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金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第2条

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  1. 金融サービスの提供等に係る業務を行う者は、次項各号に掲げる業務又はこれに付随し、若しくは関連する業務であって顧客(次項第十四号から第十八号までに掲げる業務又はこれに付随し、若しくは関連する業務を行う場合にあっては加入者、その他政令で定める場合にあっては政令で定める者。以下この項において「顧客等」という。)の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定めるものを行うときは、顧客等の最善の利益を勘案しつつ、顧客等に対して誠実かつ公正に、その業務を遂行しなければならない。
  2. 2.前項の「金融サービスの提供等に係る業務を行う者」とは、次の各号に掲げる業務の区分に応じ、当該各号に定める者をいう。
  3. 一第十一条第一項に規定する金融サービス仲介業に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  4. 二金融商品取引法第二条第八項に規定する金融商品取引業に係る業務(第九号に掲げる行為に該当する業務を除く。)当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  5. 三銀行法第二条第二項に規定する銀行業に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  6. 四無尽業法(昭和六年法律第四十二号)第一条に規定する無尽に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  7. 五農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第三号に規定する事業及びこれと併せて行う同項第二号若しくは同条第六項第一号若しくは第二号に規定する事業若しくは同条第二十項各号に掲げる資金の貸付けに係る業務、水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第十一条第一項第四号に規定する事業及びこれと併せて行う同項第三号若しくは同条第三項第一号若しくは第二号に規定する事業若しくは同条第十項各号に掲げる資金の貸付けに係る業務、同法第八十七条第一項第四号に規定する事業及びこれと併せて行う同項第三号若しくは同条第四項第一号若しくは第二号に規定する事業若しくは同条第十三項各号に掲げる資金の貸付けに係る業務、同法第九十三条第一項第二号に規定する事業及びこれと併せて行う同項第一号若しくは同条第二項第一号若しくは第二号に規定する事業若しくは同条第九項各号に掲げる資金の貸付けに係る業務若しくは同法第九十七条第一項第二号に規定する事業及びこれと併せて行う同項第一号若しくは同条第三項第一号若しくは第二号に規定する事業若しくは同条第九項各号に掲げる資金の貸付けに係る業務、中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第九条の八第一項第一号から第三号まで若しくは第二項第一号から第五号までに規定する事業に係る業務若しくは同法第九条の九第一項第一号に規定する事業及びこれと併せて行う同項第二号に規定する資金の貸付け若しくは同条第六項第一号に規定する事業(同法第九条の八第二項第一号、第二号、第四号又は第五号に係るものに限る。)に係る業務、信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十三条第一項各号に掲げる業務若しくは同条第二項に規定する資金の貸付けに係る業務若しくは同法第五十四条第一項各号若しくは第二項各号に掲げる業務、長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第六条第一項第一号に掲げる貸付け若しくは手形の割引に係る業務、同項第三号若しくは第四号に掲げる業務若しくは同条第二項第一号に掲げる貸付け若しくは手形の割引に係る業務、労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第五十八条第一項各号若しくは第二項第一号から第六号までに掲げる業務若しくは同条第四項に規定する資金の貸付けに係る業務若しくは同法第五十八条の二第一項第一号から第四号までに掲げる業務、農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第五十四条第一項各号若しくは第二項各号に掲げる業務又は株式会社商工組合中央金庫法(平成十九年法律第七十四号)第二十一条第一項各号に掲げる業務若しくは同条第三項に規定する資金の貸付け若しくは手形の割引に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  8. 六銀行法第二条第十四項に規定する銀行代理業、農業協同組合法第九十二条の二第二項に規定する特定信用事業代理業、水産業協同組合法第百六条第二項に規定する特定信用事業代理業、協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第六条の三第二項に規定する信用協同組合代理業、信用金庫法第八十五条の二第二項に規定する信用金庫代理業、長期信用銀行法第十六条の五第二項に規定する長期信用銀行代理業、労働金庫法第八十九条の三第二項に規定する労働金庫代理業又は農林中央金庫法第九十五条の二第二項に規定する農林中央金庫代理業に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  9. 七銀行法第二条第十七項に規定する電子決済等取扱業、協同組合による金融事業に関する法律第六条の四の三第二項に規定する信用協同組合電子決済等取扱業又は信用金庫法第八十五条の三第二項に規定する信用金庫電子決済等取扱業に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  10. 八電子決済等代行業(銀行法第二条第二十一項に規定する電子決済等代行業をいう。以下同じ。)