感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の23(記帳義務)
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- 特定一種病原体等所持者、二種病原体等許可所持者及び三種病原体等を所持する者(第五十六条の十六第一項第三号に規定する従業者を除く。以下「三種病原体等所持者」という。)は、厚生労働省令で定めるところにより、帳簿を備え、当該病原体等の保管、使用及び滅菌等に関する事項その他当該病原体等による感染症の発生の予防及びまん延の防止に関し必要な事項を記載しなければならない。
- 2.前項の帳簿は、厚生労働省令で定めるところにより、保存しなければならない。
この条文の基本情報
記帳義務とは何ですか?
定義記帳義務とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の23に定められた規定で、「特定一種病原体等所持者、二種病原体等許可所持者及び三種病原体等を所持する者(第五十六条の十六第一項第三号に規定する従業者を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の23(記帳義務)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の23の条文原文は「特定一種病原体等所持者、二種病原体等許可所持者及び三種病原体等を所持する者(第五十六条の十六第一項第三号に規定する従業者を除く。」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の23は第四節 所持者等の義務に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の23の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の22です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の23の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の24です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の23には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第56条の23 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第56条の23(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/56_23
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法56条の23は、特定一種・二種許可・三種の病原体等所持者に帳簿の備付けと記載・保存を義務づける規定。四種病原体等の所持者は本条の対象外である。
Q · 病原体を扱う研究室や検査室は、全部が帳簿を付けなければいけないんですか?
一種から三種の所持者だけに帳簿義務がかかります
感染症法56条の23第1項は、特定一種病原体等所持者、二種病原体等許可所持者、三種病原体等所持者に対して、厚生労働省令で定めるところにより帳簿を備え、保管、使用、滅菌等に関する事項などを記載する義務を課します。同条第2項でその帳簿の保存も義務づけられます。他方、四種病原体等の所持者は本条の記帳義務の対象外であり、三種については同法56条の16第1項第3号に規定する従業者も義務主体から除かれます。義務の名義人は現場の技師個人ではなく所持者である組織です。
解説
大学の研究室で炭疽菌のアンプルを一本使い切った日、誰が、いつ、何グラムを、どの滅菌釜で処理したのかを紙かデータに残す。これが感染症法56条の23が命じている作業である。ここで見落とされているのは、義務を負う範囲の線引きだ。帳簿義務がかかるのは特定一種病原体等所持者、二種病原体等の許可所持者、そして三種病原体等所持者の三層まで。腸管出血性大腸菌やコレラ菌のような四種病原体等を扱う検査室は、この記帳義務の外側にいる。さらに三種については、56条の16第1項第3号に定める従業者、つまり施設内で個人として取り扱っている職員は義務主体から除かれる。あなたが現場の技師であっても、帳簿の名義人は組織である。逆に言えば、帳簿が白紙だったとき責められるのは現場ではなく所持者たる法人と管理体制だ。立入検査で最初に出せと言われる書類がこれであり、ここが崩れていると他のすべての適合主張が信用を失う。
法的な位置づけ
感染症法56条の23は病原体等の記帳義務を定める規定であり、特定一種病原体等所持者、二種病原体等許可所持者および三種病原体等所持者に、厚生労働省令の定めに従い帳簿を備えて保管、使用、滅菌等に関する事項を記載し保存すべき義務を課す。三種については同法56条の16第1項第3号の従業者が義務主体から除かれる。
手順
- 1.所持する病原体等の分類を棚卸しする 冷凍庫、保存株、受託検体由来の菌株まで洗い出し、各株が特定一種、二種、三種、四種のどれに該当するかを一覧化する。自施設が記帳義務の内側にいるかどうかはここで決まる
- 2.省令要件を満たす帳簿様式を整備する 厚生労働省令が求める記載事項を条文ベースで洗い出し、保管、使用、滅菌等の欄を持つ様式を作る。電子化する場合は改訂履歴と作成者が特定できるシステムを選ぶ
- 3.受領前に帳簿欄を先に作る運用に変える 新規株を受け入れる前に分類を確認し、帳簿の行を先に起票してから実物を受領する。入庫後に記録するフローは必ず空白を生む
- 4.定期棚卸しで帳簿と実在数を突合する 帳簿上の残量と保管庫の実在数を定期的に照合し、差異があれば発見日と調査内容を記録する。自主的発見の記録があるかどうかで管理体制の評価が変わる
- 5.引き継ぎ時に帳簿の現況を双方署名で確認する 病原体等取扱主任者の交代や組織改編の際、帳簿の最終記載日と空白期間を文書化し、前任者と後任者の双方が署名する。空白期間の責任範囲を時間軸で切り分けられる
よくある質問 AI による整理
Q1病原体等の記帳義務とは?
