金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第64条(訴訟手続の中止)
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- 金融サービス仲介業務関連紛争について当該金融サービス仲介業務関連紛争の当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、当該金融サービス仲介業務関連紛争の当事者の共同の申立てがあるときは、受訴裁判所は、四月以内の期間を定めて訴訟手続を中止する旨の決定をすることができる。
- 一当該金融サービス仲介業務関連紛争について、当該金融サービス仲介業務関連紛争の当事者間において紛争解決手続が実施されていること。
- 二前号の場合のほか、当該金融サービス仲介業務関連紛争の当事者間に紛争解決手続によって当該金融サービス仲介業務関連紛争の解決を図る旨の合意があること。
- 2.受訴裁判所は、いつでも前項の決定を取り消すことができる。
- 3.第一項の申立てを却下する決定及び前項の規定により第一項の決定を取り消す決定に対しては、不服を申し立てることができない。
この条文の基本情報
訴訟手続の中止とは何ですか?
定義訴訟手続の中止とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第64条に定められた規定で、「金融サービス仲介業務関連紛争について当該金融サービス仲介業務関連紛争の当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、当該金融…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第64条(訴訟手続の中止)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第64条の条文原文は「金融サービス仲介業務関連紛争について当該金融サービス仲介業務関連紛争の当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、当該金融…」で始まります。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第64条は第六節 指定紛争解決機関に置かれています。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第64条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第63条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第64条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第65条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第64条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101 - 本サイト収録
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/64
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融サービス提供法64条は、仲介業務の紛争で訴訟中にADRが実施中か合意がある場合、当事者の共同申立てで裁判所が四か月以内訴訟を中止できると定める。
Q · 金融サービス仲介業者と裁判中でも、金融ADRを使うために裁判を止められる?
相手と共同で申し立てれば最長四か月止められる
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律64条1項によれば、指定紛争解決機関の手続が実施されているか、ADRで解決する合意があり、かつ当事者が共同で申し立てた場合に、受訴裁判所は四月以内の期間を定めて訴訟手続を中止できます。一方当事者だけの申立てでは足りません。裁判所はいつでも中止を取り消せ(2項)、却下や取消しに不服は申し立てられません(3項)。
解説
金融サービス仲介業者(銀行・証券・保険・貸金の商品を一つのアプリやサイトでまとめて扱える業者)とのトラブルで裁判が始まっても、勝ち負けを決める場所が法廷だけとは限らない。訴訟の途中でも、指定紛争解決機関(いわゆる金融 ADR。裁判所の外で専門家が和解を仲立ちする窓口)を使って話し合う道が残っている。ただし、裁判と ADR を同時に走らせると、費用も手間も二重にかかる。そこで本条は、ADR の手続がすでに進んでいるか、ADR で解決すると当事者が合意していれば、裁判所が最長四か月、訴訟を一時停止できると定めた。条件は一つで、相手と「共同で」申し立てることである。あなた一人で申し立てても停止は認められない。しかも、裁判所は停止の決定をいつでも取り消せるし、申立てを却下されても、停止を取り消されても、その決定には不服を申し立てられない。つまり四か月は、権利として約束された期間ではない。裁判所の裁量で与えられる猶予であり、その間に和解の形を作れる側が主導権を握る。
法的な位置づけ
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律64条は、金融サービス仲介業務関連紛争に関する訴訟手続の中止を定める規定である。紛争解決手続の実施または同手続による解決の合意があり、当事者の共同の申立てがある場合に、受訴裁判所が四月以内の期間を定めて訴訟手続を中止する決定をすることができ、その取消しは裁判所の裁量に委ねられ、不服申立ては認められない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.利用できる指定紛争解決機関を確認する 仲介業者の契約書面・ウェブサイトで、業者が手続実施基本契約を結んでいる指定紛争解決機関(金融ADR)を特定する
- 2.相手方に共同申立てを書面で提案する ADRの非公開性・費用・迅速性を示し、訴訟手続中止の共同申立てへの同意を相手方代理人に書面で求める。単独申立てでは中止されない
- 3.ADRの申立てまたは合意を整える 指定紛争解決機関に紛争解決手続を申し立てるか、ADRで解決する旨の合意を書面化し、本条1項各号の要件を満たす
- 4.受訴裁判所に共同で中止を申し立てる 当事者双方の連名で訴訟手続中止の申立てを行う。裁判所が四月以内の期間を定めて中止を決定する
- 5.中止期間中に進捗を作り、訴訟準備も並行する 前半で争点整理を進め、あっせん案の骨子を得る。中止はいつでも取り消されうるため、準備書面は並行して用意しておく
よくある質問 AI による整理
Q1金融サービス仲介業とは何ですか?
