介護保険法 第55条(介護予防サービス費等に係る支給限度額)
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- 居宅要支援被保険者が介護予防サービス等区分(介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。以下この条において同じ。)及び地域密着型介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。以下この条において同じ。)について、その種類ごとの相互の代替性の有無等を勘案して厚生労働大臣が定める二以上の種類からなる区分をいう。以下この条において同じ。)ごとに月を単位として厚生労働省令で定める期間において受けた一の介護予防サービス等区分に係る介護予防サービスにつき支給する介護予防サービス費の額の総額及び特例介護予防サービス費の額の総額並びに地域密着型介護予防サービスにつき支給する地域密着型介護予防サービス費の額の総額及び特例地域密着型介護予防サービス費の額の総額の合計額は、介護予防サービス費等区分支給限度基準額を基礎として、厚生労働省令で定めるところにより算定した額の百分の九十に相当する額を超えることができない。
- 2.前項の介護予防サービス費等区分支給限度基準額は、介護予防サービス等区分ごとに、同項に規定する厚生労働省令で定める期間における当該介護予防サービス等区分に係る介護予防サービス及び地域密着型介護予防サービスの要支援状態区分に応じた標準的な利用の態様、当該介護予防サービス及び地域密着型介護予防サービスに係る第五十三条第二項各号及び第五十四条の二第二項各号の厚生労働大臣が定める基準等を勘案して厚生労働大臣が定める額とする。
- 3.市町村は、前項の規定にかかわらず、条例で定めるところにより、第一項の介護予防サービス費等区分支給限度基準額に代えて、その額を超える額を、当該市町村における介護予防サービス費等区分支給限度基準額とすることができる。
- 4.市町村は、居宅要支援被保険者が介護予防サービス及び地域密着型介護予防サービスの種類(介護予防サービス等区分に含まれるものであって厚生労働大臣が定めるものに限る。次項において同じ。)ごとに月を単位として厚生労働省令で定める期間において受けた一の種類の介護予防サービスにつき支給する介護予防サービス費の額の総額及び特例介護予防サービス費の額の総額の合計額並びに一の種類の地域密着型介護予防サービスにつき支給する地域密着型介護予防サービス費の額の総額及び特例地域密着型介護予防サービス費の額の総額の合計額について、介護予防サービス費等種類支給限度基準額を基礎として、厚生労働省令で定めるところにより算定した額の百分の九十に相当する額を超えることができないこととすることができる。
- 5.前項の介護予防サービス費等種類支給限度基準額は、介護予防サービス及び地域密着型介護予防サービスの種類ごとに、同項に規定する厚生労働省令で定める期間における当該介護予防サービス及び地域密着型介護予防サービスの要支援状態区分に応じた標準的な利用の態様、当該介護予防サービス及び地域密着型介護予防サービスに係る第五十三条第二項各号及び第五十四条の二第二項各号の厚生労働大臣が定める基準等を勘案し、当該介護予防サービス及び地域密着型介護予防サービスを含む介護予防サービス等区分に係る第一項の介護予防サービス費等区分支給限度基準額(第三項の規定に基づき条例を定めている市町村にあっては、当該条例による措置が講じられた額とする。)の範囲内において、市町村が条例で定める額とする。
- 6.介護予防サービス費若しくは特例介護予防サービス費又は地域密着型介護予防サービス費若しくは特例地域密着型介護予防サービス費を支給することにより第一項に規定する合計額が同項に規定する百分の九十に相当する額を超える場合又は第四項に規定する合計額が同項に規定する百分の九十に相当する額を超える場合における当該介護予防サービス費若しくは特例介護予防サービス費又は地域密着型介護予防サービス費若しくは特例地域密着型介護予防サービス費の額は、第五十三条第二項各号若しくは第五十四条第三項又は第五十四条の二第二項各号若しくは第四項若しくは前条第二項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより算定した額とする。
この条文の基本情報
介護予防サービス費等に係る支給限度額とは何ですか?
