少年法 第11条(呼出し及び同行)
クイックジャンプ
- 家庭裁判所は、事件の調査又は審判について必要があると認めるときは、少年又は保護者に対して、呼出状を発して、その呼出しをすることができる。
- 2.家庭裁判所は、少年又は保護者が、正当な理由がなく、前項の規定による呼出しに応じないとき、又は応じないおそれがあるときは、その少年又は保護者に対して、同行状を発して、その同行をすることができる。
この条文の基本情報
呼出し及び同行とは何ですか?
定義呼出し及び同行とは、少年法第11条に定められた規定で、「家庭裁判所は、事件の調査又は審判について必要があると認めるときは、少年又は保護者に対して、呼出状を発して、その呼出しをすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第11条(呼出し及び同行)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第11条の条文原文は「家庭裁判所は、事件の調査又は審判について必要があると認めるときは、少年又は保護者に対して、呼出状を発して、その呼出しをすることができる。」で始まります。
- 少年法第11条は第三節 調査及び審判に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第11条の前の条は少年法第10条です。
- 少年法第11条の次の条は少年法第12条です。
- 少年法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法11条は、家庭裁判所が少年や保護者を呼出状で呼び出せると定める。正当な理由なく応じないときは、同行状を発して強制的に同行させることができる。
Q · 家庭裁判所の呼出しを無視したら、どうなるの?
罰則はないが、同行状で強制的に連れて行かれることがある
少年法11条1項により、家庭裁判所は調査や審判に必要なとき、少年と保護者を呼出状で呼び出せます。呼出しを無視しても罰金などの罰則はありません。ただし、正当な理由なく応じないとき、又は応じないおそれがあるときは、2項により同行状が発せられ、家庭裁判所調査官や警察官などが裁判所まで同行させます(13条)。同行された少年に観護措置をとる場合は、到着から24時間以内に判断されます(17条2項)。
解説
家庭裁判所から届いた封書を「行かなくても罰金はないだろう」と引き出しにしまう保護者は少なくない。確かに少年法11条1項の呼出状を無視しても、それだけで罰則が科されることはない。だが2項に次の手が用意されている。少年や保護者が正当な理由なく呼出しに応じないとき、または応じないおそれがあるとき、裁判所は同行状(本人を裁判所まで連れて来ることを命じる、裁判所が出す令状)を発することができる。同行状を執行するのは家庭裁判所調査官で、必要があれば警察官も執行できる(13条)。さらに、同行された少年に観護措置(少年鑑別所に収容して心身の状態を調べる措置)をとるなら、到着から24時間以内に行わなければならない(17条2項)。呼出しは少年本人だけでなく、保護者であるあなた自身にも向けられている。封書を開いた日が、処分の重さを見立てる調査の初日だと考えてほしい。
法的な位置づけ
少年法11条は、家庭裁判所による少年及び保護者の呼出しと同行を定める規定である。1項は調査又は審判に必要な場合の呼出状による呼出しを定め、2項は正当な理由のない不出頭又はそのおそれがある場合に、同行状を発して強制的に出頭させる権限を定める。任意の協力を原則とし、強制を例外とする二段構造をとる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.呼出状の内容を当日中に確認する 封書を開け、出頭の日時・場所・持ち物を確認する。少年本人と保護者のどちらが呼び出されているか、両方なのかを読み取り、家族の予定と照らし合わせる
- 2.都合が悪ければ期日前に家裁へ連絡する 学校の試験や仕事と重なるなど正当な事情がある場合は、期日の前に家庭裁判所の担当部署又は担当調査官へ電話し、日程変更を相談する。連絡した日時と相手の名前を記録しておく
- 3.付添人の選任を検討する 弁護士会の相談窓口などに連絡し、弁護士を付添人に選任するか検討する。弁護士の付添人なら家庭裁判所の許可は不要で(少年法10条)、調査官面接の前から助言を受けられる
- 4.本人と面接の準備をする 事件の経緯、当時の気持ち、今後どう生活を変えるかを、本人が自分の言葉で話せるよう整理する。保護者は家庭での見守り体制を具体的に説明できるよう準備する
- 5.指定日時に少年と保護者で出頭する 時間に余裕をもって家庭裁判所へ向かい、受付で呼出状を提示する。本人と保護者の双方が呼ばれている場合は、必ず一緒に出頭する
よくある質問 AI による整理
Q1家庭裁判所の呼出状とは何ですか?
家庭裁判所が事件の調査や審判のため、少年や保護者に出頭の日時と場所を知らせる書面です。少年法11条1項が根拠で、それ自体に罰則はありません。
Q2家裁 呼び出し 無視 どうなる?
罰金などの罰則はありません。ただし正当な理由なく応じないと、少年法11条2項により同行状が発せられ、強制的に裁判所へ連れて行かれることがあります。
Q3同行状は誰が執行しますか?
