日本国憲法 第25条
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- すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
- 2.国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第25条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第25条の条文原文は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」で始まります。
- 日本国憲法第25条は第三章 国民の権利及び義務に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第25条の前の条は日本国憲法第24条です。
- 日本国憲法第25条の次の条は日本国憲法第26条です。
- 日本国憲法第25条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第25条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第25条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/25
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法25条は、すべて国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(生存権)を保障し、国に社会保障の向上義務を課す規定。生活保護など社会保障制度の憲法上の土台である。
Q · 生活保護を申請して役所に断られたら、もう諦めるしかないの?
いいえ。却下は行政処分で、審査請求と裁判で争えます
諦める必要はありません。憲法25条は生存権を権利として保障しており、生活保護の却下は「行政処分」(役所が下す具体的決定)です。不服があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求でき(行政不服審査法18条)、さらに処分を知った日から6か月以内に取消訴訟も提起できます(行政事件訴訟法14条)。窓口での口頭の門前払い(水際作戦)は記録に残らないため、まず申請書を書面で出して却下決定を書面で受け取ることが、争うための出発点になります。
解説
「生活保護を受けるのは恥ずかしい」「あれは怠けた人がもらうもの」。そう刷り込まれてきたなら、その認識を今ここで書き換える必要がある。憲法25条はこう宣言する。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」。これは国があなたに与える施しではない。あなたが生まれながらに持つ権利だ。会社が倒産した、病気で働けなくなった、介護で職を失った。そのとき差し伸べられる生活保護や年金や医療保険は、慈善ではなく、この一行が根拠になっている。ただし正直に言うと、この条文には実務上の論点がある。25条が「裁判で直接争える具体的権利」なのか、それとも「国の努力目標を示したもの」なのか、学説と判例で解釈が分かれている。最高裁は朝日訴訟(昭和42年)以来、国に広い裁量を認める立場を取ってきた。だが裁量にも限界があり、それを著しく逸脱した制度は違憲になりうる。あなたが知っておくべきは、この条文があなたの生存を支える制度すべての土台だということ、そして役所の窓口で断られても、それが最終決定ではないということだ。
法的な位置づけ
日本国憲法25条は生存権を定める規定であり、1項で国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障し、2項で国に社会福祉・社会保障・公衆衛生の向上及び増進に努める責務を課す。生活保護法をはじめとする社会保障立法の憲法上の根拠となり、その法的性格をめぐってプログラム規定説・抽象的権利説・具体的権利説が対立する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.申請の意思を書面で示す 福祉事務所の窓口で口頭で断られても引き下がらず、「生活保護を申請します」と明言して申請書を書面で提出する。受理を拒まれた場合、それ自体が違法(水際作戦)なので、拒否された事実を記録に残す
- 2.扶養照会の事情を最初に伝える 親族への連絡(扶養照会)をしてほしくない事情(DV・虐待・長期の絶縁など)がある場合、申請時に窓口で先に伝える。照会は申請の絶対条件ではなく、事情があれば省略できる運用になっている
- 3.書面の決定を14日以内に受け取る 申請が受理されれば、福祉事務所は原則14日以内(最長30日)に保護の要否を書面で決定する義務を負う(生活保護法24条)。決定書は審査請求・訴訟の出発点になるため必ず保管する
- 4.却下なら審査請求を行う 却下された場合、決定書を受け取った翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求書を提出する(行政不服審査法)。却下理由に反論し、最低生活費を下回っている事実を資料で示す
- 5.なお争うなら取消訴訟へ 審査請求でも認められなければ、処分を知った日から6か月以内(かつ処分の日から1年以内)に取消訴訟を提起する。弁護士費用が不安なら法テラスの民事法律扶助を利用し、進行中の生活保護引下げ訴訟の判例動向も参照する
よくある質問 AI による整理
Q1生存権とは何ですか?
生存権とは、人が人間らしく生きるための最低限の生活を国に保障してもらう権利です。憲法25条1項が「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」として保障し、生活保護や社会保障制度の根拠となっています。
Q2憲法25条のプログラム規定説とは?
プログラム規定説とは、25条は国の努力目標を示したにすぎず、裁判で直接争える具体的権利ではないとする学説です。最高裁は朝日訴訟以来この立場に近く、国に広い立法裁量を認めています。
Q3朝日訴訟とはどんな裁判ですか?
朝日訴訟は、生活保護基準の低さが25条に違反するかが争われた裁判です。最高裁は昭和42年に、何が最低限度の生活かの判断は国の広い裁量に委ねられるとして、原告の主張を退けました。
Q4生活保護はいくらもらえますか?
