感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第71条
- 法令番号
- 平成十年法律第百十四号
- 公布
- 最終改正
- 施行
- 効力
- 現行
- 種別
- 法律
- データ取得日
- 令和8年10月2日
- AI 解説の確認日
- 公式原文
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- 引用形式
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第71条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金に処する。
- 一第五十六条の六第一項本文の許可を受けないで二種病原体等を所持したとき。
- 二第五十六条の十五の規定に違反して、二種病原体等を譲り渡し、又は譲り受けたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第71条は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第71条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第71条は第十五章 罰則に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第71条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第70条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第71条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第72条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第71条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/71
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法71条は、許可なく二種病原体等を所持した者や違法に譲り渡し・譲り受けた者に、三年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金を科す。目的は問わない。
Q · 研究目的でも、許可なしで二種病原体等を持っていたら犯罪になるの?
なる。目的を問わず三年以下の拘禁刑等の対象
感染症法71条は、56条の6第1項本文の許可を受けずに二種病原体等を所持した場合、そして56条の15に違反して二種病原体等を譲り渡し・譲り受けた場合に、三年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金を科します。条文は目的を要件にしていないため、研究目的や善意でも構成要件を満たします。ただし故意は必要で、所持の認識がなければ原則として成立しません。
解説
研究室の冷凍庫に眠っている一本のバイアル。それが「二種病原体等」に指定された菌株なら、許可書なしで保管していた瞬間からあなたは三年以下の拘禁刑の射程内にいる。感染症法71条は、56条の6第1項本文の許可を受けずに二種病原体等を所持した場合、そして56条の15に違反して二種病原体等を譲り渡し、または譲り受けた場合に、三年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金を科す。ここで効いてくるのは「所持」という言葉の広さだ。使っていなくても、実験に投入していなくても、事実上の支配下に置いているだけで所持になる。前任者が残した検体、共同研究先から届いた分譲株、学生が持ち帰った培養物。自分が注文した覚えのない物でも、管理責任者の支配下にあれば所持と評価されうる。SARS コロナウイルス、炭疽菌、ボツリヌス毒素、ペスト菌。これらは研究者にとって日常の対象でありながら、厚生労働大臣の許可という一枚の紙を欠くと刑事事件になる。
法的な位置づけ
感染症法71条は、二種病原体等に関する許可制度の実効性を担保する罰則規定である。厚生労働大臣の所持許可(56条の6第1項本文)を受けない所持、および56条の15の制限に違反する譲渡し・譲受けを構成要件とし、法定刑を三年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金と定める。
よくある質問 AI による整理
Q1二種病原体等とは何ですか?
感染症法6条で定められる病原体等の区分の一つで、厚生労働大臣の許可を受ければ所持できるものです。具体的な対象は法律と政令で指定されています。
Q2二種病原体等の所持許可はどこに申請する?
厚生労働大臣に対し、感染症法56条の6に基づいて申請します。添付書類などの手続は施行規則で定められています。
Q3感染症法71条の罰則はどのくらい重い?
三年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金です。一種病原体等の違反より軽い一方、三種の届出違反より重い位置づけです。
Q4二種病原体等の無許可所持の時効はいつまで?
公訴時効は三年です(刑事訴訟法250条2項)。無許可所持は継続犯と解され、所持をやめた時点から時効が進みます。
Q5病原体を海外の研究者から受け取るのは違法?
二種病原体等であれば、56条の15の制限に反する譲受けとして71条の処罰対象になり得ます。受入れ前に許可の範囲を確認する必要があります。
Q6法人も感染症法違反で罰金になる?
感染症法には法人の両罰規定が置かれており、従業者が違反すると法人にも罰金が科される可能性があります。
Q7許可の更新を忘れたら違法?
許可が失効した期間に所持していれば、形式上は無許可所持にあたります。気付いた時点で速やかに所管部署へ相談することが重要です。
Q8病原体を研究室ごと移転するときの注意点は?
