金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第70条(報告徴収及び立入検査)
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- 内閣総理大臣は、紛争解決等業務の公正かつ適確な遂行のため必要があると認めるときは、指定紛争解決機関に対し、その業務に関し報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、指定紛争解決機関の営業所若しくは事務所その他の施設に立ち入らせ、当該指定紛争解決機関の業務の状況に関し質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.内閣総理大臣は、紛争解決等業務の公正かつ適確な遂行のため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、指定紛争解決機関の加入金融サービス仲介業者若しくは当該指定紛争解決機関から業務の委託を受けた者に対し、当該指定紛争解決機関の業務に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、これらの者の営業所若しくは事務所その他の施設に立ち入らせ、当該指定紛争解決機関の業務の状況に関し質問させ、若しくはこれらの者の帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 3.前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
- 4.第一項及び第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
この条文の基本情報
報告徴収及び立入検査とは何ですか?
定義報告徴収及び立入検査とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第70条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、紛争解決等業務の公正かつ適確な遂行のため必要があると認めるときは、指定紛争解決機関に対し、その業務に関し報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第70条(報告徴収及び立入検査)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第70条の条文原文は「内閣総理大臣は、紛争解決等業務の公正かつ適確な遂行のため必要があると認めるときは、指定紛争解決機関に対し、その業務に関し報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職…」で始まります。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第70条は第六節 指定紛争解決機関に置かれています。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第70条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第69条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第70条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第71条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第70条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第70条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101 - 本サイト収録
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第70条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/70
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融サービス提供法70条は、内閣総理大臣が指定紛争解決機関に報告や資料提出を命じ、立入検査できると定める。特に必要な場合は、加入仲介業者や委託先も対象になる。
Q · 金融 ADR が業者寄りに感じたら、国はそれをチェックしてくれるの?
はい。金融庁が報告命令や立入検査で監督できます
金融サービス提供法70条により、内閣総理大臣(実務上は金融庁)は、紛争解決等業務の公正かつ適確な遂行のため必要があると認めるとき、指定紛争解決機関に報告や資料の提出を命じ、立入検査を行えます。特に必要な場合は、加入している金融サービス仲介業者や委託先も対象になります。ただし金融庁が個別の紛争を代わりに解決するわけではなく、利用者の情報提供は監督のきっかけとして扱われます。
解説
金融サービス仲介業者(一つのアプリやサイトで、預金・投資信託・保険などを複数の金融機関から横断的に紹介する業者)と揉めたとき、行き先として案内されるのは多くの場合、裁判所ではなく「指定紛争解決機関」である。いわゆる金融 ADR(裁判をせずに話し合いと専門家のあっせんで解決する仕組み)だ。ここで多くの人が気づかない疑問がある。その ADR の運営費は、加入している業者が払っている。それで本当に中立と言えるのか。本条はこの疑問に対する制度上の答えである。内閣総理大臣(実務上は金融庁)は、必要と認めれば ADR 機関に報告や資料の提出を命じ、職員を事務所に立ち入らせて帳簿を調べさせることができる。「特に必要」と認めるときは、必要な範囲に限って、加入している仲介業者や ADR から業務を委託された者にまで調査が及ぶ。一方で第4項は、この立入検査が犯罪捜査のための権限ではないことを明記している。つまり ADR は、運営費を出す業者とは別に、行政の監視も受けている。あなたが ADR で納得できない扱いを受けたとき、その不満を伝える先は ADR の中だけではない。
法的な位置づけ
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第70条は、指定紛争解決機関に対する行政の報告徴収・立入検査権限を定める規定である。対象は原則として指定紛争解決機関であり、特に必要がある場合に限り、必要な限度で加入金融サービス仲介業者と業務受託者に拡張される。検査職員の身分証携帯・提示義務を課し、犯罪捜査目的の権限ではないことを明示している。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告命令・検査連絡の範囲を書面で確認 金融庁から報告命令や検査の連絡を受けたら、対象となる業務、提出資料の範囲、期限を書面で確認し、社内の責任者と窓口を一本化する
- 2.苦情記録と ADR とのやり取りを時系列で整理 苦情受付記録、ADR とのメール・書面、あっせん経過を時系列で並べ、命令の範囲に該当する資料を抽出する。推測で補完せず、不明点は確認事項として残す
- 3.立入検査当日は身分証の提示を求める 職員が来訪したら身分を示す証明書の提示を求め(第3項)、質問には事実のみを答える。即答できない事項は「確認して回答する」と伝え、虚偽の回答は絶対にしない
- 4.必要の限度を超える要求には範囲確認を申し入れる 加入業者・委託先への調査は「特に必要」かつ「必要の限度」に限られる。範囲外と思われる要求は拒否せず、理由を添えて書面で範囲の確認を申し入れる
よくある質問 AI による整理
Q1指定紛争解決機関とは何ですか?
