介護保険法 第152条(概算納付金)
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- 前条第一項の概算納付金の額は、次の各号に掲げる医療保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
- 一被用者保険等保険者(高齢者の医療の確保に関する法律第七条第三項に規定する被用者保険等保険者をいう。以下同じ。)当該年度における全ての市町村の医療保険納付対象額及び介護予防・日常生活支援総合事業医療保険納付対象額の見込額の総額を厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての医療保険者に係る第二号被保険者の見込数の総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての被用者保険等保険者に係る第二号被保険者の見込数の総数を乗じて得た額を同年度におけるイに掲げる額で除して得た数に、同年度におけるロに掲げる額を乗じて得た額
- 一全ての被用者保険等保険者に係る第二号被保険者標準報酬総額の見込額(第二号被保険者標準報酬総額の見込額として厚生労働省令で定めるところにより算定される額をいう。ロにおいて同じ。)の合計額
- 二当該被用者保険等保険者に係る第二号被保険者標準報酬総額の見込額
- 二被用者保険等保険者以外の医療保険者当該年度における全ての市町村の医療保険納付対象額及び介護予防・日常生活支援総合事業医療保険納付対象額の見込額の総額を厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における全ての医療保険者に係る第二号被保険者の見込数の総数で除して得た額に、厚生労働省令で定めるところにより算定した同年度における当該医療保険者に係る第二号被保険者の見込数を乗じて得た額
- 2.前項第一号イの第二号被保険者標準報酬総額は、次の各号に掲げる被用者保険等保険者の区分に応じ、各年度の当該各号に定める額の合計額の総額を、それぞれ政令で定めるところにより補正して得た額とする。
- 一全国健康保険協会及び健康保険組合第二号被保険者である被保険者ごとの健康保険法又は船員保険法に規定する標準報酬月額及び標準賞与額
- 二共済組合第二号被保険者である組合員ごとの国家公務員共済組合法又は地方公務員等共済組合法に規定する標準報酬の月額及び標準期末手当等の額
- 三日本私立学校振興・共済事業団第二号被保険者である加入者ごとの私立学校教職員共済法に規定する標準報酬月額及び標準賞与額
- 四国民健康保険組合(被用者保険等保険者であるものに限る。)第二号被保険者である組合員ごとの前三号に定める額に相当するものとして厚生労働省令で定める額
この条文の基本情報
概算納付金とは何ですか?
定義概算納付金とは、介護保険法第152条に定められた規定で、「前条第一項の概算納付金の額は、次の各号に掲げる医療保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第152条(概算納付金)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第152条の条文原文は「前条第一項の概算納付金の額は、次の各号に掲げる医療保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。」で始まります。
- 介護保険法第152条は第八章 費用等に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第152条の前の条は介護保険法第151条です。
- 介護保険法第152条の次の条は介護保険法第153条です。
- 介護保険法第152条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第152条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第152条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/152
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法152条は医療保険者の概算納付金の額を定める。被用者保険は標準報酬総額に応じた総報酬割、国保などそれ以外は第二号被保険者の見込数に応じた人数割で算定する。
Q · 会社の健保と国保で、介護保険の負担の割り振り方は違うの?
健保は給与総額の比、国保等は第二号被保険者の見込数で決まる
介護保険法152条により、医療保険者が支払基金へ納める概算納付金の額は二通りの方法で算定されます。協会けんぽ・健康保険組合・共済組合などの被用者保険等保険者は、グループ全体の負担額を各保険者の第二号被保険者標準報酬総額(給与と賞与の総額)の比で分け合う総報酬割です。市町村国保などそれ以外の医療保険者は、第二号被保険者の見込数に一人当たり額を乗じた人数割で算定されます。
解説
給与明細の「介護保険料」という一行、40歳の誕生月から突然現れるあの金額の出どころが、この計算式である。市町村の介護給付費のうち40歳以上65歳未満(第二号被保険者)の負担分は、いったん全国の医療保険者から社会保険診療報酬支払基金へ納付金として集められる。その概算額の割り振り方を決めているのが152条だ。ここに、多くの会社員が知らない非対称がある。協会けんぽ・健康保険組合・共済組合といった被用者保険は、グループ全体の負担額を「第二号被保険者標準報酬総額」、つまり給与と賞与の総額の比で分け合う(総報酬割)。それ以外の医療保険者は、頭数、つまり第二号被保険者の見込人数で割られる。同じ制度の中を、分母の違う二本の割り算が走っている。勤務先の給与水準が他社より高ければ高いほど、あなたの介護保険料率は押し上げられる。その差は、受けられるサービスの差ではない。
法的な位置づけ
介護保険法152条は、医療保険者が社会保険診療報酬支払基金に納付する概算納付金の額の算定方法を定める規定である。全市町村の医療保険納付対象額等の見込総額を全医療保険者の第二号被保険者見込総数で除した額を基礎とし、被用者保険等保険者には標準報酬総額の比による総報酬割、それ以外の医療保険者には見込数による人数割を適用する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.概算納付金の通知を受けたら算定要素を分解する 支払基金から届いた概算納付金額を、全国一人当たり負担額、被用者保険グループ全体の見込数、全被用者保険の標準報酬総額、自組合の標準報酬総額の四要素に分解し、前年度と並べる
- 2.自組合の届出データの精度を点検する 第二号被保険者の見込数と標準報酬総額は、資格取得・喪失や標準報酬改定の届出に基づく。届出遅れや誤りが見込額を押し上げていないか、被保険者台帳と突き合わせる
- 3.増加要因を総報酬割由来と給付費増由来に切り分ける 自組合の標準報酬総額の伸びが全被用者保険平均を上回った分と、全国の給付費見込額の増加分、過年度精算分をそれぞれ金額で示す
- 4.組合会・理事会向けに料率改定資料をまとめる 介護保険料率の改定案に、要因別の増減額と翌々年度精算の見通しを添えて説明資料を作成し、加入者向けの周知文にも総報酬割の影響を明記する
よくある質問 AI による整理
Q1介護納付金とは何ですか?