許可は施設に紐づくため、移転先が許可の範囲外だと移した時点で無許可所持になるおそれがあります。移転前に変更手続を済ませる必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1前の担当者が残していった検体で、自分は存在すら知らなかった場合も罪になりますか?
所持の認識がなければ故意を欠き、原則として成立しない。ただし管理責任者の立場で、通常の棚卸しをすれば当然気付けた状況なら、認識がなかったという主張は通りにくくなる。実務のポイント:引継ぎ時の保存株リストと実在バイアルの照合記録を、日付入りで残しておくことが最大の防御になる。リストがない研究室は、問題が起きた時に認識の有無を立証する手段をそもそも持っていない。
Q2譲り渡した側と譲り受けた側、どちらが重く処罰されますか?
71条は56条の15違反について譲渡しと譲受けを同じ条文で並べており、法定刑は同一である。ただし実務上は、規制を知りながら送った側の主導性や、受け取った側の自発的な申出の有無が量刑で評価される。実務のポイント:海外から送られてきた場合、送付元には日本法の適用が及ばないことが多く、国内で受け取った側だけが刑事責任を負う構造になる。国際共同研究の受入側が最も危険なポジションにいる。
Q3許可は取っていたのですが、更新を忘れていた期間がありました。これも無許可所持ですか?
許可が失効している期間に所持していれば、56条の6第1項本文の許可を受けていない状態であり、形式的には構成要件を満たす。実務上、解釈が分かれているのは、更新手続中の空白期間の扱いである。実務のポイント:更新期限の管理を担当者の個人カレンダーに依存している組織は非常に多い。許可証の写しを設備の扉に貼り、期限を複数名が見る場所に置くだけで、この類型のリスクはほぼ消える。
間違えやすい点 AI による整理
- 「悪用する意図がなければ処罰されない」と考えがちだが、71条は目的を要件にしていない。研究目的でも、教育目的でも、純粋な善意でも、無許可所持という事実があれば構成要件を満たす。目的の正当性は量刑や起訴判断で考慮される余地があるだけで、罪の成立自体を防がない
- 二種病原体等の規制を知っている研究者は多いが、その射程が「所持」にまで及ぶ深刻さを過小評価している人がいる。実験で使う、培養する、譲渡するといった能動的な行為だけが規制対象だと思い込むと、冷凍庫に放置された未使用の検体が最大のリスク源であることを見落とす。何もしていない状態が、すでに犯罪成立状態になっている
- 「自分は所持していない、研究室の管理者が所持者だ」という切り分けを想定する人がいるが、問いの立て方が逆である。法律が見るのは誰が事実上の支配を及ぼしているかで、組織内の役職分担ではない。鍵を持ち、出入りでき、取り出せる立場にある複数の人が、同時に所持者と評価される可能性がある
- 一種から四種までの分類を「危険度の段階」と理解している人は多いが、法律から見ると分類の違いは規制手法の違いである。一種は原則所持禁止、二種は許可制、三種は届出制、四種は基準遵守義務。二種は「かなり危険」ではなく「許可さえあれば所持できるが許可なしは犯罪」というカテゴリであり、この落差が手続を怠った研究者を刑事被告人にする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制手法 | 二種病原体等:厚生労働大臣の許可制(56条の6) | 一種病原体等:原則として所持禁止(56条の3) 三種病原体等:届出制(56条の16) |
| 処罰される典型行為 | 無許可所持、56条の15違反の譲渡し・譲受け | 法定の例外を外れた所持・輸入・譲渡しなど 届出義務違反など手続違反 |
| 法定刑の位置づけ | 三年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金 | 本条より重い法定刑 本条より軽い法定刑 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も感染性生物材料の保有・使用・移転を主管機関の管理下に置き、違反には罰則を設けている
ドイツは病原体を扱う活動そのものを許可制とし、無許可の活動に刑事罰・過料を設けている
米国はセレクト・エージェント制度で登録を義務づけ、無登録の所持や移転に連邦刑事罰を科す
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大学の研究室で代々引き継がれてきた菌株保存庫を棚卸ししたところ、リストに載っていないバイアルが出てきた。ラベルは手書きで、二種病原体等に該当する可能性がある。誰が、いつ、どこから入手したか分からない。この瞬間、研究室の管理責任者は無許可所持の状態に置かれている
