要点裁判所法 63 条は各裁判所に廷吏を置き、法廷で裁判官の命じる事務を扱わせると定める。執行官を用いることができないときは、その所在地で書類送達も担う。
Q · 法廷で「起立」と声をかける廷吏って、何をする職員なの?
法廷整理と、執行官を使えないときの書類送達を担う職です
裁判所法 63 条によれば、各裁判所に廷吏が置かれ、法廷で裁判官が命じる事務や最高裁判所が定める事務(開廷の補助、法廷の秩序維持、書類の受け渡しなど)を扱います。さらに第 3 項により、執行官を用いることができないときは、その裁判所の所在地に限って書類を送達できます。実務では廷吏の事務を裁判所事務官が兼ねることが多く、独立した名称を目にする機会は減っていますが、送達主体という当事者の手続権の起点を作る役割は条文上明記されています。
法廷に足を踏み入れると、開廷を告げ、起立を促し、静粛にと声をかける職員がいる。多くの人はその人を「裁判所の事務員」と一括りにするが、裁判所法 63 条はそこに「廷吏」(ていり)という固有の職を置いている。役割は二つ。第一に、法廷で裁判官が命じる事務、その他最高裁判所が定める事務を扱う(法廷の整理、書類の受け渡し、秩序維持など)。第二に、見落とされがちだが重要なのが第 3 項だ。執行官(裁判の執行や書類送達を担う裁判所職員)を使えないとき、廷吏がその裁判所の所在地で書類を送達できる。つまり、あなたの手元に届く訴訟書類を、状況次第で廷吏が運んでくる可能性がある。ただし実務では、廷吏の事務は裁判所事務官が兼ねることが多く、廷吏という名称を独立して目にする機会は減っている。それでも条文上、法廷の秩序維持と書類送達という司法の最末端を支える役割は、ここに明記されている。
廷吏とは、裁判所法 63 条に基づき各裁判所に置かれる職員であり、法廷において裁判官の命じる事務その他最高裁判所の定める事務を取り扱う。法廷の秩序維持と進行整理を担うほか、執行官を用いることができないときは、その裁判所の所在地で書類を送達する権限を有する。
各裁判所に置かれ、法廷で裁判官の命じる事務や最高裁判所の定める事務を扱う職員です(裁判所法 63 条)。法廷整理や秩序維持を担い、執行官を使えないときは書類送達もします。
条文上は存置されていますが、実務では廷吏の事務を裁判所事務官が兼ねることが多く、独立した名称で目にする機会は減っています。役割自体は今も法廷運営に残っています。
裁判所事務官が兼ねるのが一般的です。そのため法廷で起立を促す職員も、実際には廷吏事務を兼務する事務官であることが多くなっています。
法廷警察権は裁判長にありますが、実際の整理・進行は廷吏(または兼務の事務官)が担います。裁判官・書記官・廷吏の三者分業で法廷は運営されています。
執行官を用いることができないとき、かつその裁判所の所在地に限り送達できます(裁判所法 63 条 3 項)。二重の限定がかかる補完的な権限です。
各裁判所への廷吏の設置、廷吏の職務範囲、そして執行官を使えない場合の廷吏による書類送達の三点を定めています。
廷吏は裁判所職員として任用される行政職で、司法試験のような特別資格は要件ではありません。実務では事務官が兼務するのが通例です。
できません。判決の言渡しは裁判官の権限です。廷吏は法廷の事務と一定の送達を担う補助職であり、裁判内容の判断権限はありません。
違います。あれは廷吏、または廷吏の事務を兼ねる裁判所事務官です(裁判所法 63 条 1 項・2 項)。裁判官は法服を着て正面の壇上から入廷します。廷吏は法廷の進行整理・秩序維持を担当する別の職です。業界裏話ヒント:法廷で実際に空気を作っているのは裁判官だけではない。開廷宣告の補助、証人の出入り、傍聴人の整理まで、法廷係の職員が滞りなく回している。傍聴に行くなら、裁判官・書記官・廷吏(事務官)の三者の動きを分けて見ると、審理の構造が一気に分かる
原則は郵便(特別送達)か執行官送達ですが、執行官を用いることができないとき、その裁判所の所在地に限り廷吏が送達できます(裁判所法 63 条 3 項、民事訴訟法 99 条以下)。送達は手続の起算点を決める重要行為です。業界裏話ヒント:送達が「有効に完了したか」は、後で「知らなかった」と争うときの分水嶺になる。受領印を押した日、受け取った人が本人か同居者か、これが期間計算の起点を左右する。誰がどの根拠でどう届けたかは、軽く見てはいけない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 主な職務 | 廷吏(63 条):法廷の事務・秩序維持・補完的送達 | — |
| 送達権限 | 執行官を用いることができないとき、所在地に限り送達可 | — |
| 法廷での位置づけ | 開廷補助・進行整理の最末端を支える | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。