要点独占禁止法23条は、著作物(書籍・新聞・雑誌・レコード・音楽CD)の再販売価格維持を例外的に合法とする規定。通常は違法な定価の拘束が、著作物に限り認められている。
Q · なぜ本やCD、新聞はどこで買っても同じ値段で、Amazonでも値引きされないの?
独占禁止法23条が著作物の定価維持を例外的に認めているためです
本やCD、新聞がどこでも同じ値段なのは、独占禁止法23条が著作物の再販売価格維持を例外的に認めているからです。通常、メーカーが小売価格を強制すれば不公正な取引方法として違法ですが(2条9項4号、19条)、書籍・雑誌・新聞・レコード・音楽CDなど著作物だけは例外とされます。かつては化粧品や医薬品も指定商品として定価販売が許されましたが、その指定は1997年に全廃され、現在残る例外は著作物のみです。
ネットで新刊の小説を探しても、どの通販サイトも一円も値引きしない。近所の書店でも同じ値段だ。これは出版社どうしの談合ではない。独占禁止法23条が、本・雑誌・新聞・CD など著作物にだけ「定価を守らせる契約」を合法と認めているからである。本来、メーカーが小売店に売値を強制するのは『再販売価格の拘束』として原則違法(2条9項、19条)。だが23条はその例外をつくった。かつては化粧品や医薬品も公正取引委員会が指定すれば定価販売が許されたが、その指定は1997年に全廃され、いま指定商品はゼロ。残った例外は著作物だけだ。あなたが本を定価で買い、ドラッグストアで化粧品を安く買えるのは、まさにこの条文の改正史そのものを反映している。
独占禁止法23条は再販売価格維持の適用除外を定める規定である。著作物(書籍・新聞・雑誌・レコード・音楽CD)を発行・販売する事業者が、その再販売価格を決定し維持する正当な行為について、不公正な取引方法の一般禁止(19条)を適用しないとする。かつては公正取引委員会が指定する商品も対象であったが、その指定は1997年に全廃された。
メーカーが小売業者に販売価格を決めさせ、それを守らせる行為です。原則は不公正な取引方法として違法(2条9項4号、19条)ですが、23条により著作物などは例外的に認められます。
書籍・雑誌・新聞・レコード・音楽CDが実務上の対象です。ソフトウェアやゲームなどは含まれず、対象は限定的に解釈されます。電子書籍は原則対象外とされています。
時限再販は一定期間経過後に値引きを自由化する運用、部分再販は一部の商品だけ再販対象とする運用です。再販は義務ではなく『できる』制度のため、こうした柔軟運用が可能です。
指定商品について契約を結んだ事業者は、契約成立の日から30日以内に公正取引委員会へ届け出る義務があります(23条6項)。著作物再販は届出制度の対象範囲を要確認です。
新聞は著作物として23条4項の対象とされ、全国一律価格と戸別配達網の維持が理由とされます。価格競争を制限する仕組みが、流通網を支えていると説明されます。
電子書籍は『物』の販売ではなく配信・ライセンスと整理されるため、23条4項の著作物再販の対象外とされるのが一般的です。そのため価格設定は各配信事業者に委ねられます。
各書店が自由に値引きできるようになり、売れ筋は安く、専門書や少部数の本は入手しにくくなる懸念が指摘されます。全国一律価格や配達網への影響も議論されています。
排除措置命令や課徴金の対象となり得ます。被害を受けた側は公正取引委員会への申告や、24条の差止請求、民法709条の損害賠償を検討できます。
著作物(書籍・雑誌・新聞・レコード・音楽CD など)は独占禁止法23条4項で、出版社が小売価格を拘束しても合法とされているからです。通常メーカーが売値を強制すれば違法(2条9項、19条)ですが、著作物だけは例外。業界裏話ヒント:これは出版社の『義務』ではなく『できる』制度。時限再販や部分再販といって、一定期間後に値引きを自由化する運用も法的には可能で、一部の出版社は実際にやっている
『希望』として価格を示すだけなら適法ですが、従わない店に出荷停止や取引拒絶で圧力をかければ『再販売価格の拘束』として違法です(2条9項4号、19条)。著作物でない限り23条の保護は受けられません。業界裏話ヒント:境界は『拘束したか』。値引きを理由に出荷を止めたメールが一通あれば、それが公取委への端緒になる。言われた側は証拠を消さずに残しておくのが効く
かつて化粧品や一般用医薬品は公正取引委員会が『指定商品』に指定し、定価販売が23条1項で許されていました。しかし規制緩和でこの指定は1997年に全廃され、現在指定商品はゼロです。業界裏話ヒント:今あなたが化粧品を値引きで買えるのは、この条文の『指定』という箱が空っぽになったから。同じ仕組みが著作物に適用される日が来るかは、公取委でいまも議論が続いている
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 23条:著作物等の再販売価格維持を適用除外(例外) | — |
| 効果 | 著作物なら定価維持が合法 | — |
| 適用の限界 | 一般消費者の利益を不当に害する場合は除外されない(1項但書) | — |
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