介護保険法 第4条(国民の努力及び義務)
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- 国民は、自ら要介護状態となることを予防するため、加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態となった場合においても、進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより、その有する能力の維持向上に努めるものとする。
- 2.国民は、共同連帯の理念に基づき、介護保険事業に要する費用を公平に負担するものとする。
この条文の基本情報
国民の努力及び義務とは何ですか?
定義国民の努力及び義務とは、介護保険法第4条に定められた規定で、「国民は、自ら要介護状態となることを予防するため、加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態となった場合においても、進ん…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第4条(国民の努力及び義務)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第4条の条文原文は「国民は、自ら要介護状態となることを予防するため、加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態となった場合においても、進ん…」で始まります。
- 介護保険法第4条は第一章 総則に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第4条の前の条は介護保険法第3条です。
- 介護保険法第4条の次の条は介護保険法第5条です。
- 介護保険法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第4条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法4条は、国民に健康の保持増進とリハビリ等による能力の維持向上に努める努力義務と、共同連帯の理念に基づく介護保険費用の公平負担を定める。
Q · 介護保険法4条って、結局わたしに何を求めている条文なの?
健康維持の努力と、保険料の公平な負担の二つ
介護保険法4条は、国民に二つのことを求めています。1項は、加齢による心身の変化を自覚して健康の保持増進に努め、要介護状態になってもリハビリテーション等を利用して能力の維持向上に努めること。これは訓示規定で、努力しなかったことを理由に本条を根拠として給付が止められることはありません。2項は、共同連帯の理念に基づく費用の公平負担で、40歳から徴収される介護保険料の理念的な根拠となっています。
解説
介護保険法の中で、唯一あなた個人に向かって「努めなさい」「負担しなさい」と語りかけてくる条文がこれである。1項は、老化による心身の変化を自覚して健康維持に努め、要介護になった後もリハビリ等を積極的に使って能力の維持向上に努めよ、と定める。2項は、共同連帯の理念に基づき費用を公平に負担せよ、と定める。ここであなたが押さえるべきは二つ。第一に、この条文は訓示規定であり、努力しなかったことを理由にサービスを減らされたり給付を拒まれたりする法的根拠にはならない。窓口で「もっと頑張らないと」と言われても、それは4条を根拠にした処分ではない。第二に、2項の「公平な負担」は40歳到達月からの第2号被保険者の保険料に直結する。給与明細の介護保険料欄が40歳の誕生月から突然現れる理由は、この一文にある。自分は介護と無関係だと思っている40代が、毎月すでに当事者として支払っている
法的な位置づけ
介護保険法第4条は、介護保険制度における国民の努力及び義務を定める規定である。1項は、要介護状態の予防のための健康の保持増進と、要介護状態となった後のリハビリテーション等の利用による能力の維持向上を国民の努力義務として定める。2項は、共同連帯の理念に基づく介護保険事業費用の公平な負担を定める。
手順
- 1.自分と家族の被保険者区分を確認する 40〜64歳は第2号、65歳以上は第1号被保険者(介護保険法9条)。給与明細の介護保険料欄や、市町村から届く介護保険被保険者証で区分を確認する
- 2.第2号なら特定疾病に該当するか確認する 40〜64歳で介護が必要になった場合、原因が特定疾病16種(末期がん、初老期における認知症、脳血管疾患など)に該当するかを主治医に確認する。該当すれば年齢を問わず認定申請できる
- 3.市町村または地域包括支援センターに要介護認定を申請する 市町村の介護保険担当窓口または地域包括支援センターで要介護認定を申請する。申請前に主治医へ日常生活動作の実態を具体的に伝えておくと、主治医意見書に反映されやすい
- 4.結果に納得できなければ審査請求か再申請を選ぶ 認定結果に不服がある場合、処分を知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求できる(介護保険法183条)。状態が変化していれば区分変更申請や再申請の方が早いこともある
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険法4条とは?
国民の努力と義務を定めた条文です。1項で健康維持とリハビリ利用による能力の維持向上への努力を、2項で共同連帯の理念に基づく費用の公平負担を定めています。
Q2介護保険料はいつから払う?
40歳に達した月から第2号被保険者として支払いが始まります。会社員などは加入している健康保険の保険料と一緒に給与から徴収されます。
Q3介護保険料40歳から なぜ?
介護保険法9条が40歳以上を被保険者と定め、4条2項が共同連帯による公平負担を掲げるためです。親世代の介護が身近になる年齢から支え手に加わる設計です。
Q4介護保険法の努力義務に罰則はある?
