風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第35条の4(指示等)
クイックジャンプ
- 接客業務受託営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、前条の規定に違反する行為をした場合において、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該接客業務受託営業を営む者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。
- 2.接客業務受託営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関し刑法第二百二十三条の罪に当たる違法な行為その他の受託接客従業者に善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を行わせる手段となるおそれがある重大な不正行為で政令で定めるものをしたとき、又は接客業務受託営業を営む者が前項の規定による指示に違反したときは、当該行為又は当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該接客業務受託営業を営む者に対し、六月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
- 3.公安委員会は、接客業務受託営業を営む者に対し、第一項の規定による指示又は前項の規定による命令をしようとする場合において、当該処分に係る接客業務受託営業を営む者が事務所を他の公安委員会の管轄区域内に変更していたときは、当該処分に係る事案に関する弁明の機会の付与又は聴聞を終了している場合を除き、速やかに現に事務所の所在地を管轄する公安委員会に国家公安委員会規則で定める処分移送通知書を送付しなければならない。
- 4.前項の規定により処分移送通知書が送付されたときは、当該処分移送通知書の送付を受けた公安委員会は、次の各号に掲げる場合の区分に従い、それぞれ当該各号に定める処分をすることができるものとし、当該処分移送通知書を送付した公安委員会は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、当該事案について、これらの規定による処分をすることができないものとする。
- 一当該接客業務受託営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、前条の規定に違反する行為をした場合(善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認める場合に限る。)1善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすること。2
- 二当該接客業務受託営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関し第二項の政令で定める重大な不正行為をした場合又は接客業務受託営業を営む者が第一項の規定による指示に違反した場合1六月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずること。2
- 5.第三項の規定は、公安委員会が前項の規定により処分をしようとする場合について準用する。
この条文の基本情報
指示等とは何ですか?
定義指示等とは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第35条の4に定められた規定で、「接客業務受託営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、前条の規定に違反する行為をした場合において、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第35条の4(指示等)は、日本の風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に含まれる条文です。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第35条の4の条文原文は「接客業務受託営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、前条の規定に違反する行為をした場合において、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な…」で始まります。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第35条の4は第五節 接客業務受託営業の規制に置かれています。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の公布日は昭和23年7月10日です。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第35条の4の前の条は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第35条の3です。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第35条の4の次の条は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第36条です。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第35条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第35条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000122 - 本サイト収録
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第35条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000122/35_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点風営法35条の4は、接客業務受託営業者が禁止行為をした場合、公安委員会が指示を行い、重大な不正行為や指示違反には6か月以内の営業停止を命じうると定める。
Q · キャストを店に派遣する会社は許可がいらないなら、何をしても処分されないの?
許可不要でも違反すれば指示や最長6か月の営業停止を受ける
風営法35条の4により、接客業務受託営業者が前条の禁止行為(受託接客従業者への不当な債務負担や旅券の保管など)をし、善良の風俗等を害するおそれがあるときは、違反時の事務所所在地を管轄する公安委員会が指示をします。刑法223条の罪など政令で定める重大な不正行為や指示違反があれば、6か月を超えない範囲で営業の全部又は一部の停止が命じられます。事務所を他県へ移しても、聴聞等の終了前なら処分移送通知書で移転先に引き継がれます。
解説
キャバクラやラウンジに接客要員を業務委託で送り込む会社は、風俗営業のような許可を受けずに営業できる。だから「規制の外にいる業態だ」と思われやすいが、それは誤りである。風営法35条の4は、この接客業務受託営業に対しても、都道府県公安委員会が直接処分を下せると定めている。処分は二段階になっている。前条が禁じる行為をした場合、たとえば送り込まれるキャスト(受託接客従業者)に不当に高額な借金を負わせたり、パスポートを預かったりして縛った場合は、まず「指示」が出る(役所が是正を命じる行政処分)。強要罪(刑法223条)にあたる行為など政令で定める重大な不正行為をした場合や、指示を無視した場合は、最長6か月の営業停止に引き上げられる。管轄は違反した時点の事務所所在地で決まり、事務所を県外へ移しても、事案は処分移送通知書によって移転先の公安委員会へ引き継がれる。借金と身分証で縛られているキャストにとっては、ここが警察に相談するときの法的な根拠になる。
法的な位置づけ
風営法35条の4は、接客業務受託営業に対する行政処分を定める規定である。前条の禁止行為があり風俗環境等を害するおそれがある場合の公安委員会による指示、政令で定める重大な不正行為又は指示違反がある場合の6か月以内の営業の全部又は一部停止、及び事務所移転時の処分移送通知書による管轄移転を規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1接客業務受託営業とは何ですか?
