内閣総理大臣は、委員長又は委員が前条各号のいずれかに該当するときは、その委員長又は委員を罷免しなければならない。
要点個人情報の保護に関する法律第137条は、委員長又は委員が前条の法定事由に該当するとき、内閣総理大臣が必ず罷免しなければならないと定める。総理に裁量はなく、それ以外の理由での罷免はできない。
Q · 個人情報保護委員会の委員長は、総理大臣がクビにできるの?
法定事由に該当する時だけ、しかも必ず罷免する義務があります
個人情報の保護に関する法律第137条により、委員長又は委員が前条(第136条)の法定事由(破産手続開始の決定、一定の刑事処罰、心身の故障等)に該当するときは、内閣総理大臣は罷免しなければなりません。ここでの罷免は総理の裁量ではなく義務であり、逆にそれ以外の理由で在任中の委員を罷免することはできません。この二重の縛りが、個人情報を監督する委員会の独立性を政治から守っています。
あなたの名前や購入履歴が企業から漏れたとき、その企業を調査し、命令まで出せる役所がある。個人情報保護委員会だ。ではその委員会のトップは、総理大臣の一存でクビにできるのか。答えは、できない。第137条とその前提にある第136条は、委員長や委員を罷免できる場面を破産、犯罪による処罰、心身の故障といった限定列挙に絞り、それ以外の理由では在任中クビにされない身分保障を与えている。第137条の肝は語尾にある。該当事由があるとき、総理は罷免することが「できる」のではなく、罷免し「なければならない」。つまり総理に裁量はない。守りたい委員をかばうこともできず、逆に恣意的に切ることもできない。この二重のしばりが、あなたのデータを監視する側の役所を、政治からある程度独立させている。地味な人事条文に見えて、あなたの情報が誰にどう守られるかの土台がここにある。
個人情報の保護に関する法律第137条は、個人情報保護委員会の委員長及び委員の罷免義務を定める規定である。内閣総理大臣は、委員長又は委員が前条各号の法定事由に該当するとき、その者を罷免しなければならない。総理の裁量を排除することで、恣意的な罷免を封じつつ、資格を失った委員の排除を確実にする身分保障の仕組みを構成する。
個人情報の適正な取扱いを監督する独立性の高い行政機関です。企業への調査・指導・勧告・命令の権限を持ち、マイナンバー制度の監視も担います。
内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命します(設置規定)。任命に国会の同意が必要な、いわゆる国会同意人事です。
内閣から一定の独立性を持って職権を行使する合議制の行政機関です。委員の身分保障により、政治的圧力を受けにくい設計になっています。
前条(第136条)に限定列挙され、破産手続開始の決定、一定の刑事処罰、心身の故障による職務執行不能などです。これ以外の理由では罷免できません。
行政権は内閣に属するとする憲法65条との整合が問題になりますが、総理が罷免権を持つことなどを根拠に、通説は合憲と解しています。
委員長及び委員の任期は5年で、再任も可能です。任期途中は法定事由がない限り身分が保障されます。
個人情報の取扱いに関する苦情相談の窓口が設けられています。認定個人情報保護団体を通じた申出の仕組みも用意されています。
本人の意思による辞任は可能ですが、総理による強制的な罷免は第137条・第136条の法定事由がある場合に限られます。
選任には第135条により両議院の同意が必要で、罷免は第137条と前条の限定事由がある場合に限られます。つまり総理の一存では選べも切れもしません。業界裏話ヒント:委員長・委員は国会同意人事です。政権が代わっても任期途中の委員はそのまま残るため、委員会の判断が政権交代で急に変わらない設計になっている。この連続性こそが独立性の実質です。
「できる」なら総理に裁量が残り、事情次第で庇う余地があります。しかし第137条は「しなければならない」とし、法定事由に該当すれば総理に選択の余地はありません。業界裏話ヒント:法律を読むプロは、まず語尾の「できる」「しなければならない」「するものとする」を確認します。義務規定か裁量規定かで、大臣が動かざるを得ないのか動かなくても違法にならないのかが決まる。同じ人事でも意味が正反対になる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 第137条:罷免の義務(該当時は必ず罷免) | — |
| 総理の裁量 | 裁量なし(しなければならない=義務) | — |
| 独立性への効果 | 恣意的罷免を封じ資格喪失時の排除を確実化 | — |
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