介護保険法 第212条
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- 次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。
- 一この法律により厚生労働大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
- 二第百七十条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第212条は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第212条の条文原文は「次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 介護保険法第212条は第十四章 罰則に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第212条の前の条は介護保険法第211条の2です。
- 介護保険法第212条の次の条は介護保険法第213条です。
- 介護保険法第212条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第212条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第212条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/212
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法212条は、厚生労働大臣の認可・承認を受けずに行動した場合や170条に違反して余裕金を運用した場合、支払基金の違反役員に二十万円以下の過料を科す。
Q · 支払基金が認可を取らずに予算を変えたら、誰が過料を払うの?
違反した支払基金の役員個人で、上限は二十万円です
介護保険法212条により、厚生労働大臣の認可・承認を要する行為(162条、165条、166条、168条など)を認可・承認なしに行った場合、または170条の運用方法以外で業務上の余裕金を運用した場合、違反行為をした支払基金の役員個人が二十万円以下の過料に処されます。211条の両罰規定は過料に及ばないため、基金自体には科されません。
解説
40歳の誕生月から、給与明細に介護保険料という一行が増える。その金は健保組合などの医療保険者を経由して社会保険診療報酬支払基金(条文では「支払基金」)に集まり、兆円単位のプールになって市町村へ交付される。第212条は、そのプールを預かる基金の役員個人に向けられた条文である。厚生労働大臣の認可や承認を取らずに予算・事業計画・業務方法書・借入金を動かしたとき(162条、165条、166条、168条)、あるいは170条が許す国債・地方債・指定有価証券・指定金融機関への預金・金銭信託以外に余裕金を回したとき、過料を払うのは基金という組織ではなく、違反行為をしたその役員だ。上限は二十万円。介護保険法の中で最も高い過料でありながら、動かしている金額とは桁が違う。あなたが押さえておくべきは、この二十万円が制裁の本体ではないという点である。
法的な位置づけ
介護保険法第212条は、社会保険診療報酬支払基金の役員に対する過料規定である。同法により厚生労働大臣の認可または承認を要する行為を認可・承認なく行った場合、および第170条に違反して業務上の余裕金を運用した場合に、違反行為をした役員を二十万円以下の過料に処する。過料は刑罰ではなく秩序罰である。
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険法212条とは?
社会保険診療報酬支払基金の役員に対する過料規定です。無認可・無承認の行為や170条違反の余裕金運用をした役員を二十万円以下の過料に処します。
Q2介護保険法 過料 いくら?
212条の支払基金役員に対する過料は二十万円以下です。介護保険法の過料の中でも上限が高い部類に入ります。
Q3支払基金の余裕金 運用先は?
170条により、国債・地方債・厚生労働大臣が指定する有価証券の保有、指定金融機関への預金、信託業務を営む金融機関への金銭信託に限られます。
Q4支払基金の予算 認可は必要?
必要です。165条により毎事業年度の予算・事業計画・資金計画は事業年度開始前に厚生労働大臣の認可を受け、変更するときも同様です。
Q5支払基金の財務諸表 いつまでに提出?
166条により、事業年度終了後三月以内に厚生労働大臣へ提出し承認を受ける必要があります。承認後は官報公告と閲覧の対象になります。
Q6介護保険法212条 誰が対象?
違反行為をした支払基金の役員個人です。一般の被保険者、介護事業者、市町村職員は本条の対象ではありません。
Q7支払基金の財務諸表は見られる?
見られます。166条3項により財務諸表またはその要旨は官報公告され、附属明細書や監事の意見書などは主たる事務所で一般の閲覧に供されます。
Q8過料の裁判はどこで行う?
地方裁判所が非訟事件手続により決定の形で行います。刑事裁判ではなく、不服があれば即時抗告で争います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、罰金と何が違うんですか?
罰金は刑罰、過料は秩序罰で刑罰ではありません。前科にならず、刑法総則も刑事訴訟法250条の公訴時効も適用されず、手続は刑事裁判ではなく地方裁判所の非訟手続で、決定に不服なら即時抗告という流れです。実務のポイント:前科がつかないから軽いという話にはなりません。172条3項の通知が動けば社会保険診療報酬支払基金法11条の役員処分が並走し、実際に失うのは二十万円ではなく役員の地位です。
Q2運用で儲かったなら、少しはみ出しても問題ないでしょう?
170条は運用方法の限定列挙で、結果は要件に入っていません。国債・地方債・厚生労働大臣が指定する有価証券の保有、指定金融機関への預金、信託業務を営む金融機関への金銭信託の外に出れば、黒字でも違反が成立し212条2号の過料の対象です。実務のポイント:列挙の中に「大臣が指定する」という可動部があります。新しい運用先を使いたいなら、運用してから説明するのではなく、先に指定を取りに行くのが唯一の正攻法です。
Q3役員が払った過料、基金が肩代わりしてもいいんですか?