40歳以上65歳未満の第二号被保険者分の介護給付費等を賄うため、医療保険者が社会保険診療報酬支払基金に納める負担金です。介護保険法150条以下が根拠です。
Q2総報酬割とは何ですか?
被用者保険グループの介護納付金を、各保険者の加入者数ではなく第二号被保険者の給与と賞与の総額の比で割り振る方式です。介護保険法152条1項1号・2項が根拠です。
Q3総報酬割はいつから全面導入されましたか?
平成29年(2017年)改正で段階的に導入され、令和2年度(2020年度)に全面総報酬割へ移行しました。それ以前は加入者数に応じた割り振りでした。
Q4国民健康保険の介護納付金はどう計算されますか?
市町村国保など被用者保険等保険者以外の医療保険者は、全国一人当たりの負担額に、その保険者の第二号被保険者の見込数を乗じて算定されます(152条1項2号)。
Q5協会けんぽの介護保険料率はなぜ毎年変わるのですか?
全国の介護給付費の見込額、第二号被保険者の見込数、標準報酬総額の見込みが毎年度変わるうえ、過年度の概算と確定額の差額精算も加わるためです。
Q6標準報酬総額には賞与も含まれますか?
含まれます。協会けんぽ・健康保険組合では第二号被保険者ごとの標準報酬月額と標準賞与額の合計が基礎となり、政令による補正を経て算定されます(152条2項)。
Q7共済組合も総報酬割の対象ですか?
対象です。共済組合は標準報酬の月額と標準期末手当等の額、私学共済は標準報酬月額と標準賞与額が基礎となり、被用者保険等保険者として総報酬割で按分されます。
Q8国民健康保険組合は総報酬割と人数割のどちらですか?
被用者保険等保険者に該当する国保組合は総報酬割で、厚生労働省令で定める額が標準報酬に相当する額として用いられます。該当しない国保組合は人数割です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1介護保険料って40歳から引かれますけど、これ自分の住んでる市に行ってるんですか?
直接は行かない。第二号被保険者分は医療保険者が納付金として社会保険診療報酬支払基金に納付し(第150条、第151条)、基金が全国の市町村へ交付する。152条はその全国プールの割り振り規則である。実務のポイント:だから住んでいる市町村のサービスが手厚いかどうかと、天引き額には連動がない。住む場所が金額に効き始めるのは65歳以降の第一号保険料(第129条)からだ
Q2総報酬割になって、うちみたいな給料の高い会社の健保は損してるってことですか?
配分比率という意味ではそのとおり。152条1項1号は被用者保険グループ全体の負担額を、各保険者の第二号被保険者標準報酬総額(同条2項)の比で割る。加入者数が同じでも給与水準が高ければ負担は重い。実務のポイント:総報酬割は平成29年(2017年)改正で段階導入され、令和2年度に全面移行した。料率通知に総報酬割の影響分を内訳で出す組合と出さない組合があり、出していない組合は理由を聞かれても答えられない
Q3概算って書いてありますけど、払いすぎたら返ってくるんですか?
