健康増進法 第77条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の過料に処する。
- 一第二十九条第二項の規定に基づく命令に違反した者
- 二第三十三条第七項又は第三十五条第十項の規定に違反した者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 健康増進法第77条は、日本の健康増進法に含まれる条文です。
- 健康増進法第77条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 健康増進法第77条は第九章 罰則に置かれています。
- 健康増進法の公布日は平成14年8月2日です。
- 健康増進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 健康増進法第77条の前の条は健康増進法第76条です。
- 健康増進法第77条の次の条は健康増進法第78条です。
- 健康増進法第77条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第77条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000103 - 本サイト収録
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第77条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000103/77
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点健康増進法77条は、29条2項の喫煙中止・退出命令に違反した者などに30万円以下の過料を科す規定。過料は刑罰ではなく、前科はつかない。
Q · 禁煙の場所でたばこを吸ったら、すぐに30万円の過料を取られるの?
命令に違反した場合に限り、最大30万円の過料です
健康増進法77条1号の対象は、喫煙禁止場所で喫煙した者そのものではなく、都道府県知事等が29条2項に基づいて出した喫煙中止・退出命令に違反した者です。30万円は上限で、具体的な金額は裁判所が非訟事件手続で決めます。過料は刑罰ではないため前科はつきません。ただし29条1項の喫煙禁止は吸った時点で破っていることになります。
解説
「喫煙所以外で吸ったら罰金30万円」という話はよく聞く。ところが法律の中身は、その話とかなり違う。まず、本条の制裁は罰金ではなく過料(かりょう:刑罰ではない行政上の金銭制裁)である。前科はつかない。次に、吸った瞬間に科されるわけでもない。健康増進法29条1項は喫煙禁止場所での喫煙を禁じているが、本条が狙うのは、違反した人に都道府県知事(保健所を設置する市・特別区では市長・区長)が出す「喫煙をやめなさい」「その場所から出なさい」という命令(29条2項)に従わなかった人だ。つまり流れは、指導、命令、それでも従わない、の三段階になる。この段階の構造が分かっていれば、自分がどの段階にいるのかを把握でき、冷静に対応できる。あわせて、喫煙専用室(33条)と喫煙目的室(35条)の運用ルールの一部(33条7項、35条10項)にも同じ30万円以下の過料が付いている。30万円は上限であり、実際の金額は裁判所が決める。
法的な位置づけ
健康増進法77条は、受動喫煙防止規制の実効性を担保する過料規定である。29条2項に基づく喫煙中止・退出命令に違反した者と、喫煙専用室(33条)・喫煙目的室(35条)の運用に関する特定の規定に違反した者を、三十万円以下の過料に処すると定める。過料は刑罰ではない行政上の秩序罰であり、裁判所が非訟事件手続によって科す。
よくある質問 AI による整理
Q1健康増進法77条とは
喫煙中止・退出命令に違反した者や、喫煙専用室・喫煙目的室の一部ルールに違反した者に、30万円以下の過料を科す規定です。
Q2受動喫煙防止法 罰則 誰に科される?
喫煙者個人には77条で最大30万円、施設の管理権原者等には76条で最大50万円の過料が用意されています。どちらも命令違反などが前提です。
Q3過料 払わないとどうなる?
過料の裁判は、検察官の命令によって執行されます。支払わなければ財産の差押えなど強制執行を受ける可能性がありますが、刑罰ではないため前科にはなりません。
Q4喫煙 命令 誰が出す?
29条2項の命令を出すのは、都道府県知事です。保健所を設置する市や特別区では市長・区長が出します。警備員や店員の注意は、この命令に当たりません。
Q5加熱式たばこ 禁煙場所 違法?
加熱式たばこも健康増進法の規制対象です。喫煙禁止場所で吸えば29条1項違反となり、命令に従わなければ77条の過料の対象になります。
Q6健康増進法 過料 いつから?
平成30年(2018年)の改正により整備され、令和2年(2020年)4月1日に全面施行されました。それ以前の受動喫煙対策は、施設側の努力義務が中心でした。
Q7路上喫煙 過料 健康増進法?
駅前などの路上喫煙に対する数千円程度の過料は、多くの場合、自治体の条例に基づくものです。健康増進法77条とは根拠法も手続も異なります。
Q8喫煙命令に従わない30万円 必ず?
30万円は上限です。実際の金額は、裁判所が違反の態様や事情を考慮して決めます。上限額が必ず科されるわけではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1禁煙のところで吸ったら、ほんとに30万円取られるんですか?
即座には取られません。健康増進法77条1号の対象は、29条2項に基づく喫煙中止や退出の命令に違反した者です。しかも30万円は上限で、金額は裁判所が決めます。実務のポイント:施設の管理者がまず声をかけ、その次が保健所の指導、命令はさらにその先です。過料まで進むのは何度も無視を重ねたケースに限られるため、注意を受けた最初の時点で従うのが最もコストの低い選択です
Q2過料って、前科とか会社にバレたりしますか?
過料は行政上の秩序罰であり、刑法上の刑罰ではないので前科にはなりません(健康増進法77条、非訟事件手続法119条以下)。警察の逮捕や刑事裁判もありません。実務のポイント:「罰金」と「過料」は一字違いで重さがまったく違います。罰金は刑罰で前科になり、過料はなりません。報道やネットの記事でもよく混同されているため、自分が受けた書面に書かれている言葉を最初に確認してください
Q3喫煙所の場所が分かりにくかったせいなのに、それでも違反になるんですか?