定義介護予防サービス費等に係る支給限度額とは、介護保険法第55条に定められた規定で、「居宅要支援被保険者が介護予防サービス等区分(介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第55条(介護予防サービス費等に係る支給限度額)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第55条の条文原文は「居宅要支援被保険者が介護予防サービス等区分(介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。」で始まります。
- 介護保険法第55条は第四節 予防給付に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第55条の前の条は介護保険法第54条の3です。
- 介護保険法第55条の次の条は介護保険法第56条です。
- 介護保険法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第55条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/55
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法55条は、要支援者が月ごとに受ける介護予防サービス等の給付に区分支給限度基準額による上限を設ける。超過分は保険給付の対象外となり、市町村は条例で上乗せできる。
Q · 要支援の親が介護サービスを限度額より多く使ったら、どうなるの?
上限を超えた分は保険が効かず、全額自己負担になる
介護保険法55条1項は、要支援者が月ごとに受ける介護予防サービス費等の合計を、区分支給限度基準額を基礎に算定した額の百分の九十までに制限しています。上限を超えた部分には保険給付がつかず、利用者の10割負担です。ただし住宅改修や特定介護予防福祉用具販売はこの区分の枠とは別の給付です。また市町村は同条3項により、条例で基準額を上乗せできます。
解説
介護保険で「要支援1・2」と判定された人が使えるサービスには、月ごとの上限金額が決まっている。それを定めているのがこの条文だ。あなたが知っておくべきなのは三点ある。第一に、上限は「サービスの種類ごと」ではなく「区分(介護予防サービス等区分)」というまとまりで管理される。つまり通所も訪問も福祉用具貸与も、同じ財布を奪い合う関係にある。第二に、上限を超えた分は保険給付ゼロ、全額自己負担になる。ケアマネジャーが月末に「もう枠がありません」と言うのは、この条文が理由だ。第三に、ここが最も知られていない点だが、第3項は市町村が条例で上限を国基準より「上乗せ」できると定めている。隣の市に引っ越しただけで使えるサービス量が変わることが、法律上あり得る。あなたの自治体が上乗せしているかどうかは、誰も教えてくれない。自分で窓口に聞く以外に知る方法がない。
法的な位置づけ
介護保険法55条は、居宅要支援被保険者に対する介護予防サービス費等の支給限度を定める規定である。厚生労働大臣が定める介護予防サービス等区分ごとに、月単位の給付総額を区分支給限度基準額の百分の九十相当額までに制限し、市町村に条例による基準額の上乗せおよび種類支給限度基準額の設定を認める。
手順
- 1.ケアプランの単位数の内訳を書面で受け取る ケアマネジャー(地域包括支援センター等)に、区分支給限度基準額の単位数と、現在のプランが各サービスで何単位使っているかの内訳(サービス利用票・別表)を求める
- 2.市町村の上乗せ条例の有無を確認 市町村の介護保険担当課に、介護保険法55条3項に基づく区分支給限度基準額の上乗せ条例、および4項に基づく種類支給限度基準額の定めの有無を問い合わせる
- 3.枠外の給付への振替を検討 手すりなどは貸与ではなく住宅改修(法57条)や特定介護予防福祉用具販売で対応できないか検討し、区分支給限度基準額の枠を空ける
- 4.状態が変わっていれば区分変更を申請 心身の状態が悪化し枠が構造的に足りない場合、市町村に要支援・要介護状態区分の変更認定を申請する
よくある質問 AI による整理
Q1区分支給限度基準額とは何ですか?
介護保険で月ごとに保険給付を受けられるサービス量の上限です。要支援者は介護保険法55条、要介護者は43条が根拠で、単位数で定められています。
Q2要支援1と要支援2の限度額はいくらですか?
国の基準では要支援1が月5,032単位、要支援2が月10,531単位です(2019年10月以降)。1単位の単価は地域区分により約10円〜11円程度です。
Q3限度額を超えたサービス代はいつ請求されますか?
事業所の請求は国保連の審査を経るため、利用月の翌月以降に確定するのが一般的です。気付かないまま数か月分溜まることもあるため、毎月の利用票で単位数を確認しましょう。
Q4上乗せ条例がある市町村はどう調べる?
