健康増進法 第36条(喫煙目的室設置施設の管理権原者に対する勧告、命令等)
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- 都道府県知事は、喫煙目的室設置施設が第二十八条第七号の政令で定める要件を満たしていないと認めるときは、当該喫煙目的室設置施設の管理権原者に対し、当該喫煙目的室設置施設の喫煙目的室において掲示された喫煙目的室標識及び当該喫煙目的室設置施設において掲示された喫煙目的室設置施設標識を直ちに除去し、又は当該喫煙目的室設置施設が同号の政令で定める要件を満たすまでの間、当該喫煙目的室設置施設の供用を停止することを勧告することができる。
- 2.都道府県知事は、喫煙目的室設置施設の喫煙目的室の構造又は設備が前条第一項の厚生労働省令で定める技術的基準に適合しなくなったと認めるときは、当該喫煙目的室設置施設の管理権原者に対し、当該喫煙目的室において掲示された喫煙目的室標識及び当該喫煙目的室設置施設において掲示された喫煙目的室設置施設標識(喫煙目的室設置施設に複数の喫煙目的室が設置されている場合にあっては、当該喫煙目的室設置施設の全ての喫煙目的室の構造又は設備が同項の厚生労働省令で定める技術的基準に適合しなくなったと認めるときに限る。)を直ちに除去し、又は当該喫煙目的室の構造及び設備が同項の厚生労働省令で定める技術的基準に適合するまでの間、当該喫煙目的室の供用を停止することを勧告することができる。
- 3.都道府県知事は、前二項の規定による勧告を受けた喫煙目的室設置施設の管理権原者が、その勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
- 4.都道府県知事は、第一項又は第二項の規定による勧告を受けた喫煙目的室設置施設の管理権原者が、その勧告に係る措置をとらなかったときは、当該管理権原者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
この条文の基本情報
喫煙目的室設置施設の管理権原者に対する勧告、命令等とは何ですか?
定義喫煙目的室設置施設の管理権原者に対する勧告、命令等とは、健康増進法第36条に定められた規定で、「都道府県知事は、喫煙目的室設置施設が第二十八条第七号の政令で定める要件を満たしていないと認めるときは、当該喫煙目的室設置施設の管理権原者に対し、当該喫煙目的室設…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 健康増進法第36条(喫煙目的室設置施設の管理権原者に対する勧告、命令等)は、日本の健康増進法に含まれる条文です。
- 健康増進法第36条の条文原文は「都道府県知事は、喫煙目的室設置施設が第二十八条第七号の政令で定める要件を満たしていないと認めるときは、当該喫煙目的室設置施設の管理権原者に対し、当該喫煙目的室設…」で始まります。
- 健康増進法第36条は第二節 受動喫煙を防止するための措置に置かれています。
- 健康増進法の公布日は平成14年8月2日です。
- 健康増進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 健康増進法第36条の前の条は健康増進法第35条です。
- 健康増進法第36条の次の条は健康増進法第37条です。
- 健康増進法第36条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第36条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000103 - 本サイト収録
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第36条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000103/36
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点健康増進法36条は、喫煙目的室設置施設が施設要件や技術的基準を欠いたとき、知事が標識除去または供用停止を勧告し、従わなければ公表・命令できると定める。
Q · シーシャバーやシガーバーが喫煙目的室の条件を満たさなくなったら、どうなるの?
知事から標識の除去か使用停止を勧告される
健康増進法36条により、喫煙目的室設置施設が政令の施設要件(主食を主として提供しない、たばこの対面販売など)や、喫煙目的室の技術的基準を満たさなくなると、都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)は標識の除去か供用停止を勧告できます。勧告に従わなければ公表(3項)と措置命令(4項)があり、命令に違反すると過料の対象になります。
解説
店内で吸える「喫煙目的室」の標識は、壊れやすい看板である。シガーバーやシーシャバーが店内でたばこを吸わせられるのは、健康増進法が「喫煙を主な目的とする施設」に例外を認めているからだ。ただし、この例外には二つの条件がある。一つは政令が定める施設の要件で、通常主食と認められる食事を主として提供しないこと、たばこを対面で販売していることなどである。もう一つは厚生労働省令が定める部屋の技術的基準で、煙が客席側や屋外へ漏れない構造であることだ。どちらかを満たさなくなったと都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)が判断すれば、本条により、標識をすぐ外すか、施設や部屋の使用を止めるよう勧告される。勧告に従わなければ店名の公表や命令があり、命令に違反すれば過料が科される。ランチ営業でパスタやカレー中心のメニューに切り替えた、排気設備の故障を放置した。そうした小さな変化から、店の商売の前提そのものが崩れる。店の側でも客の側でも、勧告・公表・命令・過料の四段階を知っていれば、どの段階で何ができるかが分かる。
法的な位置づけ
健康増進法第36条は、喫煙目的室設置施設に対する是正措置を定める規定である。施設が第28条第7号の政令要件を欠く場合、または喫煙目的室の構造・設備が第35条第1項の技術的基準に適合しなくなった場合、都道府県知事は標識の除去または供用停止を勧告でき、勧告に従わないときは公表および措置命令を行うことができる。
よくある質問 AI による整理
Q1喫煙目的室とは何ですか?
