運営委員会の委員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
要点健康保険法 7 条の 20 は、全国健康保険協会の運営委員会の委員を、刑法その他の罰則の適用についてのみ公務に従事する職員とみなす規定。身分保障や給与は伴わない。
Q · 協会けんぽの運営委員会の委員って、民間人なのに公務員扱いされるんですか?
罰則の適用に限って公務員扱い。給与や身分保障は付きません
健康保険法 7 条の 20 により、全国健康保険協会の運営委員会の委員は、刑法その他の罰則の適用については法令により公務に従事する職員とみなされます。したがって職務に関して金品や供応を受ければ収賄罪(刑法 197 条)の主体となり、委員の職務を暴行・脅迫で妨害した者は公務執行妨害罪(刑法 95 条)で処罰され得ます。一方で、給与、身分保障、共済、退職金といった公務員としての権利関係は一切生じません。義務と処罰の側だけが先に届く、片道の擬制です。
全国健康保険協会(協会けんぽ)の運営委員会には、事業主の代表、被保険者の代表、学識経験者が各同数で座る。全員、国家公務員ではない。会社員のまま、大学教授のまま、非常勤で委嘱を受けているだけだ。ところが本条により、その委員は刑法をはじめとする罰則の適用の場面に限って、公務に従事する職員として扱われる。効き方は二方向ある。ひとつ、職務に関して金品や接待を受け取れば、民間人の身分のまま収賄罪(刑法197条)で起訴されうる。ふたつ、逆に委員の職務を暴力や脅迫で妨害した者は公務執行妨害罪(刑法95条)で処罰される。あなたは裁かれる側にも、守られる側にも回る。国から給与を受け取っていないという事実は、この判断に一切影響しない。委嘱状を受けた時点で、名刺の肩書は民間のままでも、刑法上の座席だけが静かに移動している。
健康保険法 7 条の 20 は、全国健康保険協会の運営委員会の委員に関するみなし公務員規定である。委員は国家公務員の身分を有しないが、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなされる。効果は罰則の適用場面に限定され、身分保障や給与等の権利関係には及ばない。
公務員の身分を持たない民間人を、特定の法令の適用場面に限って公務員と同視する制度です。健康保険法 7 条の 20 のように、罰則の適用についてのみみなす型が多く用いられます。
全国健康保険協会の運営に関する重要事項を審議する機関で、事業主代表・被保険者代表・学識経験者で構成されます。保険料という他人の資金の使途に関わるため、公共性が高い職務とされます。
ありません。本条が動かすのは罰則の適用場面だけで、給与、身分保障、共済、退職金といった国家公務員法上の権利は一切伴いません。義務と処罰だけが先に届く片道の擬制です。
民間人の身分のまま収賄罪(刑法 197 条)で起訴されうります。単純収賄は請託も職務の実行も不要で、職務に関して収受した時点で構成要件を満たし得ます。渡した側も贈賄罪(刑法 198 条)の対象です。
本条は罰則の適用について公務員と同視するだけで、守秘義務そのものを創設する条文ではありません。守秘義務とその制裁には別の根拠条文が必要で、射程は解釈が分かれる論点です。
健康保険法のほか、独立行政法人や特殊法人の設置法、各種審議会・委員会の根拠法に広く置かれています。委嘱状を受け取る側は、根拠法にみなし規定があるかを先に確認するのが実務です。
本条により委員の職務は公務執行妨害罪(刑法 95 条)の保護対象になり得ます。暴行や脅迫で審議を妨げた場合、単なる暴行事件ではなく公務執行妨害罪の成否が問題になります。
単純収賄罪・受託収賄罪の公訴時効は 5 年、法定刑の重い加重収賄罪等は 10 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項)。起算点は犯罪行為が終わった時とされます(最新の改正状況をご確認ください)。
本条が見ているのは報酬の出どころではなく職務の公共性である。保険料という他人の金の使い道を審議する立場だから、刑法197条以下の適用対象に組み込まれる。業界裏話ヒント:この擬制は同時に盾でもある。委員としての発言や議事進行を妨害されたときは公務執行妨害罪の保護が及ぶ。公開の議事録に残る形で意見を述べておくほど、職務行為としての性格が明確になり、後から個人攻撃を受けたときの立場が強くなる
会費自弁か、参加者が多数か、公開の場か、審議中の案件の当事者が主催者かで評価は大きく変わる。職務に関する供応と評価されれば、飲食であっても賄賂になりうる(刑法197条1項)。業界裏話ヒント:捜査機関が最初に見るのは金額ではなく時期である。審議が動いている期間中の接触は、同じ一万円でも職務関連性が濃く出る。判断に迷ったら、開催日が審議日程のどこに位置するかを先に確認する
退任していても、在任中に請託を受けて職務上不正な行為をしたこと等に関して賄賂を受け取れば、事後収賄罪(刑法197条の3第3項)が成立しうる。利益の形式は問われず、顧問就任や取引の斡旋も含まれうる。業界裏話ヒント:退任直後の再就職や顧問契約は、条件が相場から外れているほど後から賄賂性を疑われる。就任時期と報酬水準を記録し、審議していた案件と無関係であることを説明できる資料を残しておく
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 健保法 7 条の 20:運営委員会の委員を罰則適用上の公務員とみなす | — |
| 本条との関係 | 主体の範囲を民間人へ拡張する擬制規定 | — |
| 誰に効くか | 委員本人(義務側)と接触する事業者(贈賄側)の双方 | — |
| 伴う権利 | なし。給与・身分保障・共済は一切生じない | — |
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