要点消費者契約法 38 条は、経済産業大臣と警察庁長官が、適格消費者団体に認定要件への不適合や欠格事由の疑いがある場合、内閣総理大臣に対し適当な措置を求める意見を述べられると定める規定である。
Q · 消費者団体って、認定されたあとは誰もチェックしないんですか?
別系統の 2 つの役所が監視し、内閣総理大臣に意見を出せます
消費者契約法 38 条は、適格消費者団体への継続監視を定めます。経済産業大臣は認定要件(13 条 3 項 2 号)への不適合や 34 条 1 項 4 号の事由について、警察庁長官は暴力団関係など 13 条 5 項 3 号・4 号・6 号ハの欠格事由について、疑うに足りる相当な理由があれば、内閣総理大臣に対し適当な措置を求める意見を述べられます。認定は一度取れば終わりではなく、系統の異なる複数の行政機関が横から点検し続ける建て付けになっています。
スマホの解約金があまりに高すぎる、そんな不当な契約条項に泣かされた経験はないだろうか。実はあなたの代わりに、企業へ「その条項をやめろ」と裁判で差止めを求める組織が存在する。適格消費者団体だ。消費者契約法38条は、その団体を誰が見張っているかを明かす。経済産業大臣は団体の適格性の欠落に、警察庁長官は暴力団など反社会的勢力の影に、それぞれ疑うに足りる相当な理由があれば、内閣総理大臣(実務では権限を委任された消費者庁長官)に意見を述べられる。なぜこんな仕組みがいるのか。適格消費者団体は、あなたの代わりに企業を訴える強力な公的権限を持つ。その権限が悪用され、脅しや利権の道具に転じれば、消費者保護の看板が凶器に変わる。だから系統の違う複数の役所が横から監視し、いざとなれば内閣総理大臣が認定を取り消せる。あなたを守るヒーローの背後にも、見張る目がついている。それを定めた条文だ。
消費者契約法 38 条は、適格消費者団体に対する行政監督を補完する規定である。経済産業大臣は認定要件(13 条 3 項 2 号)への不適合または 34 条 1 項 4 号の事由につき、警察庁長官は 13 条 5 項 3 号・4 号・6 号ハの欠格事由につき、疑うに足りる相当な理由がある場合に、内閣総理大臣に対し適当な措置をとるべき旨の意見を述べることができる。
内閣総理大臣の認定を受け、不当な契約条項などの差止請求ができる消費者団体です。認定要件は消費者契約法 13 条、監督は 34 条、関係大臣の意見は 38 条が定めます。
取り消されます。34 条の監督規定により認定取消しがあり、38 条では経済産業大臣・警察庁長官が取消し等の措置を求める意見を内閣総理大臣に述べられます。
13 条 5 項の欠格事由に暴力団関係者の関与などが含まれるためです。差止請求という強い権限が反社会的勢力に利用されるのを防ぐ役割を警察庁長官が担います。
13 条 3 項 2 号の認定要件に適合しない事由、または 34 条 1 項 4 号の事由があると疑うに足りる相当な理由がある場合です。団体の適格性そのものが対象です。
38 条の意見が内閣総理大臣に届き、権限委任を受けた消費者庁長官が調査や監督措置を検討します。要件を欠けば 34 条により認定が取り消されます。
適格消費者団体に金銭請求権はなく、差止請求しかできません。名を騙る可能性が高いため、支払わず警察と弁護士に相談してください。38 条はこうした排除の仕組みです。
消費者庁のサイトで認定団体の一覧が公表されています。相手が本物かどうかは、まず公表リストとの照合で確認するのが確実です。
出せません。意見を述べられるのは条文が列挙する経済産業大臣と警察庁長官に限られます。一般の消費者や事業者は、消費者庁への情報提供という形になります。
訴えられるのは内閣総理大臣に認定された「適格消費者団体」だけで、しかも差止請求(消費者契約法12条)に限られ、金銭は請求できません。認定要件は13条で定められ、暴力団関係などの欠格事由があれば認定されません。業界裏話ヒント:38条で経済産業大臣と警察庁長官が団体の不適格を内閣総理大臣に通報できる仕組みまであり、認定後も監視は続きます。だから「団体を名乗って金を要求する」相手は、ほぼ偽物と判断してよい。
強力ですが絶対ではありません。適格消費者団体も消費者庁長官(内閣総理大臣から権限委任)の監督下にあり、認定取消しの対象で、38条の意見陳述もその監視網の一つです。請求内容が法的に正当かどうかは別途争えます。業界裏話ヒント:差止請求はあくまで「不当条項の使用差止め」であり、過去の損害賠償を直接取る手続きではありません(それは特定適格消費者団体による集団的被害回復の別制度)。混同して過剰に身構える経営者が多いが、まず何を求められているのかを条文レベルで切り分けるのが先。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 38 条:関係大臣による意見陳述(監視の入口) | — |
| 動く主体 | 経済産業大臣・警察庁長官 | — |
| タイミング | 認定後、疑いを察知した時点でいつでも | — |
| 効果 | 意見にとどまり、処分そのものではない | — |
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