子ども・子育て支援法 第5条(国民の責務)
クイックジャンプ
国民は、子ども・子育て支援の重要性に対する関心と理解を深めるとともに、国又は地方公共団体が講ずる子ども・子育て支援に協力しなければならない。
この条文の基本情報
国民の責務とは何ですか?
定義国民の責務とは、子ども・子育て支援法第5条に定められた規定で、「国民は、子ども・子育て支援の重要性に対する関心と理解を深めるとともに、国又は地方公共団体が講ずる子ども・子育て支援に協力しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 子ども・子育て支援法第5条(国民の責務)は、日本の子ども・子育て支援法に含まれる条文です。
- 子ども・子育て支援法第5条の条文原文は「国民は、子ども・子育て支援の重要性に対する関心と理解を深めるとともに、国又は地方公共団体が講ずる子ども・子育て支援に協力しなければならない。」で始まります。
- 子ども・子育て支援法第5条は第一章 総則に置かれています。
- 子ども・子育て支援法の公布日は平成24年8月22日です。
- 子ども・子育て支援法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 子ども・子育て支援法第5条の前の条は子ども・子育て支援法第4条です。
- 子ども・子育て支援法第5条の次の条は子ども・子育て支援法第6条です。
- 子ども・子育て支援法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第5条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/424AC0000000065 - 本サイト収録
子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/424AC0000000065/5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点子ども・子育て支援法5条は、国民に子育て支援への関心と理解を深め、国や地方公共団体の施策に協力する責務を定める。罰則はなく訓示的規定とされる。
Q · 子ども・子育て支援法5条の「国民の責務」って、守らないと罰があるの?
罰則のない理念的な責務規定で、支援金の徴収根拠でもない
子ども・子育て支援法5条は、国民に対し、子育て支援の重要性への関心と理解を深め、国や地方公共団体の施策に協力することを求めています。罰則や過料はなく、訓示的な責務規定と理解されています。協力先は国と自治体の施策に限られ、町内会やPTAへの参加を強制する根拠にはなりません。2026年度から始まった子ども・子育て支援金は、本条ではなく、令和6年改正で設けられた支援納付金と医療保険料の仕組みにもとづいて徴収されます。
解説
「しなければならない」と書いてあるのに、破っても罰金も過料もない。子ども・子育て支援法5条はそういう条文だ。国民に求めているのは二つだけである。子育て支援の重要性について「関心と理解」を深めること、そして国や自治体の施策に「協力」すること。協力する相手は国と地方公共団体に限られ、町内会やPTAは含まれない。実務上は訓示的な責務規定(守らなくても直接の法的制裁がなく、社会の方向性を示すための規定)と理解されている。では飾りの条文かというと、そうではない。令和6年(2024年)改正で子ども・子育て支援金制度ができ、2026年度から医療保険料と合わせて支援金が集められ始めた。抽象的だった「協力」が、給与明細の具体的な数字になったのである。ただし支援金を払う義務の根拠は5条ではなく、改正で設けられた保険料の仕組みにある。お金の負担は保険料として強制される。一方、意見を言う自由や反対する自由は残っている。どこまでが義務でどこからが自由かを知っている人は、子育て負担をめぐる議論で振り回されない。
法的な位置づけ
子ども・子育て支援法5条は国民の責務を定める規定であり、国民が子ども・子育て支援の重要性に対する関心と理解を深めるとともに、国または地方公共団体が講ずる子ども・子育て支援に協力すべき旨を規定する。罰則を伴わない訓示的規定であり、同法3条の国・自治体の責務、同法4条の事業主の責務と並んで、子育て支援における各主体の役割分担を示す。
手順
- 1.協力を求めてきた相手を確認する 「国民の義務だから」と協力を求められたら、相手が国や地方公共団体なのか、町内会やPTAなどの任意団体なのかを確認する。任意団体であれば5条は参加を強制する根拠にならない
- 2.支援金の算定根拠を保険者に照会する 給与明細の支援金額に疑問があれば、加入している健康保険組合、協会けんぽ、または市町村の国保窓口に算定の根拠と料率を照会する。報道の平均額ではなく、自分の保険者の公表資料で確認する
- 3.事業計画のパブリックコメントに意見を出す 市町村の子ども・子育て支援事業計画の策定や中間見直しの時期を自治体ウェブサイトで確認し、締切までに定員見込みの根拠などについて具体的な意見を提出する
- 4.施設建設への懸念は具体的な条件として記録に残す 保育所建設などに懸念がある場合は、送迎動線、防音、開園時間などの具体的な条件に絞って事業者や自治体と協議し、協議の記録を文書で残す。中傷文書の配布は名誉毀損のリスクがあるため避ける
よくある質問 AI による整理
Q1子ども・子育て支援法5条とは何ですか?