支給額は世帯人数・年齢・居住地の級地・収入によって決まり、最低生活費から収入を差し引いた差額が支給されます。具体的な金額は厚生労働大臣の告示する保護基準で定まるため、福祉事務所での確認が必要です。
Q5健康で文化的な最低限度の生活とは何ですか?
単に生命を維持できる水準ではなく、人間の尊厳にふさわしい生活を意味します。具体的な水準は厚生労働大臣の保護基準で定まりますが、その基準自体が25条に適合するかが生活保護引下げ訴訟で争われています。
Q6生存権は外国人にも保障されますか?
最高裁は平成26年判決で、外国人に25条の生存権が直接保障されるわけではないとしました。ただし永住者等には人道上の措置として生活保護が準用される運用があり、権利と運用は区別されます。
Q7生活保護の申請は何日で決まりますか?
生活保護法24条により、申請から原則14日以内、特別な理由がある場合でも最長30日以内に、保護の要否が書面で決定されます。口頭の門前払いではなく書面申請をすることが重要です。
Q8生活保護の却下に不服があるときはどうすればいいですか?
却下決定を受け取った翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求できます(行政不服審査法)。さらに処分を知った日から6か月以内に取消訴訟も可能で、費用が不安なら法テラスの民事法律扶助を利用できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1生活保護って、貯金や持ち家があると絶対もらえないんですよね?
「絶対」ではありません。現金・預貯金は最低生活費の半月分程度までは保有が認められ、居住用の持ち家も処分価値が低ければ住み続けながら受給できる場合があります(生活保護法4条の補足性の原則を個別判断)。実務のポイント:高齢者が住み慣れた自宅を売らずに保護を受け、亡くなった後に自治体が回収する「リバースモーゲージ型」の運用もあります。「家があるから無理」と諦める前に、その家の処分価値を役所に確認するのが先です
Q2申請したら必ず親や兄弟に連絡が行くって本当ですか?それが怖くて申請できません。
必ずではありません。扶養照会は申請の絶対条件ではなく、DV・虐待・長期の絶縁など事情があれば省略できる運用に変わっています(生活保護法4条2項は扶養を保護に優先する趣旨だが、照会の要否は別問題)。実務のポイント:2021年に厚生労働省が通知を出し、本人が照会を拒む場合は理由を聞き取った上で照会しない方向に運用が緩和されました。窓口で「親族に連絡してほしくない事情がある」と最初に伝えるかどうかで、対応が変わります
Q3役所で『あなたはまだ働けるから対象外』と言われました。これって正しいんですか?
窓口での口頭の門前払いは「水際作戦」と呼ばれ、申請権の侵害として違法とされる典型です。働ける能力があっても、現に最低生活費を下回っていれば申請できますし、就労指導は受給開始後の話です。実務のポイント:口頭で断られた事実は記録に残りません。だからこそ、その場で「申請書を出します」と言い、書面で提出するのが鉄則。書面の申請と却下決定が出て初めて、審査請求と訴訟で争える土俵に乗ります
Q425条があるなら、年金が少なすぎるのは違憲で訴えられないんですか?
理屈の上では争えますが、最高裁は朝日訴訟・堀木訴訟以来、何を「最低限度の生活」とするかの判断に国の広い裁量を認めており、違憲判決を得るのは容易ではありません。25条は具体的権利か努力目標かで学説の対立があるためです。実務のポイント:ただし裁量にも限界があり、近年の生活保護基準引下げをめぐる集団訴訟では、引下げの過程に合理性がないとして取消しを認める地裁判決が相次いでいます。「裁量だから無理」ではなく、裁量の逸脱を具体的に突けるかが勝負どころです
間違えやすい点 AI による整理
- 「生活保護は国のお情けだから、断られたら従うしかない」と思い込んでいる人が多いが、これは前提から誤っている。25条は権利を保障している。役所の却下は行政処分(役所があなたに下す具体的な決定)であり、不服があれば審査請求や行政訴訟で覆せる対象だ。問うべきは「もらえるかどうか」ではなく「却下処分は適法か」である
- 「25条があるから、最低限の生活は裁判で必ず勝ち取れる」と単純に信じるのも危うい。実は25条が具体的権利か努力目標かは学説・判例で解釈が分かれており、最高裁は国に広い裁量を認めてきた。25条を知っているだけでは足りず、それを具体化した生活保護法という武器とセットで使わなければ実際には動かない。条文の深刻な限界を知らないと、訴訟戦略を誤る
- 「生活保護を受けると車も持てず、親族に必ず連絡が行き、一生抜け出せない」という固定観念があるが、実態は違う。通勤や通院に必要な車の保有が認められる場合があり、扶養照会も省略できる事情がある。就労支援を受けて保護から脱した人も多い。制度を避ける理由の大半は、古い情報や誤解に基づいている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権利の性質 | 25条:社会権(国に積極的な給付・施策を求める権利) | 13条:包括的人権・幸福追求権(自由権的基盤) 14条:平等権(差別されない権利) |
| 国に求める内容 | 最低限度の生活の保障・社会保障の向上義務 | 個人の尊重・自己決定への不当な介入の排除 合理的理由のない別異取扱いの禁止 |
