労働組合法第二十条の規定による労働委員会による労働争議の調停は、この章の定めるところによる。
要点労働関係調整法17条は、労働組合法20条に基づく労働委員会の調停が、同法第3章の手続に従うことを定める。調停では労使公益の三者委員会が調停案を作成し受諾を勧める。
Q · 団体交渉が決裂したら、ストライキか裁判しかないの?
労働委員会の調停という第三の窓口があります
労働関係調整法17条は、労働組合法20条が労働委員会に与えた調停権限が、同法第3章の手続に従って動くことを定める入口規定です。調停では労使公益の三者委員からなる委員会が間に入り、調停案を作って受諾を勧めます。費用は無料で弁護士も必須ではありません。ただし民間の一般争議では原則として労使双方の申請が必要で、相手が応じなければ始まりません(18条)。一方申請だけで動くのは斡旋、または公益事業の調停に限られます。
会社との団体交渉が物別れに終わった。次の手はストライキか、それとも裁判か。多くの人がその二択で固まる。だが労働関係調整法は、その間にもう一つの道を用意している。労働委員会による「調停」だ。第17条は、労働組合法20条が労働委員会に与えた調停権限の中身が、この第3章のルールに従って動くと宣言する、いわば調停手続の入口に立つ標識である。調停では、使用者・労働者・公益それぞれを代表する委員からなる調停委員会が間に入り、双方の言い分を聞いて「調停案」を作り、受諾を勧める。費用は無料、弁護士も必須ではない。ただし注意すべき落とし穴がある。民間の一般争議では、原則として労使双方が申請しなければ調停は始まらない(18条)。あなた一人が望んでも相手が乗らなければ動かない。ここが、一方だけでも申し立てられる斡旋との決定的な違いだ。
労働関係調整法17条は、労働組合法20条に基づく労働委員会の調停手続が、同法第3章の定めに従って行われる旨を宣言する規定である。調停は、使用者・労働者・公益の三者を代表する委員からなる調停委員会が労使の間に入り、調停案を作成して双方に受諾を勧告する集団的労働争議の解決手続を指す。
AI 輔助整理,以條文原文為準
事業所を管轄する都道府県労働委員会に申請します。費用は無料で、弁護士なしでも手続できます。中央労働委員会は複数都道府県にまたがる事件などを扱います。
原則として無料です。裁判のような印紙代や高額な弁護士費用が不要で、団体交渉決裂後の初動コストを大きく抑えられます。
事案によりますが、裁判の一年以上に比べ数週間から数か月で動くのが一般的です。早期に申請するほど解決の余地が広がります。
運輸・電気・ガス・医療などの公益事業では、労使一方の申請や行政の職権でも調停を開始できます。一般民間より入口が広く開いています。
組合と会社の集団紛争は労働委員会の調停、個人の解雇や未払い残業代は裁判所の労働審判です。入口を取り違えると時間を失います。
法的拘束力はなく、双方が受諾して初めて効力を持ちます(26条)。ただし三者委員が練った案を理由なく蹴れば、次の交渉や世論で不利になります。
労組法20条・労調法の調停は集団的労使紛争が対象なので、組合のない個人の紛争は対象外です。個別労働紛争のあっせんや労働審判が窓口になります。
公益事業の争議行為には10日前までの予告義務(37条)という別個の手続期限があります。調停手続とは別に注意が必要です。
調停案に法的拘束力はなく、双方が受諾して初めて効力を持つ(労調法26条)。だが無料で、数週間から数か月で動き、弁護士も不要。裁判の何分の一かのコストと時間で解決できる。業界裏話ヒント:拘束力がないからこそ、使用者側も「負ける判決」のリスクを負わずにテーブルへ戻れる。だから決裂案件でも受諾率は意外と高い。強制力がない=無意味ではなく、強制力がないからこそ双方が歩み寄れる装置だと理解している人が、この窓口を使いこなす。
労働組合法20条・労調法の調停は集団的労使紛争が対象なので、組合がない個人の紛争(不当解雇・未払い残業代など)は対象外です。その場合は個別労働関係紛争解決促進法に基づくあっせんや、裁判所の労働審判が窓口になります。業界裏話ヒント:窓口を取り違えると数か月を無駄にする。まず自分の争いが「組合 vs 会社」の集団紛争か、「個人 vs 会社」の個別紛争かを見極めるのが第一歩。多くの人がここで間違えて、使えない制度に申請してしまう。
斡旋は斡旋員が非公式に橋渡しするだけで、一方の申請でも始まる手軽な手続(労調法12条)。調停は労使公益の三者委員会が正式に調停案まで作るが、民間の一般争議では原則双方の申請が要る。業界裏話ヒント:相手がまだ乗ってこない段階ではまず斡旋、対立が煮詰まって正式な和解案がほしい段階で調停、と使い分けるのが実務の定石。いきなり調停を申請しても相手が応じなければ動かないので、入口は斡旋から、と知っているかで初動が変わる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 開始の要件 | 調停(17条・18条):民間一般争議は原則労使双方の申請、公益事業は一方申請・職権も可 | — |
| 間に入る主体 | 労使公益の三者からなる調停委員会 | — |
| 結果の拘束力 | 調停案に拘束力なし、双方受諾で効力(26条) | — |
| 使いどころ | 対立が煮詰まり正式な和解案がほしい段階 | — |
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