人事訴訟法 第34条の2(家庭裁判所調査官の除斥)
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- 民事訴訟法第二十三条及び第二十五条(忌避に関する部分を除く。)の規定は、家庭裁判所調査官について準用する。
- 2.家庭裁判所調査官について除斥の申立てがあったときは、その家庭裁判所調査官は、その申立てについての裁判が確定するまでその申立てがあった事件に関与することができない。
この条文の基本情報
家庭裁判所調査官の除斥とは何ですか?
定義家庭裁判所調査官の除斥とは、人事訴訟法第34条の2に定められた規定で、「民事訴訟法第二十三条及び第二十五条(忌避に関する部分を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 人事訴訟法第34条の2(家庭裁判所調査官の除斥)は、日本の人事訴訟法に含まれる条文です。
- 人事訴訟法第34条の2の条文原文は「民事訴訟法第二十三条及び第二十五条(忌避に関する部分を除く。」で始まります。
- 人事訴訟法第34条の2は第二節 附帯処分等に置かれています。
- 人事訴訟法の公布日は平成15年7月16日です。
- 人事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 人事訴訟法第34条の2の前の条は人事訴訟法第34条です。
- 人事訴訟法第34条の2の次の条は人事訴訟法第34条の3です。
- 人事訴訟法第34条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第34条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109 - 本サイト収録
人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第34条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000109/34_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点人事訴訟法34条の2は、民事訴訟法23条・25条の除斥規定を家庭裁判所調査官に準用し、除斥の申立てがあれば裁判確定までその調査官は事件に関与できないと定める。
Q · 離婚裁判の家庭裁判所調査官を、途中で外してもらうことはできますか?
法定の除斥事由があれば外せるが、態度への不満では外せない
人事訴訟法34条の2により、民事訴訟法23条の除斥事由(当事者の配偶者や四親等内の血族であること、事件について証人・鑑定人となったこと等)がある家庭裁判所調査官は排除できます。一方、忌避に関する部分は準用されないため、聞き方が偏っている、態度が冷たいといった理由だけでは外せません。除斥の申立てがあれば、その裁判が確定するまで当該調査官は事件に関与できません(同条2項)。
解説
離婚や認知の裁判で、あなたの家庭に「調査官」という人物が入ってくる。子どもの通う学校へ行き、担任に話を聞き、自宅を訪問してあなたと子のやり取りを観察し、報告書を書く。裁判官はその報告書を読んで親権者を決める。ではその調査官が、相手方の親族だったら。あるいは過去にその事件で証人として尋問を受けた人物だったら。人事訴訟法34条の2は、裁判官の公正さを担保する民事訴訟法23条の「除斥」ルールを、この調査官にそのまま持ち込んだ。しかも2項が効く。あなたが「この調査官は除斥事由に当たる」と申し立てた瞬間、裁判が確定するまでその調査官は事件に一切関与できない。報告書の作成も、家庭訪問も、そこで止まる。ただし注意すべき点がある。準用されるのは除斥の部分だけで、「忌避」は除外されている。つまり法定の除斥事由に該当しない限り、単に気に入らない、態度が冷たかった、という理由では外せない。
法的な位置づけ
人事訴訟法第34条の2は、家庭裁判所調査官の除斥について定める規定である。民事訴訟法第23条(裁判官の除斥)および第25条(除斥の裁判)を、忌避に関する部分を除いて調査官に準用し、除斥の申立てがあった場合には、その裁判が確定するまで当該調査官の事件への関与を停止させる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.調査官の氏名を確認する 調査官調査が命じられたら、裁判所からの連絡や期日の案内で担当調査官の氏名を確認する。不明な場合は担当の裁判所書記官に問い合わせる
- 2.民事訴訟法23条1項の各号と照合する 調査官と当事者との親族関係、過去の事件で証人・鑑定人・代理人となった経緯などがないか、民事訴訟法23条1項1号から6号に照らして確認する
- 3.調査の前に書面で除斥を申し立てる 該当する号数と具体的事実を明記した除斥申立書を家庭裁判所に提出する。家庭訪問や面接の前に出すほど、2項の関与停止効果が生きる
- 4.決定後の対応を選ぶ 申立てが認められれば別の調査官で調査が進む。理由がないとする決定を受けた場合は、告知から1週間以内に即時抗告するか、調査報告書への意見書で反論するかを判断する
よくある質問 AI による整理
Q1家庭裁判所調査官の除斥とは何ですか?
