要点健康保険法41条は、毎年4月から6月に支払われた報酬の平均から標準報酬月額を決定する定時決定を定める。決定額はその年の9月から翌年8月まで適用される。
Q · 毎月の社会保険料って、いつの給料をもとに決まっているんですか?
4月から6月に支払われた給与の平均で決まります
健康保険法41条1項により、保険者等は毎年7月1日現に使用される事業所において同日前3か月間(4月・5月・6月)に受けた報酬の総額を月数で除した額を報酬月額とし、標準報酬月額を決定します。同条2項により、その額はその年の9月から翌年8月までの各月に適用されます。支払基礎日数が17日(厚生労働省令で定める者は11日)未満の月は算定から除かれ、6月1日から7月1日までに資格を取得した者や、7月から9月に随時改定等が行われる者には、その年に限り適用されません(同条3項)。
四月、五月、六月。この三か月に支払われた給与の平均だけが、その年の九月から翌年八月までのあなたの社会保険料を決めている。七月以降にどれだけ稼ごうと、どれだけ残業を削ろうと、原則として一年間動かない。しかも見ているのは基本給ではなく総支給額で、通勤手当も住宅手当も残業代も社宅などの現物給与もすべて「報酬」に入る(健康保険法3条5項)。年収がまったく同じ二人でも、残業がこの三か月に集中した側は保険料を年間で数万円多く払う。逆にこの三か月を意図的に痩せさせた人は、翌年に病気で休んだときの傷病手当金も、出産したときの出産手当金も、同じ比率で痩せる。標準報酬月額は保険料の請求書であると同時に、給付の受取証でもある。この二面性を知らずに片面だけ最適化すると、一年後に反対側で損をする。
健康保険法41条は定時決定を定める規定であり、保険者等が毎年7月1日現に使用される事業所において同日前3か月間に受けた報酬の総額を、支払基礎日数17日(厚生労働省令で定める者は11日)未満の月を除いた月数で除して報酬月額を算出し、標準報酬月額を決定する手続を規律する。決定された額はその年の9月から翌年8月までの各月に適用される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
毎年7月1日時点の被保険者について、4月から6月に受けた報酬の平均で標準報酬月額を決め直す手続です。健康保険法41条が根拠で、決定額は9月から翌年8月まで使われます。
毎年7月1日から7月10日までが実務上の提出期間です。年間平均による保険者算定を使う場合も、原則としてこの算定基礎届と同時に申し立てる必要があります。
その月は算定から除かれ、残りの月の平均で報酬月額が計算されます(健康保険法41条1項)。厚生労働省令で定める短時間労働者は11日が基準になります。
その年の9月分の保険料からです(同条2項)。翌月控除の会社なら10月支給の給与から手取りが変わるため、9月か10月かは会社の控除方法で違います。
年3回以下の賞与は標準賞与額として別に扱われ、4月から6月の報酬月額には算入されません。年4回以上支給されるものは報酬として扱われる点に注意が必要です。
健康保険の被保険者であれば対象です。支払基礎日数の要件は原則17日ですが、厚生労働省令で定める短時間労働者は11日となり、判定の基準が変わります。
不要です。6月1日から7月1日までに資格を取得した被保険者には、その年に限り定時決定は適用されません(同条3項)。資格取得時決定の額がそのまま続きます。
厚生年金の報酬比例部分は標準報酬月額等の平均に連動するため、増えます。保険料負担と将来の給付が同じ土台から計算される点が、この制度の要です。
保険料だけを見れば得だが、標準報酬月額は傷病手当金・出産手当金の日額(健康保険法99条、102条)と厚生年金の将来額を同時に決めている。翌年に出産や長期療養の可能性があるなら、下げた分だけ受け取る側が痩せる。業界裏話ヒント:傷病手当金は支給開始日以前十二か月の標準報酬月額の平均から計算されるため、いざというときに直前だけ上げても効かない。下げた影響も一年かけて効いてくる
入る。健康保険法3条5項の「報酬」は労働の対償として受けるものすべてを指し、通勤手当・住宅手当・残業代・食事や社宅の現物給与も含まれる。所得税では非課税の通勤手当も、社会保険では算入される。業界裏話ヒント:六か月定期を四月に一括支給した場合、全額を四月の報酬に計上するのではなく一か月分ずつ各月に割り振るのが原則。人事が誤って一括計上していると等級が跳ね上がる。明細を確認する価値がある
年間平均による保険者算定(健康保険法44条1項)という道がある。前年七月から当年六月の平均と、四月から六月の平均で標準報酬月額に二等級以上の差が生じ、それが業務の性質上例年発生する場合に使える。業界裏話ヒント:事業主の申立書に加えて被保険者本人の同意書が必須。人事から「そんな制度はない」と言われることが多いが、平成二十三年(二〇一一年)度から運用されている正式な取扱いだ
定時決定ではなく資格取得時決定(健康保険法42条)が使われ、入社時点の報酬見込額から標準報酬月額が決まる。一月から五月の入社ならその年の八月まで、六月から十二月の入社なら翌年八月まで有効となる。業界裏話ヒント:見込額には通常支給される諸手当や残業代の見込みも含めるのが原則で、雇用契約書に書く想定残業時間の扱い一つで初年度の保険料が変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用の場面 | 41条 定時決定:毎年7月1日時点の被保険者について年1回一律に見直す | — |
| 観測する期間 | 4月・5月・6月に支払われた報酬(支払基礎日数17日未満の月は除外) | — |
| 適用される期間 | その年の9月から翌年8月までの各月(同条2項) | — |
| 救済・特例 | 44条1項の年間平均による保険者算定(本人同意書+同時提出が原則) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。