国民に、子育て支援の重要性への関心と理解を深め、国や自治体の子育て支援施策に協力することを求める条文です。罰則はありません。
Q2子ども・子育て支援法の国民の責務に罰則はある?
ありません。5条は罰金や過料を定めておらず、守らなくても直接の法的制裁がない訓示的な責務規定と理解されています。
Q3子ども・子育て支援金はいつから徴収される?
2026年度から医療保険料と合わせて徴収が始まり、段階的に引き上げられる設計です。具体額は加入する保険者の公表資料で確認できます。
Q4子ども・子育て支援金の法的根拠は何条?
5条ではありません。令和6年改正で設けられた支援納付金の仕組みと、各医療保険法の保険料規定が根拠です。
Q5子ども・子育て支援金は払わないとどうなる?
医療保険料と一体で徴収されるため、滞納すれば保険料の滞納と同じく督促や延滞金、滞納処分の対象になりえます。
Q6子ども・子育て支援法の事業主の責務とは?
同法4条が定める責務で、労働者が仕事と子育てを両立できるよう雇用環境を整備し、国や自治体の施策に協力することを求めています。
Q7子ども・子育て支援事業計画に意見は出せる?
出せます。市町村は5年を1期とする事業計画(同法61条)の策定時に住民意見の反映に努めるとされ、パブリックコメントが主な経路です。
Q8こども基本法と子ども・子育て支援法の違いは?
こども基本法はこども施策全体の基本理念を定める法律です。子ども・子育て支援法は給付や事業、費用負担の仕組みを具体的に定めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1子どもいないのに支援金取られるの、正直納得いかない。これって独身税ですよね?
法的には税ではありません。2024年改正で作られた仕組みにより、医療保険料と合わせて集められる支援金です。5条は国民全体に理解と協力を求める理念を示すもので、直接の徴収根拠ではありません。実務のポイント:負担額は加入している医療保険の種類と所得によって変わり、2026年度から段階的に引き上げられる設計です。自分の保険者の公表資料で確認すると、報道の平均額とかなり違うことがあります(最新の改正状況をご確認ください)
Q2近所の保育園建設に反対したら、法律違反になるんですか?
なりません。5条は国と自治体の施策に協力する責務を定めていますが、罰則はなく、反対意見を表明することは自由です。実務のポイント:建設計画の行方を左右するのは5条ではなく、開園前の協議段階でどれだけ具体的な条件(送迎の動線、防音壁、園庭の使用時間)を文書にできたかです。開園後の騒音訴訟は受忍限度で判断され、住民側の請求はなかなか通りません
Q3町内会の子ども会の手伝い、国民の責務だから断れないって言われました
5条の協力先は国と地方公共団体が行う子ども・子育て支援です。町内会や子ども会は任意団体なので、5条は参加を強制する根拠になりません。実務のポイント:最高裁は、自治会は強制加入団体ではなく退会も自由だと判断しています(最判平成17.4.26)。断るときは、法律論で言い負かすよりも、条文を示したうえで「できる範囲で」と自分から条件を出すほうが、近所付き合いを壊さずに済みます
Q4協力的じゃないと、保育園の入所や給付で不利になったりしませんか?
なりません。施設型給付などを受けるための支給認定は、子どもの年齢や保育の必要性といった法定の要件で決まります(同法19条、20条)。5条への協力の有無は審査項目に入っていません。実務のポイント:入所選考で差がつくのは、自治体ごとの利用調整基準の点数です。就労時間や加点項目の書き方で順位が変わるので、申請前に基準表を取り寄せて読み込む人ほど有利になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「国民の義務と書いてあるのだから、地域の子育てイベントや保育所建設に協力を拒むのは違法だ」と思われがちだが、そうではない。5条の協力先は国と地方公共団体が行う施策に限られ、罰則もない。町内会やPTAへの参加は任意で、最高裁も自治会からの退会の自由を認めている(最判平成17.4.26)
- 「支援金は5条の協力義務にもとづく負担だから、払わなくても罰則はないはずだ」という発想は、問いの立て方そのものが間違っている。支援金は5条ではなく、2024年改正で作られた支援納付金の仕組みと各医療保険の保険料規定にもとづいて集められる。滞納すれば保険料の滞納と同じ扱いになり、督促や延滞金、滞納処分(財産の差押えなど)の対象になりうる(最新の改正状況をご確認ください)
- 子どものいない人は「子育て支援の法律は自分とは無関係だ」と思っているが、法律から見た位置づけは逆である。5条の主語は「国民」で、親だけを指しているわけではない。法律は、子を持つかどうかに関係なく、すべての人を子育てを支える側の当事者として名指ししている。この見え方の違いに気付かないと、支援金の議論で「当事者ではないから関係ない」という主張が通用しない理由が分からない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 責務の主体 | 5条:国民 | 3条:市町村・都道府県・国 4条:事業主 |
