第百八十九条第一項に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。
要点健康保険法192条は、189条1項の処分の取消訴訟について、社会保険審査官の決定を経た後でなければ提起できないと定める。審査請求の期限は処分を知った日の翌日から3か月。
Q · 傷病手当金の不支給に納得できません。いきなり裁判所に訴えてもいいですか?
できません。先に社会保険審査官へ審査請求が必要です
健康保険法192条により、189条1項の処分(資格・標準報酬・保険給付に関する処分)の取消訴訟は、社会保険審査官の決定を経た後でなければ提起できません。順番を飛ばした訴状は、内容の当否を判断されないまま却下されます。審査請求の期限は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月(社会保険審査官及び社会保険審査会法4条1項)。2016年4月以降は再審査請求まで経る必要はなく、一段階の前置で足ります。
傷病手当金が不支給になった。納得できないから裁判所に訴える。この直進ルートは、健康保険法192条によって塞がれている。189条1項の処分(被保険者の資格、標準報酬、保険給付に関する処分)を取り消してほしいなら、まず社会保険審査官への審査請求を通し、その決定を経た後でなければ訴えを提起できない。順番を飛ばした訴状は、中身の当否を一行も判断されないまま却下される(訴訟要件を欠くため、そもそも審理に入らないという意味)。ここであなたが握っておくべき事実が二つある。一つは、2016年4月から再審査請求(社会保険審査会)まで経る必要がなくなったこと。古い解説書は「二段階を全部通せ」と書いているが、現行法は一段階でよい。もう一つは、審査請求から2か月決定が出なければ、あなたの側から棄却とみなして先へ進めるスイッチがあること。黙って待ち続ける義務はない。
健康保険法192条は、審査請求前置主義を定める規定である。同法189条1項所定の処分(被保険者の資格、標準報酬、保険給付に関する処分)の取消訴訟は、社会保険審査官の決定を経た後でなければ提起することができない。2016年4月以降は社会保険審査会の裁決まで経る必要はなく、一段階の前置で足りる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
処分の取消訴訟を起こす前に、行政の不服申立てを経ることを義務づける仕組みです。健康保険法192条は189条1項の処分について、社会保険審査官の決定を経た後でなければ出訴できないと定めています。
資格・標準報酬・保険給付に関する処分は、地方厚生局に置かれた社会保険審査官へ出します(健康保険法189条)。保険者が健康保険組合であっても、申立先は組合ではなく社会保険審査官です。
処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に審査請求します(社会保険審査官及び社会保険審査会法4条1項)。この期限を落とすと192条の前置を満たせず、取消訴訟の入口も同時に閉じます。
訴訟要件を欠くため、処分の当否を審理されないまま却下されます。主張が正しいかどうかは一行も判断されません。健康保険法192条の前置は、裁判所が中身の審理に入るための前提条件です。
保険料等の賦課徴収や滞納処分に関する不服は社会保険審査会への審査請求です(健康保険法190条)。192条が訴訟の前に義務づけているのは189条1項の処分ルートであり、入口が二つに分かれます。
2016年4月以降は不要です。従前は社会保険審査会の裁決まで経る二重前置でしたが、現在は社会保険審査官の決定を経れば取消訴訟を提起できます。古い解説書の記述には注意してください。
決定があったことを知った日から6か月、決定の日から1年です(行政事件訴訟法14条1項・3項)。審査請求の3か月とは別の時計であり、決定書を受け取った日から新たに数え直します。
健康保険法191条により、審査請求は時効の完成猶予及び更新について裁判上の請求とみなされます。給付請求権の2年時効(同193条)が迫るときは、審査請求書の提出自体が時計を止めます。
本人でも申立てできる手続で、資格・保険給付の争いは診断書や勤務実態の資料が勝負を分けるため、本人の方が事情を語れる場面も多い。ただし192条の前置がある以上、この段階の書き方が後の訴訟の土台になる。業界裏話ヒント:決定書には保険者が不支給の根拠にした資料の要旨が書かれる。訴訟に進むつもりなら、審査請求は相手の手札を先に開かせる手続として使える
待たなくてよい。審査請求をした日から2か月を経過しても決定がないときは、棄却されたものとみなすことができる(社会保険審査官及び社会保険審査会法5条2項)。行政事件訴訟法8条2項も3か月無応答での出訴を認める。業界裏話ヒント:すぐ訴訟に進むより、決定書で相手の理由付けを見てから訴状を書いた方が有利な案件もある。急ぐか待つかは、時効までの残り時間で決める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる処分 | 健康保険法192条:189条1項の処分(資格・標準報酬・保険給付)の取消訴訟 | — |
| 申立先・機関 | 社会保険審査官(地方厚生局)の決定を経ることが訴訟の要件 | — |
| 期限のカウンター | 審査請求は処分を知った日の翌日から3か月、決定後の出訴は6か月 | — |
| 落とした場合の帰結 | 前置を満たせず、内容を審理されないまま訴えが却下される | — |
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