介護保険法 第69条の30(報告及び検査)
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- 都道府県知事は、試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験実施機関に対し、試験事務の状況に関し必要な報告を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは指定試験実施機関の事務所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.第二十四条第三項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第四項の規定は前項の規定による権限について準用する。
この条文の基本情報
報告及び検査とは何ですか?
定義報告及び検査とは、介護保険法第69条の30に定められた規定で、「都道府県知事は、試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験実施機関に対し、試験事務の状況に関し必要な報告を求め、又は当該職員に関係者に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第69条の30(報告及び検査)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第69条の30の条文原文は「都道府県知事は、試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験実施機関に対し、試験事務の状況に関し必要な報告を求め、又は当該職員に関係者に…」で始まります。
- 介護保険法第69条の30は第二款 登録試験問題作成機関の登録、指定試験実施機関及び指定研修実施機関の指定等に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第69条の30の前の条は介護保険法第69条の29です。
- 介護保険法第69条の30の次の条は介護保険法第69条の31です。
- 介護保険法第69条の30には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第69条の30 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第69条の30(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/69_30
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法69条の30は、都道府県知事が指定試験実施機関に報告を求め、職員に質問・立入検査をさせる権限を定める。犯罪捜査のための権限ではない。
Q · ケアマネ試験の運営団体に、県は立入検査できるの?
できる。知事は報告徴収と立入検査ができ、拒否は罰金対象
介護保険法69条の30第1項により、都道府県知事は試験事務の適正な実施を確保するため必要と認めるとき、指定試験実施機関に報告を求め、職員に関係者への質問や事務所への立入検査をさせることができます。検査を拒む・妨げる・忌避する、虚偽の報告をするといった行為は206条の2第2号の罰金の対象で、処罰されるのは違反行為をした個人です。一方で、この権限は犯罪捜査のためのものと解釈してはならないとされています(24条4項準用)。
解説
ケアマネジャー試験、正式には介護支援専門員実務研修受講試験。その運営は都道府県が自ら行っているとは限らない。多くの県では、知事が指定した法人(指定試験実施機関)が実施している。ではその法人が杜撰な運営をしたら、受験者はどこに苦情を持ち込めばいいのか。本条がその答えを用意している。知事は試験事務の適正な実施を確保するため必要と認めれば、その法人に報告を求め、職員に関係者を質問させ、事務所に立ち入って設備・帳簿書類その他の物件を検査させることができる。あなたが押さえるべきは二点。第一に、断れない。報告を拒む、虚偽の報告をする、質問に答えない、検査を妨げる。いずれも206条の2第2号で50万円以下の罰金であり、罰を受けるのは法人ではなく「その違反行為をした者」、つまり現場の担当者個人である。第二に、この権限は犯罪捜査のためのものではない(24条4項準用)。行政監督と刑事捜査は、別の線路を走っている。
法的な位置づけ
介護保険法69条の30は、指定試験実施機関に対する都道府県知事の監督権限を定める規定である。知事は試験事務の適正な実施を確保するため必要と認めるとき、報告徴収、関係者への質問、事務所への立入検査を行わせることができる。質問・検査を行う職員は身分証を携帯し請求により提示する義務を負い、当該権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.運営上の問題を時系列で記録する 試験・研修の運営で疑問が生じたら、日時、会場、対応者名、やり取りの内容、受け取った書面を時系列で整理し、原本とコピーを保存する
- 2.都道府県の介護保険担当課へ文書で申し入れる 運営団体の窓口と並行して、指定した都道府県の担当課へ文書で申し入れる。個人的な不満ではなく運営手順の逸脱として事実を特定し、69条の30第1項による報告徴収・立入検査の検討を求める旨を明記する
- 3.検査を受ける側は入室時に身分証の提示を請求する 指定試験実施機関・指定研修実施機関の側で検査を受ける場合は、断らずに受け入れる。職員の入室時に身分証の提示を請求し、所属・氏名・根拠条項を記録する(24条3項準用)
- 4.提出物件と質疑を記録し、是正につなげる 提示した帳簿書類と質問への回答を記録する。範囲外と思われる要求はその場で記録に残す。検査後は監督命令(69条の29)の有無を確認し、必要なら是正計画を先に提出する
よくある質問 AI による整理
Q1指定試験実施機関とは何ですか?
