皇室典範 第29条
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内閣総理大臣たる議員は、皇室会議の議長となる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 皇室典範第29条は、日本の皇室典範に含まれる条文です。
- 皇室典範第29条の条文原文は「内閣総理大臣たる議員は、皇室会議の議長となる。」で始まります。
- 皇室典範第29条は第五章 皇室会議に置かれています。
- 皇室典範の公布日は昭和22年1月16日です。
- 皇室典範について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 皇室典範第29条の前の条は皇室典範第28条です。
- 皇室典範第29条の次の条は皇室典範第30条です。
- 皇室典範第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第29条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000003 - 本サイト収録
皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000003/29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点皇室典範29条は、内閣総理大臣たる議員が皇室会議の議長となると定める。議長席は職に結び付き、首相が交代すれば議長も自動的に交代する。
Q · 皇室会議の議長は誰が務めるの?
皇室会議の議長は内閣総理大臣が務める
皇室典範29条により、皇室会議の議長は「内閣総理大臣たる議員」が務めます。皇族や宮内庁長官ではありません。議長は会議を招集し(33条)、過半数で決める議事で可否同数になった場合は議長が決します(35条2項)。ただし、皇位継承順序の変更や摂政の設置・廃止など出席議員の三分の二以上を要する議事では、議長の決定票は使えません。
解説
皇位継承の順序変更や皇族男子の結婚を審議する会議で、議長を務めるのは皇族でも宮内庁長官でもない。国会が選んだ内閣総理大臣である。皇室典範29条は、皇室会議の議長席を首相に固定している。皇室会議は、皇族2名、衆参両院の議長・副議長、首相、宮内庁の長、最高裁判所長官と裁判官1名の計10名で構成される(28条)。条文が「内閣総理大臣たる議員」と書いている点に目を向けてほしい。議長席は人ではなく職に結びついている。だから首相が交代すれば、その時点で議長も自動的に入れ替わる。明治の旧皇室典範では、皇族会議は成年以上の皇族男子で組織され、帝国議会は皇室の事柄に関与できなかった。戦後、その鍵を国民の代表の手に移したのが本条である。あなたの一票で選ばれた国会が首相を指名し(憲法67条)、その首相が皇室の重大事を審議する会議を招集し、議事を進める。皇室は遠い世界の話ではなく、選挙と一本の線でつながっている。
法的な位置づけ
皇室典範29条は、皇室会議の議長を定める規定である。皇室会議を構成する10名の議員のうち、内閣総理大臣の職にある議員が当然に議長となる。議長の地位は職に付随するため、内閣総理大臣の交代に伴って議長も交代する。議長は会議の招集(33条)および可否同数時の決定(35条2項)の権限を有する。
よくある質問 AI による整理
Q1皇室会議とは何ですか?
皇室典範28条以下に定める合議制の機関で、皇位継承順序の変更、摂政の設置、皇族男子の婚姻、皇族の身分離脱などを議します。議員は10名です。
Q2皇室会議のメンバーは誰ですか?
皇族2名、衆議院と参議院の議長・副議長、内閣総理大臣、宮内庁の長、最高裁判所長官とその他の裁判官1名の計10名です(皇室典範28条)。
Q3皇室会議はいつ開かれますか?
常設の定例会議ではなく、皇室典範などの法律が皇室会議の議を要求する事項が生じたときに、議長が招集して開かれます(33条)。
Q4皇室会議の定足数は何人?
議員6人以上の出席がなければ議事を開き議決することができません(皇室典範34条)。議長の日程確保が開催の前提になります。
Q5皇室会議の議決方法は?
皇位継承順序の変更や摂政の設置・廃止などは出席議員の三分の二以上、その他の事項は過半数で決します(皇室典範35条1項)。
Q6皇室会議の議長は宮内庁長官ではない?
違います。宮内庁の長は議員の一人にすぎず、議長は皇室典範29条により内閣総理大臣たる議員が務めます。
Q7皇室会議の事務はどこが担当する?
皇室会議の事務は宮内庁が担っています。議長は首相ですが、会議の準備・運営の実務は宮内庁が支える構造です。
Q8直近の皇室会議はいつ開かれた?
広く知られた例として、2017年12月1日に天皇の退位日について意見を述べる皇室会議が開かれ、当時の首相が議長を務めました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1首相が議長って、政治家が皇室のことを決めちゃうってことですか?
決めるのは議長一人ではなく、議員10名で構成される会議体である(皇室典範28条)。皇位継承順序の変更や摂政の設置・廃止は出席議員の三分の二以上の賛成が必要で(35条1項)、ここでは議長の決定票も使えない。実務のポイント:議員には最高裁長官と裁判官も含まれ、政治・司法・皇室の三者が同じ机に着く設計になっている。議論するときは、議長の権限よりも議決要件を見ると本質がつかめる
Q2首相が海外出張中とか病気のときは、皇室会議はどうなるの?