、農業協同組合法第九十二条の五の二第二項に規定する特定信用事業電子決済等代行業、水産業協同組合法第百十条第二項に規定する特定信用事業電子決済等代行業、協同組合による金融事業に関する法律第六条の五の二第二項に規定する信用協同組合電子決済等代行業、信用金庫法第八十五条の四第二項に規定する信用金庫電子決済等代行業、労働金庫法第八十九条の五第二項に規定する労働金庫電子決済等代行業、農林中央金庫法第九十五条の五の二第二項に規定する農林中央金庫電子決済等代行業又は株式会社商工組合中央金庫法第六十条の二第一項に規定する商工組合中央金庫電子決済等代行業に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  11. 九信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第二条第一項に規定する信託業に係る業務、同条第八項に規定する信託契約代理業に係る業務、同条第十一項第三号に規定する信託受益権売買等業務又は同法第二十一条第一項に規定する財産の管理業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  12. 十保険業法第二条第一項に規定する保険業、保険募集(同条第二十六項に規定する保険募集をいう。第十五条第五号ハ(2)及び第十七条第三項において同じ。)又は船主相互保険組合法(昭和二十五年法律第百七十七号)第二条第二項若しくは第三項に規定する損害保険事業に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  13. 十一貸金業法(昭和五十八年法律第三十二号)第二条第一項に規定する貸金業に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  14. 十二不動産特定共同事業法(平成六年法律第七十七号)第二条第四項に規定する不動産特定共同事業(同条第三項第一号若しくは第二号に掲げる不動産特定共同事業契約又は同項第四号に掲げる不動産特定共同事業契約のうち同項第一号若しくは第二号に掲げる不動産特定共同事業契約に相当するものであって、金銭をもって出資の目的とし、かつ、契約の終了の場合における残余財産の分割又は出資の返還が金銭により行われることを内容とするものに係るものに限る。)に係る業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  15. 十三資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第二項に規定する資金移動業、同条第十項に規定する電子決済手段等取引業若しくは同条第十五項に規定する暗号資産交換業に係る業務又は同法第三条第一項に規定する前払式支払手段(同法第四条各号に掲げるものを除く。)の発行の業務当該業務を行う者並びにその役員及び使用人
  16. 十四国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第百二十五条第三項に規定する積立金の管理及び運用に関する業務国民年金基金及びその理事、同法第百二十八条第三項に規定する契約の相手方、国民年金基金連合会及びその理事並びに同法第百三十七条の十五第四項に規定する契約の相手方
  17. 十五石炭鉱業年金基金法(昭和四十二年法律第百三十五号)第二十七条に規定する積立金(以下この号において「積立金」という。)の積立てに関する業務石炭鉱業年金基金(以下この号において「基金」という。)及びその理事並びに基金が締結する積立金の運用に係る契約の相手方
  18. 十六確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第五十九条に規定する積立金の管理及び運用に関する業務企業年金基金及びその理事、同法第四条第一号に規定する事業主、同条第三号に規定する資産管理運用機関及び契約金融商品取引業者、同法第七十条第二項第一号に規定する基金資産運用契約の相手方、同法第九十一条の二第一項に規定する連合会(以下この号において「連合会」という。)及びその理事並びに連合会が締結する同法第九十一条の二十五において準用する同法第六十六条第一項、第二項、第四項及び第五項に規定する契約の相手方
  19. 十七確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第二条第十二項に規定する個人別管理資産の運用及び同法第八条第一項に規定する積立金の管理に関する業務同法第二条第五項に規定する連合会、同条第七項第一号ロに規定する資産管理機関、同法第三条第三項第一号に規定する事業主、同項第四号に規定する確定拠出年金運営管理機関及び同法第六十一条第一項の規定による同項第三号又は第四号に掲げる事務の委託を受けた者
  20. 十八公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成二十五年法律第六十三号。以下この号において「平成二十五年改正法」という。)附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成二十五年改正法第一条の規定による改正前の厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号。以下この号において「改正前厚生年金保険法」という。)第百三十条の二第二項に規定する年金給付等積立金、平成二十五年改正法附則第三十八条第二項の規定により読み替えて適用される同条第一項の規定によりなおその効力を有することとされた改正前厚生年金保険法第百五十三条第一項第八号に規定する積立金又は平成二十五年改正法附則第四十条第四項第二号に規定する積立金の管理及び運用に関する業務平成二十五年改正法附則第三条第十一号に規定する存続厚生年金基金(以下この号において「存続厚生年金基金」という。)及びその理事、同条第十三号に規定する存続連合会(以下この号において「存続連合会」という。)及びその理事並びに存続厚生年金基金及び存続連合会が締結した平成二十五年改正法附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第百三十六条の五各号(平成二十五年改正法附則第三十八条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第百六十四条第三項において準用する場合を含む。)に掲げる契約の相手方
  21. 十九前各号に掲げる業務に準ずるものとして政令で定める業務政令で定める者

