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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の29(災害時の応急措置)

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  1. 特定病原体等所持者、一種滅菌譲渡義務者及び二種滅菌譲渡義務者は、その所持する特定病原体等に関し、地震、火災その他の災害が起こったことにより、当該特定病原体等による感染症が発生し、若しくはまん延した場合又は当該特定病原体等による感染症が発生し、若しくはまん延するおそれがある場合においては、直ちに、厚生労働省令で定めるところにより、応急の措置を講じなければならない。
  2. 2.前項の事態を発見した者は、直ちに、その旨を警察官又は海上保安官に通報しなければならない。
  3. 3.特定病原体等所持者、一種滅菌譲渡義務者及び二種滅菌譲渡義務者は、第一項の事態が生じた場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

この条文の基本情報

災害時の応急措置とは何ですか?

定義災害時の応急措置とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の29に定められた規定で、「特定病原体等所持者、一種滅菌譲渡義務者及び二種滅菌譲渡義務者は、その所持する特定病原体等に関し、地震、火災その他の災害が起こったことにより、当該特定病原体等によ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の29(災害時の応急措置)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
  2. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の29の条文原文は「特定病原体等所持者、一種滅菌譲渡義務者及び二種滅菌譲渡義務者は、その所持する特定病原体等に関し、地震、火災その他の災害が起こったことにより、当該特定病原体等によ…」で始まります。
  3. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の29は第四節 所持者等の義務に置かれています。
  4. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
  5. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の29の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の28です。
  7. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の29の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の30です。
  8. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の29には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第56条の29
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114
  • 本サイト収録感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第56条の29(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/56_29

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点感染症法第56条の29は、災害で特定病原体等による感染症の発生・まん延のおそれが生じた場合、所持者に応急措置と厚生労働大臣への届出を、発見者に警察官等への通報を義務づける。

Q · 研究所の病原体が地震で漏れそうなのを見つけたら、誰に連絡するの?

警察官(海上なら海上保安官)に直ちに通報します

感染症法第56条の29第2項は、災害により特定病原体等による感染症が発生・まん延し、またはそのおそれがある事態を発見した者に、直ちに警察官または海上保安官へ通報する義務を課しています。発見者は所持者に限られません。一方、所持者等は第1項により厚生労働省令に従って直ちに応急措置を講じ、第3項により遅滞なく厚生労働大臣に届け出なければなりません。患者が出ていない「おそれ」の段階でも義務は生じます。

解説

病原体を扱う研究所の義務は、平時の厳重な管理だけでは終わらない。地震や火災で冷凍庫が倒れ、培養容器が割れ、病原体が外に漏れるおそれが出た瞬間から、本条の三つのスイッチが同時に入る。第1項では、所持者(滅菌または譲渡を義務づけられた者を含む)が厚生労働省令の方法に従い、直ちに応急の措置(その場でできる封じ込め・消毒・立入制限など)をとらなければならない。第2項が意外な点で、そうした事態を見つけた者は、研究者でなくても直ちに警察官または海上保安官に通報しなければならない。通報先は保健所ではない。第3項では、所持者は遅滞なく厚生労働大臣に届け出る。しかも要件は「感染症が発生した場合」だけではなく「発生するおそれがある場合」も含む。患者が出るのを待つ条文ではない。被害が出る前に動かなければ義務違反になる。あなたが研究所の近くに住んでいる、大学の事務方である、物流で検体を運んでいる。どの立場でも、災害の夜に何をすべきかの順番がこの三項に書かれている

法的な位置づけ

感染症法第56条の29は、特定病原体等に関する災害時の危険時措置を定める規定である。特定病原体等所持者ならびに一種・二種滅菌譲渡義務者に対し、災害により感染症が発生・まん延し、またはそのおそれがある場合の応急措置と厚生労働大臣への届出を義務づけ、当該事態の発見者には警察官または海上保安官への通報義務を課す。

手順

  1. 1.安全を確保し応急措置を開始する 災害直後、所持者側は施設の感染症発生予防規程と厚生労働省令に沿って、管理区域の封鎖、立入制限、人の退避、汚染拡大の防止・消毒などの応急措置を直ちに開始する。第三者は現場に立ち入らない
  2. 2.警察官または海上保安官に通報する 事態を発見した者は、所持者か否かを問わず直ちに警察官(海上では海上保安官)に通報する。施設名、場所、見た状況、時刻を事実のみ伝える
  3. 3.時刻付きの記録を残す 誰が何をいつ指示・実施したか、通報時刻、被害状況の写真を時系列で記録する。「直ちに」「遅滞なく」を満たしたかは記録でしか示せない
  4. 4.厚生労働大臣へ遅滞なく届け出る 所持者等は厚生労働省令で定める方法に従い、事態の発生と措置内容を厚生労働大臣に届け出る。患者が出ていない「おそれ」の段階でも届出の要否を判断し、先送りしない

よくある質問 AI による整理

Q1特定病原体等とは何ですか?