戻る。152条が定めるのは見込額に基づく概算であり、実績が固まった後に確定額と突き合わせ、差額は後年度の納付金で精算される(実務上は翌々年度調整。最新の算定告示をご確認ください)。実務のポイント:健保組合の予算では、この精算分が数年遅れで効いてくる。単年度の料率だけを見ても増減の理由は読めず、過年度の精算額を並べて初めて説明がつく
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば介護保険料は「いつか自分が介護を受けるための積立」だが、152条から見れば、その年度の給付費の見込みを、その年度の現役世代で割った賦課金にすぎない。積立ではない以上、払った額と将来受けられるサービスの間に対応関係はない。この落差を知らないまま「払い損だ」と怒っても、制度は最初からそう設計されている
- 総報酬割への移行はニュースで知っていても、それが「自社の賃上げが自社健保の納付金配分を押し上げる」という形で戻ってくることまでは想像されていない。標準報酬総額の伸びが他の保険者を上回れば、その保険者の配分比率は上がる。賃金政策と保険料率が同じ式の中でつながっている
- 「介護保険料は65歳から」という前提でライフプランを組んでいる人がいるが、問いの立て方が誤っている。医療保険に加入している40歳以上65歳未満は全員が第二号被保険者(第9条2号)で、保険料は医療保険料と一体で徴収されている。65歳から始まるのは第一号被保険者としての別建ての保険料(第129条)であって、負担そのものは25年前から始まっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 152条:概算納付金の額の算定方法 | 150条:医療保険者の納付金納付義務 151条:概算納付金・確定納付金による納付金の構成 |
| 負担の単位 | 医療保険者単位(総報酬割または人数割) | 医療保険者単位 医療保険者単位(年度の概算と確定) |
| 個人の保険料との関係 | 第二号被保険者の保険料率の前提となる保険者の負担総額を決める | 納付の根拠のみで、個人の保険料額は定めない 概算と確定の差額精算が後年度の料率に影響する |
| 第一号被保険者(129条)との違い | 40〜64歳分、医療保険料と一体徴収 | 65歳以上は市町村が保険料を賦課・徴収(129条) — |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は長期介護を社会保険方式ではなく税財源の長照基金で運営しており、医療保険者間で負担を按分する仕組みは存在しない。
韓国は国民健康保険公団が単一保険者として長期療養保険料を健康保険料と一体で徴収する。保険者が単一のため保険者間按分の問題が生じない。
ドイツは介護金庫(Pflegekassen)が保険料を徴収し、介護金庫間で財政調整(Finanzausgleich)を行う。保険料は所得比例である点で総報酬割の発想に近い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同業他社より給与水準が高い自社の健保組合で、来年度は介護保険料率だけが跳ね上がると通知が来たら、何が起きているのか? 総報酬割の分母は全国の被用者保険の標準報酬総額、分子は自社分。自社の賃上げが他社平均を上回った分だけ、配分比率が上がる。組合会での説明まであと2週間、内訳を分解できないまま壇上に立てば、質問一つで終わる
- あなたは健康保険組合の事務長だ。支払基金から届いた概算納付金の額が前年度比で数千万円増えている。根拠は152条1項1号であり、動かせるのは計算式ではなく、厚生労働省令に基づいて算定される第二号被保険者の見込数と標準報酬総額、つまり自組合が届け出た数字そのものである
- 40歳になった月、控除欄に見慣れない「介護保険料」が増えた。同じ年収の友人は市町村国保で、負担の決まり方がまるで違う。個人の保険料の算定方法が健保と国保で別なのは知られているが、その手前で、保険者ごとの負担総額を決める割り算そのものが二本あることまでは、ほとんど誰も説明してくれない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 給与明細の介護保険料額と、自社健保の介護保険料率を確認する2. 健保組合の予算書・事業報告で介護納付金の総額と一人あたり額を見て、総報酬割の影響が内訳に書かれているかを確認する3. 書かれていなければ窓口に「増加分は152条1項1号の総報酬割配分によるものか、加入者数の変動によるものか」と具体形で聞く。問いが具体的なほど、返ってくる答えも具体的になる
訴えられた側:1. 通知された概算納付金額を、第二号被保険者の見込数と標準報酬総額の見込額に分解する2. 見込数の算定は厚生労働省令に基づくため、資格取得・喪失や標準報酬改定の届出精度がそのまま金額に直結する。届出の遅れは過大な見込数として跳ね返る3. 料率改定を諮る前に、増加分を総報酬割由来と給付費増由来に切り分けて資料化する
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。納付金は年度単位で見込みによる概算を納付し、実績確定後に差額を後年度の納付金で精算する(実務上は翌々年度調整。最新の算定告示をご確認ください)。介護保険法上の徴収金を徴収する権利および還付を受ける権利の消滅時効は2年(第200条、現行条文番号を要確認)
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正 被用者保険等保険者間の按分を加入者数割から第二号被保険者標準報酬総額に応じた総報酬割へ段階的に移行させ、令和2年度に全面総報酬割となった。現行1項1号および2項の構造はこの改正の産物である。正確な改正回数と各改正の条文上の反映範囲は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法制定(平成9年法律第123号)。医療保険者が第二号被保険者分の負担を納付金として支払基金に納める仕組みが創設された。
- 2.平成29年(2017年) 改正:被用者保険等保険者間の按分を加入者数割から総報酬割へ段階的に移行させる改正。令和2年度(2020年度)に全面総報酬割となった。
- 介護保険法 第9条第二号被保険者の範囲、算定の母数を画する
- 介護保険法 第150条医療保険者の納付金納付義務の根拠
- 介護保険法 第151条概算納付金の徴収、本条の直接の前提
- 介護保険法 第125条支払基金から市町村への交付金、資金の出口(現行効力を要確認)
- 介護保険法 第129条第一号被保険者の保険料、負担の別ルート
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第7条被用者保険等保険者の定義を借用
- 健康保険法 第40条標準報酬月額の定義、総報酬割の基礎
- 健康保険法 第45条標準賞与額の定義、総報酬割の基礎
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