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第2条は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
  2. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第2条の条文原文は「金融サービスの提供等に係る業務を行う者は、次項各号に掲げる業務又はこれに付随し、若しくは関連する業務であって顧客(次項第十四号から第十八号までに掲げる業務又はこ…」で始まります。
  3. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第2条は第二章 顧客等に対する誠実義務に置かれています。
  4. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
  5. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第2条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第1条の2です。
  7. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第2条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第3条です。
  8. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第2条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101
  • 本サイト収録金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点金融サービス提供法2条は、銀行・証券・保険・年金等の業者と役職員に、顧客等の最善の利益を勘案しつつ誠実かつ公正に業務を行う義務を課す横断規定である。

Q · 金融サービス提供法の「最善の利益」義務って、結局なにを求めているの?

結果ではなく、顧客本位の提案理由を説明できるかが問われる義務

金融サービス提供法2条1項は、金融サービスの提供等に係る業務を行う者に対し、政令で定める業務を行うとき、顧客等の最善の利益を勘案しつつ誠実かつ公正に業務を遂行するよう求めます。2項は銀行、金融商品取引業、保険、貸金業、資金移動業・暗号資産交換業、企業年金・確定拠出年金の事業主などを列挙し、役員と使用人も名宛人に含めます。利益の保証ではなく、顧客の目的やリスク、手数料に照らした提案過程の合理性が問われます。

解説

銀行の窓口、証券会社の営業、保険の募集人、貸金業者、暗号資産交換業者、そしてあなたの勤務先で企業年金を担当する部署まで。令和5年(2023年)の法改正は、これらに一本の共通ルールを横串で通した。「顧客等の最善の利益を勘案しつつ、誠実かつ公正に」業務を行う義務である。それまで誠実義務や忠実義務は業法ごとに散らばり、文言も対象もまちまちだった。本条はそれを業態の垣根を越えた横断ルールにまとめ、第2項で義務を負う者に「役員及び使用人」も明記した。窓口であなたに外貨建て保険を勧める担当者個人も、義務を負う側に入っているということだ。ただし、儲けさせる義務ではない。あなたの目的、リスクの取り方、手数料に照らして、なぜその提案なのかを筋道立てて説明できるかが問われる。「なぜ私にこの商品なのか。同じ目的で手数料の安い選択肢はないのか」。この一言を口にするだけで、相手が背負う法的な重さが変わる。

