要点独占禁止法65条は、排除措置命令や課徴金納付命令が公正取引委員会の委員長及び委員の合議によらなければ出せないと定め、競争回復措置命令だけは3人以上の意見一致を要する。
Q · 公正取引委員会の命令って、結局どうやって決まっているの?
委員長と委員の5人合議で決まり、担当審査官の一存では出せません
独占禁止法65条により、排除措置命令・課徴金納付命令・競争回復措置命令などの処分は、公正取引委員会の委員長及び委員の合議によらなければ出せません。同委員会は委員長1名と委員4名の5人合議体で、担当審査官がどれだけ強硬でも合議を通らなければ命令は世に出ません。取消訴訟では、違反事実の当否と並んで合議手続の適法性が独立した攻撃材料となり、定足数や議決要件の瑕疵で命令が取り消されることもあります。
あなたの会社が公正取引委員会から排除措置命令や課徴金納付命令を受けたとする。多くの経営者は「役所の一存で決まった」と思い込む。違う。65条は、これらの命令が委員長と委員の合議によらなければ出せないと定める。公正取引委員会は委員長1名と委員4名、計5名の合議体。あなたの会社に数億円の課徴金を科す命令も、5人の合議が出した結論だ。さらに、独占的状態を解消するための競争回復措置命令、つまり事業の一部譲渡まで命じうる最も強い処分は、ただの過半数では足りず、3人以上の意見一致が要件になる。なぜこの一条があなたに関係するのか。命令の取消訴訟で、合議手続に瑕疵があれば、命令そのものが違法として取り消されうるからだ。違反事実の中身に入る前に、誰がどう決めたかという手続が、勝負の入口になる。
独占禁止法65条は、公正取引委員会による排除措置命令・課徴金納付命令・競争回復措置命令その他の決定が、委員長及び委員の合議によらなければならない旨を定める組織・手続規定である。合議には第34条の会議・議決規定が準用され、競争回復措置命令については3人以上の意見一致が特別の要件として課される。
委員長1名と委員4名の合計5名で構成される合議体です。独占禁止法65条の命令は、この5人の合議によって決定されます。
担当審査官ではなく、委員長及び委員の合議で決定します(独占禁止法65条1項)。審査官は調査・起案を担いますが、最終決定権は合議体にあります。
行政事件訴訟法3条の取消訴訟で争えます。違反事実の当否だけでなく、65条の合議手続に瑕疵がなかったかも独立した攻撃材料になります。
違反事実への反論を組む前に、まず合議手続の適法性を代理人に点検させます。定足数や議決要件の瑕疵は、内容審査に入る前段で命令を崩せる入口です。
課徴金納付命令も独占禁止法65条により委員長及び委員の合議によります。金額の多寡にかかわらず、5人の合議体の結論として出されます。
はい。48条の3の確約計画の認定も、独占禁止法65条により合議による決定の対象です。担当審査官の感触だけで確定するものではありません。
委員長・委員は国会同意人事で、内閣総理大臣が任命します。誰が委員になるかが、業界に下る命令の合議結果を左右します。
定足数を欠く合議や必要な意見一致を満たさない議決は手続違反となり、取消訴訟で命令そのものが違法として取り消されうります。
違います。65条により、排除措置命令も課徴金納付命令も委員長と委員の合議によらなければ出せません。委員長1名と委員4名の5人合議体です。担当審査官が調査・起案しても、最終決定は合議体の専権。業界裏話ヒント:だからこそ命令を争うときは、内容の当否と並んで合議手続の適法性を点検します。定足数や議決要件の瑕疵は、取消訴訟で中身に踏み込む前の独立した攻撃材料になります。
独占的状態を解消するための最も強力な処分で、事業の一部譲渡など構造的措置まで命じうるものです。65条3項は、この命令だけ3人以上の意見一致を要求し、ほかの命令より発動要件を重くしています。業界裏話ヒント:発動例が極めて少ないのはこの厳格さゆえです。独占的状態にある最大手でも過半数の賛成だけでは事業譲渡を強制されない、その安全装置を知れば過度な恐れも油断も防げます。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 議決の重さ | 通常の合議(委員長及び委員の合議=実質過半数) | — |
| 対象となる処分 | 排除措置命令・課徴金納付命令・確約計画の認定など | — |
| 根拠条項 | 65条1項+34条準用 | — |
| 取消訴訟での争点 | 合議の定足数・議決要件など手続の適法性 | — |
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