金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第76条(外務員の権限)
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- 外務員は、金融サービス仲介業者に代わって、前条第一項各号に掲げる行為に関し、一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。
- 2.前項の規定は、相手方が悪意であった場合においては、適用しない。
この条文の基本情報
外務員の権限とは何ですか?
定義外務員の権限とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条に定められた規定で、「外務員は、金融サービス仲介業者に代わって、前条第一項各号に掲げる行為に関し、一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条(外務員の権限)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条の条文原文は「外務員は、金融サービス仲介業者に代わって、前条第一項各号に掲げる行為に関し、一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。」で始まります。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条は第七節 雑則に置かれています。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第75条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第77条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第76条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101 - 本サイト収録
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第76条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/76
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融サービス提供法76条は、外務員が登録業務に関し仲介業者に代わり裁判外の一切の行為をする権限を持つとみなす規定。相手方が悪意なら適用されない。
Q · 金融サービス仲介業者の外務員が勝手にした約束でも、会社に責任を問えるの?
原則問える。担当者の行為は会社の行為とみなされる
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条第1項により、外務員は登録業務に関して仲介業者に代わり一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなされます。会社が社内で権限を制限していても、事情を知らない顧客には原則として対抗できません。ただし第2項により、顧客が権限のないことを知っていた(悪意の)場合はこの保護が及びません。
解説
スマホ証券アプリの横に表示された担当者、保険ショップのブースで話しかけてきた人。その名刺に「外務員」とあれば、本条が働く。外務員が、登録された業務(前条第一項各号の行為)に関して顧客とやりとりしたことは、裁判外の行為である限り、所属する金融サービス仲介業者が自分で行ったものとみなされる。会社が「社内規程ではその権限を与えていない」「担当者が勝手にやった」と言っても、あなたが事情を知らなければ、その言い分は原則として通らない。民法の表見代理なら、相手を信じた理由を立証しなければならない。本条は、その立証の山をかなり低くしている。ただし穴が一つある。第2項により、外務員に権限がないことをあなたが知っていた場合(悪意)、この保護は消える。「ここだけの話」「会社には内緒で」と持ちかけられて乗った瞬間、あなたはこの安全網の外に出ることになる。
法的な位置づけ
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第76条は、外務員の権限擬制を定める規定であり、外務員が前条第1項各号に掲げる行為に関して、所属する金融サービス仲介業者に代わり一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。相手方が悪意であった場合には、この擬制は適用されない。
手順
- 1.外務員の登録と所属先を確認 担当者の氏名を所属する金融サービス仲介業者の窓口に照会し、外務員登録の有無と所属先を確認する。責任を問う相手は商品提供元の金融機関ではなく、原則として仲介業者である点に注意する
- 2.やりとりの記録を時系列で保存 チャット、メール、通話録音、配布資料、振込記録を日付順に整理して保存する。外務員の発言が登録業務に関するものであったことを示す証拠になる
- 3.仲介業者に書面で責任を問う 仲介業者宛ての書面に、相手が登録外務員であること、行為が登録業務に関するものであったこと、権限の制限を知らなかったことを明記し、対応を求める
- 4.金融ADRまたは弁護士に相談 会社の回答が不誠実な場合、指定紛争解決機関(金融ADR)への申立てや、金融庁の相談窓口、弁護士への相談に進む。時効(民法166条・724条)にも注意する
よくある質問 AI による整理
Q1外務員とは何ですか?
金融サービス仲介業者のために、勧誘や媒介など登録業務を顧客に対して行う者で、仲介業者による登録を受けた担当者を指します。
Q2外務員の権限擬制とはどういう意味ですか?
実際の社内権限にかかわらず、登録業務に関する裁判外の行為について、外務員が仲介業者を代理する権限を持つと法律上扱うことです。
Q3外務員が登録されているか確認する方法は?
所属する金融サービス仲介業者の窓口に照会するほか、金融庁や財務局が公表する登録業者情報で会社自体の登録を確認できます。
Q4外務員の口約束は有効ですか?
登録業務に関する裁判外の行為であれば、仲介業者の約束とみなされうります。ただし顧客が権限外と知っていた場合は会社に主張できません。
Q5金融サービス仲介業者の外務員トラブルはどこに相談する?
まず仲介業者の苦情窓口、解決しなければ指定紛争解決機関(金融ADR)や金融庁の金融サービス利用者相談室、弁護士に相談します。
Q6外務員の権限擬制は裁判上の行為にも及びますか?
及びません。本条は「裁判外の行為」に限定しており、訴訟の追行など裁判上の行為を外務員が会社に代わって行う権限は擬制されません。
Q7外務員の不正で会社が払った賠償はどうなる?
会社は使用者として、当該外務員に対し民法715条3項に基づき求償できます。顧客への支払い義務とは別の社内処理の問題です。
Q8外務員の権限で悪意とはどういう状態?
顧客が、外務員にその行為をする権限がないことを知っていた状態です。単に不注意だった場合を含むかは、重過失との関係で解釈が分かれます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1担当者が「絶対損しない」って言ってたのに損した。会社に文句言えますか?
言える余地はある。外務員の勧誘は、本条により登録業務に関する限り仲介業者の行為とみなされる。断定的判断の提供や説明不足があれば、会社の責任として追及できる。実務のポイント:会社は最初「担当者の個人的発言」と線を引こうとするが、記録が残っていればその線はほぼ意味を持たない。まず担当者とのやりとりのスクショを確保してから連絡すること
Q2担当者に現金を手渡ししたら持ち逃げされました。会社は払ってくれますか?
