斡旋員は、政令で定めるところにより、その職務を行ふために要する費用の弁償を受けることができる。
要点労働関係調整法14条の2は、労働委員会の斡旋員が職務遂行に要した費用を政令に基づき弁償されると定める。斡旋員は実費弁償のみで、当事者の労使は調整費用を負担しない。
Q · 労働委員会に斡旋を申請したら、斡旋員への費用を当事者が払うんですか?
いいえ、斡旋員の費用は政令に基づき公費で弁償され、当事者は負担しません
労働関係調整法14条の2により、労働委員会の斡旋員は職務の遂行に要した費用を、政令の定めるところにより弁償されます。これは給与ではなく実費の弁償で、出どころは公費です。つまり斡旋を申請した労使の当事者が、斡旋員へ費用を支払うことはありません。当事者の負担は自分側の準備の手間や、任意で代理人を頼む場合のその費用に限られます。資金力の乏しい労働組合でも、中立の専門家による調整を受けられる仕組みです。
団体交渉が残業代未払いをめぐって完全に決裂した。ストライキは長期戦で体力勝負、裁判は弁護士費用と時間がかかる。多くの労働者がこの二択で詰まる。だが第三の道がある。労働委員会に斡旋を申請すると、中立の斡旋員が間に入り、労使双方の主張を整理して着地点を探す。ここで誰もが見落とすのが「その斡旋員の費用は誰が払うのか」だ。労働関係調整法14条の2は、斡旋員が職務に要した費用を、政令の定めにより弁償されると規定する。つまり国(公費)が払う。当事者であるあなたや会社ではない。これが意味するのは、労使紛争の調整サービスが当事者にとって実質無料だということだ。弁護士を雇う資金のないユニオンでも、中立の専門家による調整を受けられる。この一行の地味な費用規定の裏に、紛争解決へのアクセスを資金力で諦めさせないという設計思想が隠れている。
労働関係調整法14条の2は、労働委員会の斡旋員が受ける費用弁償を定める規定である。斡旋員は職務の遂行に要した費用について、政令の定めるところにより弁償を受けることができる。給与ではなく実費の弁償にとどまる点に特徴があり、斡旋制度の中立性と当事者に対する無償性を財政面から支える役割を持つ。
労働組合と使用者の集団的な労使紛争について、労働委員会が指名した中立の斡旋員が間に入り、双方の主張を整理して合意形成を助ける手続です。強制力はありません。
斡旋は最も緩やかで合意の手助けにとどまり、調停は調停案を示し、仲裁は当事者を拘束する裁定を下します。労働関係調整法はこの三段階を用意しています。
労使いずれか一方または双方、もしくは労働委員会の職権で開始できます。管轄の都道府県労働委員会の窓口に申請書を提出するのが基本的な流れです。
労働関係調整法の斡旋は労使の集団的紛争が対象です。一人の解雇や未払いといった個別紛争は、個別労働関係紛争解決促進法のあっせん窓口に回ります。
ありません。斡旋員は妥協案を示して合意を促す中立者で、当事者を拘束する裁定権はありません。報酬でなく実費弁償のみで動く設計がこの中立性を支えます。
事案により異なりますが、訴訟やストライキの長期戦に比べて短期で着地点を探せるのが特長です。早期に申請するほど硬直前で合意しやすくなります。
斡旋に応じる法的強制はないため不調となりますが、その場合は調停や仲裁、訴訟、労働審判など次の手段へ進む判断材料になります。
労働委員会の調停・仲裁、裁判所での訴訟のほか、団体行動などの選択肢があります。斡旋で論点が整理されている分、次段階に進みやすくなります。
原則として当事者の費用負担はありません。斡旋員が職務に要した費用は、労働関係調整法14条の2に基づき政令の定めで国(公費)が弁償します。当事者が払うのは自分側の準備や、代理人を頼む場合のその費用だけです。業界裏話ヒント:弁護士は個別の依頼につながる訴訟を勧めがちで、無料の斡旋制度を最初に教えてくれるとは限らない。資金のない労組ほど、まず労働委員会の窓口を叩く価値がある
労働委員会があらかじめ作製した斡旋員候補者名簿(10条)の中から会長が指名します(12条)。労使の事情に通じた第三者で、給与をもらう職業ではなく、14条の2で実費弁償を受けるだけの公益的な立場です。業界裏話ヒント:報酬で動かず実費だけ、という設計が斡旋員の中立性を金銭面から担保している。どちらかに肩入れする経済的動機がそもそもない点が、訴訟代理人との決定的な違いだ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する事項 | 14条の2:斡旋員の費用弁償(誰が払うか) | — |
| 当事者への影響 | 費用負担なし(実費は公費で弁償) | — |
| 中立性との関係 | 報酬でなく実費のみで中立性を金銭面から担保 | — |
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