市町村の介護保険担当課に「介護保険法55条3項に基づく区分支給限度基準額の上乗せ条例はありますか」と問い合わせるのが確実です。条例集で確認することもできます。
Q52割負担の人も限度額の計算は同じですか?
限度額の単位数そのものは負担割合に関係なく同じです。負担割合が2割・3割の人は、限度額内でも自己負担分が増えます。超過分は負担割合に関係なく全額自己負担です。
Q6総合事業のサービスも限度額に含まれますか?
予防給付と総合事業の訪問型・通所型サービスを併用する要支援者は、国の通知に基づき合算して給付管理されるのが通例です。扱いは市町村により異なるため、ケアマネに確認してください。
Q7限度額が足りないときはどうすればいい?
枠外の給付への振替、単位数の少ないサービスへの組み替え、状態が悪化しているなら区分変更申請の検討という三つの方向があります。まずケアマネに内訳を確認しましょう。
Q8月の途中で要支援認定を受けた場合、限度額はどうなる?
限度額は月単位で管理されます。月途中の認定や区分変更の扱いは厚生労働省令・通知で細かく定められているため、ケアマネまたは市町村窓口で確認するのが確実です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1限度額を超えた分って、全額自分で払うんですか?
そのとおりである。第1項は保険給付の総額が限度基準額を基礎に算定した額の9割相当を超えられないと定めており、超過分には給付がつかない。つまり通常1割負担の人にとって、超えた部分は10倍の値段になる。実務のポイント:ケアマネジャーは給付管理票を月末に国保連へ送るため、超過が判明するのは翌月以降。利用中に自分で単位数を把握していないと、気付いたときには2か月分が確定している
Q2住んでいる市によって上限が違うって本当ですか?
本当である。第3項は市町村が条例で、国の定める介護予防サービス費等区分支給限度基準額を超える額を独自に設定できると定める。財政力のある自治体が上乗せしている例がある。実務のポイント:上乗せ条例は広報されないことが多く、窓口でも一般的な基準額しか案内されない。条番号を示して「第55条第3項に基づく上乗せ条例の有無」を尋ねると回答が変わる
Q3デイサービスを減らさないと福祉用具が借りられないと言われました。他に方法はないですか?
同じ区分内のサービスは同一の枠を共有するため、原則としてトレードオフになる。ただし住宅改修(法第57条)や特定介護予防福祉用具販売はこの区分支給限度基準額とは別枠の扱いであり、手すりを貸与ではなく設置工事にすれば枠を食わない場合がある。実務のポイント:貸与か購入・改修かの選択は単価だけでなく限度額の枠取りで判断が変わる。ケアマネに「枠外の給付で代替できないか」と聞くのが効く
間違えやすい点 AI による整理
- 「限度額を超えた分は自己負担が増えるだけ」と理解している人は多い。だが深刻度が正しく伝わっていない。超えた分は保険給付が一切つかず10割負担になる。普段1割負担の人にとっては、同じサービスが突然10倍の値段になるということだ。9割引が消える瞬間を、多くの家族は請求書が届くまで実感できない
- 「上限額は全国一律で決まっている」という前提で話が進みがちだが、第3項は市町村が条例で上乗せできると明記している。あなたの問いは「上限はいくらですか」ではなく「うちの市は上乗せ条例を持っていますか」でなければならない。前者は全国共通の数字が返ってくるだけで、後者を聞いて初めて自分の使える枠が分かる
- 「限度額に含まれるサービスと含まれないサービスがある」ことを知らない人が多い。介護予防支援(ケアプラン作成)や特定介護予防福祉用具販売、住宅改修は、この条文が管理する区分支給限度基準額の枠とは別建ての扱いになる。枠がいっぱいだから住宅改修を諦める、という判断は前提から誤っている(給付の種目ごとの扱いは市町村窓口で確認されたい)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 55条:居宅要支援被保険者(要支援1・2) | 43条:居宅要介護被保険者(要介護1〜5) 57条:要支援者の住宅改修 |
| 上限の単位 | 介護予防サービス等区分ごと・月単位の区分支給限度基準額 | 居宅サービス等区分ごと・月単位の区分支給限度基準額 区分支給限度基準額とは別枠の住宅改修費支給限度基準額 |
