皇室典範 第27条
クイックジャンプ
天皇、皇后、太皇太后及び皇太后を葬る所を陵、その他の皇族を葬る所を墓とし、陵及び墓に関する事項は、これを陵籍及び墓籍に登録する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 皇室典範第27条は、日本の皇室典範に含まれる条文です。
- 皇室典範第27条の条文原文は「天皇、皇后、太皇太后及び皇太后を葬る所を陵、その他の皇族を葬る所を墓とし、陵及び墓に関する事項は、これを陵籍及び墓籍に登録する。」で始まります。
- 皇室典範第27条は第四章 成年、敬称、即位の礼、大喪の礼、皇統譜及び陵墓に置かれています。
- 皇室典範の公布日は昭和22年1月16日です。
- 皇室典範について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 皇室典範第27条の前の条は皇室典範第26条です。
- 皇室典範第27条の次の条は皇室典範第28条です。
- 皇室典範第27条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第27条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000003 - 本サイト収録
皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第27条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000003/27
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点皇室典範27条は、天皇・皇后・太皇太后・皇太后を葬る所を陵、その他の皇族を葬る所を墓と定め、それぞれ陵籍・墓籍に登録すると規定する。
Q · 「陵」と「墓」って何が違うの?
天皇と三后は陵、それ以外の皇族は墓と呼ぶ
皇室典範27条により、天皇・皇后・太皇太后・皇太后を葬る所は「陵」、その他の皇族を葬る所は「墓」と呼び分けられ、それぞれ陵籍・墓籍という台帳に登録されます。区別の基準は格付けではなく葬られる方の身分です。上皇・上皇后は典範に規定がないため、退位特例法3条・4条でそれぞれ天皇・皇太后の例によるとされています。
解説
古墳の前で立ち止まったことがあるなら、柵の向こうへ一歩も入れなかったはずだ。その理由の一つがこの一文にある。皇室典範27条は、天皇・皇后・太皇太后・皇太后を葬る所を「陵(みささぎ)」、ほかの皇族を葬る所を「墓」と呼び分け、どちらも「陵籍」「墓籍」(戸籍のように一か所ずつ記録する台帳)に登録すると定める。ここで見落とされやすい点がある。陵墓は観光地でも文化財でもない。法律上は、皇室の祭祀が今も続く「現役の墓所」として扱われている。仁徳天皇陵とされる大仙陵古墳が世界遺産になった後も、内部の発掘や自由な立ち入りが認められないのはこのためだ。日本最大級の古墳群の多くが宮内庁の管理下にあり、学術調査は限られた形でしか許されない。この構造を知っているかどうかで、古代史のニュースを読んだときの理解の深さがまるで違ってくる。
法的な位置づけ
皇室典範27条は皇室の葬所の名称と登録を定める規定であり、天皇・皇后・太皇太后・皇太后を葬る所を陵、その他の皇族を葬る所を墓と区分し、陵及び墓に関する事項を陵籍及び墓籍に登録する旨を規定する。同法26条の皇統譜と並ぶ、皇室に関する公的登録制度の一つである。
よくある質問 AI による整理
Q1陵籍とは何ですか?
皇室典範27条に基づき、天皇・皇后・太皇太后・皇太后の陵に関する事項を登録する台帳です。その他の皇族の墓は墓籍に登録されます。
Q2陵墓はいくつありますか?
宮内庁が管理する陵墓は全国に多数あり、陵・墓のほか分骨所や陵墓参考地なども含まれます。正確な件数は宮内庁の公表資料で確認するのが確実です。
Q3陵墓参考地とは何ですか?
被葬者を特定できないものの、皇族の墓である可能性があるとして宮内庁が管理する場所です。陵籍・墓籍に登録された正式な陵墓とは区別されます。
Q4陵墓は誰の土地ですか?
国の土地です。憲法88条により皇室財産は国に属し、陵墓は国有財産法上の皇室用財産として宮内庁が管理しています。
Q5古墳に勝手に入ると違法ですか?
陵墓は宮内庁の管理地で、拝所を除き立ち入りは認められていません。無断立ち入りは管理権の侵害として問題になり得るため、制札の指示に従うべきです。
Q6皇族以外の人のお墓も陵と呼べますか?
