要点労働者災害補償保険法 22 条の 3 は、通勤による傷病が治った後に残る身体障害について、本人の請求に基づき障害等級に応じた障害年金または障害一時金を支給すると定める。
Q · 通勤途中の事故で障害が残ったけど、仕事中じゃないから労災は無理ですよね?
出ます。通勤災害として障害年金または一時金を請求できます
労働者災害補償保険法 22 条の 3 により、通勤による傷病が治った後に身体障害が残った場合、本人の請求に基づき障害給付が支給されます。障害等級 1〜7 級なら障害年金、8〜14 級なら障害一時金です。ただし業務災害の「障害補償給付」と違い名称に『補償』が付かず、療養給付では初診時に一部負担金(200 円程度)が生じます。会社の証明がなくても本人が労働基準監督署に直接請求でき、請求権の時効は症状固定日の翌日から 5 年です。
通勤途中、駅の階段で足を滑らせて転落し、膝に後遺障害が残った。会社の敷地内ではない、勤務時間でもない、上司の指示で動いていたわけでもない。それでも労災は下りる。労災保険法22条の3は、労働者が「通勤により」負傷・発病し、症状が固定(治った)したときに身体に障害が残った場合、その請求に基づいて障害給付を行うと定める。ここであなたが見落としがちな急所が二つある。第一に、給付の名称は「障害補償給付」(業務災害、15条)ではなく「障害給付」、つまり『補償』の二文字が抜けている。これは事業主の管理外で起きた災害だからで、その性格の違いが療養給付での一部負担金という形で現れる。第二に、給付内容そのものは15条以下をそっくり準用する。障害等級1級から7級なら年金、8級から14級なら一時金。等級は厚生労働省令(施行規則別表)で細かく決まっており、何級と認定されるかが受け取る総額を文字どおり桁違いに変える。請求して、等級を勝ち取るところまでがあなたの仕事だ。
労働者災害補償保険法 22 条の 3 は通勤災害の障害給付を定める規定であり、労働者が通勤により負傷・発病し、その傷病が治ったときに身体障害が残った場合に、障害等級に応じて障害年金または障害一時金を支給する。業務災害の障害補償給付(15 条)と異なり、名称に『補償』を含まない通勤災害固有の給付として設計されている。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働者が住居と就業場所の間を合理的な経路・方法で移動する途中に被った負傷・疾病・障害・死亡を指します。事業主の管理外で起きるため、業務災害とは給付の性格が異なります。
業務災害は事業主の支配下で起きるため給付名に『補償』が付き療養の窓口負担もゼロですが、通勤災害は『補償』が付かず療養給付で一部負担金が生じます。給付内容自体は準用でほぼ同じです。
治療を続けてもこれ以上良くも悪くもならない状態を指します。障害給付はこの症状固定の時点で残った障害について請求でき、固定前は障害給付の請求自体ができません。
傷病が治った(症状固定した)日の翌日から 5 年で時効消滅します(労災保険法 42 条)。療養給付・休業給付の 2 年より長いですが、起算点が症状固定日である点に注意が必要です。
なります。事業場間の移動も通勤に含まれるため、A 社から B 社へ移動中の事故で障害が残れば 22 条の 3 の対象です。複数就業者ほど見落としやすい論点です。
かかります。通勤災害の療養給付は初診時に 200 円程度の一部負担金が生じます。業務災害の療養補償給付には負担金がなく、ここが『補償』の有無による具体的な差として現れます。
労働者災害補償保険法施行規則の別表(障害等級表)で確認できます。1〜14 級まで部位ごとに細かく定められ、1 級違うだけで年金か一時金かが分かれ受給総額が大きく変わります。
本人が労働基準監督署に直接請求できます。労災給付の請求権は労働者本人のもので、会社の事業主証明欄が空欄でもその旨を付して提出すれば監督署が独自に調査します。
原則として、通勤経路を逸脱・中断するとその間と以後は通勤と認められません(第7条3項)。ただし日用品の買い物、通院、選挙、家族の介護など「日常生活上必要な行為」をやむを得ない最小限度で行う場合は、合理的経路に復帰した後は再び通勤と扱われます。業界裏話ヒント:飲み会や私的な遠回りは中断のまま戻りませんが、スーパーでの夕食材の購入は典型的に許される逸脱です。何のために寄ったかを具体的に説明できるかで結論が割れる、領収書やレシートが効く
いいえ。労災給付の請求権は労働者本人のもので、会社の証明は手続きを円滑にするだけです。会社が事業主証明欄への記入を拒んでも、その事情を記載して労働基準監督署に直接請求でき、監督署が独自に調査します(22条の3、労災保険法42条)。業界裏話ヒント:会社が嫌がる本当の理由は労災隠しの発覚を恐れているケースが多い。通勤災害は原則として保険料率には響かないので、会社の非協力はそもそも筋が通らない。監督署にその点を伝えると話が早い
厚生労働省令で定める障害等級によります(22条の3第2項、第15条準用)。第1級から第7級は障害年金、第8級から第14級は障害一時金です。等級は医師の診断をもとに労働基準監督署が認定します。業界裏話ヒント:年金と一時金の境目である第7級と第8級は、生涯の受給総額が大きく変わる断層です。同じ部位の障害でも可動域の測定値ひとつで級が動くことがあるため、症状固定時の診断書の記載精度がそのまま金額に直結する。整形外科的な計測は固定前に整えておく
両方から重複して全額をもらうことはできず、調整されます。加害者への損害賠償(民法709条)と労災の障害給付は同一の損害をカバーする部分が重なるため、政府が支払った分は加害者に求償され、先に賠償を受けた分は給付から控除されます。業界裏話ヒント:慰謝料は労災給付には含まれないので、交通事故では労災でカバーされない慰謝料部分が賠償交渉の核になる。示談を急いで全額和解にサインすると、本来労災で受けられた将来の年金分まで放棄したと扱われかねない。第三者行為災害届と示談の順序は専門家に確認を
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 給付の名称 | 障害給付(22 条の 3)— 『補償』なし | — |
| 発生場面 | 通勤による負傷・疾病(事業主の管理外) | — |
| 療養の窓口負担 | 初診時に一部負担金(200 円程度)あり | — |
| 給付内容と等級 | 障害等級に応じ障害年金(1〜7 級)/一時金(8〜14 級)、15 条以下を準用 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。