風俗営業店などで客の接待等を行う業務を受託し、自社の従業者(受託接客従業者)に行わせる営業です。風営法2条で定義され、許可制ではありません。
Q2風営法の営業停止は最長何か月?
接客業務受託営業者に対する営業停止は、6か月を超えない範囲で期間が定められます(風営法35条の4第2項)。営業の全部だけでなく一部の停止もあります。
Q3受託営業の処分はどこの公安委員会が出す?
違反行為が行われた時点の事務所所在地を管轄する公安委員会です。その後に事務所を移した場合は、移転先の公安委員会へ事案が移送されます。
Q4風営法の「重大な不正行為」とは?
刑法223条の強要罪にあたる行為など、受託接客従業者に風俗環境を害する行為をさせる手段となるおそれがあり、政令で定められた不正行為をいいます。
Q5営業停止は営業の一部だけのこともある?
あります。条文は「営業の全部又は一部の停止」と定めており、違反の内容や程度に応じて範囲が決められます。
Q6キャストのパスポート預かりは違法?
風営法35条の3は、受託営業者が受託接客従業者の旅券等を保管する行為を禁じています。違反すると、本条による指示や営業停止の対象になります。
Q7指示処分はどんなときに出る?
前条の禁止行為があり、かつ善良の風俗や清浄な風俗環境を害する、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると公安委員会が認めたときです。
Q8風営法の処分前に弁明の機会はある?
不利益処分のため、行政手続法に基づき弁明の機会の付与や聴聞が行われます。3項もこれらの手続を前提に、処分移送の要否を定めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1キャストの派遣会社って、そもそも風営法の許可がいるんですか?
接客業務受託営業は、風俗営業のような許可制にはなっていない。ただし、35条の3の禁止行為や、本条による指示と営業停止の対象にはなる。許可がないことは、規制の対象外であることを意味しない。実務のポイント:受託業者の違反は、受け入れ先の店舗への立入り(37条)をきっかけに発覚することが多い。店が摘発されると、派遣元まで芋づる式に調べが及ぶのが実務上の流れである
Q2指示処分って、ただの注意ですよね?
注意ではなく、行政処分である。指示に違反すれば、それだけで2項の営業停止の要件を満たす。さらに営業停止命令に違反すると刑事罰の対象になる(49条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務では処分の履歴が残り、次に違反したときの処分の重さを判断する材料にされる。最初の指示への対応が、次の処分の重さを左右する
Q3処分が来る前に事務所を別の県に移せば、リセットされますか?