ありません。4条1項は訓示規定で、健康づくりやリハビリをしなかったことに対する罰則や、本条を根拠とする給付制限は定められていません。
Q5介護保険の特定疾病とは?何種類?
40〜64歳の第2号被保険者が介護保険を使える原因となる病気で、末期がん、初老期における認知症、脳血管疾患など16種が政令で定められています。
Q6介護保険料を滞納するとどうなる?
滞納期間に応じて、サービス費用をいったん全額自己負担する償還払い、給付の一時差止め、自己負担割合の引上げと段階的に制限が重くなります(介護保険法66条以下)。
Q7介護保険料を払わなくていい人はいる?
40歳未満は被保険者ではないため対象外です。また障害者支援施設など一部の施設の入所者は適用除外とされています。該当するかは市町村窓口で確認できます。
Q865歳になると介護保険料はどう変わる?
第1号被保険者に切り替わり、市町村が保険料を徴収します。年金額が年18万円以上なら原則として年金から天引き(特別徴収)されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1介護保険料って、40歳から払って65歳まで一度も使わなかったら掛け捨てですか?
民間保険のような掛け捨て・返戻の概念はない。社会保険なので、払った分が個人口座に積まれるのではなく、その時点の受給者を支える仕組みである(本条2項の共同連帯)。ただし40から64歳でも特定疾病(7条3項、末期がん・初老期認知症等16種)なら給付を受けられる。実務のポイント:末期がんは特定疾病に含まれており、在宅で最期を迎える準備に介護保険の福祉用具貸与や訪問介護が使える。これを知らず全額自費で介護ベッドを購入してしまう家族は非常に多い
Q2リハビリを嫌がる親がいます。努力義務違反でサービスを止められたりしませんか?
止められない。本条1項は訓示規定であり、これを理由とした給付制限の規定は存在しない。給付が制限されるのは保険料滞納(66条以下)や不正受給(22条)などの場合に限られる。実務のポイント:ただしケアプランは本人の意欲を前提に組まれるため、拒否が続くと事業所側が契約を更新しないことはある。法的な制裁ではなく事業所の契約判断なので、ケアマネジャーに事業所変更を相談するのが実務的な打ち手である
Q3親が要介護認定で「非該当」と言われました。もう何もできませんか?
二つ道がある。一つは審査請求(183条、介護保険審査会へ、処分を知った日の翌日から3か月以内)、もう一つは状態変化を理由とした再申請である。実務上は再申請の方が早く結果が出ることが多い。実務のポイント:非該当でも、市町村の総合事業(115条の45)の通所型・訪問型サービスは基本チェックリスト該当だけで使える場合がある。認定の土俵と総合事業の土俵は別なので、認定が取れなかった時点で地域包括支援センターに総合事業の可否を必ず聞く
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務だから何の意味もない」と切り捨てる人が多いが、実際はこの条文が介護予防給付や地域支援事業(115条の45以下)の政策的根拠として機能しており、自治体の介護予防教室・総合事業の設計思想はここから降りてきている。無視してよい飾りではなく、使えるサービスの存在理由である
- 多くの人は「介護保険料はいつから払うのか」を問うが、問いの立て方そのものがずれている。正しくは「40歳から払っているのに、40歳から64歳の間は何に使えるのか」である。第2号被保険者は特定疾病(末期がん、初老期認知症、脳血管疾患等16種)に該当すれば64歳以下でも給付を受けられる(介護保険法7条3項)。これを知らずに末期がんの在宅療養を全額自費で組んでいる50代がいる
- 本人や家族から見れば「保険料を払っているのだからサービスは権利」だが、法律から見れば給付は要介護認定という行政処分を経てはじめて発生する。保険料納付と給付受給は自動的に接続していない。この落差を知らないまま認定申請を先送りすると、必要な時期に使えない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 名宛人 | 介護保険法4条:国民 | 介護保険法5条:国および地方公共団体 介護保険法2条:保険給付の在り方(制度側) |
| 規定の中身 | 健康維持・能力維持向上の努力と費用の公平負担 | 保健医療・福祉サービス提供体制の確保等の責務 要介護状態の軽減・悪化防止に資する給付、利用者の選択の尊重 |
| 法的性格 | 1項は訓示規定、2項は保険料制度の理念的根拠 | 行政の責務規定(個人に具体的請求権を直接与えない) 給付の基本理念規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は介護を社会保険ではなく税財源(長照2.0)で運営しており、日本の4条2項のような保険料負担の規定は存在しない。長期照顧保険法案は過去に審議されたが成立していない
韓国は2008年に社会保険方式の老人長期療養保険を導入。保険料は健康保険料と一体で徴収され、全国民型の負担構造をとる
