感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第43条(報告の請求及び検査)
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- 都道府県知事(特定感染症指定医療機関にあっては、厚生労働大臣又は都道府県知事とする。次項において同じ。)は、第三十七条第一項及び第三十七条の二第一項に規定する費用の負担を適正なものとするため必要があると認めるときは、感染症指定医療機関の管理者に対して必要な報告を求め、又は当該職員に感染症指定医療機関についてその管理者の同意を得て実地に診療録その他の帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査させることができる。
- 2.感染症指定医療機関が、正当な理由がなく、前項の報告の求めに応ぜず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の同意を拒んだときは、都道府県知事は、当該感染症指定医療機関に対する診療報酬の支払を一時差し止めるよう指示し、又は差し止めることができる。
この条文の基本情報
報告の請求及び検査とは何ですか?
定義報告の請求及び検査とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第43条に定められた規定で、「都道府県知事(特定感染症指定医療機関にあっては、厚生労働大臣又は都道府県知事とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第43条(報告の請求及び検査)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第43条の条文原文は「都道府県知事(特定感染症指定医療機関にあっては、厚生労働大臣又は都道府県知事とする。」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第43条は第三節 入院患者の医療等に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第43条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第42条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第43条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第43条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
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- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第43条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第43条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法43条は、知事等が公費負担の適正化のため指定医療機関に報告を求め、管理者の同意を得てカルテ等を検査できると定める。正当な理由なく拒めば診療報酬が差し止められうる。
Q · 県からカルテ検査の依頼が来たけど、病院は断れるの?
同意制だが、正当な理由なく拒むと診療報酬が止まりうる
感染症法43条1項により、都道府県知事等は公費負担の適正化に必要なとき、感染症指定医療機関の管理者の同意を得て診療録や帳簿、電子カルテを実地検査できます。形式上は同意が必要ですが、同条2項により、正当な理由なく同意を拒んだり報告に応じなかったり、虚偽の報告をしたりすると、知事は診療報酬の支払を一時差し止められます。実務上は拒否ではなく、範囲と日程を協議するのが現実的です。
解説
お金を出す者は、その使い道を確かめる権利を持つ。本条は、この当たり前の理屈を感染症医療の公費負担に当てはめた規定である。一類・二類感染症などで入院した患者の医療費(37条)や結核の通院医療費(37条の2)は、都道府県などの公費でまかなわれる。その請求が適正かを確かめるため、知事は感染症指定医療機関に報告を求めたり、職員にカルテや帳簿、電子カルテまで検査させたりできる。特定感染症指定医療機関については、厚生労働大臣もこの権限を持つ。目を引くのは「管理者の同意を得て」という一句だ。強制立入ではない。ところが第2項では、正当な理由なく同意を拒んだ場合、診療報酬の支払が一時差し止められる。同意は形式上は任意だが、断れば資金の流れが止まる。あなたが医事課長や薬局の管理者なら、断る自由の有無より先に、断った後に何が止まるかを計算することになる。
法的な位置づけ
感染症法43条は、感染症指定医療機関に対する報告徴収及び実地検査を定める規定である。37条及び37条の2の公費負担を適正化する目的に限り、都道府県知事等は報告を求め、管理者の同意を得て診療録その他の帳簿書類(電磁的記録を含む)を検査させることができる。正当な理由のない拒否や虚偽報告に対しては、診療報酬の支払を一時差し止める措置が用意されている。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告の求めの根拠と範囲を確認 届いた書面で根拠条文が感染症法43条か、医療法25条や健康保険法78条など別系統かを確認する。あわせて目的、対象期間、対象患者の範囲を書面で特定してもらう
- 2.該当記録の抽出と院内突合 対象期間の電子カルテ、レセプト、公費請求データ、会計帳簿を抜き出し、請求額と診療・調剤内容が一致しているかを院内で事前に突き合わせる
- 3.不一致の自主申告と返還協議 突合で誤りが見つかったら、数字を整えて隠さず、報告時に申告して原因を説明する。過誤分は返還を協議する。虚偽報告は差止めの理由になる
- 4.日程・範囲の調整を書面で申し入れ システム障害や人員不足で期限や範囲に無理がある場合、拒否ではなく代替資料と日程変更を自分から提案し、やり取りを記録に残す
- 5.差止め時は是正して解除を申し入れ 支払が差し止められたら通知書面を保管し、理由を是正したうえで知事と支払機関の双方に解除を申し入れる。争う場合は審査請求・取消訴訟の期限を弁護士と確認する
よくある質問 AI による整理
Q1感染症法43条の検査とは何ですか?