| 市町村の調整権限 | 条例で上乗せ(3項)、種類支給限度基準額の設定(4項) | 同様に条例による上乗せ・種類別限度額の設定が可能 条例による上乗せが可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の長照2.0は税財源方式で、失能等級ごとに月の給付額度を定め、所得に応じて自己負担割合が異なる。月の上限を超えた分が全額自己負担になる点は日本と共通する
韓国は日本と同じ社会保険方式で、長期療養等級別に在宅給付の月限度額を定める。限度額超過分は全額本人負担となり、日本の区分支給限度基準額に近い構造である
ドイツはPflegegradごとに現物給付の月額上限を法律で直接定める。軽度のPflegegrad 1は現物給付ではなく負担軽減額が中心で、日本の要支援とは給付設計が異なる
米国には普遍的な公的介護保険がなく、低所得者向けMedicaidの在宅・地域サービスウェイバーで州ごとに費用上限を設けるのが中心である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 要支援2の母のケアプランを組んでいて、週2回のデイサービスに福祉用具の手すりレンタルを足そうとしたら、ケアマネから「限度額を超えます」と言われた。どちらかを削るしかないと思い込んでいないか。区分支給限度基準額の中で何がいくら食っているか、単位数の内訳表を出してもらう権利がある。組み替えで収まることは珍しくない
- 上限を超えてサービスを使ったらどうなるのか。給付が減額されるのではなく、超過分は10割自己負担になる。1単位10円前後なので、月に数千単位はみ出せば数万円が一気に家計に乗る。しかも請求は翌々月に来ることが多く、気付いたときには2か月分溜まっている
- 事業者側の視点。要支援者のプランを作るとき、限度額管理を誤って超過分を請求し損ねれば、その損失は事業所が被る。国保連の審査で返戻が出るのは月遅れ。ケアマネと事業所の情報共有が1回途切れるだけで数十万の焦げ付きになる
- 父が要支援1の認定を受け、月末まであと6日。この月に福祉用具貸与を開始すると、日割りではなく月額で単位を食う種目がある。開始日を翌月1日にずらすだけで、今月の枠が丸ごと空く。ケアマネに「今月開始と来月開始で単位数はどう変わるか」と聞けるかどうかが分岐点だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. ケアマネジャーに区分支給限度基準額の単位数と、現プランの使用単位数の内訳を書面で求める2. 市町村の介護保険担当課に第55条第3項の上乗せ条例の有無を確認する3. 枠が足りないなら、限度額管理の対象外となる給付(住宅改修、特定福祉用具販売など)に振り替えられないか相談する4. それでも不足なら、要支援から要介護への区分変更申請(法第33条の2等)を検討する。状態が変化していれば認定の見直しを求められる
訴えられた側:事業者・ケアマネの立場で限度額超過の責任を問われた場合。1. 担当者会議の記録とプラン交付時の説明記録を確認し、利用者への事前説明の有無を立証材料として整理する2. 超過が発生した月の給付管理票と実績を突合し、どの時点でずれたかを特定する3. 利用者への説明不足が原因なら、運営基準違反として指導対象になりうるため、早期に市町村と協議する4. 自己負担の遡及請求は利用者との紛争に直結するため、分割や一部負担の調整を含めて交渉する
時効(請求できる期限):限度額管理は厚生労働省令で定める期間(月単位)ごとに締められ、当月の枠は翌月に繰り越せない。この条文自体に特定の時効はないが、保険給付を受ける権利は2年で時効消滅する(介護保険法第200条)。市町村の決定に不服がある場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求(同法第183条、第192条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法制定(平成9年法律第123号、2000年4月施行)。要支援者への予防給付について、区分ごとの支給限度基準額による月単位の上限と、市町村条例による上乗せの仕組みを設けた
- 2.平成17年(2005年) 改正:予防重視型システムへの転換により予防給付を再編(2006年4月施行)。介護予防サービス・地域密着型介護予防サービスを創設し、本条の限度額管理の対象を現在の区分体系に改めた
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