過料は違反行為をした役員個人に科され、211条の両罰規定は過料を対象にしていないので基金自体には科されません。法人が事実上補填することの当否は経理と監督の問題として残り、実務上の評価は分かれます。実務のポイント:財務諸表と附属明細書、監事の意見書は166条3項で官報公告と一般閲覧の対象です。補填を経費で処理すれば、閲覧に来た誰かの目に触れる位置に残ります。
間違えやすい点 AI による整理
- 「基金が罰せられる」という前提そのものが誤っている。211条の両罰規定は205条の2から206条の2まで、209条、209条の2の罰金刑にしか及ばず、212条の過料は対象に入っていない。減るのは違反行為をした役員個人の財布で、法人は金銭的に無傷だ。立てるべき問いは「基金はいくら払うか」ではなく「誰の名前で決定が出るか」である。
- 過料は刑罰ではないから前科にならない、そこまで知っている人もいる。だが「だから軽い」は続かない。過料の裁判は地方裁判所が非訟手続で行い、理由を付した決定が出て、執行は検察官の命令による。さらに172条3項の通知が動けば、社会保険診療報酬支払基金法11条による役員の解任処分が並走する。失うのは二十万円ではなく地位だ。
- 認可は業務を始めるときに一度取れば足りると思われがちだが、162条1項と165条1項はどちらも「これを変更するときも、同様とする」で終わっている。落ちるのは当初の認可ではなく、年度中に生じる変更認可の側である。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 212条:支払基金役員への過料(秩序罰) | 211条:両罰規定(法人にも罰金刑) 170条:余裕金運用の実体規範 |
| 制裁を受ける者 | 違反行為をした支払基金の役員個人 | 行為者に加え法人・人(罰金刑の条文に限る) 制裁規定なし(違反は212条2号で過料) |
| 法人への波及 | なし(211条は過料を対象外とする) | あり(205条の2〜206条の2、209条、209条の2の罰金刑) 運用方法を限定列挙し基金の裁量を制限 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾の長期介護は税財源方式で、長照服務發展基金により運営される。社会保険料を集める支払基金に相当する機関はなく、役員個人への過料規定の直接の対応物はない
ドイツは社会保険の資金運用を SGB IV で安全性重視に規制し、介護保険の財政調整は Ausgleichsfonds で行う。運用規制という発想は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 基金の担当部署が年度途中で資金計画の数字を組み替えた。165条後段は変更のときも厚生労働大臣の認可を要すると書いているが、現場は「軽微な修正」として処理した。172条の報告徴収や実地検査で拾われたとき、過料の対象になるのは決裁した役員個人である。
- もし基金が余裕金を外貨建て債券や投資信託に回して、利回りを上げたらどうなる? 結果が黒字でも170条違反は成立する。同条は運用方法を国債・地方債・厚生労働大臣が指定する有価証券の保有、指定金融機関への預金、信託業務を営む金融機関への金銭信託に限定列挙しており、儲かったかどうかは要件に一切入っていない。ここを「結果責任の問題」と読み替えた時点で、判断の土台が崩れる。
- 事業年度終了後三月以内。166条1項が財務諸表を厚生労働大臣に提出して承認を受ける期限をこう定める。決算が固まらず、監事の意見書も揃わないまま残り二週間。提出を遅らせて年度をまたげば、1号の「承認を受けなかったとき」に当たるのかが問題になる(この射程は実務上、解釈が分かれる)。遅延を先に報告して指導で収めるか、走り切るかを決めるのは役員自身だ。
- 健保組合の事務局にいる知人から「基金が何にいくら使っているのか分からない」と相談された。166条3項を知っていれば答えられる。承認を受けた財務諸表またはその要旨は官報に公告され、附属明細書・事業報告書・決算報告書・監事の意見書は基金の主たる事務所に備え置かれ、一般の閲覧に供されている。余裕金をどこに置いているかの内訳は、その書類の側に現れる。
取るべき行動
被害を受けた側:保険料の原資が適正に置かれているか確かめたい加入者・医療保険者の側に立つなら、1. 166条3項の公表物を先に当たる。承認済みの財務諸表またはその要旨は官報に公告され、附属明細書・事業報告書・決算報告書・監事の意見書は主たる事務所で閲覧できる2. 余裕金の置き場所が170条の三つの方法に収まっているかを突き合わせる3. 外れている疑いがあれば、監督権を持つ厚生労働大臣(172条)に事実関係を添えて情報提供する。過料を科すかを決めるのは裁判所で、あなたが直接申し立てる手続はない
訴えられた側:1. まず1号か2号かを切り分ける。1号なら、認可・承認が必要な行為をいつ実行し、申請をいつ出したかの時系列を先に固める(162条、165条、166条、168条) 2. 2号なら、運用先が170条の列挙と指定の範囲に入るかを金融機関の商品性から確認する3. 過料の裁判は非訟手続で進み、決定前に当事者の陳述を聴く運用になっている。決定後の即時抗告より、決定前に事実と是正措置を出し切るほうが安い4. 並走リスクの本体は社会保険診療報酬支払基金法11条の役員処分である。172条3項の通知が出ているかを早期に把握する
時効(請求できる期限):本条に固有の期間制限はない。過料は刑罰ではないため刑事訴訟法250条の公訴時効は適用されず、いつまで過料事件を開始できるかは明文がなく解釈に委ねられている。実務で効いてくるのは違反成立時点を決める各義務の期限で、165条の認可は当該事業年度の開始前、166条の財務諸表の承認は事業年度終了後三月以内である(手続の詳細は非訟事件手続法、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:過料は行政上の義務違反に対する秩序罰であり刑罰ではない。したがって刑法総則や刑事訴訟法の公訴時効は適用されず、手続は非訟事件手続法による。本条の過料も同様に解される
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年)制定、平成12年(2000年)4月施行 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の罰則章に置かれた、支払基金の役員に対する過料規定。関連する認可・承認規定および170条の運用制限とセットで機能する。個別の改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の制定により、罰則章に支払基金役員に対する過料規定として設けられた。平成12年(2000年)4月施行。個別の改正履歴は要検証
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