第八十九条第一項第一号、第九十条第一号若しくは第三号又は第九十一条の違反があつた場合においては、その違反の計画を知り、その防止に必要な措置を講ぜず、又はその違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた当該法人(第九十条第一号又は第三号の違反があつた場合における当該法人で事業者団体に該当するものを除く。)の代表者に対しても、各本条の罰金刑を科する。
要点独占禁止法 95 条の 2 は、カルテル等の重大違反を知りながら防止・是正措置を怠った法人の代表者個人に、各本条の罰金刑を科す三罰規定である。
Q · 部下が勝手にやった談合でも、社長が罰せられることがあるの?
はい、知っていて止めなければ社長個人に罰金刑が科されます
独占禁止法 95 条の 2 により、カルテルや入札談合など重大な違反があった場合、その計画を知って防止措置を取らなかった、または違反を知って是正措置を取らなかった代表者は、指示していなくても各本条の罰金刑を個人として科されます。会社を罰する両罰規定(95 条)とは別枠で、トップ個人に前科がつきます。免れるには、違反を知った時点で社内調査や公正取引委員会への申請など是正措置を速やかに記録することが鍵です。
営業部門が競合他社と価格を申し合わせた。社長は会議で薄々それに気づいていたが、売上が上がるので見て見ぬふりをした。この瞬間、社長個人に独占禁止法の罰金刑が科されうる。95条の2は、法人そのものを罰する両罰規定(95条)とは別物だ。違反の計画を知りながら防止に必要な措置を取らなかった、あるいは違反行為を知りながら是正に必要な措置を取らなかった代表者を、名指しで処罰する。つまり「自分は手を下していない」「部下が勝手にやった」という弁解は、知っていた以上通用しない。カルテルや入札談合で会社が摘発されたとき、検察と公正取引委員会が次に見るのは、トップが何を知り、何をしなかったかだ。不作為、つまり「何もしなかったこと」そのものが犯罪を構成する、刑事法では珍しい条文である。
独占禁止法 95 条の 2 は、いわゆる三罰規定であり、両罰規定(95 条)が法人自体を処罰するのとは別に、一定の重大違反について、その計画または行為を知りながら防止・是正に必要な措置を講じなかった代表者個人に、各本条の罰金刑を科す不作為型の処罰規定である。
法人を罰する両罰規定とは別に、違反を知りながら防止・是正措置を怠った代表者個人にも罰金刑を科す仕組みで、独占禁止法 95 条の 2 が定めます。
89 条 1 項 1 号(私的独占・不当な取引制限)、90 条 1 号・3 号、91 条の重大違反が対象です。すべての独禁法違反が含まれるわけではありません。
違反を知った時点で社内調査・取引停止・公正取引委員会への申請など是正措置を速やかに文書化し、『措置を講じなかった』という評価を覆すことが有効です。
在任中に違反を知って放置していれば、退任後でも刑事責任を問われます。肩書きを外したことは免罪符になりません。
公正取引委員会の専属告発(96 条)がなければ検察は起訴できません。この告発の有無が刑事責任の入口を左右します。
役員会議事録、報告メールの既読、CC された打合せ記録などが認識の証拠になります。立入検査で真っ先に押収されます。
内部通報や監査で違反を早期に発見し是正記録を残せば、防止・是正措置を講じたと評価され、代表者の刑事責任を回避しやすくなります。
罰金のみを定める罪の公訴時効は原則 3 年(刑事訴訟法 250 条 2 項)です。ただし起算点等は実務上、解釈が分かれています。
95条の2が「指示」を要件にしていないからである。違反の計画を知って防止措置を取らなかった、または違反を知って是正措置を取らなかった、その不作為だけで各本条(89条等)の罰金刑が代表者個人に科される。業界裏話ヒント:検察が狙うのはまさにここで、現場の実行者より「知っていて止めなかったトップ」を立件する方が組織犯罪としての非難が重くなる。役員会議事録や報告メールの「既読」が、知っていた証拠として真っ先に押収される
課徴金は公正取引委員会が会社に課す行政上の金銭的不利益(独占禁止法7条の2)、罰金は裁判所が科す刑事罰である。性質が異なるため会社は両方を負い、さらに95条の2で代表者個人にも罰金が科されうる。業界裏話ヒント:「二重処罰では」と争われたが、行政上の課徴金と刑事罰金は併科できるとされている。経営者が見落とすのは、会社の課徴金とは別に自分個人の財布から罰金を払い、前科までつくという点(最新の改正状況をご確認ください)
自動的には消えない。課徴金減免制度は課徴金を減免する仕組みで、刑事告発の免除はそれとは別の運用である。もっとも公正取引委員会は、調査開始前に最初に申請した事業者等について刑事告発を行わない方針を示している。業界裏話ヒント:だからこそ社内で「誰が先に公取委へ駆け込むか」のレースになる。2番手以降や検査着手後の申請では刑事告発を免れにくく、出遅れたトップの個人責任だけが残る。気づいた瞬間に動いた者だけが助かる、これが実務の冷徹な現実
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処罰の対象 | 95 条の 2:法人の代表者個人(不作為) | — |
| 成立要件 | 違反を知りながら防止・是正に必要な措置を怠った | — |
| 問われる行為 | 不作為(止めなかったこと) | — |
| 処罰内容 | 各本条の罰金刑(代表者個人) | — |
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