斡旋員は、自分の手では事件が解決される見込がないときは、その事件から手を引き、事件の要点を労働委員会に報告しなければならない。
要点労働関係調整法 14 条は、斡旋員が解決の見込みがないとき斡旋から手を引き、事件の要点を労働委員会に報告すべきことを定める。打切り後は調停・仲裁・争議行為へ移行できる。
Q · 労働委員会の斡旋が打ち切られたら、争議はそこで終わりなんですか?
終わりではなく、調停や仲裁へ進む分岐点です
労働関係調整法 14 条により、斡旋員は事件解決の見込みがないとき斡旋から手を引き、事件の要点を労働委員会に報告しなければなりません。これは敗北宣言ではなく、紛争が当事者の手に戻ることを意味します。打切り後は直接交渉のほか、調停(17 条以下)、仲裁(29 条以下)、さらに争議行為という選択肢が開きます。斡旋員の報告は次の調停・仲裁の出発点になるため、振り出しに戻るのではなく、斡旋の到達点から次の段階が始まります。
労働争議がこじれて当事者だけでは前に進まないとき、労働委員会から派遣されてくるのが斡旋員だ。多くの人は「公的機関が間に入ってくれるなら、決着がつくまで粘ってくれる」と思っている。労働関係調整法 14 条は、その期待を裏切る条文である。斡旋員は「自分の手では事件が解決される見込がないとき」、その事件から手を引き、事件の要点を労働委員会に報告しなければならない。つまり斡旋には終わりがある。しかも終わらせる判断権は当事者ではなく斡旋員の側にある。ここで知っておくべきは二つ。第一に、斡旋が打ち切られた瞬間、紛争はあなたたち当事者の手に戻る。直接交渉、調停、仲裁、そして争議行為という次の選択肢が一気に開く。第二に、斡旋員が労働委員会に出す「報告」は、次に始まる調停や仲裁の土台になる。斡旋は失敗して終わるのではない、次の段階へバトンを渡して終わる。その分岐点に立っていることを、当事者は気付かないまま通り過ぎることが多い。
労働関係調整法 14 条の斡旋の打切りとは、斡旋員が自らの手では事件解決の見込みがないと判断した場合に、その事件から手を引き、事件の要点を労働委員会に報告する手続をいう。斡旋が任意・非強制の手続であることの帰結であり、打切りにより紛争は当事者に戻り、調停・仲裁等の次の手続への移行が可能となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働委員会が任意で当事者の自主解決を後押しする最も軽い手続です。斡旋員が間に入って歩み寄りを促しますが、解決を強制する権限はありません(労働関係調整法 13 条・14 条)。
斡旋は斡旋員が個別に歩み寄りを促す軽い手続、調停は調停委員会が調停案を作成・受諾勧告する重い手続です。斡旋が打ち切られると調停(17 条以下)へ進む道が開きます。
紛争は当事者の手に戻ります。直接交渉のほか、調停・仲裁・争議行為を選べます。斡旋員が労働委員会に出す報告が次の手続の出発点になります(14 条)。
申請→斡旋員の指名(12 条)→期日で双方の主張調整(13 条)→妥結なら解決、見込みなしなら打切り・報告(14 条)。打切り後は調停・仲裁へ接続します。
労働委員会が指名する斡旋担当者です(12 条)。学識経験者などから選ばれ、双方の主張を調整しますが、解決を強制する権限は持ちません。
斡旋には法定の期限がなく、斡旋員が解決の見込みがないと判断した時点でその裁量により打ち切られます(14 条)。当事者側に打切りの判断権はありません。
はい。パワハラや未払い残業などの個別労働紛争のあっせん(個別労働関係紛争解決促進法)でも、あっせん委員が見込みなしと判断すれば打ち切られます。構造は集団争議の斡旋と同じです。
斡旋は争議行為を妨げません(15 条)。斡旋が打ち切られると、組合が争議行為に踏み切る可能性が高まります。公益事業では予告等の手続(37 条)に注意が必要です。
そうではありません。14 条で斡旋員が手を引くのは斡旋という手続を終えるだけで、当事者は労働委員会に調停(17 条以下)や仲裁(29 条以下)を求める道が残ります。斡旋員の報告がその出発点になります。業界裏話ヒント:斡旋は最も軽くて速い手続で、調停は委員会形式でより重い。実務では『斡旋がダメなら調停へ』と機械的に進むのではなく、組合の動員力や世論次第で、あえて争議行為を選んで圧力をかける戦略もある。次の一手は手続の重さだけで決めない
いいえ。斡旋は当事者の自主解決を後押しする任意の手続で、斡旋員に解決案を押し付ける権限はありません。だからこそ見込みがなければ 14 条で手を引きます。仲裁(34 条)になって初めて、仲裁裁定が労働協約と同じ効力を持ち当事者を拘束します。業界裏話ヒント:斡旋→調停→仲裁の順に強制力が増す。仲裁を選ぶと結論を当事者が選べなくなるので、組合側は『勝てる見込みが薄いときほど仲裁を避ける』のが定石。手続の選択そのものが勝敗を左右する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の重さ・強制力 | 斡旋(13・14 条):最も軽く速い任意手続、強制力なし | — |
| 終了・打切りの判断権 | 斡旋員が見込みなしと判断し手を引く(14 条) | — |
| 次の手続への接続 | 打切り後、調停・仲裁・直接交渉・争議行為へ(15 条) | — |
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