感染症法56条の23が定める義務で、一種から三種の病原体等所持者が帳簿を備え、保管、使用、滅菌等の事項を記載し保存するものです。
Q2三種病原体等所持者とは誰ですか?
三種病原体等を所持する者のうち、56条の16第1項第3号の従業者を除いた者です。法人であれば法人自体が義務主体になります。
Q3四種病原体等に帳簿義務はある?
56条の23の記帳義務は及びません。ただし四種にも基準適合義務など別の規律があるため、記録を残す実務上の意義は残ります。
Q4病原体等の帳簿の保存期間は?
56条の23第2項が厚生労働省令に委任しており、具体的な年数は省令で定まります。最新の施行規則で確認してください。
Q5病原体等の帳簿は電子化できる?
記載事項と保存方法は省令に委ねられており、要件を満たす電子記録でも差し支えない運用です。改訂履歴と作成者の特定が鍵になります。
Q6帳簿の記載漏れが見つかったらどうする?
日付を遡って書き足さず、発見日を明記した是正記録として追記します。並行して実在高を確認し、差異があれば報告の要否を判断します。
Q7立入検査では何を見られる?
まず帳簿と保管量の現在高の突合です。帳簿が空白だと病原体の所在不明を疑わせ、管理体制全体の評価に波及します。
Q8帳簿義務の責任は現場の技師に行く?
義務主体は所持者です。三種では従業者が明示的に除かれるため、記載不備の第一次的な評価は組織に向かいます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1紙の帳簿じゃなくて、パソコンの管理システムでもいいんですか?
記載事項と保存の方法は厚生労働省令に委ねられており(56条の23第1項、第2項)、電子的な記録でも省令の要求を満たせば差し支えない運用が一般的である。実務のポイント:検査で問われるのは媒体ではなく、改訂履歴と作成者が特定できるかどうかだ。上書き保存の表計算ファイルは、記録として最も弱い。履歴が残る仕組みに変えた日の記録まで含めて提示できる施設は、指摘を受けにくい。
Q2うちは四種しか扱っていないので、帳簿は作らなくていいんですよね?
56条の23の記帳義務は特定一種、二種許可所持者、三種所持者を名指ししており、四種病原体等の所持者は本条の対象外である。ただし四種には基準適合義務など別の規律が及ぶ。実務のポイント:問題は「四種しか扱っていない」という自己認識がどこまで検証されているかだ。古い保存株や受託検体由来の菌株が三種に該当して分類が上がっていた、という発覚は珍しくない。分類の棚卸しを先にやる方が安全である。
Q3記録を付けていたのは派遣で来ていた技師です。責任は本人に行きますか?
義務主体は所持者であり、三種については56条の16第1項第3号に定める従業者は本条の義務主体から除かれている。したがって記載不備の第一次的な評価は組織に向かう。実務のポイント:それでも組織内部では現場に責任が転嫁されやすい。記録作業を担う側は、必要な様式や時間が与えられていなかった事実をメールなど日付の残る形で申し入れておくと、内部処理の局面で立場が変わる。
間違えやすい点 AI による整理
- 記帳義務は病原体を扱う施設すべてにかかると理解されているが、条文は特定一種、二種許可、三種の三層に限っている。四種病原体等の所持者には56条の23の記帳義務は及ばない。扱う菌が何種に分類されるかを確認しないまま「うちは記録しているから大丈夫」と考えること自体が、分類の確認を飛ばした危うい前提である
- 帳簿を付けていることは多くの施設が認識しているが、記載漏れが単なる書類不備で済むと思われている点が盲点だ。帳簿の空白は、保管量の不整合、つまり病原体の所在不明を疑わせる端緒になり、事故届や危険時の措置の問題へ連鎖する。紙一枚の空白が、施設全体の管理能力の評価に化ける(罰則の条番号と罰金額は最新の改正状況をご確認ください)
- 現場の技師から見れば自分が記録を付けているのだから自分の義務だと感じられるが、法律から見れば義務主体は所持者であり、三種については56条の16第1項第3号の従業者は明示的に除かれている。この落差を理解していない現場担当者は、組織の管理不全を個人の責任として背負わされやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 56条の23:帳簿の備付け、記載、保存 | 56条の16:許可、届出と従業者の定義 56条の22:病原体等取扱主任者等をめぐる体制整備 |
| 義務主体 | 特定一種、二種許可、三種の所持者(三種の従業者を除く) | 病原体等を所持しようとする者、所持者 所持者(施設内の体制を整える責任者を置く側) |
| 四種病原体等への適用 | 記帳義務は及ばない | 分類ごとに許可、届出の要否が分かれる 基準適合等の規律が別途及ぶ |