感染症の入院医療費や結核の通院医療費の公費負担が適正かを確かめるため、知事等が指定医療機関に報告を求め、カルテや帳簿を実地検査する手続です。
Q2感染症指定医療機関のカルテ検査は拒否できる?
管理者の同意が要件なので形式上は拒めます。ただし正当な理由がなければ、43条2項により診療報酬の支払を一時差し止められることがあります。
Q3診療報酬の支払差止めはいつまで続く?
条文上は「一時」の差止めです。報告に応じる、検査に同意するなどして差止めの理由が解消すれば、支払の再開を求めるのが基本です。
Q4電子カルテも検査の対象になる?
なります。43条1項の括弧書きで、帳簿書類の作成・保存に代えて作られた電磁的記録も検査対象に含まれると明記されています。
Q5調剤薬局も感染症法43条の対象?
結核患者の薬を公費で調剤する結核指定医療機関であれば、対象になりえます。感染症病棟がない小規模店舗でも、報告や帳簿検査の射程に入ります。
Q6虚偽報告をするとどうなる?
43条2項により、虚偽の報告は支払差止めの理由になります。さらに過大請求が判明すれば、その分の返還を別途求められる可能性もあります。
Q7厚生労働大臣が検査するのはどんな場合?
特定感染症指定医療機関については、知事に加えて厚生労働大臣も報告徴収や実地検査、支払差止めの権限を持つと条文で定められています。
Q8コロナ患者の公費請求も検査される?
新型コロナは5類移行の2023年5月まで本法の公費負担の対象でした。当時の入院医療費の請求も、本条の報告・検査の対象になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1院長が「患者の個人情報だから見せられない」って言ってるんですけど、それって断る正当な理由になります?
なりにくいと考えられる。本条は法律に基づいて診療録の検査を認めている。民間医療機関であれば、個人情報保護法27条1項1号の「法令に基づく場合」に当たり、患者の同意がなくても提供できる。正当な理由なく同意を拒めば、本条2項により支払が差し止められうる。実務のポイント:本当に効くのは全面拒否ではなく、範囲の交渉である。対象外の患者や期間まで広げられていないかを詰める交渉は拒否に当たらないため、差止めのリスクを負わずに守るべき情報を守れる
Q2差し止められたお金って、もう戻ってこないんですか?
本条2項が定めているのは「一時」の差止めであり、没収でも返還命令でもない。報告に応じたり検査に同意したりして差止めの理由がなくなれば、支払の再開を求めるのが筋である。ただし検査で過大請求が見つかれば、その分は別途返還を求められうる。実務のポイント:条文が「差し止めるよう指示し」と書くのは、審査・支払の事務が社会保険診療報酬支払基金などに委託されうるからである(40条)。県だけでなく支払機関の処理状況も並行して確認すると、再開までの空白が短くなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保健所の立入検査が来る」と身構えるのは、問いの立て方が違う。本条の検査目的は公費負担の適正化に限られている。感染対策の不備を調べる手続(医療法25条の立入検査など)とも、保険診療の指導・監査(健康保険法78条など)とも別系統である。どの根拠条文で来たのかを確かめないと、出すべき資料の範囲を見誤る
- 同意が要件だから断れる、という点は多くの管理者が知っている。見落とされがちなのは代償の大きさだ。本条は刑罰ではなく、診療報酬の支払差止めという経済的な手段で履行を確保している。公費収入に依存する部門ほど、罰金より重く効く
- 患者から見れば、カルテは自分と主治医だけのものである。しかし法律から見れば、公費で医療を受けた時点で、そのカルテは費用審査の資料にもなる。民間医療機関の場合、法令に基づく提供として個人情報保護法上も本人同意が不要とされる場面だ。この認識の落差が、窓口での説明トラブルを生む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 43条:公費負担を適正化するための報告徴収・実地検査と支払差止め | 40条:診療報酬の請求・審査・支払の仕組み(支払基金等への委託を含む) 38条:感染症指定医療機関の指定と医療担当の義務 |
| 医療機関から見た場面 | 請求後に公費請求の適正さを事後的に確認される場面 | 毎月の診療報酬請求と審査の場面 指定を受ける時点と日常の医療提供の場面 |
