要点独占禁止法 52 条は、意見聴取手続で当事者が公正取引委員会の認定を立証する証拠を閲覧できる防御権を定める。ただし謄写は原則として自社提出分に限られる。
Q · 公取委から意見聴取の通知が来たら、相手が握っている証拠は見られるの?
閲覧はできるが、謄写は原則として自社提出分に限られる
独占禁止法 52 条により、第 50 条第 1 項の通知があった時から意見聴取が終結する時までの間、公正取引委員会が認定した事実を立証する証拠の閲覧を求めることができます。ただし謄写(コピー持ち帰り)は、原則として自社や自社従業員が提出した資料、自社従業員の供述を録取した資料に限られます。相手方や第三者の核心証拠は閲覧室で見て記録するのみです。公取委は、第三者の利益を害するおそれその他正当な理由がなければ、閲覧・謄写を拒めません。
公正取引委員会が立入検査に入り、数か月後に「排除措置命令と課徴金を出す予定だ」という意見聴取の通知が届く。多くの企業はこの段階で観念し、弁明の場を形式的に消化して命令を受け入れる。だが第52条は、命令が確定する前に、公取委が認定した事実を裏付ける証拠をあなたに閲覧させる権利を保障している。相手がどの会合の議事メモを握り、誰の供述を根拠にしているのか、命令前に確認できる。ここが防御の出発点だ。ただし落とし穴がある。閲覧は広く認められるが、謄写(コピーして持ち帰ること)は原則として自社が提出した資料か、自社従業員の供述調書に限られる。相手の核心証拠を全部コピーして持ち帰れるわけではない。この非対称を理解しているかどうかで、意見聴取の場での反論の精度がまるで変わる。
独占禁止法 52 条は、排除措置命令等に係る意見聴取手続における当事者の証拠閲覧・謄写請求権を定める規定である。第 50 条第 1 項の通知時から意見聴取終結時までの間、公正取引委員会が認定した事実を立証する証拠の閲覧を認め、謄写は自社提出資料等に限定する。行政手続法 18 条の聴聞における閲覧権に対する独占禁止法上の特則として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
排除措置命令等の意見聴取手続で、当事者が公取委の認定を立証する証拠の閲覧・謄写を求められる防御権を定めた規定です。第 50 条の通知時から意見聴取終結時まで請求できます。
第 50 条第 1 項の通知があった時から意見聴取が終結する時までです(52 条 1 項)。終結すると閲覧権は消滅するため、通知直後に速やかに請求するのが鉄則です。
謄写できるのは原則として自社や自社従業員が提出した資料、自社従業員の供述を録取した資料に限られます。相手方の核心証拠は閲覧室で確認・記録するのみです。
第三者の利益を害するおそれその他正当な理由があるときに限り拒否できます(52 条 1 項後段)。正当な理由のない拒否は違法で、取消訴訟で手続違反を主張できます。
できます。52 条 2 項は、意見聴取の進行に応じて必要となった証拠の閲覧・謄写を更に求めることを妨げないと定めています。終結前であれば追加請求が可能です。
課徴金納付命令にも意見聴取手続が準用されるため、同様に 52 条による閲覧・謄写が可能です。数億円規模の命令案に対し、認定根拠の確認が防御の出発点になります。
足りません。命令が確定すると課徴金納付義務が発生し回復が困難になります。勝負は命令前の意見聴取段階にあり、この時期の閲覧が反論の的を絞る鍵です。
公正取引委員会が日時および場所を指定できます(52 条 3 項)。指定に合わせて弁護士を同席させ、閲覧室での記録体制をあらかじめ整えておく必要があります。
全部ではありません。閲覧できるのは「公取委が認定した事実を立証する証拠」に限られ、しかも謄写(コピー)は原則として自社や自社従業員が提出した資料、自社従業員の供述を録取したものに限られます(第52条第1項)。相手方や第三者の核心証拠は閲覧室で見るだけです。業界裏話ヒント:だからこそ閲覧の場には必ず独禁法専従の弁護士を同席させ、その場で証拠の要点を正確にメモさせる。コピーが取れない以上、現場での記録力が後の反論の質を決める
いいえ。公取委は「第三者の利益を害するおそれ」や「その他正当な理由」がなければ閲覧・謄写を拒めません(第52条第1項後段)。正当な理由のない拒否は違法で、後の取消訴訟で手続違反を主張する材料になります。業界裏話ヒント:拒否されたら、どの証拠を、どんな理由で拒否したのかを書面で記録に残しておく。この記録が、命令が出た後の行政訴訟で「防御権を侵害された」と争う際の決定的な証拠になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 52 条:意見聴取手続における証拠の閲覧・謄写請求権 | — |
| 行使できる期間 | 第 50 条第 1 項の通知時から意見聴取終結時まで | — |
| 謄写(コピー)の範囲 | 原則として自社・自社従業員が提出・供述した資料に限定 | — |
| 拒否できる場合 | 第三者の利益を害するおそれその他正当な理由があるとき | — |
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