| 求められる内容 | 子育て支援への関心と理解、国・自治体の施策への協力 | 給付・事業の実施、提供体制の確保など施策の主体的な実行 仕事と子育ての両立に向けた雇用環境の整備、施策への協力 |
| 罰則・強制力 | 罰則なし(訓示的な責務規定) | 条文自体に罰則なし(具体的義務は個別規定で定まる) 条文自体に罰則なし(拠出金は69条以下で別途徴収) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では政府の責務を中心に規定し、国民一般への協力責務を独立した条文で置く構成は日本ほど明確ではない(条番号は要確認)
韓国の少子化対策基本法も国家・自治体の責務とあわせて国民の責務を定める構成をとり、理念規定として日本と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 2026年春の給与明細で、健康保険料の額が少し変わっていた。経理に聞くと「子ども・子育て支援金の分です」と言われた。独身のあなたは「なぜ自分が」と思う。だが、その疑問に答えるべき条文は5条ではない。5条は理念を示すだけで、負担を課すのは保険料の仕組みのほうだ。どの条文に文句を言うべきかを取り違えると、議論は最初から噛み合わない
- 近所に保育所の建設計画が出て、あなたは送迎の車による渋滞を心配し、反対の署名を集め始めた。保育所側の関係者から「子育て支援への協力は国民の義務だ、法律違反だ」と言われたら、どうなる? 5条に罰則はなく、反対意見を表明することは表現の自由の範囲内だ。ただ、騒音や交通をめぐる紛争になった場合、裁判所が見るのは5条ではなく受忍限度(社会生活上がまんすべき程度)である
- 町内会長が「子育て支援は国民の責務だから」と言って、子ども会の夏祭りの手伝いを全世帯に割り当ててきた。5条の協力先は国と自治体の施策であって、町内会ではない
- 市の子ども・子育て支援事業計画(5年を1期とする)の見直し案について、パブリックコメントの締切まであと10日。学童保育の待機が解消されない理由が、その計画案の定員見込みの数字に書かれている。意見を出せるのは今だけで、次の見直しまでその数字が地域の上限になりうる
- 子どものいない同僚から、昼休みに「支援金って結局、独身税でしょ?」と聞かれた。あなたは三分で、税と保険料の違い、そして5条の位置づけを説明できるだろうか
取るべき行動
被害を受けた側:1. 「国民の義務」を理由に協力を迫られたら、まず相手が国や自治体なのか、任意団体なのかを確認する。任意団体なら5条は根拠にならない2. 支援金の負担額に疑問があれば、加入している健康保険組合や協会けんぽ、市町村の国保窓口で算定根拠を確認する3. 地域の保育や学童の不足に不満があるなら、市町村の事業計画のパブコメや子ども・子育て会議の傍聴など、法定の意見表明の経路を使う
訴えられた側:1. 保育所建設への反対などで「5条違反」と非難されても、5条には罰則も損害賠償の根拠もないので慌てない2. ただし騒音や交通の紛争では、受忍限度論や民法709条で判断される。感情的な文書や中傷を広めると、逆に名誉毀損のリスクを負う3. 反対の理由は送迎動線、防音、開園時間などの具体的な条件にして、事業者や自治体との協議記録を残す
時効(請求できる期限):5条そのものには特定の時効はない。一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。なお、支援金を含む健康保険料の徴収や還付を受ける権利は2年で時効となる(健康保険法193条。最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:5条は罰則を伴わない訓示的な責務規定であり、国民に具体的な作為義務を課すものではない。国民を子育て支援の当事者として位置づける理念を示し、具体的な負担は別の法律上の仕組みに委ねられる
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)制定 子ども・子育て関連3法の一つとして制定され、平成27年(2015年)4月に本格施行された。本条の文言の改正履歴は人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成24年(2012年) 新設:子ども・子育て関連3法の一つとして子ども・子育て支援法が制定され、国民の責務を定める本条が設けられた。平成27年(2015年)4月に本格施行
- 子ども・子育て支援法 第2条基本理念、国民の協力の方向性を規定
- 子ども・子育て支援法 第3条市町村・都道府県・国の責務
- 子ども・子育て支援法 第4条事業主の責務、職業生活との両立
- 子ども・子育て支援法 第61条市町村事業計画と住民意見の反映
- 子ども・子育て支援法 第69条事業主拠出金の徴収、費用負担の具体化
- こども基本法 第7条国民の努力、こども施策への協力(努力義務)
- 次世代育成支援対策推進法 第6条次世代育成支援への国民の責務(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める