要点裁判所法 60 条は、各裁判所に裁判所書記官を置き、事件記録の作成・保管と裁判官の調査補助を担わせると定める。書記官は執行文付与など固有の権限も持つ。
Q · 裁判所書記官って、裁判官の秘書みたいなものですか?
いいえ、固有の権限を持つ独立した国家公務員です
裁判所法 60 条により、各裁判所に裁判所書記官が置かれます。書記官は事件記録や書類の作成・保管を掌り、裁判官の命を受けて法令・判例の調査を補助します。ただし単なる補助者ではなく、執行文の付与(民事執行法 26 条)や訴訟費用額の確定(民事訴訟法 71 条)など、書記官が単独で行う固有の権限を持つ国家公務員です。書類の作成・変更が正当でないと認めるときは、自己の意見を書き添えることもできます(同条 5 項)。
判決を書くのは裁判官だ。だが、あなたが裁判所と実際にやり取りする相手の大半は、裁判官ではなく裁判所書記官である。訴訟記録を閲覧したいとき、判決確定後に強制執行の執行文をもらうとき、勝訴後に相手から訴訟費用を取り戻す金額を確定するとき、その窓口に立つのは書記官だ。この 60 条は、各裁判所に書記官を置き、記録・書類の作成と保管、裁判官の法令・判例調査の補助を担わせると定める。一見すると地味な組織条文だが、ここに隠れた事実がある。書記官が作成する口頭弁論調書は、手続が正しく行われたことを証明する唯一の証拠となる(民事訴訟法 160 条 3 項)。そして 5 項、裁判官に書類作成を命じられても、それが正当でないと考えれば、書記官は自分の意見を書き添えることができる。裁判所の中で、裁判官の命令に対して公式に異議を残せる、数少ない職だ。
裁判所書記官とは、裁判所法 60 条に基づき各裁判所に置かれる国家公務員であり、事件記録その他の書類の作成・保管を掌る官職をいう。裁判官の命を受けて法令・判例の調査を補助する一方、執行文付与や訴訟費用額確定など法律で定められた固有の権限を有する。
各裁判所に置かれる国家公務員で、事件記録や書類の作成・保管を掌ります(裁判所法 60 条)。裁判官の調査補助に加え、執行文付与など固有の権限も持ちます。
裁判所書記官が付与します(民事執行法 26 条)。勝訴判決の正本だけでは強制執行できず、書記官に執行文付与を申し立てて初めて差押えが可能になります。
確定した訴訟記録は原則として第三者でも閲覧できます(民事訴訟法 91 条)。窓口は裁判官ではなく裁判所書記官で、書記官に閲覧・謄写を請求します。
裁判所書記官が作成します。調停調書は確定判決と同一の効力を持ち、養育費の不払いに対する給与差押えなどの債務名義になります。
家庭裁判所の裁判所書記官が発行します。相続放棄の申述を受理した家庭裁判所に申請して交付を受けます。
勝訴後、裁判所書記官に訴訟費用額確定処分を申し立てて金額を確定します(民事訴訟法 71 条)。判決主文だけでは具体的な回収額は決まりません。
裁判官は審理・判決を行い、書記官は記録・書類の作成保管と固有の処分を担います。手続案内は書記官に聞けますが、判断の中身(法律相談)は書記官の職務外です。
口頭弁論の方式に関する手続が法律どおり行われたことを証明する唯一の証拠とされます(民事訴訟法 160 条 3 項)。後から覆すのは極めて困難です。
訴訟記録や調書の作成・保管が中心ですが(裁判所法 60 条 2 項)、それだけではありません。執行文の付与(民事執行法 26 条)、訴訟費用額の確定(民事訴訟法 71 条)など、裁判官とは別に書記官が単独で行う「処分」があります。業界裏話ヒント:手続の進め方や必要書類で迷ったら、裁判官には聞けませんが、書記官には聞けます。書記官は法律相談(どう主張すれば有利か)はできませんが、手続案内は職務の一部。電話一本で「次に何を出せばいいか」を教えてくれることが多く、これを使わない当事者ほど無駄に手間取る。
口頭弁論の調書は、手続が法律どおり行われたことを証明する唯一の証拠とされます(民事訴訟法 160 条 3 項)。つまり調書に書かれたことを、後から「実際は違った」と覆すのは極めて難しい。業界裏話ヒント:だからこそ、法廷で自分の主張や相手の発言が調書に正しく反映されたか、その場で確認する価値があります。裁判所法 60 条 5 項は、書記官自身も裁判官の命令が正当でないと考えれば意見を書き添えられると定めており、記録の正確性は書記官の独立性で担保されている。訂正を求めるなら早期に書記官へ。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 主な職務 | 裁判所書記官:事件記録・書類の作成保管、執行文付与、訴訟費用額確定(裁判所法 60 条) | — |
| 固有の処分権限 | あり(執行文付与・訴訟費用額確定など単独で行う処分) | — |
| 市民との接点 | 記録閲覧・各種証明書・執行文の窓口で接点が多い | — |
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