都道府県知事の指定を受け、介護支援専門員実務研修受講試験の実施事務を行う法人です。指定の根拠は介護保険法69条の27です。
Q2ケアマネ試験の運営に関する苦情はどこに言えばいい?
運営団体の窓口と並行して、指定した都道府県の介護保険担当課へ文書で申し入れます。知事には69条の30による報告徴収・立入検査の権限があります。
Q3立入検査は拒否できる?
正当な理由なく拒む・妨げる・忌避すると206条の2第2号の罰金の対象になります。範囲の逸脱は受け入れたうえで記録し、後から争うのが安全です。
Q4立入検査で職員に身分証の提示を求められる?
求められます。24条3項の準用により、検査職員は身分証を携帯し、関係者の請求があれば提示しなければなりません。請求しなければ提示義務は生じません。
Q5立入検査で見られる書類は何?
指定試験実施機関の事務所にある設備、帳簿書類その他の物件です。対象は試験事務の適正な実施の確保に必要な範囲に限られます。
Q6行政の立入検査は警察の捜査と同じ?
違います。24条4項の準用により、本条の権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと明記されています。令状による捜索とは別の制度です。
Q7ケアマネ研修の実施団体も検査される?
されます。69条の33第2項が指定研修実施機関に本条を準用しており、「試験事務」を「研修事務」と読み替えて同じ報告徴収・立入検査の対象になります。
Q8立入検査で問題が見つかったらどうなる?
知事は69条の29に基づき試験事務に関する監督上必要な命令を出せます。指定の取消し等に関する事項は政令に委任されています(69条の32)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ケアマネ試験の運営がおかしいと思ったんですが、運営団体に言っても取り合ってくれません。どうすれば?
指定試験実施機関は知事が指定した機関であり、知事は69条の30第1項により試験事務の状況について報告を求め、事務所に立ち入って帳簿書類を検査させることができる。持ち込む先は運営団体ではなく、指定した都道府県の担当課だ。実務のポイント:知事が動く要件は「試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるとき」。個人の不満ではなく運営手順の逸脱として、日時・対応者・食い違いを特定した文書で出すと、担当課が内部で起案できる材料になる
Q2立入検査の日程を、こちらの都合で延ばしてもらうのは違反になりますか?
正当な理由のない先送りは「検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した」と評価されうる(206条の2第2号、50万円以下の罰金)。罰金の名宛人は法人ではなく「その違反行為をした者」なので、現場で断った担当者個人が立件されうる。実務のポイント:拒否は罰則、範囲の逸脱は後から争える。受け入れたうえで身分証の提示を請求し(24条3項準用)、求められた物件が試験事務の範囲を超えていないかを当日のメモに残す方が安全である
間違えやすい点 AI による整理
- 「検査を拒めば罰則がある」ことは知られていても、その罰金を誰が払うかまでは知られていない。206条の2第2号が名宛人にするのは「その違反行為をした者」である。組織の方針として検査を先送りしても、立件されるのは方針を決めた人ではなく、現場で「お引き取りください」と言った職員になりうる。組織を守ったつもりの一言が、自分の前科の問題に変わる
- 「立入検査を受けたら、それが刑事事件の入口になる」という前提そのものが誤っている。24条4項の準用で、この権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと明記されている。ただし、検査で判明した事実を端緒として別途捜査が始まることまで禁じる趣旨ではなく、行政調査で得た資料を刑事手続でどこまで使えるかは実務上、解釈が分かれている