リセットされない。弁明の機会の付与や聴聞が終わっていなければ、元の公安委員会は処分移送通知書を移転先の公安委員会に送り、移転先が同じ事案で処分する(3項・4項)。実務のポイント:処分の直前に移転すると、処分逃れを図ったと見られて印象が悪くなりやすい。移転の費用は、是正措置とその記録に使ったほうが結果的に得である
間違えやすい点 AI による整理
- 「許可も届出もない業態だから、行政処分は来ない」と考えるのは逆である。許可制でないのは参入の段階の話にすぎない。営業を始めた後の拘束行為については、公安委員会が指示と営業停止という二段階の処分権を持っている
- キャストの多くは、業務委託契約なのだから借金も天引きも自己責任だと考えている。しかし風営法から見れば、キャストは保護の対象である「受託接客従業者」であり、不当な債務の負担や旅券の保管は事業者側の違反行為である。この見方の違いに気づかないまま、何か月も辞められずにいる人は少なくない
- 「処分を避けるには、事務所を移すか会社を畳めばよい」という発想は、前提から誤っている。3項と4項は事務所の移転を想定して処分移送の仕組みを置いている。問われているのは逃げ方ではなく、指示を受けた後に何を是正したかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 風営法35条の4:受託営業者への指示・営業停止(行政処分) | 風営法35条の3:受託営業者の禁止行為(行為規範) 風営法18条の2:風俗営業者側の拘束的行為の禁止 |
| 対象者 | 接客業務受託営業を営む者(代理人等の行為も含む) | 接客業務受託営業を営む者及びその代理人等 風俗営業者及びその代理人等 |
| 違反時の効果 | 指示 → 重大な不正行為・指示違反で6か月以内の営業停止 | 本条(35条の4)による処分の前提となる 風俗営業者に対する指示・営業停止等の処分の前提となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は債務約束や身分証明文件の扣留を人身取引の手段として刑事規制し、雇用主による旅券等の扣留も就業服務法で禁じる。日本のような受託営業に特化した営業停止規定ではない
韓国は有料職業紹介事業を登録制とし、違反には営業停止等の行政処分を科す。接客要員の供給業者は主にこの枠組みで規制される
ドイツは業種横断的に、信頼性を欠く営業者に対して営業禁止を命じうる一般規定で対応する
米国は旅券の没収や債務による拘束を連邦刑事法で処罰する。営業停止型の行政処分は州・自治体の営業許可規制による
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ラウンジに派遣されて働き始めると、寮費と衣装代の名目で80万円の借金が立ち、パスポートは事務所の金庫に入れられた。前条が禁じる拘束行為の典型であり、公安委員会による指示、場合によっては営業停止の引き金になる。警察の生活安全課へ相談する根拠は、この条文にある
- あなたは派遣型のキャスト事務所を経営している。半年前に公安委員会から指示を受けたが、形だけだろうと思って放置した。指示に違反したこと自体が、営業停止の独立した要件になる。重大な不正行為をしていなくても、無視した時点で停止処分の対象になる
- 指示処分の手続中に、事務所を大阪から兵庫へ移したらどうなるか。弁明の機会の付与や聴聞が終わる前であれば、大阪府公安委員会は処分移送通知書を兵庫県公安委員会へ送り、兵庫側が同じ事案で処分する。事務所の移転は逃げ道にならない
- 営業停止に向けた聴聞の通知が届いた。期日まであと10日しかない。是正の記録を出せるかどうかで、停止期間の長さが変わりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 借用書、報酬明細、天引きの記録、旅券を預けた経緯が分かる LINE をスクショで保存する2. 都道府県警察の生活安全課、または人身取引の相談窓口に相談し、派遣元の事務所の所在地を伝える3. 外国籍の場合は、出入国在留管理庁や自国の大使館にも並行して相談する4. 不当に高額な債務は、民法90条(公序良俗)を根拠に無効を主張できる余地がある。法テラスか弁護士に相談する
訴えられた側:1. 指示書の文面を読み、何を是正すべきかを特定する2. 旅券の返還や債務条件の見直しをすぐに実行し、日付入りの記録を残す3. 弁明や聴聞では是正済みの資料を提出する4. 処分に不服があれば審査請求または取消訴訟を起こす。営業停止の場合は執行停止の申立ても検討する5. 事務所を移しても処分は避けられない(3項・4項)
時効(請求できる期限):指示や営業停止命令そのものに時効の定めはない。処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。営業停止の期間は最長6か月(最新の改正状況をご確認ください)
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第35条の3受託営業者の禁止行為、指示の前提
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第2条接客業務受託営業の定義
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第18条の2風俗営業者側の拘束的行為の禁止
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第49条営業停止命令違反の罰則(現行効力を要確認)
- 刑法 第223条強要罪、重大な不正行為の典型
- 職業安定法 第63条有害業務目的の職業紹介等の処罰
- 労働基準法 第17条前借金相殺の禁止、労働者性ある場合
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。