銀行・証券・保険・貸金の商品を、一つの登録で横断的に媒介できる業種です。比較アプリや家計簿アプリ経由の申込みの窓口がこれに当たる場合があります。
Q2訴訟手続の中止とは何ですか?
訴訟を終わらせずに一定期間進行を止める裁判所の決定です。本条では四月以内の期間を定めて、その間に金融ADRでの解決を図ります。
Q3金融ADR 裁判中 使える?
使えます。訴訟が係属していても指定紛争解決機関に申し立てることは可能で、共同申立てがあれば訴訟を一時中止する道もあります(本条1項)。
Q4訴訟中止の申立ては一人でできる?
できません。本条1項は「当事者の共同の申立て」を要件としています。相手方の同意を得て、双方で申し立てる必要があります。
Q5訴訟中止の期間はいつまで?
受訴裁判所が四月以内で期間を定めます。ただし裁判所はいつでも中止決定を取り消せるため、満了前に訴訟が再開することもあります。
Q6中止の申立てを却下されたら不服申立てできる?
できません。本条3項により、申立てを却下する決定にも、中止決定を取り消す決定にも不服を申し立てることはできません。
Q7金融ADRの利用に費用はかかる?
機関ごとに定めがあり、利用者の負担は訴訟より低く抑えられている例が多いです。具体的な金額は各指定紛争解決機関の規程で確認が必要です。
Q8訴訟中止中に時効は進む?
本条自体は時効を止めません。ADR利用と時効の関係は同法63条(時効の完成猶予)が定めており、別途確認と管理が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ADR に申し込んだら、裁判の方は勝手に止まってくれるんですか?
止まりません。本条1項は、ADR が実施されているか ADR で解決する合意があることに加え、当事者の共同の申立てを求めている。そのうえで裁判所が四か月以内の期間を定めて中止を決める。実務のポイント:相手方が共同申立てに応じるかどうかは、相手が公開法廷を嫌うかどうかで大きく変わる。判決文が残るのを避けたい業者ほど同意しやすいので、提案するときは非公開性を前面に出す
Q2四か月で話がまとまらなかったら、延長できますか?
本条には延長の明文規定がない。中止決定は四か月以内で期間を定めるもので、裁判所はいつでも取り消せ、却下や取消しに不服申立てもできない(本条2項・3項)。再度の申立てが認められるかは裁判所の判断次第で、運用の実例は多くない。実務のポイント:期間内にあっせん案の骨子だけでも出してもらい、裁判所に進捗を書面で報告すると、次の判断で有利になりやすい。何も見せずに期限を迎えるのが最も悪い形である
間違えやすい点 AI による整理
- 「ADR を申し立てれば、裁判は自動的に止まる」と思われがちだが、そうではない。本条の中止には当事者の共同の申立てと、裁判所の決定の両方が必要である。ADR と訴訟が並行しているだけでは、訴訟はそのまま進む
- 四か月という数字は知っていても、その不安定さの深刻度は見落とされやすい。受訴裁判所はいつでも中止決定を取り消せ(第2項)、取消しにも却下にも不服申立てはできない(第3項)。四か月を当てにして訴訟準備を止めていると、ある日突然再開した期日に丸腰で出ることになる
- 顧客の側からは「業者と争うか、泣き寝入りするか」の二択に見えている。だが法律から見れば、訴訟・ADR・その併用という三つ目以降の選択肢が最初から用意されている。二択だと思い込むこの落差が、時間と費用を最も多く食う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 本法64条:ADR利用中の訴訟手続の中止 | 本法63条:ADR利用と時効の完成猶予 ADR法26条:認証ADRにおける訴訟手続の中止 |
| 対象となるADR | 金融サービス仲介業務関連紛争の指定紛争解決機関の手続 | 同じく指定紛争解決機関の紛争解決手続 法務大臣の認証を受けた民間紛争解決手続 |
| 効果 | 四月以内の期間を定めて訴訟を中止(裁判所の裁量、いつでも取消可) | 手続終了後一定期間、時効の完成を猶予 四月以内の期間を定めて訴訟を中止(同型規定) |