法律上の「陵」は皇室典範27条が定める天皇と三后の葬所に限られます。一般の墓地は墓地埋葬法の対象で、陵とは呼びません。
Q7皇室典範27条はいつできた?
現行の皇室典範は1947年(昭和22年)に法律として制定され、同年5月3日の日本国憲法施行と同時に施行されました。27条は制定時からの規定です。
Q8陵墓の管理はどこが担当していますか?
宮内庁が管理しています。陵墓の保全や祭祀の場としての維持を担い、立ち入り観察などの学術対応も宮内庁が窓口となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1仁徳天皇陵って世界遺産なのに、なんで中に入れないんですか?
皇室典範27条により陵として陵籍に登録され、皇室の祭祀が続く墓所として宮内庁が管理しているためである。世界遺産登録は、この管理体制を前提に行われた。実務のポイント:宮内庁は工事などの際に限って、学会代表者による墳丘裾部の限定的な立ち入り観察を認めた例がある。完全な非公開ではなく、限られた形の窓口が少しずつ開かれてきたのが実情である
Q2上皇さまのお墓は「陵」になるんですか?皇室典範には上皇って出てこないですよね?
皇室典範自体に上皇の規定はない。そのため、天皇の退位等に関する皇室典範特例法3条が、上皇の身分登録や喪儀、陵墓について「天皇の例による」と定めた。上皇后は同法4条で「皇太后の例による」とされる。実務のポイント:上皇ご夫妻については、2013年に宮内庁が火葬の採用と陵の規模縮小の方針を公表している。条文が変わらなくても、運用面では陵のあり方が動いている
間違えやすい点 AI による整理
- 巨大古墳はすべて「誰の墓か学術的に確定している」と思われがちだが、宮内庁による被葬者の治定(誰の陵かを定めること)は主に江戸から明治期の考証に基づいている。考古学上の年代と食い違うと指摘される陵もあり、教科書で「大仙古墳」と「仁徳天皇陵」の二通りの書き方が並ぶのはこの緊張関係の表れである
- 陵と墓の違いは単なる格付けや名前の問題と受け取られやすい。しかし区別の基準は、天皇と三后(皇后・太皇太后・皇太后)か、それ以外の皇族かという身分にある。2019年の退位で生まれた「上皇」「上皇后」は皇室典範に規定がないため、特例法で別に「天皇の例による」「皇太后の例による」と定める必要があった。名前の問題に見えて、実は立法作業を伴う身分の問題なのである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 登録の対象 | 皇室典範27条:葬所(陵・墓)を陵籍・墓籍に登録 | 皇室典範26条:天皇・皇族の身分を皇統譜に登録 皇室典範25条:天皇崩御時に大喪の礼を行う |
| 区分の基準 | 天皇・三后か、その他の皇族か | 天皇・皇族という身分そのもの 天皇の崩御という事実 |
| 上皇への適用 | 退位特例法3条で天皇の例による | 退位特例法3条で天皇の例による 退位特例法3条で天皇の例による |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾には君主制がなく皇族の葬所を登録する制度は存在しない。元首経験者等の国葬は國葬法、一般の墓地管理は殯葬管理條例が規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 旅行で堺市の百舌鳥古墳群を訪れ、拝所の鳥居の前で「なぜ中を見学できないのか」と子どもに聞かれた。答えの出発点は、ここが陵籍に登録された現役の陵であるという一点にある
- 考古学を学ぶあなたの友人が「宮内庁はなぜ古墳を掘らせないのか」と怒っている。陵墓は文化財保護法の枠ではなく皇室の祭祀の場として管理されており、研究者の立ち入りも宮内庁が認める限定的な観察に限られる。この前提を知らないままでは、議論がかみ合わないまま終わる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法の施行に合わせ、皇室典範が皇室の自律法から国会制定の法律へ改められ、本条が陵・墓の区分と陵籍・墓籍への登録を定める規定として置かれた
- 皇室典範 第5条皇后・三后等の皇族の範囲を画定
- 皇室典範 第25条天皇崩御時の大喪の礼
- 皇室典範 第26条皇統譜への身分登録、登録制度の並列
- 天皇の退位等に関する皇室典範特例法 第3条上皇の陵墓は天皇の例による
- 天皇の退位等に関する皇室典範特例法 第4条上皇后の陵墓は皇太后の例による
- 国有財産法 第3条陵墓を皇室用財産として位置づけ
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。