要点労働者災害補償保険法8条の2は、休業給付基礎日額をスライド制で賃金変動に連動させ、療養開始から1年6ヶ月経過後は年齢階層別の最低・最高限度額で調整すると定める。
Q · 労災で長く休んでいると、休業補償の金額は事故のときのまま変わらないの?
いいえ、スライドと年齢で改定されます
労働者災害補償保険法8条の2により、休業給付基礎日額は固定値ではありません。毎月勤労統計の平均給与額が四半期ごとに110%超または90%未満に変動すると、それに連動してスライド改定されます。さらに療養開始から1年6ヶ月を経過した日以後は、年齢階層別の最低・最高限度額が適用され、低賃金だった人は引き上げ、高賃金だった人は頭打ちとなります。
労災で会社を休んでいる間、給付の額は最初に決まったまま動かない。多くの人はそう信じている。だが労働者災害補償保険法 8条の2 を読むと、その思い込みは崩れる。休業補償給付の計算の土台になる「休業給付基礎日額」は、世の中の賃金が四半期ごとに 110% を超えて上がる、あるいは 90% を下回って下がると、それに連動して改定される(スライド制、世間の賃金水準に合わせて給付額を自動で見直す仕組み)。長期療養で何年も休む人の給付が、何年も前の賃金水準に凍結されないための装置だ。さらに見落とされがちなのが、療養開始から1年6ヶ月を過ぎた日以降。ここで年齢階層ごとの最低限度額・最高限度額が登場する。あなたの基礎日額がその年齢層の最低額を下回っていれば最低額まで引き上げられ、最高額を超えていれば最高額まで切り下げられる。つまり、若くて低賃金だったあなたの給付が1年6ヶ月の節目で逆に上がることもあれば、高収入だったあなたの給付がそこで頭打ちになることもある。あなたの明細の数字は、固定値ではなく、時間と年齢で動く変数だ。
労働者災害補償保険法第8条の2は、休業補償給付等の算定基礎である休業給付基礎日額の調整を定める規定である。毎月勤労統計の平均給与額が四半期ごとに110%超または90%未満に変動した場合のスライド改定と、療養開始から1年6ヶ月経過後における年齢階層別の最低・最高限度額の適用を内容とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労災の休業補償給付の額を計算する土台となる1日あたりの金額です。原則は平均賃金(労基法12条)相当ですが、労災保険法8条の2のスライド制と年齢階層別限度額で改定されます。
毎月勤労統計の四半期ごとの平均給与額が、算定事由発生時より110%超または90%未満に変動したとき、その翌々四半期以降に支給される給付について改定されます。自動適用ですが明細で確認が必要です。
療養開始から1年6ヶ月経過後に適用される年齢ごとの給付の床と天井です。基礎日額が年齢階層の最低額未満なら引き上げ、最高額超なら切り下げられます(労災保険法8条の2第2項)。
休業給付基礎日額に年齢階層別の最低・最高限度額が適用され金額が見直されるほか、傷病が治らない場合は傷病補償年金(労災保険法18条)への移行判定が始まる節目になります。
療養開始から1年6ヶ月を経過しても傷病が治らず、傷病等級に該当する場合、休業補償給付は打ち切られ傷病補償年金(労災保険法18条)に切り替わります。労働基準監督署が判定します。
処分があったことを知った日の翌日から3ヶ月以内に、労働者災害補償保険審査官へ審査請求できます。明細を放置してこの期間を過ぎると、争う入口そのものが閉じます。
労災保険法8条の2のスライド改定は、厚生労働省作成の毎月勤労統計の『毎月きまって支給する給与』を基礎に計算されます。2018年の同統計の不正問題で追加支給が生じたのもこの直結が理由です。
休業補償給付の請求権は、支給事由が生じた日の翌日から2年で時効消滅します(労災保険法42条)。各回の支給ごとに進行するため、未請求分があれば早めの手続が必要です。
休業補償給付は給付基礎日額の60%、これに休業特別支給金20%が上乗せされ、実質的に約80%が支給されます(労働者災害補償保険法14条)。この『給付基礎日額』を計算する土台が8条の2です。業界裏話ヒント:多くの人が『60%しか出ない』と誤解しますが、特別支給金20%は別枠で必ず付くので実際の手取り感は約8割。会社の見舞金や健康保険の傷病手当金との関係を社会保険労務士に整理してもらうと、もらい損ねが防げる
据え置きではありません。8条の2のスライド制により、世間の賃金が四半期ごとに110%超または90%未満に変動すると、給付基礎日額も連動して改定されます。業界裏話ヒント:スライド改定は自動で行われますが、自分で過去の明細を並べて確認しないと反映の有無が分かりにくい。長期療養者ほど数年分の明細を時系列で並べ、改定履歴をチェックする価値がある
事故前の賃金が違えば給付基礎日額が違うのが基本ですが、療養1年6ヶ月経過後は年齢階層別の最低・最高限度額(8条の2第2項)が効くため、年齢でも差が出ます。業界裏話ヒント:低賃金だった人には最低限度額という床があり、ここで給付が底上げされることがある。逆に高給だった人は最高限度額の天井で頭打ち。『自分は低いから諦める』前に、年齢階層の最低額を必ず確認すること
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 8条の2:基礎日額のスライド改定+年齢階層別限度額 | — |
| 適用場面 | 賃金変動時・療養1年6ヶ月経過後 | — |
| 効果 | 金額が賃金水準と年齢で上下する | — |
| 1年6ヶ月との関係 | 節目以後に限度額が適用される | — |
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