法的な位置づけ

金融サービス提供法2条は、業態横断の最善利益勘案・誠実公正義務を定める規定である。1項は、金融サービスの提供等に係る業務を行う者が政令で定める業務を行う際、顧客等の最善の利益を勘案しつつ誠実かつ公正に業務を遂行する義務を課す。2項は、金融サービス仲介業、金融商品取引業、銀行業、保険業、貸金業、暗号資産交換業、企業年金・確定拠出年金関連業務などの区分ごとに、義務を負う者を役員・使用人を含めて特定する。

手順

  1. 1.提案時の資料をすべて保存する 提案書、パンフレット、重要情報シート、面談メモ、担当者とのメールやLINEを日付順に保存する。提案の過程を検証する一次資料になる
  2. 2.提案理由と手数料を書面で質問する 「なぜ私にこの商品なのか」「手数料の総額」「同じ目的で手数料の安い代わりの商品」の三点を、メールなど記録が残る方法で問い合わせる
  3. 3.回答が不十分なら金融ADRに申し立てる 業態に合った金融ADR(証券・金融商品あっせん相談センター、全国銀行協会相談室、生命保険協会など)に、本条の文言を使って提案の合理性を問う形で申し立てる
  4. 4.時効を意識して弁護士と賠償請求を検討する 不法行為なら損害と加害者を知った時から3年(民法724条)。適合性原則違反や説明義務違反と組み合わせた請求の組み立てを弁護士と相談する

よくある質問 AI による整理

Q1最善利益義務とは何ですか?

金融事業者とその役職員が、顧客等の最善の利益を勘案しつつ誠実かつ公正に業務を行う義務です。金融サービス提供法2条1項が根拠で、業態を問わず横断的に適用されます。

Q2最善利益義務はいつから始まった?

令和5年(2023年)の法改正で、金融商品販売法が金融サービス提供法に改称された際に設けられたとされます。正確な施行日はe-Gov等で確認してください。

Q3最善利益義務の対象になる業者は?

2条2項が列挙します。金融サービス仲介業、金融商品取引業、銀行業、協同組合金融、信託業、保険業、貸金業、資金移動業・暗号資産交換業、企業年金関連業務などです。

Q4最善利益義務は銀行員個人にも適用される?

適用されます。2条2項の各号は、業務を行う者と並んで「その役員及び使用人」を名宛人に挙げており、窓口で勧誘する担当者個人も義務を負う側に含まれます。

Q5最善利益義務 違反したらどうなる?

本条には直接の罰則規定はなく、各業法に基づく業務改善命令などの監督を通じて是正されうると解されています。民事上の賠償は適合性原則違反等と組み合わせて主張するのが一般的です。

Q6企業型DCの事業主も最善利益義務を負う?

負います。2条2項は、確定拠出年金法上の事業主や確定拠出年金運営管理機関を名宛人に挙げています。商品ラインナップの選定も義務の射程に入りうる業務です。

Q7暗号資産交換業者にも最善利益義務はある?

あります。2条2項は、資金決済法上の資金移動業、電子決済手段等取引業、暗号資産交換業、一定の前払式支払手段の発行業務を列挙しています。

Q8顧客本位の業務運営に関する原則との違いは?

顧客本位原則は金融庁が示すプリンシプルで、受け入れは事業者の任意です。本条は法律上の義務として業態横断で課される点が異なり、原則の考え方を法的に底上げした位置づけです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1銀行で勧められた投資信託で大損しました。最善利益義務違反で訴えられますか?

値下がりしたこと自体は違反の根拠になりません。問われるのは、あなたの目的やリスク許容度に照らして提案の理由が合理的だったかです(本条1項)。違反がそのまま賠償請求権になるかは実務上、解釈が分かれており、適合性原則(金融商品取引法40条)や説明義務違反と組み合わせて主張するのが現実的です。実務のポイント:勝負を分けるのは担当者側の面談記録です。あなたの手帳やメールで当時のやり取りを先に再現しておくと、相手の記録との食い違いを突けます

Q2会社の DC の商品、手数料が高いのばかりなんだけど、会社に文句言っていいの?