ケースによる。金融サービス仲介業者は顧客から金銭の預託を受けること自体が原則として禁止されており、手渡しが登録業務に関する行為といえるか、あなたが権限のないことを知っていたか(本条2項)が争点になる。民法715条の使用者責任も並行して検討する。実務のポイント:悪意の判断では、渡した時点の書面やメッセージで「会社への入金」と認識していたことを示せるかが鍵になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「担当者個人がやった不正なら、会社は関係ない」と考えがちだが、本条の設計は逆である。登録業務に関する裁判外の行為なら、会社の内部的な権限制限は、事情を知らない顧客には原則として対抗できない。会社が逃げるには、顧客が悪意であることを示す必要がある
- 保護されるのは確かだが、その保護がどれほど脆いかは知られていない。第2項は「悪意」としか書いていないが、普通なら気付くはずの異常(個人口座への振込指示、会社を通さない取引)を見過ごした顧客について、重過失を悪意と同視すべきかは、実務上、解釈が分かれている。怪しいと感じた瞬間に問い合わせなかったことが、後で効いてくる
- 顧客から見れば、外務員は「金融機関の人」である。法律から見れば、多くの場合は「金融サービス仲介業者の人」であり、銀行や証券会社、保険会社の人ではない。金融サービス仲介業には所属制がないため、本条で責任を負うのは仲介業者であって、商品を提供した金融機関ではない。請求先を間違えると、時間だけを失う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠と対象 | 金融サービス提供法76条:金融サービス仲介業者の外務員 | 民法110条:一般の代理人の権限外の行為 金融商品取引法64条の3:金融商品取引業者等の外務員 |
| 相手方の保護要件 | 悪意でなければ保護(悪意の主張立証は会社側) | 権限があると信ずべき正当な理由が必要(相手方側で主張立証) 悪意でなければ保護(同旨の権限擬制) |
| 前提となる基本権限 | 外務員登録と登録業務に関する行為であること | 何らかの基本代理権の存在 外務員登録と有価証券等の勧誘等に関する行為であること |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では業法上の外務員権限擬制に相当する一般規定はなく、表見代理と僱用人責任の組合せで顧客保護を図る構成が中心となる
表見代理の一般規定により、相手方が代理権を信ずべき理由がある場合に代理行為を有効とする。日本の本条より相手方の立証負担は重い
米国は apparent authority の法理により、本人の外観作出を根拠として代理人の行為の効果を本人に帰属させる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- フィンテックアプリ経由で知り合った外務員が、提携外の高利回り商品を「特別枠」としてチャットで案内してきた。その後、元本が戻らない。会社側は「担当者が勝手にやった」と主張している。この勧誘が登録業務に関するものかどうか、そしてあなたが権限のないことを知っていたかどうか。この二点が責任の所在を分ける
- 外務員に「会社を通すと手数料が高いから、私の口座に直接振り込んで」と言われたら、どうなる? 権限がないと気付ける状況で振り込めば、第2項の悪意と評価されるおそれがある。会社の責任を問う道が一気に細くなる
- あなたは金融サービス仲介業者のコンプライアンス担当である。ある外務員が顧客に「解約手数料はこちらで持ちます」と口約束していたことが発覚した。社内では誰も承認していないが、本条により会社の約束とみなされうる。顧客がまだ苦情を出していない今週中に、約束の範囲を確認し、対応方針を決めなければならない
- 外務員の説明どおりに手続したのに不利な結果になった。会社は「担当者の説明ミスで、会社の公式見解ではない」と言う。だが担当者の説明は、会社の説明として扱われる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 担当者の氏名を金融庁の登録情報や会社の窓口で照合し、外務員登録の有無と所属先を確認する2. チャット、メール、資料、振込記録を時系列で保存する3. 仲介業者に書面で、登録業務に関する行為であったこと、権限の制限は知らなかったことを明記して責任を問う4. 回答が不誠実なら、指定紛争解決機関(ADR)や金融庁の相談窓口、弁護士に相談する
訴えられた側:1. 問題の外務員の行為が登録業務の範囲内か範囲外かを、記録に基づいて切り分ける2. 顧客が権限のないことを知っていた事情(個人口座への送金依頼に応じた、会社を通さない取引だと説明を受けた等)を証拠化する3. 当該外務員の聴取と業務停止を速やかに行い、監督当局への報告が必要かを確認する4. 本条で責任を免れない見込みが高ければ、早期の和解と使用者としての求償(民法715条3項)を検討する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。仲介業者に対する契約上の請求は一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)、不法行為構成なら損害及び加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:金融商品の販売等に関する法律として制定。金融商品販売業者の説明義務と損害賠償責任を定める法律として出発した
- 2.令和2年(2020年) 改正:金融サービス仲介業を創設し、題名を金融サービスの提供に関する法律に改める。外務員制度とその権限擬制が導入された
- 3.令和5年(2023年) 改正:題名を金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に改める。条番号の移動を含む現行条文は e-Gov で要確認
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第75条外務員の登録、権限擬制の対象行為
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第2条顧客の最善の利益を勘案した誠実公正義務(現行効力を要確認)
- 金融商品取引法 第64条の3金商業者の外務員の権限擬制、同旨規定
- 民法 第110条権限外の行為の表見代理、本条が緩和
- 民法 第715条使用者責任、外務員の不法行為への並行構成
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ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。