| 当事者の関与 | 当事者の共同の申立てが必要 | ADR手続の利用で効果が生じ、訴訟の申立ては不要 当事者の共同の申立てが必要 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は金融消費評議中心による評議制度を設けるが、本条のような共同申立てによる訴訟中止の明文対応は要確認
韓国は金融紛争調停の申請と訴訟が並行する場合、受訴裁判所が訴訟手続を中止できる規定を置く
ドイツは裁判所が裁判外紛争解決を提案し、当事者が応じた場合に手続の休止(Ruhen des Verfahrens)を命じる仕組み
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 仲介アプリ経由で買った投資信託の説明が不十分だったとして、あなたは業者を訴えた。第一回期日のあと、業者側の担当者から「ADR で話し合いませんか」と打診が来る。ここで共同申立てに応じれば、訴訟は最長四か月止まり、その間に弁護士費用の追加発生を抑えながら和解を探れる。応じなければ、裁判は予定どおり進む
- あなたが仲介業者の法務担当で、顧客から訴えられた側だとしたら? ADR での早期解決を望んでも、顧客が共同申立てに同意しなければ訴訟は止まらない。まず顧客側代理人に、ADR を使うメリット(非公開、費用、専門家のあっせん)を書面で示し、同意を取り付けることになる
- 中止決定から三か月半。ADR のあっせん案はまだ出ていない。残り二週間で四か月が切れれば、何もしなくても訴訟は再開する方向に動く。延長を前提にしていた側から、期日に向けた準備書面を急いで用意する羽目になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 訴訟を起こす前でも後でも、仲介業者が利用している指定紛争解決機関(金融 ADR)を業者の契約書面やウェブサイトで確認する2. 訴訟中に ADR を使う価値があると判断したら、相手方に共同申立てを書面で提案する。単独申立てでは中止されない3. 中止決定が出たら、四か月を待つだけにせず、主張資料を ADR に提出して争点を絞る4. 中止はいつでも取り消されうるので、訴訟の準備書面は並行して手元に用意しておく
訴えられた側:1. 顧客から訴えられたら、自社が手続実施基本契約を結んでいる指定紛争解決機関を確認する2. ADR が適すると考えるなら、非公開性と迅速性を説明した書面で顧客側に共同申立てを提案する3. 中止期間中にあっせん案を検討する社内決裁ルートを先に整えておく。決裁が遅れて進展が止まると取消しの口実を与える4. 顧客が同意しない場合、ADR を強制する手段はなく、訴訟で防御を固めるしかない
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権者が権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。本条の中止期間は受訴裁判所が定める四か月以内の期間であり、裁判所はいつでも取り消せる(第2項)。損害賠償請求の時効そのものは本条では止まらないため、別途時効管理が必要である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和2年(2020年) 新設:金融サービス仲介業制度の創設に伴い、仲介業務関連紛争に関する指定紛争解決機関と訴訟手続中止の規定が整備された(条番号はその後の改正で変動している可能性があり、要確認)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第63条紛争解決手続と時効の完成猶予(現行効力を要確認)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第11条金融サービス仲介業の定義(現行効力を要確認)
- 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律 第26条認証 ADR における訴訟手続中止の同型規定
- 金融商品取引法 第156条の51金融商品取引の指定 ADR での訴訟中止(現行効力を要確認)
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