日本国憲法 第28条
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勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第28条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第28条の条文原文は「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」で始まります。
- 日本国憲法第28条は第三章 国民の権利及び義務に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第28条の前の条は日本国憲法第27条です。
- 日本国憲法第28条の次の条は日本国憲法第29条です。
- 日本国憲法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法第28条は、勤労者に団結権・団体交渉権・団体行動権の労働三権を保障する。労働組合法を通じて私企業にも及び、組合活動を理由とする不利益取扱いは不当労働行為として禁止される。
Q · 会社に組合がなくても、一人で団体交渉できますか?
社外ユニオンに一人で加入すれば団交できます
できます。日本国憲法28条は勤労者に団結権・団体交渉権・団体行動権の労働三権を保障します。社内に組合がなくても、地域の合同労組(ユニオン)に一人で加入すれば、そのユニオンを通じて会社に団体交渉を申し入れられ、会社は誠実に応じる義務を負います。これを拒否したり、組合加入を理由に不利益処分をしたりすると、労働組合法7条の不当労働行為になります。アルバイト・契約社員・派遣も「勤労者」に含まれます。
解説
残業代の未払いを一人で会社に掛け合っても、たいていは「検討します」で握りつぶされる。だが同じ要求を労働組合として突きつけた瞬間、会社は法的に「交渉のテーブルに着く義務」を負う。これが憲法28条の威力だ。「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」。たった一文から、労働三権、団結権・団体交渉権・団体行動権(争議権)が生まれる。あなたが知っておくべきは、この条文が国家だけでなく、私人である会社にも直接効くという点だ。憲法は本来、国家権力を縛るものだが、28条は労働組合法を通じて、会社が組合活動を理由にあなたを解雇・減給することを「不当労働行為」として禁じる。一人の従業員としては無力でも、仲間と団結すれば法律上の交渉主体に変身できる。そのスイッチが、ここにある。
法的な位置づけ
日本国憲法第28条は労働基本権を定める規定であり、勤労者に対し団結権・団体交渉権・団体行動権(争議権)のいわゆる労働三権を保障する。これらの権利は対国家的な自由権としての側面に加え、労働組合法を介して私人間に直接適用され、使用者による組合活動への不利益取扱いを違法とする効力を持つ点に特徴がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.不利益処分・違法な労働条件の証拠を確保する 通知書、就業規則、給与明細、上司とのやり取り(メール・録音・メモ)を時系列で保全する。後に「組合活動を理由とする不利益取扱い」を立証する核心証拠になる
- 2.社内に組合がなければ合同労組(ユニオン)に加入する 社内に組合がない場合でも、地域の合同労組に一人で加入できる。加入は不利益処分を受ける「前」が望ましく、処分後だと組合活動との因果関係の立証が難しくなる
- 3.団体交渉申入書を会社に送付する ユニオンを通じて交渉日時・場所・議題を明示した団体交渉申入書を会社に送付する。送付時点で会社は誠実交渉義務を負い、無視や引き延ばしは不当労働行為になる
- 4.拒否・支配介入があれば労働委員会へ救済を申し立てる 会社が団交を拒否したり組合活動を理由に不利益処分をしたりした場合、行為の日から1年以内に労働委員会へ不当労働行為救済を申し立てる(労働組合法27条)。並行して裁判所での地位確認請求も選択肢
よくある質問 AI による整理
Q1労働三権とは何ですか?
団結権・団体交渉権・団体行動権(争議権)の3つを指します。日本国憲法28条が勤労者に保障し、労働組合法などで具体化されています。
Q2団結権とはどういう意味ですか?
労働者が労働組合を結成し、または加入する権利です。会社が組合結成や加入を妨害すると不当労働行為になります(労働組合法7条)。
Q3不当労働行為とは何ですか?
組合加入や正当な組合活動を理由とする解雇・配転・減給、団交拒否、組合への支配介入などです。労働組合法7条が禁止します。
Q4労働組合の作り方を教えてください
2人以上の労働者が自主的に集まれば結成でき、行政の許可は不要です。社内で作る以外に、既存の合同労組に加入する方法もあります。
Q5ユニオンには一人でも入れますか?
入れます。地域の合同労組(ユニオン)は雇用形態や勤務先を問わず個人加入でき、加入後すぐに会社へ団体交渉を申し入れられます。
Q6争議権はどんな場合に制限されますか?
