要点健康保険法 105 条は、資格喪失日後三月以内に死亡した場合、生計を維持していた埋葬を行う者が最後の保険者から埋葬料五万円を受けられると定める。
Q · 退職してすぐに家族が亡くなった場合、健康保険から葬儀のお金は出ますか?
資格喪失日から三か月以内の死亡なら、旧保険者に埋葬料五万円を請求できる
健康保険法 105 条により、被保険者であった者が資格喪失日(退職日の翌日)から三月以内に死亡したときは、その者により生計を維持していた埋葬を行う者が、最後に加入していた協会けんぽまたは健康保険組合に埋葬料を請求できます。金額は健康保険法施行令 35 条により一律五万円です。104 条の継続給付を受けていた人が、その給付を受けなくなった日後三月以内に死亡した場合も同じ扱いです。生計を維持されていた遺族がいない場合は、現に埋葬を行った人が実費の範囲で埋葬費を受け取れます(100 条 2 項の準用)。請求先は市区町村ではなく旧保険者です。
退職から二か月半後に亡くなった父の葬儀を出した。もう会社とは無関係なのだから、健康保険からは一円も出ない。多くの遺族がそう判断して、請求しないまま終える。健康保険法105条は、その判断が誤りであることを定めた条文である。資格喪失日、つまり退職日の翌日から三か月以内に亡くなったのであれば、あなたは最後に加入していた協会けんぽまたは健康保険組合に埋葬料を請求できる。104条の傷病手当金などの継続給付を受けていた人が死亡した場合、その給付が終わった日から三か月以内に死亡した場合も同じ扱いだ。金額は一律五万円(健康保険法施行令35条)。生計を維持されていた遺族がいない場合でも、実際に埋葬を行った人が実費の範囲で埋葬費を受け取れる(100条2項の準用)。請求先は市区町村ではなく旧保険者である。そこがこの条文の最大の落とし穴だ。
健康保険法 105 条は、資格喪失後の埋葬料を定める規定である。被保険者であった者が資格喪失日後三月以内に死亡した場合、その者により生計を維持していた埋葬を行う者は、最後の保険者から埋葬料の支給を受ける。104 条の継続給付を受けていた者が給付終了日後三月以内に死亡した場合も同様であり、支給を受けるべき者がないときは 100 条 2 項の準用により埋葬費が支給される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
被保険者が死亡したとき、その者により生計を維持していた埋葬を行う者に支給される健康保険の定額給付です。健康保険法 105 条は、資格喪失後三月以内の死亡にもこれを及ぼしています。
健康保険法施行令 35 条により、全国一律五万円です。実際の葬儀費用がいくらかかったかは問われず、生計維持関係があれば定額で支給されます。
原則として退職日の翌日です(健康保険法 36 条)。三月以内かどうかは退職日ではなく資格喪失日から数えるため、月末退職かその前日退職かで一日ずれます。
埋葬料(費)支給申請書、死亡を証する書類(死亡診断書の写しや埋葬許可証など)、生計維持関係を示す資料が基本です。埋葬費として請求する場合は費用の領収書が必要です。
亡くなった被保険者であった者により生計を維持していた者であって、埋葬を行う者です。同居は必須ではなく、仕送りの記録などで生計維持関係が認められる場合もあります。
被扶養者の死亡には家族埋葬料という別の給付があり、105 条の資格喪失後の埋葬料とは適用場面が異なります。加入中か資格喪失後かをまず整理してください。
返却前の保険証や資格喪失証明書に記載された保険者名称・保険者番号で判別できます。分からない場合は旧勤務先の総務に資格喪失日と併せて確認します。
104 条の継続給付を受けていた場合は、その給付を受けなくなった日から三月以内が基準です。退職から一年以上経った死亡でも対象になり得ます。
資格喪失日から三か月以内の死亡なら、旧保険者(協会けんぽ・健康保険組合)に埋葬料を請求する(健康保険法105条)。国民健康保険法58条の葬祭費と二重には受け取れず、実務上は健保が優先する扱いが一般的。業界裏話ヒント:自治体の葬祭費は条例で決まるため一万円から七万円まで幅がある。旧健保の埋葬料は全国一律五万円。確認する順番を変えるだけで手取りが数万円変わる
埋葬料は、亡くなった人に生計を維持されていた人が受け取る定額五万円の給付。埋葬費は、そうした人がいない場合に、現に埋葬を行った人が実費の範囲で受け取るもの(健康保険法100条2項を105条2項が準用)。業界裏話ヒント:埋葬費は五万円が上限で、しかも領収書で証明できた費用のみ。火葬料・霊柩車代・読経の謝礼は対象になるが、香典返しや通夜の飲食費は原則対象外。領収書の宛名と品目の書き方で認められる額が変わる
保険給付を受ける権利の時効は二年(健康保険法193条)。埋葬料は死亡した日の翌日、埋葬費は埋葬を行った日の翌日が起算点で、一日でも過ぎれば権利は消える。業界裏話ヒント:埋葬費の起算点は死亡日ではなく埋葬日である。死亡から埋葬まで日が空いた事案では、埋葬料としては時効でも埋葬費としてはまだ間に合う、という逆転が起きることがある
業務上の死亡は労災保険の管轄で、労働者災害補償保険法17条の葬祭料が支給され、健康保険の埋葬料は支給されない。健康保険は業務外の事由による給付だからである(健康保険法1条)。業界裏話ヒント:労災の葬祭料は「315,000円+給付基礎日額30日分」と「給付基礎日額60日分」の高いほうで、五万円とは桁が違う。業務上か業務外かの整理を最初に誤ると、後から差額は取り戻せない(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用される死亡・事由の時期 | 105 条:資格喪失日後三月以内の死亡(継続給付を受けていた者は給付終了日後三月以内) | — |
| 請求先 | 最後に加入していた保険者(旧保険者) | — |
| 給付の内容 | 埋葬料(施行令 35 条により五万円)/受給者がなければ実費範囲の埋葬費 | — |
| 時効の起算点(193 条・二年) | 埋葬料は死亡日の翌日、埋葬費は埋葬を行った日の翌日 | — |
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