要点地方自治法 150 条は、都道府県知事と指定都市の市長に内部統制方針の策定と体制整備を義務付け、その他の市町村長には努力義務とする。首長は毎会計年度に評価報告書を作成し公表する。
Q · 自治体の『内部統制』って、住んでいる私に関係あるの?
毎年公表される内部統制報告書を住民が読んで監視できます
地方自治法 150 条により、都道府県知事と指定都市の市長は、財務事務等の適正執行を確保する内部統制の方針を定め体制を整備する義務を負います(1 項)。その他の市町村長は努力義務にとどまります(2 項)。方針を定めた首長は毎会計年度に評価報告書を作成し(4 項)、監査委員の審査(5 項)と議会への提出(6 項)を経て公表しなければなりません(8 項)。この報告書は住民が閲覧でき、税金の使い方に潜むリスク管理状況を外から検証する手がかりになります。
あなたが住む市や県は、税金の配分や許認可といった事務を毎日大量に処理している。その内側で不正やミスが起きないよう自らを点検する仕組み、それが「内部統制」である。150条は、都道府県知事と政令指定都市の市長に対し、財務事務などの管理執行が法令に適合し適正に行われることを確保する方針を定め、体制を整える義務を課す。ところが一般の市町村長は、同じことを「努力すればよい」とされている。つまり、あなたの自治体が不正防止の仕組みを必ず持つかどうかは、住む場所の規模で変わる。さらにこの仕組みは閉じていない。首長は毎会計年度ごとに、整備した体制を自己評価した報告書を作り、監査委員の審査に付し、議会へ提出し、そのうえで公表しなければならない。あなたはその報告書を読める側に立っている。自治体が自分自身をどう監視しているのか、その答えは隠されていない。
地方自治法 150 条は、地方公共団体の内部統制に関する規定である。都道府県知事および指定都市の市長に対し、財務事務等の管理執行が法令に適合し適正に行われることを確保する方針の策定と体制整備を義務付け、その他の市町村長には同様の努力義務を課す。方針を定めた首長は毎会計年度に評価報告書を作成し、監査委員の審査および議会への提出を経て公表する。
各自治体が公表義務を負うため(8 項)、公式サイトで公開されています。奥まった場所に置かれることが多いので「自治体名 内部統制 報告書」で検索すると見つかりやすいです。
都道府県と政令指定都市です(1 項)。それ以外の市町村は努力義務にとどまります(2 項)。住む場所の規模で監視の濃さが変わります。
財務事務等を対象に、自治体が認識したリスクと対処方針、整備した体制の自己評価が記載されます。宣言と現実のズレを照合する材料になります。
内部統制報告書に付される独立機関の評価です(6 項)。首長の自己採点だけでなく第三者の指摘が必ず添えられるため、お手盛りを抑える仕組みです。
方針を定めたり変更したときは遅滞なく公表されます(3 項)。さらに評価報告書は毎会計年度に作成され公表されます(4 項・8 項)。
平成 29 年(2017 年)改正で新設され、令和 2 年(2020 年 4 月 1 日)に施行されました。会社法・金商法の J-SOX に相当する仕組みです。
公式サイトで過去分が見つからなければ、情報公開請求という手段があります。努力義務の市町村では方針自体が存在しない場合もあります。
発想は同じで、金商法 J-SOX の自治体版にあたります。対象が財務事務等の行政事務である点と、監査委員審査・議会提出を経る点が特徴です。
あります。首長が作った評価報告書は公表が義務付けられている(8項)ので、税金の使い方に潜むリスクを外から検証できます。対象は財務事務など(1項1号)なので、補助金や契約の不正防止の取り組み状況が読み取れます。業界裏話ヒント:多くの自治体は報告書を公式サイトの奥に置くだけで積極的に周知しません。「自治体名 内部統制 報告書」で検索する習慣がある人は、不正が報じられる前に兆候を読める側に立てる。過去分が見つからなければ情報公開請求という手も残っている
違法ではありません。150条2項は政令市を除く市町村長を努力義務にとどめており、規模の小さい自治体の事務負担に配慮しているからです。業界裏話ヒント:ただし努力義務でも、いったん方針を定めた町村は報告書の作成・監査委員審査・議会提出・公表という4項以降の義務をフルに負う(4項の「第二項の方針を定めた市町村長」)。やると決めれば都道府県並みの手続が走るため、あえて「定めない」選択をする町村も現実に存在する
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