委員会職員は、犯則事件の調査を終えたときは、調査の結果を公正取引委員会に報告しなければならない。
要点独占禁止法115条は、公正取引委員会の職員が犯則事件の調査を終えたとき、調査結果を委員会へ報告する義務を定める。この報告が専属告発の判断材料となる。
Q · 公取委の職員が捜索を終えたあと、次に何が起きるんですか?
職員が調査結果を公取委へ報告し、告発判断へ進みます
独占禁止法115条により、公正取引委員会の職員は犯則事件の調査を終えたとき、その結果を委員会へ報告しなければなりません。この報告を受けた委員会が、検事総長への専属告発(96条)に進むか、課徴金など行政処分にとどめるかを判断します。犯則調査は裁判官の許可状に基づく強制調査であり、その出口に置かれた115条の報告書が、役員に拘禁刑のつく刑事手続へ進むかどうかの分岐点となります。
公正取引委員会の調査には、二つのモードがある。一つは課徴金や排除措置命令のための『行政調査』(47条)、もう一つは刑事告発を見据えた『犯則調査』(101条以下)だ。後者は裁判官の許可状に基づき、会社への臨検・捜索・差押えができる。税務署の強制調査(査察)の独占禁止法版だと思えばいい。115条は、その犯則調査の出口に置かれた条文である。委員会職員が調査を終えると、結果を公正取引委員会に報告しなければならない。淡々とした手続規定に見えて、ここがカルテル事件の分水嶺だ。なぜなら、この報告を受けた委員会が、検事総長への告発(専属告発、刑事処罰を求めて検察へ刑事事件を引き渡す手続)に動くかどうかを判断するからだ。あなたの会社の役員に拘禁刑がつくか、課徴金だけで済むか。その分岐点に立つ書類が、115条の報告書である。
独占禁止法第115条は、公正取引委員会の職員に対し、犯則事件の調査を終えた際に調査結果を委員会へ報告する義務を課す手続規定である。犯則調査(101条以下)で収集された証拠を委員会に集約し、専属告発(96条)の判断材料とする位置づけを持つ、犯則調査手続の締めくくりに当たる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
公正取引委員会の犯則審査部が担当します。課徴金・排除措置命令のための行政調査(審査局)とは組織が分かれ、刑事告発を見据えた強制調査を行います。
犯則調査は裁判官の許可状に基づく強制処分のため、正当な理由なく妨害すると別罪に問われる余地があります。任意の行政調査とは強制力が根本的に異なります。
不当な取引制限の罪(89条)の公訴時効は5年です(刑訴250条2項)。起算点は犯罪終了時で、継続的なカルテルは合意・実行が終了した時点から進行します。
カルテル・談合を自主申告した企業の課徴金を減免する制度です。申告順位が上位だと減免率が高く、運用上、第一順位の企業は刑事告発を見送られる扱いが定着しています。
あります。犯則調査ルートは課徴金とは別の刑事処罰トラックで、悪質なカルテル・談合では役員個人に拘禁刑、法人にも両罰規定(95条)で巨額の罰金がありえます。
不当な取引制限(89条)として独占禁止法違反の犯罪になりうるほか、官製談合の場合は入札談合等関与行為防止法や刑法の談合罪も問題になります。
両罰規定(95条)により、法人には行為者個人とは別に法定の罰金が科されます。不当な取引制限では法人に最大5億円の罰金が定められています。
115条の報告自体に法定期限はありませんが、背景の89条の公訴時効が5年のため、委員会の告発と検察の起訴はこの期間内に完了する必要があります。
目的と強制力が違う。行政調査(47条)は課徴金や排除措置命令のための調査で、原則任意。犯則調査(101条以下)は刑事告発を見据えた調査で、裁判官の許可状による臨検・捜索・差押えという強制処分ができる。業界裏話ヒント:調査が犯則調査に切り替わったら、それは『刑事モード』に入った合図。担当部署が審査局から犯則審査部に移ったかどうかが、社内では一つの危険信号として読まれる
原則できない。89条から91条までの罪は専属告発制度(96条)の対象で、公正取引委員会の告発がなければ検察は起訴できない。だから115条の報告を受けた委員会の告発判断こそが、刑事処罰へ進む唯一の入口になる。業界裏話ヒント:告発には公取委の運用基準があり、悪質性・重大性・社会的波及の大きい事案が選ばれる。さらにリーニエンシー第一順位の企業は告発を見送られる扱いが定着している。誰が最初に申告したかで、同じ事件でも刑事になる会社とならない会社が分かれる
使われうる。犯則調査で得た供述や収集した証拠は、告発後の刑事手続で証拠として用いられうる。任意で答える行政調査の回答とは、証拠としての重みが違う。業界裏話ヒント:行政調査で集めた資料を犯則・刑事にそのまま流用してよいかには議論があり、いわゆる証拠の『firewall(遮断)』問題と呼ばれる。供述前に弁護士を関与させ、どのモードの調査に答えているのかを常に確認することが、後の防御余地を残す分かれ目になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 115条:職員が調査結果を委員会へ報告する出口手続 | — |
| 強制力 | 報告義務(対内的手続) | — |
| 企業への影響 | 告発判断の山場、社内調査・和解準備の目安 | — |
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