- 共同研究先の海外大学から「参考になる株を送る」と善意で検体が届いた。開封して冷凍庫に入れた。譲り受けの時点で56条の15違反が成立しうる。送ってくれた相手に悪意はないが、受け取ったあなたの側に刑事責任が生じる構造になっている
- もし、民間の検査ラボで退職する研究員が「記念に」と培養物を持ち出したとしたら? 持ち出した本人が無許可所持、渡した側が譲渡しで、双方が71条の対象になる。組織としては内部規程違反の懲戒で済む話ではない
- 製薬企業の品質管理部門で、ワクチン開発用に保管していた株の許可が更新期限を過ぎていた。気付いてから厚生労働省に相談するまであと数日。許可の失効と無許可所持の境目は紙一枚で、その数日の判断が刑事事件化するかどうかを分ける
- 大学の施設改修で病原体保管設備を一時移転する必要が出た。許可は施設ごとに紐づいているため、移転先が許可範囲外なら、移した瞬間に無許可所持になる。工事のスケジュールと許可変更手続のスケジュール、どちらが先に走っているか
取るべき行動
被害を受けた側:組織として無許可所持や無許可譲渡を発見した場合、まず当該検体を隔離し、入手経路と保管履歴を記録化する。次に厚生労働省の所管部署へ自発的に申出て是正手続に乗せる。内部で握り潰すと、後の立入検査で発見された際に隠蔽の事実が量刑と組織責任を悪化させる。同時に、譲渡元が規制を知りながら送付していた場合は、組織としての求償や契約責任の検討も並行させる。
訴えられた側:まず自分が法的に「所持」していたと評価されるのか、事実上の支配の有無を争点として整理する。鍵の管理権限、取り出せる立場、認識の有無が鍵になる。次に当該病原体が二種病原体等に該当するか、政令・省令レベルの指定を一つずつ確認する。該当性の判断は専門的で、争える余地がある。自発的な申出と是正の記録があれば、起訴判断に大きく影響する。病原体規制に通じた弁護士と、技術的な該当性を説明できる専門家を同時に確保する。
時効(請求できる期限):三年以下の拘禁刑に当たる罪の公訴時効は三年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時であり、無許可所持は継続犯と解されるため、所持状態が終了した時点から起算される。所持を続けている間は時効が進行しない点が実務上重要である(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
一般的理解:本条の所持は事実上の支配で判断され、使用や培養の有無を問わない。無許可所持は継続犯と解され、公訴時効は所持状態の終了時から進行するとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:感染症法の改正で病原体等の管理体制(一種から四種の区分、許可制・届出制)が導入され、これに伴い二種病原体等に関する罰則が設けられた
- 2.令和7年(2025年) 改正:刑法等の改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴い、本条の法定刑も「拘禁刑」に改められた
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の6二種病原体等所持の許可要件、本条の前提規範
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の15譲渡し譲受けの制限、本条第二号の前提規範
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第6条二種病原体等の定義と範囲の確定
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第70条一種病原体等所持に対するより重い罰則との段階構造
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第77条法人両罰規定、組織に対する罰金の併科
- 細菌兵器(生物兵器)及び毒素兵器の開発、生産及び貯蔵の禁止並びに廃棄に関する条約等の実施に関する法律 第9条生物兵器目的の所持を禁じる特別規制
- 刑法 第60条共同正犯、研究室内の複数関与者への適用
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出典と編集方針
- 出典
- e-Gov法令検索上流データと同期
- AI 解説
- 編集部による整理 · 条文の原文ではありません AI 解説は条文の原文をもとにモデルが生成し、確認手順を経たものです。理解の補助であり、法的効力は公式の原文が基準です。