29条1項は「正当な理由がなくて」喫煙禁止場所で吸うことを禁じています。標識の掲示は施設の管理権原者(施設を管理する権限を持つ者)の義務で、掲示が不十分なら管理者の責任も問われます。実務のポイント:命令を受けたら、まず従ったうえで、標識がどこにあったかを写真で記録しておく。過料事件で陳述するとき、その記録が「正当な理由」や情状を説明する材料になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰金30万円で前科がつく」と恐れている人がいるが、本条は過料であり刑罰ではない。刑事裁判も前科もなく、裁判所が非訟事件手続(刑事事件ではない簡易な手続)で金額を決める
- 吸った瞬間に30万円を取られると思われがちだが、本条の対象は29条2項の命令に違反した者である。ただし、命令前なら何をしても自由という意味ではない。29条1項の禁止そのものは、吸った時点で破っている。制裁が段階的に用意されているだけで、行為が許されているわけではない
- 吸う側から見れば「たった一本」。法律から見れば、受動喫煙を避けられない他人の健康を損なう行為であり、2020年の全面施行で配慮のお願いから義務へと性格が変わった。この認識の差が、注意されたときの口論を生み、命令を無視するという最悪の選択を招く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 77条:命令違反者等への制裁(30万円以下の過料) | 29条:喫煙禁止の行為規範と中止・退出命令の根拠 76条:管理権原者等への制裁(50万円以下の過料) |
| 主な対象者 | 喫煙した個人、および喫煙室の運用ルールに違反した者 | 喫煙禁止場所にいるすべての者 施設の管理権原者等 |
| 制裁が発動する時点 | 行政命令に違反したとき | 29条自体に制裁はない(77条につながる) 管理権原者等に対する命令違反など |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では禁菸場所での喫煙者に直接、行政罰(罰鍰)が科される。日本のように命令を間に挟む段階構造はなく、より直接的な仕組みとなっている。
韓国も禁煙区域での喫煙者に直接、과태료(過怠料)を科す。行政罰である点は日本と共通するが、命令を前提としない点で異なる。
ドイツは連邦施設を連邦法、飲食店などを州法が規律する。違反は Ordnungswidrigkeit(秩序違反)として Bußgeld の対象になる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 病院の駐車場の隅で、車の外に出て一本だけ吸った。病院は第一種施設で、原則として敷地内全体が禁煙である(特定屋外喫煙場所を除く)。屋外だから大丈夫という感覚は、この施設では通用しない
- 加熱式たばこなら煙が少ないから、居酒屋の禁煙席で吸っても問題ないのでは? 法律上、加熱式たばこも規制対象のたばこに含まれる。煙が見えにくくても、喫煙禁止場所での喫煙という点は変わらない
- 保健所の職員から喫煙の中止を求める命令書を渡された。そこから同じ場所で吸い続ければ、本条の過料の対象になる。後戻りできなくなるのは、命令を受け取ったこの瞬間からだ
- 友人から「オフィスビルで注意されて口論になった、30万円取られるのか」と LINE が来た。注意したのが警備員やビル管理者なら、本条の命令ではない。命令を出せるのは知事などの行政側だけで、そこを分けて考えるだけで友人は落ち着ける
取るべき行動
被害を受けた側:1. 煙が流れてくる場所、日時、頻度を写真やメモで記録する2. 施設の管理者に、喫煙禁止場所での喫煙が起きていると伝える(管理者には配慮義務がある) 3. 改善しなければ、管轄の保健所に相談する。指導や命令を出す権限は行政にあり、個人が過料を科すことはできない4. 健康被害が出ている場合は、民事上の損害賠償(民法709条)を別に検討する
訴えられた側:1. 指導の段階なら、その場で喫煙をやめる。これだけで本条の対象にはならない2. 命令書を受け取ったら、内容と命令した機関を確認する。施設の警備員や店員の注意は本条の命令ではない3. 命令に納得できない場合でも、まず従ったうえで、行政不服審査や取消訴訟で争う4. 過料事件として裁判所から通知が来たら、陳述の機会に事情を説明する。決定に不服があれば即時抗告を検討する
時効(請求できる期限):過料は刑罰ではないため、公訴時効の適用はない。過料の裁判に不服がある場合は、告知を受けた日から2週間以内に即時抗告する(非訟事件手続法67条、最新の改正状況をご確認ください)。命令自体を争う場合、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)
学説
通説(秩序罰論):過料は刑罰ではない秩序罰であり、刑罰である罰金とは目的も手続も異なる。行政上の義務の履行を確保することが目的で、刑法総則の適用はなく、故意・過失の要否なども個別法の趣旨に従って判断される。
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)改正、令和2年(2020年)4月1日全面施行 望まない受動喫煙の防止を目的とする改正(平成30年法律第78号)により、喫煙禁止場所での喫煙や喫煙室に関する義務とその過料が整備された。本条の条番号の変遷と、新設か改正かの区別は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:健康増進法(平成14年法律第103号)が制定された。当初の受動喫煙防止は、施設管理者の努力義務が中心だった。
- 2.平成30年(2018年) 改正:平成30年法律第78号による改正で、喫煙禁止場所での喫煙禁止、中止・退出命令、過料が整備され、令和2年(2020年)4月1日に全面施行された。本条の条番号の変遷は要検証。
- 健康増進法 第29条喫煙禁止と中止・退出命令の根拠
- 健康増進法 第33条喫煙専用室の設置と運用ルール
- 健康増進法 第35条喫煙目的室の設置と運用ルール
- 健康増進法 第76条管理権原者等への50万円以下の過料
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄裁判所
- 非訟事件手続法 第120条過料の裁判と即時抗告
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