要点健康保険法 23 条は、健康保険組合の合併には組合会議員の定数の四分の三以上の議決と厚生労働大臣の認可が必要と定める。合併後の組合は消滅した組合の権利義務を承継する。
Q · 勤務先の健保組合が別の組合と合併するとき、誰がどうやって決めているんですか?
組合会議員の四分の三以上の議決と厚生労働大臣の認可が必要です
健康保険法 23 条 1 項により、健康保険組合の合併には組合会において組合会議員の定数の四分の三以上の多数による議決と、厚生労働大臣の認可の両方が必要です。会社が単独で決められる事項ではありません。合併により新たに組合を設立する場合は、各組合が役員または組合会議員のうちから選任した設立委員が共同して規約を作成します(2 項)。合併により設立された組合または存続する組合は、消滅した組合の権利義務を承継します(3 項)ので、未収保険料も給付債務も新組合へ引き継がれます。
健康保険組合は、この二十年で数を大きく減らしてきた。減り方には二通りある。他の組合と合併して生き延びる道と、解散して協会けんぽに吸収される道だ。23 条が定めるのは前者で、そこには外部の人間がほとんど知らない数字が埋まっている。合併には組合会議員の定数の四分の三以上の賛成が要る。そして組合会は、事業主が選定した議員と被保険者が互選した議員が同数で構成される。被保険者側の議席は全体の半分。四分の一を超える反対で否決されるのだから、被保険者側がまとまれば、会社側だけでは合併を通せない。あなたの保険証の裏側で、あなたが選んだ議員が拒否権を握っている。しかも議決だけでは終わらない。厚生労働大臣の認可があって初めて効力が生じる。
健康保険法 23 条は健康保険組合の合併手続を定める規定であり、組合会議員の定数の四分の三以上の多数による議決と厚生労働大臣の認可を効力要件とする。合併により組合を設立する場合は各組合が選任した設立委員が共同して規約を作成し、合併により設立された組合または存続する組合は、消滅した組合の権利義務を承継する。
複数の健康保険組合が一つの保険者にまとまる組織再編です。健康保険法 23 条が手続を定め、組合会の四分の三以上の議決と厚生労働大臣の認可で効力が生じます。
必要です。23 条 1 項は組合会の議決と厚生労働大臣の認可を並列の要件としており、議決だけでは合併の効力は生じません。認可があって初めて成立します。
合併は 23 条 3 項で権利義務が新組合へ承継され、被保険者は新組合の被保険者になります。解散は清算に入り、被保険者は原則として協会けんぽへ移ります。
各健康保険組合が組合会において、役員または組合会議員のうちから選任します(23 条 2 項)。選ばれた設立委員が共同して新組合の規約を作成します。
自動的に消えるわけではありませんが、規約が一本化されるため水準が変わることがあります。附加給付は組合独自の給付で、新組合の規約次第で存廃が決まります。
消滅した組合の権利義務は合併後の組合が承継します(23 条 3 項)。未収保険料の徴収権も、未払いの給付債務も、そのまま新組合に引き継がれます。
保険者が入れ替わるため、合併の効力発生に合わせて新しい保険者の資格情報へ切り替わります。具体的な時期は新組合と事業主からの案内に従ってください。
被保険者数が減ると高額医療で財政が揺らぎやすくなるためです。合併で規模を回復させ、解散して協会けんぽへ移行する事態を避ける狙いがあります。
上がる人も下がる人もいます。健保組合の一般保険料率は規約で組合ごとに定まり、1000 分の 30 から 1000 分の 130 の範囲内です(健康保険法 160 条、最新の改正状況をご確認ください)。合併で規約が一本化されるため、低い方の組合の被保険者は上がりやすい。業界裏話ヒント:見るべきは料率だけではなく事業主負担割合です。組合は規約で事業主負担を 2 分の 1 超に増やせるので、料率が同じでも折半の組合と 6 対 4 の組合が合併すると手取りが動きます
組合会議員の定数の四分の三以上の議決が必要で(23 条 1 項)、組合会は事業主が選定した議員と被保険者が互選した議員が同数です。被保険者側議員に働きかけるのが最短の経路になります。業界裏話ヒント:互選議員の選挙は投票率が低く、無投票当選も珍しくありません。合併の話が表に出る前のその選挙で誰が議員になるかが、実質的に合併の可否を決めています
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 組織の帰結 | 健康保険法 23 条(合併):複数組合が一つの組合にまとまる | — |
| 権利義務の行方 | 消滅組合の権利義務を合併後の組合が承継(23 条 3 項) | — |
| 規約と附加給付 | 設立委員が共同して新規約を作成(23 条 2 項)、附加給付は再設計される | — |
| 手続の関門 | 組合会議員の定数の四分の三以上の議決+厚生労働大臣の認可 | — |
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