| 不協力・不適正の効果 | 正当な理由のない拒否・虚偽報告で診療報酬の支払を一時差止め | 審査の結果、支払額が請求額どおりに決定されないことがある 指定の要件・義務に関する規律(詳細は同条の条文で確認) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では感染症医療費の公費負担と、健保医療機関に対する帳簿・診療記録の提出要求が別々の法律で規律される。日本のように公費負担と検査・差止めを一条にまとめた構造ではない
韓国は健康保険の枠組みで、療養機関に対する報告要求と帳簿検査を定める。感染症の公費医療に特化した規定ではない点に注意
ドイツは公的医療保険で保険医の診療の経済性審査を制度化している。費用支出の適正化を図るという目的は共通するが、仕組みは大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- コロナ禍で受け入れた入院患者の公費請求について、数年後に県から報告の求めが届いたら、どうなる? 当時の電子カルテと請求データが一件ずつ突き合わされる。システム更新で旧カルテが読めなくなっていても、それが「正当な理由」と認められるとは限らない。カルテの保存義務(医師法24条、5年)と照らし合わせて、出せる記録を今のうちに洗い出しておく必要がある
- あなたは結核患者の薬を公費で出している調剤薬局の管理者である。県の報告依頼に書かれた期限まで、あと5日。過去の調剤記録と公費請求額に食い違いが見つかった。数字を丸めて提出すれば虚偽報告と評価されうる。食い違いをそのまま申告して説明するか、ごまかすか。差止めのリスクが大きいのは後者のほうだ
- 検査当日、院長が「患者のプライバシーがある」と同意を拒んだ。翌月、公費分の振込が止まった。
取るべき行動
被害を受けた側:支払を差し止められた側の場合:1. 差止めの通知書面を保管し、根拠(本条2項)、理由、対象範囲を確認する2. 求められた報告や検査に応じれば差止めの理由は消える。条文上も「一時」の差止めなので、まず是正したうえで解除を申し入れる3. 拒否に正当な理由があったと考えるなら、その根拠を文書にまとめる4. 差止めが行政処分に当たるかは実務上解釈が分かれる。処分として扱われる場合に備え、審査請求や取消訴訟の期限を弁護士と確認する
訴えられた側:報告・検査を求められた側の場合:1. 求めの根拠条文、目的、対象期間を書面で確認する2. 電子カルテ、レセプト、会計帳簿の該当部分を抜き出し、院内で事前に突き合わせる3. 誤りが見つかったら隠さず報告時に申告し、過誤分の返還を協議する(虚偽報告は差止めの理由になる) 4. 日程や範囲に無理があるときは、拒否ではなく調整を申し入れ、やり取りを記録に残す
時効(請求できる期限):報告・検査そのものに法律上の期限はなく、期限は求めの書面で指定される。差止めを行政処分として争う場合の目安は、処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求(行政不服審査法18条)と、処分を知った日から6か月以内の取消訴訟(行政事件訴訟法14条)。ただし処分に当たるかどうかは解釈が分かれる。都道府県に対する診療報酬債権は5年で時効消滅する(地方自治法236条)。カルテの保存義務は5年(医師法24条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政調査論(一般的整理):本条の実地検査は管理者の同意を要件とする任意調査の形をとる一方、拒否に対しては支払差止めという経済的不利益を結びつけており、直接強制ではなく間接強制により履行を確保する類型として整理できる
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)改正(平成19年施行) 結核予防法の廃止と本法への統合に伴い、結核患者の医療費負担(37条の2)が検査の対象に加わったとみられる。改正経緯の詳細と電磁的記録に関する括弧書きの追加時期は、人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:伝染病予防法等を統合して感染症法を制定(平成11年4月施行)。感染症指定医療機関の費用負担に関する報告・検査の規定が置かれた
- 2.平成18年(2006年) 改正:結核予防法の廃止・本法への統合(平成19年施行)に伴い、結核患者の医療費負担(37条の2)が検査対象に加わったとみられる。詳細は条文改正履歴で要確認
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