シガーバーやシーシャバーなど、喫煙を主な目的とする施設に設けられ、喫煙と飲食を同時にできる部屋です。標識の掲示と技術的基準の充足が前提になります。
Q2喫煙目的施設の要件は何ですか?
政令(健康増進法施行令)が定めます。バー等では、たばこの対面販売を行っていること、通常主食と認められる食事を主として提供しないことなどが求められます。
Q3シーシャバーでランチ営業はできる?
飲食の提供自体は可能ですが、カレーやパスタなど主食と認められる食事が主となれば施設要件を欠き、本条1項の勧告対象になりえます。メニュー構成の管理が重要です。
Q4喫煙目的室に20歳未満は入れる?
入れません。健康増進法上、客だけでなく従業員であっても、20歳未満の者を喫煙目的室に立ち入らせることは認められていません。違反は是正指導の対象になります。
Q5保健所の勧告は断れますか?
勧告は原則として法的強制力のない行政指導ですが、従わなければ公表や措置命令に進む可能性があります。不当と考えるなら、行政手続法上の手段で反論を記録に残すべきです。
Q6喫煙可能な店の店名が公表されたらどうなる?
自治体のウェブサイト等に勧告不服従の事実が掲載されます。金額の上限がない制裁で、検索結果に残り続け、取引先や物件オーナー、金融機関の評価にも影響しえます。
Q7喫煙目的室の技術的基準とは?
厚生労働省令が定める煙の流出防止基準です。出入口での室外から室内への気流、壁・天井等による区画、たばこの煙の屋外排気などが求められます。
Q8喫煙目的室の標識はどこで手に入る?
厚生労働省が標識の様式例を公表しており、ダウンロードして掲示できます。ただし標識を掲げるだけで喫煙が認められるわけではなく、要件と基準の充足が前提です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勧告に従わないと、すぐ罰金になるんですか?
すぐにはならない。勧告に従わなければ、まず公表(本条3項)や命令(同4項)があり得る。お金の制裁が付くのは命令に違反した場合で、50万円以下の過料である。過料は刑事罰の罰金ではないので、前科も付かない(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務で効くのは過料より公表である。自治体サイトへの掲載は消えにくく、物件の更新交渉や融資の審査で掘り起こされる
Q2喫煙室が二つあって片方だけ壊れました。店ごとアウトですか?
店ごとではない。本条2項は括弧書きで、施設全体の「喫煙目的室設置施設標識」を外させるのは、全ての喫煙目的室が技術的基準に適合しなくなった場合に限ると定めている。壊れた一室の標識を外すか、その部屋の使用を止めれば足りる。実務のポイント:逆に1項の施設の要件(主食の提供、対面販売など)が崩れた場合は、部屋の数に関係なく施設全体が対象になる。設備の故障より、業態の変更のほうが致命傷になりやすい
Q3シーシャバーで客として吸っていただけなら、自分は何か問われますか?
本条が相手にしているのは店の管理権原者(運営の責任者)であって、客ではない。ただし標識が外されれば、その場所は喫煙禁止場所(同法29条)になる。そこで吸い続ける客は指導や命令の対象となり、命令に違反すれば30万円以下の過料になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:標識が外されたかどうかを客が確かめる手段は、入口の掲示しかない。行き慣れた店でも、入る前に標識を見る習慣が自分の身を守る
間違えやすい点 AI による整理
- 「保健所に図面を見せて相談したから、うちは許可済み」という問いの立て方自体がずれている。喫煙目的室は許可制ではない。要件と基準を満たしている間だけ標識を掲げられる仕組みであり、満たさなくなった瞬間に本条の対象になる。お墨付きをもらったという感覚が、日々の点検を怠らせる
- 勧告に従わなければ店名が公表される。ここまでは知っている経営者も多い。だが公表は、過料と違って金額の上限がない制裁である。自治体のサイトに店名が載れば検索結果に残り続け、物件オーナーや取引先、金融機関の目にも触れる。喫煙者向けの店であっても、その傷は営業の外側にまで広がる
- 店から見れば勧告も命令も「役所からの怖い書面」で同じに見えるが、法律上は別物である。勧告は原則として行政指導(法的な強制力のない役所からの要請)、命令は行政処分(役所があなたに直接下す、法的拘束力のある決定)にあたる。どの書面にどの対抗手段が使えるかを取り違えると、争える期限を逃す。なお、勧告に処分性を認めた最高裁判例(最判平成17.7.15、医療法上の勧告)もあり、本条の勧告がどう扱われるかは確立していない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 健康増進法36条:要件・基準を欠いた施設への勧告・公表・命令 | 健康増進法35条:喫煙目的室の技術的基準と標識掲示 健康増進法29条:特定施設等における喫煙禁止の原則 |
| 対象者 | 喫煙目的室設置施設の管理権原者 | 喫煙目的室を設置しようとする管理権原者 特定施設等で喫煙する全ての者 |