感染症法が所持・輸入・運搬等を規制する病原体や毒素の総称で、危険度に応じて一種から四種に区分されています。研究機関や検査機関での取扱いが主な対象です。

Q2滅菌譲渡義務者とはどんな人ですか?

指定の取消しや許可の失効などにより、所持する一種・二種病原体等を滅菌するか譲り渡す義務を負った者です。義務を果たすまでの間も、本条の災害時の義務を負います。

Q3感染症法56条の29の届出先はどこ?

第3項の届出先は厚生労働大臣です。届出の方法は厚生労働省令で定められています。発見者の通報先(警察官・海上保安官)とは別の経路である点に注意が必要です。

Q4病原体 災害時 海上保安官に通報するのはどんな場合?

船舶での検体輸送中や沿岸・港湾での事故など、海上で事態を発見した場合が想定されます。陸上なら警察官、海上なら海上保安官が現場対応の起点になります。

Q5研究所の病原体漏えい 住民に知らされる?

本条自体は住民への周知を直接定めていません。所持者は大臣への届出義務を負い、その後の情報提供は行政や施設の判断によります。近隣住民は自治体の発表を確認することになります。

Q6停電で冷凍庫が止まっただけでも本条の対象?

停電そのものではなく、災害により感染症が発生・まん延する「おそれ」が生じたかが基準です。保管容器の破損や封じ込めの喪失があれば対象になりうるため、施設の規程に沿って評価します。

Q7特定病原体等の災害時措置は大学にも適用される?

大学が特定病原体等を所持していれば適用されます。義務の主体は所持者であり、多くの場合は大学・研究機関という組織です。研究者個人の問題にとどまりません。

Q8感染症法の特定病原体等規制はいつできた?

平成18年(2006年)の感染症法改正で、生物テロ対策等を背景に特定病原体等の所持規制制度が導入されました。本条を含む規定はこの改正で設けられたものです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1たまたま通りかかって研究所の異常を見つけただけでも、通報しないとまずいんですか?

本条2項は「前項の事態を発見した者」に、直ちに警察官または海上保安官へ通報する義務を課しており、主体を所持者に限っていない。ただし、何が病原体流出の事態か一般人には判断しにくいのも事実である。実務のポイント:迷ったら「研究施設で容器破損らしきものを見た」と事実だけを伝えればよい。判断は受け手がする。通報を躊躇して現場に入り込むことが、本人にとって最大のリスクである

Q2患者が一人も出ていない段階でも、厚生労働大臣への届出は必要ですか?

必要になりうる。本条1項の事態には、感染症が発生し、またはまん延する「おそれがある場合」が含まれ、3項の届出はその事態が生じた場合に遅滞なく行うものとされている。実務のポイント:行政の事後調査で問われるのは、結果よりも判断の時刻である。「おそれ」を認識した時刻と届出時刻の差が開いていると、患者ゼロでも管理体制そのものが疑われる

Q3応急措置って、具体的に何をすればいいんですか?

具体的方法は本条1項が厚生労働省令に委ねており、法律の条文だけでは分からない。一般には、汚染拡大の防止、区域の立入制限、消毒、人の退避などが想定される(詳細は施行規則と最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:一種・二種の所持者には感染症発生予防規程の作成義務(第56条の18)があり、災害時の措置はここに書き込むのが実務の定石である。規程に書いた内容をそのまま実行できるかが、検査で見られる

Q4義務を怠ると罰則はありますか?