| 検査での使われ方 | 立入検査で最初に提示を求められる一次資料 | 所持資格そのものの適法性を判定する基礎 記録を作る人と体制の妥当性を判定する材料 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も感染性生物材料を分類し、保管、使用、銷毀の記録と保存を求める構造で、分類により義務の厚みが変わる点が日本と並行する
韓国は高危険病原体の保有申告と記録管理を軸に規律し、申告制と記録義務が結び付いている
ドイツは感染症法と労働安全側の生物物質規則が重畳し、記録義務が労働者保護の文脈からも導かれる
米国は select agent の登録と在庫記録(inventory records)を連邦規則で細密に定め、監査も記録中心に設計されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし厚生労働省の立入検査が明日入るとしたら、あなたの施設は何を最初に机に出すだろうか。実務上、まず求められるのは保管量の現在高と帳簿の突合である。帳簿上の残量と冷凍庫の実在数が一本ずれているだけで、紛失の疑義として事故届の問題に飛び火する
- 受託検査会社の品質管理担当として、あなたは三種病原体等の保管記録を Excel で管理してきた。改訂履歴が残らないファイルを上書きし続けていた点が、検査で「保存された帳簿」として認められるかを問われる。記帳したつもりと、省令の求める保存は別物である
- 部署の異動で病原体等取扱主任者から引き継ぎを受けた。前任者の帳簿は三か月分が空白だった。この空白は前任者個人の落ち度ではなく、所持者である法人の義務違反として評価される。引き継ぎの場で空白を指摘し、議事録に残した人間と残さなかった人間の立場は、後で決定的に分かれる
- 大学の共同利用施設で、他研究室の院生があなたの管理する三種病原体等を無断で持ち出した。帳簿に出庫の記載がないまま実物が減っている。あと数日で年度末の在庫確認、記録の後追い補記は改ざんと紙一重である
- 医療機関の検査部門が多剤耐性結核菌の菌株を保存株として長期保管していることに、総務部は気付いていなかった。扱っているのは四種だと思い込んでいた施設が、実は三種所持者として記帳義務の内側にいた、という発見が監査の典型的な入口だ
取るべき行動
被害を受けた側:管理不全の被害を受ける側、つまり施設内で記録を押し付けられている立場なら、まず自分が義務主体なのかを56条の16第1項第3号の従業者該当性で確認する。次に、帳簿の様式と保存方法が厚生労働省令の要求を満たしているかを文書で管理部門に照会し、回答を記録に残す。設備や人員が足りないなら、その不足を書面で申し入れた日付が、後に責任の所在を分ける。
訴えられた側:記載漏れを指摘された場合、後追いで日付を遡って書き足すことが最も危険な一手である。発見日を明記した是正記録として追記し、不整合の原因調査と実在高の確認を並行する。保管量に説明できない差があれば、隠すのではなく事故届を含む報告の要否を即日判断する。隠蔽の痕跡は、記載漏れそのものより重く評価される。
時効(請求できる期限):帳簿の保存期間は厚生労働省令が定める(実務上は一定年数の保存が求められるため、最新の省令をご確認ください)。本条自体に請求権の時効はないが、罰則の公訴時効は刑事訴訟法250条により法定刑に応じて決まり、起算点は義務違反の状態が終了した時点となる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律が制定され、伝染病予防法等を置き換えた(法律第114号)
- 2.平成18年(2006年) 改正:病原体等の管理規制が新たに導入され、分類ごとの所持規制と帳簿等の記録義務が体系化された(施行は平成19年)。具体的な条番号の変遷と現行の記載事項は施行規則で確認が必要
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の16義務主体から除く従業者の定義元
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の20感染症発生予防規程との記録連動(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の21病原体等取扱主任者の監督対象(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の22教育訓練義務と記録体制の対(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の24帳簿不整合から事故届へ連鎖(現行効力を要確認)
- 労働安全衛生法 第22条病原体曝露防止義務が重畳適用
- 毒物及び劇物取締法 第14条毒性物質の譲渡記録保存の類似規律(現行効力を要確認)
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