国の指定を受け、金融機関と利用者の紛争を裁判外で解決する機関です。いわゆる金融 ADR で、業者の負担金で運営されつつ行政の監督を受けます。
Q2金融 ADR に立入検査が入ることはありますか?
あります。金融サービス提供法70条1項により、業務の公正かつ適確な遂行のため必要と認めるとき、金融庁職員が事務所に立ち入り帳簿書類を検査できます。
Q3金融サービス仲介業者も検査の対象になりますか?
なります。同条2項により、特に必要がある場合、必要な限度で ADR に加入する仲介業者にも報告命令や立入検査が及びます。
Q4金融庁の立入検査は断れますか?
令状による強制捜査ではありませんが、検査拒否や虚偽報告は法律上の罰則の対象になりえます。断ることは事実上できないと考えるべきです。
Q5立入検査の職員に身分証を見せてもらえますか?
請求すれば見せてもらえます。同条3項は、検査職員に身分を示す証明書の携帯と、関係者の請求時の提示を義務づけています。
Q6ADR の業務を委託された会社も調査されますか?
されることがあります。コールセンターやシステム会社など ADR から業務委託を受けた者も、特に必要な場合は同条2項の対象です。
Q7金融庁の立入検査は犯罪捜査ですか?
違います。同条4項が、立入検査の権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならないと明記しています。行政監督目的の調査です。
Q8金融 ADR の結果に納得できないときはどうする?
和解案を受け入れず、訴訟や弁護士相談を検討できます。手続の公正さへの疑問は、金融庁の金融サービス利用者相談室に情報提供できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ADR の担当者が明らかに業者寄りだったんですけど、どこに言えばいいんですか?
まず ADR 機関自体の苦情窓口に書面で伝え、それでも納得できなければ金融庁の金融サービス利用者相談室に情報提供できる。金融庁は本条に基づき、ADR 機関に報告を求めたり立入検査をしたりする権限を持つ。実務のポイント:行政が動く材料になるのは「不公平だった」という感想より、「何月何日、誰がどう発言し、どの資料が無視されたか」という具体的な事実である。記録の解像度が、行政の反応の速さを決める
Q2うちは仲介業者で、ADR に加入しているだけです。金融庁がうちに直接来ることってあるんですか?
ある。本条第2項は、ADR の業務の公正かつ適確な遂行のため「特に必要」があるとき、その必要の限度で、加入業者にも報告命令や立入検査ができると定める。調査の目的はあくまで ADR の業務状況の確認だが、提出した苦情記録などから自社の問題点が見えることもある。実務のポイント:ADR とのやり取りを電話だけで済ませている業者は、いざ検査で記録を求められたときに何も出せず、そのこと自体が苦情対応体制の不備として見られやすい。メール等で残す習慣が保険になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「ADR は業界団体みたいなものだから、どうせ業者の味方だ」と思っているなら、半分しか合っていない。運営資金が業者負担なのは事実だが、指定紛争解決機関は国の指定を受けた存在で、本条によって報告徴収と立入検査の対象になり、問題があれば業務改善などの監督措置も控えている。業界内の私的な窓口と、行政監督下の指定機関とでは、背負っている責任の重さがまるで違う
- 第4項を読んで「犯罪捜査じゃないなら、断っても大したことはない」と考える業者がいる。この認識が一番危ない。犯罪捜査ではないというのは令状なしで強制的に押し入れないという意味にすぎず、報告や検査を拒んだり虚偽の報告をしたりすれば、別に罰則が用意されている(最新の改正状況をご確認ください)。さらに、拒んだという事実そのものが、行政の心証を決定的に悪くする
- 「立入検査は ADR 機関の話で、加入業者には関係ない」という問い方自体がずれている。第2項により、特に必要と認められる場合は、加入している仲介業者の事務所にも職員が立ち入り、帳簿を調べられる。ADR で扱われた一件の苦情が、業者自身の書類棚まで届くルートが法律上用意されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 金融サービス提供法70条:報告徴収・立入検査(実態把握) | 同法71条:指定紛争解決機関への業務改善命令(是正措置) 金融商品取引法156条の58:金商法上の指定紛争解決機関への同種検査権 |
| 対象 | 指定紛争解決機関、特に必要なときは加入仲介業者・委託先 | 指定紛争解決機関 金商法上の指定紛争解決機関とその加入業者等 |
