となり、高額介護サービス費も支給されません。
Q4介護保険料の納付記録はどこで確認できる?
住所地の市町村の介護保険担当窓口で照会できます。期別の記録まで確認したい場合は、個人情報保護法76条に基づき原簿記録の開示を請求できます。
Q5年金天引きなのに介護保険料の納付書が届くのはなぜ?
65歳到達や転入の直後は特別徴収(年金天引き)が始まるまで半年から1年ほどかかり、その間は普通徴収(納付書・口座振替)になるためです(法131条)。
Q6親の介護保険料を子が払う義務はある?
子が親と同一世帯の世帯主なら、親の保険料について連帯納付義務を負います(法132条2項)。世帯主でなければ、この連帯納付義務は生じません。
Q7介護保険料の納付記録が間違っていたらどうする?
領収書や通帳の引落記録をそろえ、市町村に個人情報保護法90条の訂正請求を書面で出します。口頭の申し出だけでは記録が残りにくいため注意が必要です。
Q8介護保険料を払えないときはどうすればいい?
放置せず市町村窓口に相談し、減免・徴収猶予の申請や分納の相談をします。時効完成前に納付の約束をしておけば、将来の給付額減額を避ける道が残ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1介護保険料って、滞納して2年経てば時効で消えるんですよね? それなら得なんじゃないですか?
逆です。時効(法200条)で消えるのは市町村の徴収権であって、あなたの不利益は残ります。時効消滅した期間がある人は要介護認定後の自己負担が1割から3割に引き上げられ、高額介護サービス費も支給されません(法69条)。実務のポイント:時効完成前に窓口で分納誓約を結べば時効は更新され、納付の道が残ります。「払えない」とだけ言って帰ると時効は進み続ける。同じ窓口でも、言い方ひとつで結論が変わる
Q2自分がいつ払ったか、役所の記録を見せてもらうことはできますか?
できます。145条の納付原簿に記録されたあなたの情報は保有個人情報なので、個人情報保護法76条の開示請求の対象です。誤りがあれば同法90条の訂正請求を書面で出せます。実務のポイント:窓口で出る「納付証明書」は納めた分の証明であって、どの期が欠けているかが一目で分かる様式とは限りません。期別の記録まで押さえたいなら証明書ではなく原簿そのものの開示を求める、そこが実務の差になる
間違えやすい点 AI による整理
- 滞納すれば督促が来る、そこまでは多くの人が知っている。深刻なのは督促が来なくなった後だ。2年で時効が完成すると(法200条)、市町村は徴収できなくなり、あなたも納めたくても受け取ってもらえない。滞納の放置は借金の帳消しではなく、給付額減額(法69条)という確定した不利益への一本道である
- 「自分は年金から天引きだから原簿は関係ない」という前提そのものが危うい。特別徴収(年金天引き)が始まるのは65歳到達や転入から半年から1年ほど後で、その間は普通徴収、つまり納付書か口座振替である(法131条)。原簿に空白が生まれるのは、まさにこの移行期間だ
- あなたから見れば「親の保険料」でも、法律から見れば世帯主であるあなた自身の納付義務でもある(法132条2項、配偶者は同3項)。この落差に気付かないまま同居を始めると、督促も差押えも自分の口座に届く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 介護保険法145条:納付状況を記録する(記録義務) | 介護保険法200条:徴収権・還付請求権の2年時効 介護保険法69条:時効消滅期間に応じた給付額減額 |
| 義務・効果の主体 | 市町村(原簿の備付けと記録) | 市町村の徴収権と被保険者の還付請求権の双方 要介護認定を受けた第一号被保険者(給付制限を受ける側) |
| 被保険者への影響 | 未納期が期別に記録され、後の判断の基礎資料になる | 時効完成後はその期の保険料を納付できなくなる 給付率が引き下げられ、高額介護サービス費も不支給 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の長期介護は税財源方式(長照2.0)で運営され、保険料の納付を前提としないため、納付原簿や滞納による給付制限という仕組み自体が存在しない
韓国の長期療養保険料は国民健康保険公団が健康保険料と一体で徴収する。市町村単位で原簿を持つ日本と異なり、全国一元の公団が記録を管理する