感染症法は特定病原体等の管理義務違反について、罰金を中心とした罰則規定を置いている。本条違反がどの罰則条項に該当し、法定刑がいくらかは条文で確認する必要がある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務上の痛手は罰金よりも、その後の改善命令、許可・指定への影響、研究資金の配分元や共同研究先からの信用低下である。刑事罰の有無だけで重さを測ると見誤る

間違えやすい点 AI による整理

  • 病原体の流出なら保健所に連絡するもの、と多くの人は考える。だが2項が通報先として定めるのは警察官または海上保安官である。現場の封鎖や立入規制を即座に動かせる機関に一報を入れる設計であり、保健所への連絡は無駄ではないが、法が求める一報の代わりにはならない
  • 「感染者が出ていないから報告は不要」という判断は、要件を半分しか読んでいない。本条は感染症が発生し、またはまん延する「おそれがある場合」も対象にする。保管容器の破損や管理区域の損壊が確認された時点で、患者ゼロでも義務は発生している
  • 研究者個人の問題と捉えると見誤る。義務の主体は所持者であり、多くの場合は大学・企業・機関そのものである。法から見れば、夜間に誰が判断し誰が届け出るかを決めていなかったこと自体が組織の管理の失敗として映る。その落差が、事故後の調査で組織全体を追い詰める
比較の観点この条文ほかの条文
発動する事態第56条の29:災害による感染症の発生・まん延またはそのおそれ第56条の28:特定病原体等の盗取・所在不明その他の事故
義務の内容応急措置(所持者等)・警察官等への通報(発見者)・大臣への届出(所持者等)事故発生時の届出が中心
義務を負う者所持者・滅菌譲渡義務者に加え、事態を発見した第三者も含む主に所持者等

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
傳染病防治法第34条・感染性生物材料管理辦法

台湾は感染性生物材料の保存・使用を許可制で管理し、事故時の措置と主管機関への通報を下位法令で定める。発見した第三者に警察通報を課す日本の構造は特徴的

中国
生物安全法・病原微生物实验室生物安全管理条例

実験室の感染事故について報告と処置を求める。行政主導の報告体系が中心

アメリカ
42 CFR Part 73(Federal Select Agent Program)

select agent の盗難・紛失・放出について、登録機関に所定の当局への即時報告を義務づける

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 震度6強の揺れで大学の研究棟が半壊した。もし BSL3実験室の扉の隙間から、割れた容器と散乱した試料が見えたら、通りかかったあなたはどうすべきか? 本条2項の答えは明快で、直ちに警察官に通報する。自分で中に入って片付けるのは最悪の選択である
  • あなたは製薬会社の病原体等取扱主任者。深夜の火災で保管庫の温度管理が止まった。消防が来る前に、施設の規程に沿った応急措置(封じ込め、区域の閉鎖、関係者の退避)を指示しなければならない。「火を消すのは消防の仕事」と考えて待っていた時間が、そのまま義務違反の時間になる
  • 台風で沿岸の検査施設が浸水した。翌朝、施設長は「被害は軽微、届出は落ち着いてから」と言う。だが3項は遅滞なく厚生労働大臣への届出を求める。数日放置した記録は、後の行政調査で必ず問われる
  • 船舶で検体を輸送中に火災が起きた。海上ではまず海上保安官が通報先になる
  • あなたは研究所の総務担当で、事故の三日後に地元記者から「なぜ住民に知らせなかったのか」と電話がかかってきた。届出の日時、通報の記録、応急措置の内容を時系列で出せるかどうかが、組織が守られるか炎上するかの分かれ目になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 研究施設の損壊や試料の散乱を見つけたら、近づかず、触れず、直ちに警察官(海上なら海上保安官)に通報する(本条2項) 2. 周囲の人を遠ざけ、見た状況と時刻をメモ・写真で残す3. 体調異変があれば医療機関に施設名と状況を伝えて受診する4. 健康被害や財産被害が生じた場合、施設設置者への損害賠償(民法709条、設置者が国・自治体なら国家賠償法)を検討し、証拠を保全する

訴えられた側:1. 施設側なら、まず省令と自施設の規程に沿った応急措置を実施し、措置内容を時刻付きで記録する2. 警察・海上保安官への通報と並行し、厚生労働大臣への届出を遅滞なく行う(本条3項) 3. 「おそれ」の段階でも届け出る判断をする。過少報告は後の改善命令や行政調査で不利に働く4. 住民・報道対応の窓口を一本化し、届出内容と矛盾する説明をしない

時効(請求できる期限):本条には特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。被害者側の不法行為請求は損害と加害者を知った時から3年(生命・身体侵害は5年、民法724条、724条の2)。施設側の義務は応急措置と通報が「直ちに」、大臣への届出が「遅滞なく」であり、日単位の猶予は想定されていない

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)改正 生物テロ対策等を背景に特定病原体等の所持規制制度が導入された際、本条を含む第11章の規定が新設されたとみられる。新設時期および以後の改正の有無は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:生物テロ対策等を背景に特定病原体等の所持規制制度を導入した感染症法改正で、災害時の応急措置・通報・届出を定める本条が設けられた(以後の改正の有無は要確認)

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感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 所持者等の義務

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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