法律上の利害関係などがある調査官を、事件から排除する制度です。人事訴訟法34条の2が民事訴訟法23条を準用して定めています。
Q2調査官の除斥事由にはどんなものがありますか?
民事訴訟法23条1項各号の事由です。当事者の配偶者や四親等内の血族等であるとき、事件について証人・鑑定人となったとき、代理人であったときなどが挙げられます。
Q3調査官の除斥はどうやって申し立てますか?
事件が係属する家庭裁判所に書面で申し立てます。該当する民事訴訟法23条1項の号数と、それを裏付ける具体的事実を明記するのが実務上の基本です。
Q4除斥を申し立てると調査は止まりますか?
止まります。人事訴訟法34条の2第2項により、申立てについての裁判が確定するまで、その調査官は事件に関与できません。
Q5家庭裁判所調査官は忌避できないのですか?
できません。人事訴訟法34条の2は民事訴訟法23条・25条のうち「忌避に関する部分を除く」と明記しており、準用されるのは除斥だけです。
Q6除斥の申立てが却下されたら不服申立てできる?
準用される民事訴訟法25条5項により、除斥を理由がないとする決定に対しては即時抗告ができます。期間は告知を受けた日から1週間です(民訴332条)。
Q7家事調停や家事審判でも調査官の除斥はできる?
できます。家事事件では人事訴訟法ではなく家事事件手続法に調査官の除斥規定があり、そちらが根拠になります。
Q8除斥事由のある調査官が作った報告書はどうなる?
法律に明文の定めはなく、扱いは解釈に委ねられています。報告書提出後の申立ては実益が乏しくなるため、調査前の確認が重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調査官の聞き方が明らかに相手寄りだったんですが、これで外せますか?
外せない可能性が高い。本条が準用するのは民事訴訟法23条の除斥に関する部分で、「公正を妨げる事情」を理由とする忌避の部分は明文で除外されている。動かせるのは法定の除斥事由だけである。実務のポイント:実務では、調査官の姿勢に問題を感じた場合、除斥ではなく調査報告書に対する意見書を提出する方法が使われる。報告書は裁判官が読む前提の書面なので、そこに対する反論が記録に残ることの方が、担当者交代より効くことがある
Q2除斥を申し立てたら、裁判官の心証が悪くなりませんか?
法定事由を具体的に特定した申立てであれば、それは権利行使であって心証の問題にはなりにくい。逆に、事由が特定できないまま申し立てれば、手続を遅延させる当事者と見られるリスクはある。民事訴訟法23条1項の号数まで書けるかが分水嶺である。実務のポイント:除斥事由は調査官側が自ら気づいて回避(自ら事件を避けること)するのが通常の運用だが、地方の小規模な庁では人員が限られ、関係性が見落とされることがある。当事者側の確認が最後の砦になる
間違えやすい点 AI による整理
- 調査官は中立の公務員だから公正さは制度的に保証されている、と考えられがちだが、法律はそう見ていない。だからこそ除斥規定を準用した。制度が公正を「保証」しているのではなく、当事者が申し立てて初めて排除できる仕組みになっている。申し立てなければ、除斥事由がある調査官でも事実上調査を続けられる
- 調査官の態度が気に入らないから外してほしい、という発想そのものが本条の設計とずれている。本条が準用するのは除斥のみで、忌避に関する部分は明文で除外されている。つまり「公正な職務執行を妨げる事情がある」という柔らかい理由では動かせず、民事訴訟法23条1項各号の法定事由に該当するかどうかだけが問われる
- 除斥の申立てをしても手続は普通に進むと思われているが、2項の効果は強い。申立てについての裁判が確定するまで、その調査官はその事件に関与できない。調査の途中で申し立てれば、調査自体が止まる。これは手続進行に対する実質的な影響力であり、同時に濫用すれば裁判所の心証を害するリスクでもある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 人訴34条の2:家庭裁判所調査官の除斥 | 人訴34条:家庭裁判所調査官による事実の調査 民訴23条・24条:裁判官の除斥・忌避 |
| 排除できる理由 | 民訴23条1項の法定除斥事由のみ(忌避は準用されない) | 排除の規定ではなく、調査官が調査を行う権限の根拠 法定除斥事由に加え、公正を妨げる事情による忌避も可 |