暴力を伴う行為や政治目的のストは正当性を失い、免責の対象外です。また公務員は法律で争議行為が禁止されています。
Q7団体交渉権の内容を教えてください
労働組合が使用者と労働条件について交渉する権利です。使用者は誠実に応じる義務を負い、形だけの交渉は不誠実団交として違法です。
Q8派遣やアルバイトも労働三権を使えますか?
使えます。憲法28条の「勤労者」は雇用形態を問いません。非正規でもユニオンを通じて団体交渉を申し入れられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの会社、組合がないんですけど、一人でも何かできますか?
できます。社内に組合がなくても、地域の合同労組(ユニオン)に一人で加入すれば、そのユニオンを通じて会社に団体交渉を申し入れられます。会社はユニオンの団交申入れも拒めません(労働組合法7条)。実務のポイント:会社は「うちの従業員ではあるが、外部の組合とは交渉しない」と言いがちですが、これは通用しません。社外ユニオン経由でも団交応諾義務は発生し、拒めば不当労働行為になります。だからこそ、まず一本電話してユニオンに相談するのが最初の一手です
Q2ストライキしたら、それを理由にクビにされませんか?
正当な争議行為であれば、それを理由とする解雇は無効です。さらに正当な争議行為には刑事免責(労働組合法1条2項)と民事免責(同8条)が働き、業務を止めても損害賠償を請求されません。実務のポイント:問題は「正当かどうか」の線引きです。手続を踏んだストは守られますが、暴力を伴う行為や、政治目的のストは正当性を失い、免責の傘から外れます。動く前に、目的と手段が正当の範囲内かを組合・弁護士に確認するのが鉄則です
Q3公務員でもストライキできるんですか?
原則できません。憲法28条は公務員にも及びますが、国家公務員法98条・地方公務員法37条が争議行為を禁止しており、警察・消防・自衛隊などは団結権すら認められていません。一般の公務員は団結権・団体交渉権はあるが、争議権は制限されています。実務のポイント:その代償措置として、人事院勧告という仕組みで給与水準が調整されています。公務員の労働条件に不満があるときは、ストではなく、この勧告制度や職員団体を通じた交渉が現実的なルートになります
Q4会社が団体交渉をのらりくらりかわして、まともに話し合いません。違法じゃないんですか?
違法になりえます。会社には団交に「誠実に」応じる義務があり、回答を引き延ばす、根拠資料を出さない、決定権のない者だけを出席させる、といった対応は不誠実団交として不当労働行為になります(労働組合法7条2号)。実務のポイント:会社は「交渉には応じている」と形だけ整えて中身を空っぽにする手を使います。これに対しては、交渉のやり取りを録音・記録しておくこと。労働委員会は誠実交渉義務の有無を、この記録の具体性で判断します
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちの会社には労働組合がないから、団結権なんて使えない」と思い込んでいる人が多い。実際は逆で、社外の合同労組(ユニオン)に一人で加入すれば、その瞬間からあなたは団体交渉権を行使できる。組合は社内で作る必要はなく、既存のユニオンに加わるだけで会社に交渉義務が生じる
- 「憲法は国家を縛るものだから、私企業との関係では使えない」というのは半分正しく、半分間違っている。通常の人権規定は私人間に直接は効かないが、労働基本権は労働組合法という具体的な法律を通じて、私企業の行為(解雇・減給・組合つぶし)を直接違法とする。ここが他の人権条項と決定的に違う点だ
- ストライキは「会社に迷惑をかける違法行為」だと感じている人が多いが、認識を一段深めるべきだ。正当な争議行為は、業務を妨害しても刑事免責・民事免責が働き、参加者を解雇することもできない。問題は「ストをしていいか」ではなく「どこまでが正当な範囲か」であり、その線引きを知らずに動くと免責の傘から外れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 保障する内容 | 憲法28条:団結権・団体交渉権・団体行動権(労働三権) | 憲法27条:勤労の権利と労働条件の法定・児童酷使の禁止 憲法21条:集会・結社・表現の自由 |
| 対象 | 勤労者(雇用形態を問わない労働者) | 勤労の意思と能力を持つ国民一般 すべての国民 |
| 私人間効力 | 労働組合法を介して私企業に直接効力が及ぶ | 国に立法義務を課す(直接の私人間効力は弱い) 原則として対国家的自由権(私人間は間接適用) |
