前三条の規定にかかわらず、被保険者であった者が船員保険の被保険者となったときは、保険給付は、行わない。
要点健康保険法 107 条は、被保険者であった者が船員保険の被保険者となったときは、資格喪失後の継続給付を行わないと定める。減額ではなく全面的な不支給で、請求先は船員保険へ移る。
Q · 退職後に傷病手当金をもらっている途中で船に乗ることになったら、給付はどうなりますか?
船員保険の被保険者になった日から健保の継続給付は出ません
健康保険法 107 条により、退職後に傷病手当金などの継続給付を受けていた人が船員保険の被保険者になると、104 条から 106 条の給付は行われません。減額や停止ではなく全面的な不支給で、効力は船員保険の資格取得日から生じます。以後は請求先が船員保険へ移りますが、船員保険にも独自の受給要件があるため、乗船前に要件を確認しないと、どちらからも給付が出ない空白期間が生まれます。
たった 51 文字の条文が、月十数万円の振込を止める。健康保険法 104 条から 106 条は、会社を辞めた後も傷病手当金・埋葬料・出産育児一時金を受け取れる「資格喪失後の継続給付」を認めている。107 条はそこに一本の線を引く。あなたが船員保険の被保険者になった瞬間、健康保険からの給付は行われない。停止でも減額でもなく、不支給である。理由は二重取りの防止で、船員保険の側から同種の給付が出るからだ。見落とされやすいのは二点ある。第一に、条文が縛るのは「被保険者となったとき」であり、船員の配偶者として被扶養者になった場合は文言に含まれない。第二に、船員保険を辞めて陸に戻っても、健康保険の継続給付が復活するとは条文のどこにも書かれていない。雇入契約にサインする前にこの一行を読んだかどうかで、あなたの半年後の手取りは変わる。
健康保険法 107 条は、資格喪失後の保険給付に関する調整規定であり、被保険者であった者が船員保険の被保険者となった場合には、同法 104 条から 106 条による傷病手当金・死亡に関する給付・出産育児一時金の継続給付を行わない旨を定める。制度間の給付重複を排除する適用除外規定として機能する。
資格喪失後の継続給付を船員保険の被保険者には行わないと定める調整規定です。104 条から 106 条の給付が対象で、二重取りを防ぐための線引きです。
船員保険の被保険者資格を取得した日からです。多くの場合は雇入契約の発効日にあたるため、契約書で資格取得日を必ず特定してください。
資格喪失後の傷病手当金(104 条)、死亡に関する給付(105 条)、出産育児一時金(106 条)です。在職中の被保険者としての給付とは別の話です。
船員保険法 2 条が定める船員が対象です。マグロ漁船やフェリーだけでなく、海洋調査船や作業船の乗組員も対象になりうる点に注意が必要です。
資格取得日以後に対応する期間分は返還対象になりえます。給付は日単位で計算されるため、まず日割りで対象期間を検算し、過大なら異議を述べてください。
社会保険審査官へ審査請求します。期間は処分を知った日の翌日から 3 か月以内とされています。最新の改正状況は必ずご確認ください。
健康保険法 193 条により保険給付を受ける権利の消滅時効は 2 年です。傷病手当金は労務不能であった日ごとに、その翌日から起算されます。
全国健康保険協会の船員保険部です。保険者は同一法人でも担当部署が異なり、一般の支部窓口では即答できないことが多いため直接照会が確実です。
保険者は 2010 年 1 月から全国健康保険協会に一本化されましたが、制度は別のままです。健康保険法 107 条は今も生きており、船員保険の被保険者になれば 104 条から 106 条の資格喪失後給付は行われません。業界裏話ヒント:同じ協会けんぽでも船員保険の窓口は船員保険部という別部署で、一般の支部窓口では即答できないことが多い。最初から船員保険部へ直接照会すると、数週間の往復が省ける
107 条は「行わない」と書くだけで、船員保険の資格を失った後の復活には触れていません。実務上は一度打ち切られた継続給付は復活しないものとして扱われることが多く、この点は解釈が分かれる余地があります。船員保険側の資格喪失後の継続給付にも一定の被保険者期間が要ります。業界裏話ヒント:短期の乗船は両制度の谷に落ちる典型例。乗る前に、乗船予定期間が船員保険側の継続給付要件を満たすかを先に確認する
107 条が対象とするのは「船員保険の被保険者となったとき」であり、被扶養者は文言に含まれません。したがって被扶養者になっただけであれば、健康保険法 104 条の継続給付が続く余地があります。業界裏話ヒント:窓口担当者もこの区別を取り違えることがある。「被保険者ですか、被扶養者ですか」と条文の文言をそのまま示して確認を求めると、判断が一段慎重になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 107 条:船員保険の被保険者となった場合に継続給付を行わない不支給規定 | — |
| 発動する事実 | 船員保険の被保険者資格を取得したこと | — |
| 効果 | 全面的な不支給。減額・停止ではなく、資格取得日から給付そのものが行われない | — |
| 同系の調整規定との違い | 制度間(健康保険と船員保険)の重複排除 | — |
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