言えます。確定拠出年金法上の事業主と運営管理機関は本条2項に名宛人として挙がっており、加入者の最善の利益を勘案して業務を行う義務を負います。実務のポイント:運営管理機関は商品ラインナップの見直し案を事業主に出していることが多く、人事部が動けない理由は「従業員からの要望がない」ことだったりします。個人の不満ではなく、複数の加入者の要望として書面で出すと検討の議題に乗りやすくなります

Q3最善の利益って、一番手数料の安い商品を勧めろってこと?

そうとは限りません。手数料は重要な考慮要素ですが、運用の目的や期間、リスク、サービスの中身も含めた総合判断です(本条1項の「勘案しつつ」)。金融庁の「顧客本位の業務運営に関する原則」も、手数料の明確化と類似商品との比較説明を求めています。実務のポイント:同じ指数に連動するのに信託報酬が数倍違う投資信託が並んで売られています。「同じ指数の低コスト商品と比べて、何に上乗せ分を払うのか」と聞けば、提案の筋の良し悪しが一発で分かります

間違えやすい点 AI による整理

  • 最善の利益というと、必ず儲かる商品を勧める義務だと思いがちだが、本条は結果を保証しない。問われるのは提案に至る過程と理由づけである。値下がりしたというだけでは本条違反にならない
  • 「どの商品が一番得ですか」と担当者に聞くこと自体、問いの立て方がずれている。最善の利益は、あなたの目的、運用期間、資産の状況、損失にどこまで耐えられるかで決まる。それを先に伝えなければ、相手の手元に最善を測る物差しがない。ふわっとした相談ほど、売り手が売りたい商品に流れていく
  • 本条違反があれば、すぐ損害賠償をとれると考えるのは早い。本条は業者を監督する物差しとしての性格が強く、違反しただけで直ちに民事の賠償請求権が生まれるかは、実務上、解釈が分かれている。実際の請求は、適合性原則(客に合わない商品を勧めてはいけないというルール)違反や説明義務違反と組み合わせて、不法行為の違法性として組み立てることになる。本条だけを掲げても、裁判ではそれだけで勝てない
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象本法2条:業務遂行の姿勢(最善利益勘案・誠実公正)本法4条:重要事項の説明(現行条番号は要確認)
本法6条:説明義務違反の損害賠償責任(現行条番号は要確認)
性格業態横断の行為規範。監督の物差しとしての性格が強い販売時の具体的な説明義務
民事上の賠償責任を定める私法規定
顧客が使う場面提案理由の説明要求、苦情・ADRでの問いかけリスク等の説明不足を指摘
損害賠償請求の直接の根拠