| 裁判での争いやすさ | 立法裁量が広く、違憲判断は容易でない(プログラム規定論争) | 人格的利益の侵害として比較的争いやすい 給付格差を平等違反として争う根拠になりうる |
| 典型的な発動場面 | 生活保護・年金・医療保険の給付水準を争う場面 | プライバシー・自己決定権の侵害を争う場面 社会保障の支給要件の差別性を争う場面 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は憲法15条で生存権を保障し、155条で社会救助・社会保険を国家の責務とする。具体化は社会救助法が担う点で日本の生活保護法と構造が近い
韓国は「人間らしい生活を営む権利」を保障し、国家の社会保障増進義務を定める。日本25条の影響を受けた構造で、憲法裁判所が最低生活保障の審査を行う
ドイツ基本法は社会権の明文規定を持たないが、人間の尊厳条項と社会国家原理の結合から、連邦憲法裁判所(Hartz-IV 判決)が menschenwürdiges Existenzminimum を導いた
米国は連邦憲法に社会権・福祉受給権の規定を持たず、連邦最高裁も憲法上の福祉権を否定。社会保障は制定法と各州プログラムで実現される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、突然の病で半年働けなくなり、貯金が底をついたら? あなたには生活保護を申請する権利がある。窓口で「まだ若いから働けるでしょう」と言われても、それは申請を断る理由にならない。申請書の受理を拒むこと自体が違法(水際作戦)であり、書類を出せば役所は審査する義務を負う
- 親の介護で離職し、収入が途絶えた。役所に相談に行ったら「親族に頼れないんですか」と言われた。扶養照会は申請の絶対条件ではない。DV や絶縁など事情があれば照会を省略できる運用になっている。この一点を知っているかどうかで、申請をためらうか踏み出すかが変わる
- 会社が倒産した。失業手当が切れ、家賃も払えない。役所の窓口で門前払いされた。だが諦めるのは早い。却下処分には審査請求と行政訴訟の道がある。書類一枚で受理させ、決定が出たらその先も争える
- あなたが福祉事務所のケースワーカーだったとしたら、目の前の申請者を保護するかどうかの判断は、最終的に25条の「最低限度の生活」という物差しに戻ってくる。保護基準は厚生労働大臣の告示で決まるが、その基準自体が25条に照らして妥当かが、近年の生活保護引下げ訴訟で全国の裁判所に問われている
- 年金だけでは暮らせない高齢者が、生活保護を併用できることを知らずに困窮死する事例が後を絶たない。年金受給は生活保護の妨げにならない。年金額が最低生活費に届かなければ、差額を保護で補える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 生活保護を申請する意思を窓口で口頭ではなく書面で示す。申請書の受理を拒まれたら、それ自体が違法なので「申請を拒否されました」と記録を残す2. 受理されれば原則14日以内(最長30日)に書面の決定が出る(生活保護法24条) 3. 却下された場合、決定書を受け取った翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求4. それでも認められなければ、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟。弁護士費用が不安なら法テラスの民事法律扶助を利用する
訴えられた側:1. 不正受給を疑われ調査を受けた場合、まず事実関係を冷静に整理。申告漏れが「故意の不正」か「単純な誤り」かで扱いが大きく違う2. 役所の弁明の機会には書面で経緯を説明、収入の出所や使途を記録で示す3. 返還を求められても、悪意の不正受給(生活保護法78条)と、本人に責任のない過支給(同63条)では返還の範囲が異なる、どちらに当たるか確認4. 高額な返還や保護廃止に納得できなければ審査請求で争う
時効(請求できる期限):生活保護の決定への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内、かつ処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。保護費の不正受給返還請求権は、悪意の場合の徴収にも消滅時効があるため、いつ起算されるか個別確認が必要(最新の改正状況をご確認ください)
学説
プログラム規定説:25条は国の政治的・道義的責務を宣言したものにすぎず、国民に具体的な給付請求権を与えるものではないとする説。最高裁の立場に親和的とされる。
抽象的権利説(通説的見解):25条は法的権利を保障するが、その内容は抽象的であり、生活保護法など立法による具体化があって初めて裁判規範として機能するとする説。
具体的権利説:立法不作為が違憲であれば、25条を直接根拠に給付や立法義務の確認を求めうるとする説。少数説だが学説上有力に主張される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定により新設。ワイマール憲法に由来する社会権思想を受け、自由権中心の明治憲法にはなかった生存権を明文で保障した。憲法自体はその後改正されていない。
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