ドイツの介護保険料は医療保険と一体で賃金から源泉徴収されるのが基本で、介護金庫が保険者となる。日本のように市町村が65歳以上の保険料を別途記録する構造ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 65歳の誕生日の翌月に届いた納付書を、引き出しに入れたまま2年が過ぎていたとしたら? その月の保険料はもう納められない。市町村の徴収権が時効で消え(法200条)、消えた期間の長さに応じて、将来介護サービスを使う日の自己負担が1割から3割に上がる。今日から逆算して、まだ納付できる期が何期残っているかを数えるところから始まる
- 実家に住民票を移して親と同居を始めた。翌月、親宛ではなく自分宛に介護保険料の督促状が届く。世帯主は連帯して納付義務を負う(法132条2項)ため、原簿の未納欄に並ぶのは親の名前でも、滞納処分の相手はあなたになる
- 口座振替にしているのに未納通知が来た。数年前に一度だけ残高不足で引落としが失敗していて、それが原簿にそのまま残っている。通帳を持って窓口に行けば5分で終わる話だが、放置して2年を越えれば、その1期分が生涯ついて回る記録に固まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 手元の領収書と通帳の引落記録を年度別・期別に並べる2. 市町村の介護保険担当で納付状況を照会し、原簿の記録と食い違う期を特定する3. 食い違いがあれば個人情報保護法90条の訂正請求を書面で出す(口頭の申し出は記録に残らない) 4. 未納が事実なら、まだ時効が完成していない期から優先して納付し、一括が無理なら分納誓約を結ぶ5. すでに時効消滅した期があるなら、給付額減額の見込み期間を要介護認定の申請前に把握しておく
訴えられた側:1. 督促状の対象期間と名義を確認し、自分が世帯主として連帯納付義務(法132条2項)を負う分かどうかを切り分ける2. 差押え予告が来たら放置しない。介護保険料は地方税の滞納処分の例により、給与・預金が対象になりうる3. 所得の激減・失業・災害などが理由なら、市町村の減免または徴収猶予を申請する4. 全額納付が無理でも窓口には行く。接触と分納の記録があるかどうかが、滞納処分に進むかどうかの実務上の分岐になる
時効(請求できる期限):保険料その他の徴収金を徴収する権利、およびその還付を受ける権利は2年で時効消滅する(介護保険法200条)。起算点は各期の納期限の翌日。時効完成後は納付そのものができなくなり、その期間に応じて給付額減額(同法69条)。保険料に関する処分に不服がある場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求(介護保険法183条、行政不服審査法18条、条番号の現行効力を要確認)
学説
通説的理解:145条は被保険者に直接の権利義務を課す規定ではなく、保険者たる市町村の内部的な記録義務を定める規定である。ただし原簿の記録は、時効消滅期間の確定と給付額減額の判断の基礎となるため、実質的には被保険者の給付に直結する
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年)制定、平成12年(2000年)4月施行 介護保険法(平成9年法律第123号)の制定時に第8章の一部として置かれた規定。市町村を保険者とする社会保険方式を採用したことに伴い、第一号被保険者の納付状況を市町村自身が記録保持する仕組みが必要となった。その後の省庁再編に伴う委任先名称の変更を含め、改正回数と内容は人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法(平成9年法律第123号)の制定に伴い新設。平成12年(2000年)4月施行。市町村を保険者とする社会保険方式の採用に伴い、第一号被保険者の納付状況を市町村自らが記録する仕組みとして置かれた
- 介護保険法 第129条第一号被保険者の保険料の賦課根拠
- 介護保険法 第131条特別徴収と普通徴収の区分
- 介護保険法 第132条世帯主・配偶者の連帯納付義務
- 介護保険法 第200条保険料徴収権の2年時効
- 介護保険法 第69条時効消滅期間に応じた給付額減額
- 個人情報の保護に関する法律 第76条原簿記録の開示請求権(通称 個人情報保護法)
- 個人情報の保護に関する法律 第90条誤記録に対する訂正請求権
- 地方自治法 第231条の3督促および滞納処分の手続根拠
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