| 違反時の効果 | 不当労働行為として無効・労働委員会の救済対象 | 労働基準法等の個別立法で具体化 公権力による規制が違憲・無効となりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は憲法に労働三権を一括明文化せず、結社の自由と労働者保護の規定を基礎に、個別法(工会法など)で団結・団交・争議を具体化している
韓国は憲法33条で団結権・団体交渉権・団体行動権を明文保障し、日本と同型。公務員・主要防衛産業従事者の争議権には制限がある
ドイツ基本法は団結の自由(協約自治)を保障し、争議権もこれに含まれると解される。労働協約自治を中核とする点に特色がある
米国は憲法上の明文保障ではなく連邦制定法で団結・団交・争議を保障。全国労働関係委員会(NLRB)が不当労働行為を審査する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、会社が一方的に給与体系を変更し、実質的な賃下げを通告してきたら? 個人で抗議しても「就業規則の変更だ」で押し切られる。だが労働組合を通じて団体交渉を申し入れれば、会社は誠実に交渉する義務を負い、無視すれば不当労働行為(労働組合法7条)になる。一人の声と、団結した声では、法的な重みがまったく違う
- あなたが運送業で働いていて、長時間労働と安全軽視に耐えかねた同僚3人と社外の合同労組(ユニオン)に加入した。会社がそれを察知して、あなただけを遠隔地へ配置転換しようとした。組合加入を理由とする不利益取扱いは不当労働行為で無効になりうる。配転命令書を受け取った時点で、証拠の保全が勝負を分ける
- あなたが中小企業の経営者の立場だとする。従業員が突然「ユニオンに入った、団体交渉を求める」と通知してきた。これを「うちには組合なんてない」と門前払いすると、会社側が不当労働行為で労働委員会に訴えられる。社外ユニオンでも団交応諾義務は発生する、これを知らない経営者は多い
- 公務員のあなたがストライキを考える。だが警察・消防・自衛隊は団結権すらなく、一般の公務員も争議行為は法律で禁止されている(国家公務員法98条、地方公務員法37条)。憲法28条は公務員にも及ぶが、その範囲は職種で大きく削られている
- 正当なストライキ中に会社の操業が止まり、会社が「損害を賠償しろ」と組合員個人を訴えてきた。だが正当な争議行為であれば、刑事責任も民事の損害賠償責任も免除される(労働組合法1条2項、8条)。会社の脅し文句に怯んで職場復帰する前に、その争議が「正当」の枠内かを確認すべきだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不利益な処分や違法な労働条件の証拠を確保:通知書、就業規則、給与明細、上司とのやり取りの記録2. 社内に組合がなければ、地域の合同労組(ユニオン)への加入を検討、一人でも加入できる3. 組合を通じて「団体交渉申入書」を会社に送付、交渉日時と議題を明示4. 会社が団交を拒否・無視、または組合加入を理由に不利益処分をしたら、労働委員会に不当労働行為救済を申し立てる(労働組合法7条、27条)。並行して裁判所での地位確認請求も選択肢
訴えられた側:1. 社外ユニオンからの団交申入れでも応諾義務があると理解、門前払いは不当労働行為になる2. 交渉には誠実に応じる、ただし会社の最終的な経営判断権まで奪われるわけではない、譲歩義務はない3. 組合活動を理由とする解雇・配転・減給は絶対に避ける、不当労働行為として無効化されるリスク4. 争議行為への対応は弁護士と相談、正当な争議に対する報復は新たな不当労働行為を招く
時効(請求できる期限):不当労働行為の救済申立ては、行為の日(継続する行為はその終了日)から1年以内に労働委員会へ(労働組合法27条2項)。解雇無効を争う民事訴訟自体に特定の出訴期間はないが、放置すると賃金請求権が消滅時効(民法166条、賃金は5年、当面3年の経過措置あり、最新の改正状況をご確認ください)にかかる
学説
通説(私人間効力):憲法28条は他の人権規定と異なり、労働組合法という具体的立法を介して私人間(労使間)に直接適用される効力を持つと解される。使用者による組合活動への不利益取扱いを直接違法とする点が特徴とされる。
通説(公務員の制約と代償措置):公務員にも憲法28条は及ぶが、職務の公共性ゆえに争議権等が法律で制約される。その代償として人事院勧告制度等の措置が設けられており、制約は必要やむを得ない限度で許容されると解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定(公布1946年11月3日、施行1947年5月3日)により、ワイマール憲法に源流を持つ社会権思想を受け、労働三権を一括して明文で保障する第28条が新設された。以後改正なし。
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