| 発動の契機 | 施設要件不充足(1項)または技術的基準不適合(2項)を知事が認めたとき | 喫煙目的室を設ける段階での基準充足と標識掲示 喫煙禁止場所での喫煙行為 |
| 違反時の帰結 | 標識除去・供用停止の勧告→公表→措置命令→命令違反は過料 | 基準を欠けば36条の勧告対象となる 指導・命令を経て、命令違反は過料 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は禁菸場所と吸菸區の設置要件を法律で定め、違反には地方衛生主管機關が罰鍰を科す。日本のような勧告・公表を前置する段階的手続よりも、直接の行政罰が中心となる
韓国は금연구역の指定と흡연실の設置基準を定め、違反には過怠料を科す。喫煙目的店の例外を政令要件で画する日本の手法とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたはシーシャバーを経営している。常連の要望でランチ営業を始め、気付けばカレーとパスタが売上の柱になった。保健所の立入りで「通常主食と認められる食事を主として提供している」と判断されれば、喫煙目的施設の前提が崩れ、本条1項の勧告対象になる。標識を外せば店内は原則禁煙になり、シーシャという商売そのものが止まる
- 喫煙目的室を三つ持つシガーバーで、一室の排気ダクトだけが壊れたら、店全体の標識まで外せと言われるのか? 本条2項の括弧書きによれば、施設全体の標識を外す対象になるのは「全ての喫煙目的室」が基準に適合しなくなった場合に限られる。壊れた一室の標識を外すか、その部屋の使用を止めれば足りる
- 保健所から勧告書が届き、改善期限まであと10日。何もしなければ、次は店名の公表か命令である。
- バイト先の「喫煙可」のバーで、どう見ても煙が客席側に流れ出している。19歳の同僚もフロアに立たされている。喫煙目的室には20歳未満は従業員でも立ち入れない。保健所への情報提供は匿名の相談として受け付けられることも多く、本条の勧告・命令のきっかけになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 煙の漏れ、20歳未満の立入り、主食中心のメニューなど、要件や基準を満たしていないことを示す事実を、日時入りの写真・メニュー・レシートで記録する2. 店の所在地を管轄する保健所(保健所設置市・特別区では市区の担当課)に情報提供する3. 従業員であれば、事業者の受動喫煙防止の努力義務(労働安全衛生法68条の2)を根拠に、労働基準監督署への相談も併用する4. 健康被害が出ていれば、安全配慮義務(労働契約法5条)違反を理由とする民事上の請求も検討する
訴えられた側:1. 勧告書の根拠が1項(施設の要件)か2項(部屋の技術的基準)かを特定する2. 是正するか撤退するかを決め、是正する場合は基準に適合するまで該当する部屋の使用を止め、業者による測定記録で適合を立証する3. 認定が誤っていると考えるなら、行政手続法36条の2で中止等を求める4. 命令の前に与えられる弁明の機会(同法13条)で反論する。命令が出た後は審査請求か取消訴訟を検討する。命令違反は50万円以下の過料(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条の勧告・命令そのものに期限の定めはない。命令に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。民事上の請求には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
学説
行政法通説(行政指導論):勧告は相手方の任意の協力を求める行政指導であり、法的拘束力を持たないのが原則とされる。ただし公表や命令と段階的に結びつく場合、実質的な強制力や処分性をめぐって議論がある。
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)改正 望まない受動喫煙の防止を目的とする改正により、喫煙目的室設置施設に対する勧告・公表・命令の仕組みが導入された(令和2年(2020年)4月1日全面施行)。改正前の第36条との関係、および新設か改正かの区別は要確認
改正の年表
- 1.平成30年(2018年) 改正:健康増進法の一部を改正する法律(平成30年法律第78号)により、望まない受動喫煙の防止を目的として喫煙目的室設置施設に対する勧告・公表・命令の仕組みが整備された。令和2年(2020年)4月1日全面施行。
- 健康増進法 第28条喫煙目的室等の定義、7号の要件委任
- 健康増進法 第29条特定施設等での喫煙禁止の原則
- 健康増進法 第35条喫煙目的室の技術的基準と標識掲示
- 健康増進法 第33条喫煙専用室の同型規制(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第36条の2法律根拠の行政指導の中止等の求め
- 行政手続法 第13条命令前の弁明の機会の付与
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