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
金融消費者保護法 第7条・第9条

台湾は金融服務業に公平合理・誠信原則を課し、適合度評価を別条で規律する。業態横断で金融消費者を保護する構造は日本の本条と近い

韓国
금융소비자 보호에 관한 법률 제14조

韓国は2021年施行の金融消費者保護法で、業態横断の信義誠実義務と六大販売規制を一本化した

ドイツ
WpHG § 63 Abs. 1

ドイツはMiFID IIを国内法化し、証券サービス業者に顧客の最善の利益に沿った行動を義務づける

アメリカ
SEC Regulation Best Interest

米国はブローカー・ディーラーに推奨時の最善利益義務を課し、開示・注意・利益相反・コンプライアンスの4義務で構成する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 退職金2,000万円が振り込まれた翌週、取引銀行から「ご挨拶」の電話がかかってきた。窓口で勧められたのは毎月分配型の投資信託と外貨建て一時払い保険の組み合わせで、手数料の合計は説明されなかった。この組み合わせがなぜあなたにとって最善なのか、担当者が答えられないなら、その提案は本条の趣旨と正面からぶつかる
  • 勤務先の企業型 DC(確定拠出年金)の商品一覧が、信託報酬(毎年かかる運用手数料)の高い系列会社の投資信託ばかりだったらどうなる? 確定拠出年金法上の事業主も、本条第2項に名前が挙がっている。人事部に商品の選定理由を尋ねるのはわがままではない。正当な問いである
  • あなたは保険代理店の募集人で、今月のノルマまであと2件。手数料率の高い商品から案内したくなるその瞬間が、本条の「最善の利益」とぶつかる場面だ。社内の KPI(業績目標)は言い訳にならない
  • 暗号資産取引アプリで、初心者のあなたにレバレッジ取引(元手の何倍もの取引)の案内が何度も届く。暗号資産交換業も本条第2項に列挙された業務である。
  • 仕組債の早期償還条件に引っかかって元本が大きく割れてから2年半がたった。不法行為として損害賠償を請求するなら、損害と加害者を知った時から3年で時効になる(民法724条)。残りは半年。勧誘時のメモ、提案書、担当者とのメールを今週中に集めきらないと、反撃の材料が時効とともに消える

取るべき行動

被害を受けた側:1. 提案書、パンフレット、重要情報シート(商品のリスクや手数料をまとめた比較用の書面)、面談メモ、担当者とのメールや LINE をすべて保存する2. 提案理由、手数料の総額、代わりの商品との比較について、書面で説明を求める3. 回答が不十分なら、業態に合った金融 ADR(証券・金融商品あっせん相談センター、全国銀行協会相談室、生命保険協会など)に申し立てる4. 金融庁の金融サービス利用者相談室にも情報提供する。賠償請求は、適合性原則違反や説明義務違反と組み合わせて弁護士と検討する

訴えられた側:1. 提案ごとに、顧客の目的、資産、リスク許容度の聞き取り記録と、商品を選んだ理由(代わりの商品との比較、手数料)を残す2. 手数料率の高い商品に偏る評価体系を見直し、利益相反(会社の儲けと顧客の利益がぶつかる状態)の管理方針を整える3. 苦情が来たら事実関係を時系列で整理し、記録に基づいて説明する。記録のない提案は守れない4. 監督は各業法の業務改善命令などを通じて及びうるため、社内検査で先回りして洗い出す

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。不法行為として請求するなら、損害及び加害者を知った時から3年、行為の時から20年(民法724条)。契約上の義務違反として請求するなら、一般の消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。金融 ADR の申立期限は各機関の規則で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)

学説

監督規範説(有力):本条は主として行政監督の物差しとして機能する行為規範であり、違反が直ちに私法上の損害賠償請求権を生むものではないとする見解。民事責任は適合性原則違反や説明義務違反を通じた不法行為構成によるとする。

私法上の考慮要素説:本条違反は直接の請求根拠にはならなくとも、不法行為の違法性判断や信義則上の義務の内容を画する考慮要素として機能しうるとする見解。今後の裁判例の蓄積に委ねられている。

改正沿革 AI による整理

  • 令和5年(2023年)改正(人的検証要) 金融商品の販売等に関する法律が現在の名称に改められた際、業態横断の最善利益勘案・誠実公正義務として設けられたとみられる。施行日、新設か既存条文の改正かの区別、その後の各号の追加・文言修正(電子決済手段等取引業など)は要確認

改正の年表

  1. 1.平成12年(2000年) 新設:金融商品の販売等に関する法律として制定(平成12年法律第101号)。当初は金融商品販売業者の説明義務と損害賠償責任を中心とする法律だった
  2. 2.令和5年(2023年) 改正:法律名を金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に改め、業態横断の最善利益勘案・誠実公正義務を本条として設けたとされる。施行日および以後の各号の文言修正は要確認

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金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 顧客等に対する誠実義務

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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