ドイツ介護保険法は被保険者の自己責任(Eigenverantwortung)として、健康的な生活と予防・リハビリへの参加による要介護回避を求めており、日本の4条1項に近い
米国には全国民対象の公的介護保険がなく、長期介護は主に資産要件付きの Medicaid と民間保険に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 40歳になった翌月の給与明細を開いたら、見覚えのない「介護保険料」の行が増えていた。会社の計算ミスではない。介護保険法9条・129条以下と本条2項の「公平な負担」が、40歳到達をもってあなたを被保険者に編入した結果である
- 要介護認定を受けた親のケアプランで、ケアマネジャーから「ご本人が自分でできることは自分でやる方向で」と言われた。家族としては手厚い介助を望むが、この方針の背景には4条1項の「有する能力の維持向上」という理念がある。理念であって強制ではない、その線引きを知っていると話し合いの立て方が変わる
- もし、リハビリを拒み続けた人が「努力義務に違反した」として給付を減らされたら、それは適法か。答えは否である。本条は訓示規定であり、給付制限の根拠は64条・66条以下(保険料滞納等)に限定される。窓口の説明が本条を根拠にしているなら、それは法的な処分理由ではない
- 要介護認定の結果通知が届いたが、想定より軽い区分だった。不服申立ての期限は処分を知った日の翌日から3か月(介護保険法183条、介護保険審査会への審査請求)。本条の理念論で説得しようとしても審査会は動かない、争点は認定調査票と主治医意見書の中身である
- 会社の総務担当として、64歳の従業員が退職する際の介護保険料の扱いを聞かれた。第2号被保険者は65歳到達で第1号に切り替わり、徴収主体が健康保険者から市町村へ移る。手続の穴が一番出やすいのがこの切替時期である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 40歳以上なら自分がどの被保険者区分か確認(40から64歳=第2号、65歳以上=第1号、介護保険法9条) 2. 第2号なら特定疾病16種の一覧を一度読む、該当するなら年齢に関係なく認定申請できる3. 本人または家族に生活動作の低下があれば、市町村窓口または地域包括支援センターへ要介護認定の申請4. 認定結果に不服なら、通知を知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求(183条)。本条の理念ではなく、認定調査票と主治医意見書の記載内容を争点にする
訴えられた側:1. 保険料の滞納を指摘された場合、本条2項は理念規定であり、実際の督促・滞納処分の根拠は132条以下と給付制限の66条以下である。どの条文に基づく処分かを書面で確認する2. 失業・疾病等で支払が困難なら、市町村に減免・徴収猶予の申請ができる自治体が多い、条例で定められているので窓口で条例名を聞く3. 滞納が続くと給付が償還払い化され、さらに給付額の一時差止めに進む。滞納期間の長さで段階が変わるため、何か月分の滞納かを先に確定させる
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。実務上効く期限は二つ。要介護認定等の処分への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(介護保険法183条、行政不服審査法18条)。保険料を徴収する権利および還付を受ける権利は2年で時効消滅する(介護保険法200条)。給付制限の段階は滞納期間1年・1年6か月・2年を境に重くなる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解(訓示規定):4条1項は国民に努力を促す訓示規定であり、具体的な法的義務や給付制限の要件を定めるものではないと解されている。給付制限は64条以下など個別の規定に基づいて行われる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法の制定により新設(平成12年(2000年)4月施行)。国民の努力及び義務として、健康の保持増進・能力の維持向上への努力と費用の公平負担を規定
- 介護保険法 第1条法目的、尊厳保持と自立支援の理念
- 介護保険法 第2条保険給付の基本理念、本条の努力と対をなす給付側規定
- 介護保険法 第5条国および地方公共団体の責務、本条の国民側と対置
- 介護保険法 第9条被保険者の範囲、2項の負担義務が及ぶ者の確定
- 介護保険法 第129条第1号被保険者の保険料、公平負担の具体化
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第2条高齢者の自助努力に関する並行規定(通称 高齢者医療確保法)
- 老人福祉法 第3条老人の自立努力に関する理念規定、措置制度側の対応条文
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