皇室会議には議員ごとに予備議員が置かれている(30条)。首相の予備議員には、内閣法9条により臨時に首相の職務を行う者として指定された国務大臣が充てられる。実務のポイント:組閣のたびに発表される「首相臨時代理の就任順位」は、閣内の序列を示すだけのものではなく、皇室会議の予備議員にも関わっている(運用の細部は最新の状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば、首相が議長を務めるのは「政治が皇室に口を出す」構図に映るかもしれない。しかし法律の側から見ると、意味は逆になる。天皇は国政に関する権能を持たない(憲法4条)。それでも皇室の重大事は誰かが決めなければならない。そこで、その責任を選挙で問える人物に負わせる設計にしたのである。議長は皇室への介入者ではなく、国民への説明責任を引き受ける受け皿である
- 議長はただの司会役だと思われがちだが、その権限は実質的である。皇室会議を招集するのは議長であり(33条1項)、過半数で決める議事で可否同数になれば議長が決める(35条2項)。ただし、皇位継承順序の変更や摂政の設置・廃止のように出席議員の三分の二以上が必要な議事では、この決定票は使えない。どの議事で議長の一票が効くのかを区別できる人は少ない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 皇室典範29条:議長の地位(内閣総理大臣たる議員) | 皇室典範28条:議員10名の構成 皇室典範35条:議決要件と議長の決定票 |
| 首相不在時 | 29条自体は職に付随する旨のみ規定 | 28条:首相は議員の一人として列挙 30条:首相臨時代理の国務大臣が予備議員に充てられる |
| 議長の実質的権限 | 議長の地位を付与する根拠規定 | 33条:議長による招集 35条2項:過半数議事の可否同数時に議長が決する(三分の二議事は対象外) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は共和制で皇室会議に相当する機関はない。元首地位の承継は憲法で総統欠位時に副総統が継任すると定め、会議体の議決を経ない
韓国も共和制で相当機関はない。大統領の欠位・事故時は国務総理などが権限を代行する順序が憲法で直接定められている
ドイツは連邦大統領の代行を連邦参議院議長が担うと基本法で定める。君主制の家族会議に当たる機関はない
立憲君主制の英国では、王位継承順位上位6名の婚姻に君主の同意を要する。皇族男子の婚姻に皇室会議の議を要する日本(皇室典範10条)と対照的に、議会代表の会議体を介さない
米国は大統領の承継順序を憲法修正25条と法律で固定し、会議体の裁量を介在させない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 総選挙の直後で、まだ首班指名が終わっていない時期に皇室会議を開く必要が生じたら、議長席には誰が座るのか? 新しい首相が任命されるまでは、前の内閣が引き続き職務を行う(憲法71条)。そのため議長は、その時点で内閣総理大臣の職にある者になる。条文が議長席を「人」ではなく「職」に結びつけた意味が、ここで初めて見えてくる
- あなたは政府の事務方として、天皇の退位日を定める政令の準備を任されている。閣議決定までの残りは数週間しかない。特例法は、首相があらかじめ皇室会議の意見を聴くよう求めている。議長である首相の日程を押さえ、定足数6名(34条)を確実に確保できなければ、政令の手続そのものが前に進まない
学説
一般的理解:皇室会議は日本国憲法上の機関ではなく、皇室典範という法律によって設置された合議制の国家機関と理解される。議長を首相とすることで、皇室に関する重要事項の決定に国民主権に基づく民主的責任の回路を組み込んだ設計と説明される。
改正沿革 AI による整理
- 昭和22年(1947年)制定 日本国憲法と同時に施行された現行皇室典範で新設された。旧皇室典範では皇族会議が皇族男子で組織されていたが、本条により議長を内閣総理大臣とし、制定以来文言は変わっていない
改正の年表
- 1.明治22年(1889年) 新設:旧皇室典範により皇族会議が置かれた。皇族会議は成年以上の皇族男子で組織され、帝国議会の関与は及ばなかった(現行29条の前史)
- 2.昭和22年(1947年) 新設:第92回帝国議会で現行皇室典範(昭和22年法律第3号)が成立し、1947年1月16日公布、同年5月3日施行。皇室会議を新設し、議長を内閣総理大臣たる議員と定めた。本条の文言は制定以来変わっていない
- 皇室典範 第28条皇室会議の構成、議員10名の内訳
- 皇室典範 第30条予備議員の設置と充当方法
- 皇室典範 第33条議長による招集と招集要求
- 皇室典範 第35条議決要件と議長の決定票
- 皇室典範 第3条皇位継承順序変更、会議の最重要権限
- 天皇の退位等に関する皇室典範特例法 第2条退位規定、施行日決定に会議意見聴取
- 内閣法 第9条首相臨時代理、予備議員充当の根拠
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