要点労働関係調整法 12 条は、労働争議の際、労働委員会の会長が一方の申請または職権で斡旋員名簿から斡旋員を指名すると定める。双方の合意は不要で、費用は無料、手続は非公式に進む。
Q · 団体交渉が決裂したら、もうストか裁判の二択しかないんですか?
会社が拒んでも一方の申請だけで国の斡旋員を呼べる
労働関係調整法 12 条により、労働争議が発生すると、労働委員会の会長は関係当事者の双方もしくは一方の申請、または職権に基づいて、斡旋員名簿の中から斡旋員を指名しなければなりません。相手方の同意は不要で、会社が拒んでもあなた側の申請だけで中立の第三者が間に入ります。費用は無料、手続は非公式で速く、白黒をつけるのではなく落としどころを探る場です。斡旋に応じる法的強制力はありませんが、ストか裁判かの二択の前に置ける第三の選択肢です。
会社と賃金カットや解雇をめぐって対立し、団体交渉が決裂した。残された道はストライキか、裁判か、泣き寝入りか。そう思い込んでいる人は、この条文を知らない。労働関係調整法 12 条が定めるのは、労働争議が起きたとき、労働委員会の会長が斡旋員名簿の中から斡旋員(労使の間に入って話し合いを助ける中立の第三者)を指名する仕組みだ。鍵は二つ。第一に、双方の合意は要らない。関係当事者の一方の申請だけで手続が動き出す。会社が拒んでも、あなた側の申請で第三者が間に入る。第二に、職権でも始められる。労働委員会が自ら必要と判断すれば、当事者の申請を待たずに動く。費用は無料、手続は非公式で速い。裁判のように白黒をつける場ではなく、双方の主張の要点を確かめて落としどころを探る場だ。この入口を知っているかどうかで、争議の出口がまるで変わる。
労働関係調整法 12 条は斡旋員の指名を定める規定であり、労働争議が発生した際、労働委員会の会長が関係当事者の双方もしくは一方の申請または職権に基づき、斡旋員名簿の中から中立の斡旋員を指名する手続を規律する。斡旋は当事者の自主的解決を助ける、調整手続の中で最も穏やかな入口に位置づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
原則として管轄の都道府県労働委員会に斡旋申請書を提出します。事件が複数都道府県にまたがる等、政令で定める場合は中央労働委員会が処理します。
斡旋の申請・利用に費用はかかりません。労働委員会が行う公的な調整手続のため無料で、弁護士に依頼しなければ追加費用も生じません。
法定の期間はありませんが、斡旋は非公式で迅速な手続のため、数日〜数週間で当事者の主張を確かめ落としどころを探るのが一般的です。
労働委員会の会長が、あらかじめ作製された斡旋員名簿の中から指名します。労働委員会の同意があれば、名簿外の者を臨時の斡旋員に委嘱することもできます。
斡旋に拘束力はないため、不調でも次の手が残ります。調停(17 条以下)や仲裁(29 条以下)、不当労働行為救済申立て(労働組合法)に進めます。
あります。労働関係調整法 12 条は、当事者の申請がなくても、労働委員会が必要と判断すれば職権で斡旋員を指名できると定めています。
原則は都道府県労働委員会です。労働組合法 19 条の 10 に基づき政令で中央労働委員会が処理すべきとされた地方事件は、中央労働委員会の会長が地方調整委員から斡旋員を指名します。
斡旋は対立を激化させるための手続ではなく、中立の第三者が話し合いを助ける場です。むしろ団体交渉決裂後の全面衝突を避ける緩衝材として機能します。
三つとも労働委員会が行う調整手続ですが、強制力が違います。斡旋(12 条以下)は斡旋員が間に入って話し合いを助けるだけで、案に従う義務はありません。調停(17 条以下)は調停委員会が調停案を示し、仲裁(29 条以下)になると仲裁裁定が労働協約と同じ効力を持ち拘束されます。業界裏話ヒント:実務の大半はまず一番ゆるい斡旋で動きます。いきなり仲裁を求めるより、斡旋で相手の出方を見るのが定石。斡旋でこじれてから調停・仲裁に上げる方が、相手も歩み寄りやすい
斡旋に応じる法的義務はなく、無視しても直接の罰則はありません。斡旋は当事者の自主的解決を助ける制度だからです(13 条、15 条)。ただし無視は無傷ではない。業界裏話ヒント:誠実に交渉せず斡旋も拒む姿勢は、不当労働行為(労働組合法 7 条)の救済申立てや、争議行為の正当性が争われる場面で『不誠実な使用者』という心証につながる。斡旋を断った事実は記録され、後の手続でボディブローのように効いてくる
労働関係調整法の斡旋は『労働争議』、つまり主に労働組合と使用者の集団的紛争が対象です(6 条の労働争議の定義)。個人の解雇や残業代トラブルは、個別労働関係紛争解決促進法に基づく都道府県労働局のあっせん、または裁判所の労働審判が本来の窓口です。業界裏話ヒント:同じ『あっせん』でも根拠法が違い、担い手も労働委員会か労働局かで分かれる。個人がこの条文の窓口に駆け込むと『管轄違い』で時間を失う。まず自分の紛争が集団か個人かを見極めるのが第一歩
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 拘束力 | 斡旋(12 条以下):案に従う法的義務なし、最も穏やかな入口 | — |
| 担い手 | 斡旋員(名簿から指名された個人、臨時委嘱も可) | — |
| 開始要件 | 双方もしくは一方の申請、または職権 | — |
| 位置づけ | 実務上まず使われる解決の入口 | — |
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