| 利用者から見た意味 | ADR の中立性に疑問があるとき、行政監督の入口となる | 検査で問題が見つかった後の是正ルート 証券・投資分野の ADR で同じ構造の監督が働く |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は財団法人金融消費評議中心を法定の紛争処理機関とし、金融監督管理委員会が監督する。業界負担と行政監督を組み合わせる点で日本と構造が近い
韓国は金融監督院内に金融紛争調停委員会を置く公的モデルで、民間指定機関を外部から検査する日本型とは設計が異なる
ドイツは民間の消費者調停機関を認証制で運用し、金融分野は業界団体の調停機関と連邦銀行・BaFin の調停窓口が併存する
米国は FINRA などの自主規制機関が紛争解決を担い、SEC がその運営を検査・監督する。業界自主運営と行政監督の二層構造は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 資産運用アプリ経由で勧められた外貨建て保険で元本割れした。ADR に申し立てたが、あっせん委員の説明がやたら業者寄りで、記録の開示にも消極的に感じる。この扱いは ADR の中だけで飲み込むしかないのか? 違う。金融庁の金融サービス利用者相談室に具体的な経緯を伝えれば、本条の報告徴収を検討する材料になりうる
- 仲介業を始めて2年目のスタートアップの法務担当者のもとに、金融庁から一本の連絡が入る。加入先の ADR 機関について、苦情記録とやり取りのメールを提出せよという内容だ。自社が調査対象になったのではない。だが提出内容次第で、自社の苦情対応の甘さも行政の目に触れる。提出期限まで残り10日
- ADR 機関から苦情受付のコールセンター業務を請け負っている会社に、金融庁の職員が来た。身分証明書の提示を求めるのは当然の権利だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. ADR でのやり取り(通知書、あっせん委員の発言、提出した資料)を日付つきで保存する2. 手続の公正さに疑問があれば、まず ADR 機関の苦情窓口に書面で伝える3. 改善がなければ、金融庁の金融サービス利用者相談室に具体的事実を情報提供する。個別紛争を金融庁が代わりに解決するわけではないが、監督の端緒になりうる4. 金銭的な解決は別途、訴訟や弁護士相談を検討する
訴えられた側:1. 報告命令や検査の連絡を受けたら、対象業務と提出範囲をまず書面で確認する2. 立入検査では職員に身分証明書の提示を求めてよい(第3項) 3. 「必要の限度」を超えると思われる要求は、拒否ではなく理由を添えて範囲の確認を申し入れる4. 虚偽報告や検査拒否は罰則の対象になりうるため、不明点は推測で答えず「確認して回答する」と伝える
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。報告命令の提出期限は命令ごとに指定される。紛争そのものの請求権には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。指定紛争解決機関での手続が不調に終わった場合、終了の通知を受けてから1か月以内に訴えを提起すれば時効の完成猶予が及ぶ特例がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(行政調査論):立入検査は行政目的の間接強制調査であり、刑事手続への転用は許されない。犯罪捜査目的の否定規定は、調査で得た資料を直ちに捜査に流用することへの歯止めと理解されている
金融 ADR 制度論:業者負担型の ADR は専門性と迅速性に優れる一方、中立性への疑念を内包するため、行政の指定・監督による外部的な担保が制度の信頼の前提とされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和2年(2020年) 改正:金融商品の販売等に関する法律の改正により金融サービス仲介業が創設され、題名が「金融サービスの提供に関する法律」に変更。仲介業に対応する指定紛争解決機関の制度と監督規定が整備された
- 2.令和5年(2023年) 改正:題名が「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律」に変更された(条番号の変動を含む改正内容は最新版で要確認)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第71条指定紛争解決機関への業務改善命令(現行効力を要確認)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第12条金融サービス仲介業の登録制(現行効力を要確認)
- 金融商品取引法 第156条の58金商法上の指定紛争解決機関への同種検査権(現行効力を要確認)
- 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律 第21条認証紛争解決事業者への報告徴収(現行効力を要確認)
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