要点行政不服審査法 71 条は、行政不服審査会が専門的事項を調査させるため専門委員を置けると定める。学識経験者から総務大臣が任命する非常勤職で、調査終了時に解任される。
Q · 審査請求の中身が医学や工学みたいに専門的だったら、誰が判断してくれるの?
外部の学識経験者が専門委員として調査に入る余地があります
行政不服審査法 71 条により、行政不服審査会は専門の事項を調査させるため専門委員を置くことができます。専門委員は医学・工学・会計などの学識経験のある者のうちから総務大臣が任命する非常勤職で、その専門事項の調査が終わると解任されます。ただし専門委員は調査役であり、答申という結論を出すのは委員(同法 69 条)です。申立人の側から専門委員の任命を直接請求する権利はないため、主張書面で技術的争点を具体的に立て、調査の必要性を審査会に認めさせることが鍵になります。
年金の障害等級を下げられた、開発許可を拒否された、営業停止処分を食らった。こうした役所の処分に納得できず審査請求をしたとき、その当否を審査するのが行政不服審査会だ。ここで多くの人が誤解する。審査するのは法律の素人同然の役人ばかりだ、と。違う。争点が医学、工学、会計といった専門技術に踏み込むとき、審査会は外部の専門家を「専門委員」として呼び込み、その事項を調査させることができる。任命するのは総務大臣、選ばれるのは学識経験のある者だ。しかも常設ではなく、その案件の調査が終われば解任される非常勤である。つまりあなたの審査請求が専門的であればあるほど、その分野を分かっている人間の目が一度は通る余地がある。それを知らずに「どうせ役所判断」と書面を雑に出す人と、技術的争点を明確に立てて専門委員の調査を促す人とでは、同じ処分でも結論が変わりうる。
行政不服審査法 71 条が定める専門委員とは、行政不服審査会が専門の事項を調査するために置くことができる非常勤の外部職員である。学識経験のある者のうちから総務大臣が任命し、当該専門事項の調査が終了したときは解任される。議決権を持つ委員(同法 69 条)とは異なり、結論を出す権限はなく、調査のみを担う。
行政不服審査会が専門の事項を調査するために置ける非常勤の外部職員です。医学・工学・会計など委員だけでは判断が難しい技術的争点で活用されます(71 条 1 項)。
学識経験のある者のうちから総務大臣が任命します(71 条 2 項)。両議院の同意を要する委員(69 条)とは任命手続が異なります。
審査会が専門事項の調査が必要と認めれば専門委員が調査します。ただし申立人から直接指名はできず、書面で争点を具体的に立てることが前提です。
非常勤です(71 条 4 項)。さらに任命に係る専門事項の調査が終了すると解任される、案件ごとの一時的な職です(71 条 3 項)。
審査会(67 条で設置)の本体が委員(69 条)で、その調査を補助するために置かれるのが専門委員です。専門委員は審査会に従属する調査役です。
任命の対象となった専門事項に関する調査が終了したときに解任されます(71 条 3 項)。常設のポストではなく、必要なときだけ置かれます。
あります。地方公共団体に置く機関へは 81 条で準用され、地方版の審査機関にも専門委員相当の仕組みが用意されています。
行政法の出題範囲に含まれ、行政書士試験では中程度の重要度です。委員(69 条)と専門委員(71 条)の役割の違いが問われやすい論点です。
必ず呼ばれるわけではない。専門委員を置くかは審査会の判断で、専門の事項を調査させる必要があると認めたときだ(行政不服審査法71条1項)。医学、工学、会計など、委員(同法69条)だけでは判断が難しい技術的争点のある事案で活用される。業界裏話ヒント:申立人の側から専門委員を任命せよと直接請求する権利はない。だが提出する主張書面で技術的争点を具体的に立てれば、審査会が調査の必要性を認めやすくなる。雑な「納得いかない」では動かない、争点を専門的に詰めた書面こそが梃子になる
委員(行政不服審査法69条)は審査会の本体で、答申という結論を出す議決権を持つ。専門委員(同法71条)は特定の専門事項を調査するだけで、結論を出す権限はない。委員は両議院の同意を得て任命される常設職、専門委員は総務大臣が任命し調査が終われば解任される非常勤だ。業界裏話ヒント:だから専門委員の調査結果が出ても、それをどう評価し答申に反映するかは委員が決める。専門家の意見がそのまま結論になるわけではない、ここを誤解すると期待外れに終わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 主な役割 | 71 条 専門委員:専門事項の調査(結論権限なし) | — |
| 任命権者・手続 | 総務大臣が任命(71 条 2 項) | — |
| 勤務形態 | 非常勤、調査終了で解任(71 条 3 項・4 項) | — |
| 結論への関与 | なし(調査結果を提供するのみ) | — |
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