| 申立て後の効果 | 裁判確定まで当該調査官は事件に関与できない(2項) | 該当なし 決定確定まで訴訟手続が停止(民訴26条、急速を要する行為を除く) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も家事調査官が事実調査を担い、裁判官の迴避制度が手続の公正を支える。調査官への迴避の具体的な適用範囲は別途確認が必要
ドイツの家事手続は裁判所職員の除斥・忌避を ZPO の規定に委ねる。日本の調査官に完全に対応する職種はなく、少年局などの関与が別枠で規律される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親権を争う離婚訴訟で、調査官が自宅訪問に来た。名刺を見て気づく、相手方の代理人弁護士と同じ姓で、しかも相手はその調査官を以前から知っている様子だった。調査官が当事者の四親等内の血族であれば民事訴訟法23条1項2号の除斥事由に該当し、申立てで即座に関与が止まる
- 調査報告書がすでに完成し、裁判官の手元に届いている。読んでみると、明らかに相手方に有利な方向へ事実が切り取られている。ここで除斥事由が見つかったら、その報告書の証拠としての扱いはどうなるのか。実務上、解釈が分かれている論点だが、少なくとも申立てが通れば以後の調査はその調査官の手を離れる
- もし、調査官が過去にあなたの家庭の別事件(例えば以前の調停)で証人や鑑定人として関わっていたとしたら? 民事訴訟法23条1項4号は「事件について証人又は鑑定人となったとき」を除斥事由とする。前の手続の記憶と印象を持ち込む人物が、今回の調査を担当することになる
- 調査官の面接日程が3日後に迫っている。除斥事由に心当たりがあるなら、面接前に申し立てる必要がある。面接が終わって報告書が出てから申し立てても、印象はすでに裁判官の頭に刻まれている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 調査官の氏名が判明したら、民事訴訟法23条1項各号(当事者の配偶者・四親等内の血族等、事件について証人又は鑑定人となったとき、前審関与など)に照らして除斥事由を確認2. 該当する可能性があれば、面接や家庭訪問の前に書面で除斥の申立てを行い、該当する号数と具体的事実を明記3. 申立て後は裁判が確定するまでその調査官は関与できない(2項)ため、調査日程は自動的に止まる4. 法定事由に当たらない不満(態度、聞き方)は除斥では動かせないので、調査官の上席への申入れや、報告書への意見書提出で対応する
訴えられた側:1. 相手方から除斥の申立てが出た場合、手続が停止する期間を計算に入れて主張書面のスケジュールを組み直す2. 申立てが法定事由に当たらない濫用的なものと考えるなら、その点を意見として裁判所に提出する3. 調査が停止している間も、子の監護状況に関する客観証拠(通園記録、医療記録、家計の実績)の整理は進めておく4. 交代後の新しい調査官には、前任者への説明内容と齟齬が出ないよう、事実関係を書面で整理して臨む
時効(請求できる期限):本条自体に申立期間の定めはないが、2項の効果(関与停止)を活かす実益は調査着手前が最大。特定の時効はないが、調査報告書が提出され審理が進んだ後の申立ては、事実上の救済効果が乏しくなる。なお除斥の裁判に対する不服申立ての期間は、民事訴訟法25条5項の規定に従う(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成23年(2011年) 新設:家事事件手続法の制定に伴う関係法律の整備により、家庭裁判所調査官の除斥規定として新設。家事事件手続法の施行(平成25年(2013年)1月1日)とあわせて施行された
- 民事訴訟法 第23条準用元の除斥事由の本体規定
- 民事訴訟法 第25条除斥の裁判の手続と不服申立て
- 人事訴訟法 第34条家庭裁判所調査官による事実調査の根拠
- 人事訴訟法 第33条参与員の関与と除斥の並行構造
- 人事訴訟法 第35条事実の調査の通知と当事者の手続保障
- 家事事件手続法 第58条家事事件における調査官調査の対応規定
- 裁判所法 第61条家庭裁判所調査官の職務の根拠
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