- 対象は試験の運営団体だけだと思われがちだが、69条の33第2項が同じ権限を指定研修実施機関に準用している。実務研修や更新研修を請け負う団体も、「試験事務」を「研修事務」と読み替えたうえで同じ立入検査の射程に入る。研修だから監督は緩い、という区別は法律上存在しない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 69条の30:報告徴収・質問・立入検査(情報を集める権限) | 69条の29:監督命令(是正させる権限) 69条の33:指定研修実施機関への準用(対象の拡張) |
| 対象 | 指定試験実施機関とその関係者 | 指定試験実施機関 指定研修実施機関(研修事務に読み替え) |
| 発動要件 | 試験事務の適正な実施の確保に必要と知事が認めるとき | 試験事務の適正な実施の確保に必要と知事が認めるとき 準用元の各規定の要件に従う |
| 手続上の歯止め | 身分証の携帯・請求時の提示、犯罪捜査目的の否定(24条3項・4項準用) | 命令の内容は監督上必要な範囲に限られる 本条と同じ歯止めが研修事務にも及ぶ |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾では行政機関が法規に基づき権限の一部を民間団体に委託でき、委託機関が受託者を監督する枠組みがある。ただしケアマネに相当する国家試験の民間指定機関制度は日本と同一ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もしケアマネ試験の会場運営で答案の取り違えが起きたら、誰が調べるのか? 受験者が運営団体に抗議しても「内部で確認いたします」で会話は終わる。だが指定した都道府県の担当課に持ち込めば、知事は本条1項で試験事務の状況について報告を求め、職員を事務所に立ち入らせて答案の管理簿まで検査させることができる。相手は民間法人だが、その背後には知事の検査権が立っている
- あなたが指定試験実施機関の事務局長で、県の職員が「これから立入検査に入ります」と来た。「上と相談するので来週にしてください」と口にした瞬間、それは検査の忌避と評価されうる。判断に使える時間は数分、その場の一言で206条の2第2号の罰金の対象が決まり、払うのは法人ではなく断ったあなた自身になる
- 県職員が名乗っただけで事務所の奥へ進もうとする。身分証の提示は、あなたが請求して初めて義務になる(24条3項準用)。請求しない限り、誰が何の権限で入ったかの記録すら残らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事実を時系列で記録:日時、担当者名、やり取りの内容、受け取った書面をすべて保存2. 苦情は運営団体の窓口と並行して、指定した都道府県の介護保険担当課へ文書で提出し、69条の30第1項による報告徴収・立入検査の検討を求める旨を明記3. 研修側の問題なら69条の33第2項の準用を指摘すれば同じ射程に入る4. 県が動かない場合は、申入れの記録を残したうえで情報公開請求により対応経過を確認する
訴えられた側:1. 検査を断らない。拒否・妨害・忌避はそれ自体が206条の2第2号の罰金対象で、名宛人は担当者個人2. 入室時に身分証の提示を請求し(24条3項準用)、所属・氏名・検査の根拠条項を記録3. 提示する物件は試験事務に関するものに限る。範囲外の要求はその場で記録に残し、後日争う材料にする4. 質問への回答は事実のみ、推測を述べない。虚偽答弁も罰則対象5. 検査後は監督命令(69条の29)の有無を確認し、是正計画を先に提出する
時効(請求できる期限):本条の権限行使自体に期限の定めはなく、知事が必要と認めれば随時発動できる。時間軸が効くのは罰則側で、検査拒否・虚偽報告等(206条の2第2号、50万円以下の罰金)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、罰金にあたる罪)。起算点は拒否や虚偽報告などの違反行為時。なお指定の取消しに関する事項は政令に委任されている(69条の32、最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政法学の一般的理解:報告徴収・立入検査は行政調査に位置づけられ、相手方の拒否を実力で排除する直接強制はできず、罰則による間接強制にとどまる。検査で得た資料の刑事手続での利用範囲は議論がある。
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