原則として家庭裁判所調査官が執行します。必要があるときは、裁判所書記官、警察官、保護観察官、児童福祉司に執行させることもできます(少年法13条)。
Q4家裁の呼び出し 日程変更 できる?
期日前に家庭裁判所の担当部署や調査官へ連絡すれば、日程の相談に応じてもらえることが多いです。無断欠席は「応じないおそれ」を裏付けかねません。
Q5家裁の調査官面接 何を聞かれる?
事件の経緯、本人の反省、家庭環境、学校や職場での生活などが中心です。本人が自分の言葉で話せるよう、事前に経緯を整理しておくと効果的です。
Q6家裁の呼び出し 服装や持ち物は?
服装は学校の制服や清潔な普段着が無難です。持ち物は呼出状、印鑑、筆記用具のほか、呼出状に指定された書類があれば必ず持参してください。
Q7保護者が仕事で行けない場合はどうする?
保護者も呼出しの対象です。仕事の都合なら期日前に家裁へ連絡して相談してください。黙って欠席を重ねると、保護者に同行状が出る可能性もあります。
Q8同行状が出たら少年鑑別所に入る?
同行状だけで鑑別所に入るわけではありません。同行後、観護措置をとるかどうかを到着から24時間以内に判断し、とられた場合に鑑別所へ収容されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家裁からの呼び出し、親だけ行って子どもは休ませてもいいですか?
少年法11条1項は少年と保護者をそれぞれ呼出しの対象にしており、本人の出頭が前提である。本人が正当な理由なく応じなければ、2項の同行状の対象になりうる。実務のポイント:調査官面接では、親子同席の時間と別々に話す時間が設けられることが多い。親が子の代わりに説明し尽くすほど「本人に内省がない」と映りやすい。本人に自分の言葉で話させる準備の方がよほど効く
Q2同行状って逮捕と同じですか?前科になりますか?
同行状は家庭裁判所が出す令状で、執行するのは調査官、必要があれば警察官である(13条)。裁判所まで連れて行く効力はあるが刑罰ではなく、前科にもならない。実務のポイント:本当の分かれ目は同行後の24時間である(17条2項)。ここで観護措置がとられると、原則2週間、更新を重ねれば最長8週間、少年鑑別所で過ごす可能性がある。学校や職場への影響はそこで一気に大きくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「呼び出されたのは子どもで、親は付き添いにすぎない」と思われがちだが、11条は少年と保護者の両方を呼出しの対象にしている。同行状の対象にも保護者は含まれる。親の欠席は付き添いを省いたのではなく、自分宛ての呼出しに応じなかったことになる
- 呼出しを無視しても罰則がないことは知っていても、その代償の重さを知る人は少ない。罰金の代わりに待っているのは同行状による強制的な出頭であり、同行された少年に観護措置をとるかどうかは到着から24時間以内に決まる(17条2項)。刑罰ではないが、学校や職場から数週間引き離される可能性に直結する
- 「行くべきか、行かないべきか」と悩む人が多いが、問いの立て方がずれている。本当の問いは「いつ、誰と、何を準備して行くか」だ。都合がつかない正当な事情があるなら、期日前に家庭裁判所へ連絡して日程の相談をするのが実務上の筋道であり、黙って欠席することは最悪の選択になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 少年法11条:呼出状による呼出し、不出頭時の同行状 | 少年法12条:緊急を要する場合の同行(呼出しを経ない) 少年法17条:観護措置(少年鑑別所への収容など) |
| 発動の要件 | 正当な理由のない不出頭、又は応じないおそれ | 少年が保護のため緊急を要する状態にあり、福祉上必要なとき 審判を行うため必要があるとき |
| 対象者 | 少年及び保護者 | 少年のみ 少年のみ |
| 身体拘束の程度 | 裁判所への同行にとどまる | 裁判所への同行にとどまる 鑑別所収容は原則2週間、更新により最長8週間 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も少年法院の法官又は少年調査官による呼出しを定め、正当な理由なく出頭しない場合は同行書で強制出頭させる二段構造をとる。日本とほぼ同型
韓国も少年部の判事が本人や保護者を呼び出し、正当な理由なく応じない場合に同行令状を発する仕組みを持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし高校生の息子が期日の朝、「行きたくない」と部屋から出てこなかったら、どうなる? 一度欠席しただけで即座に同行状が出るとは限らない。だが再度の呼出しにも応じなければ、調査官や警察官が自宅に来る可能性が現実のものになる
- あなたは共働きの保護者で、呼出状の日付は平日の午前。仕事を理由に自分だけ欠席し、子どもを一人で行かせようとしている。だが呼出しの対象は保護者にも及ぶ。無断欠席を重ねれば、保護者であるあなたに同行状が出されることもありうる
- 期日まであと5日。付添人を頼むなら、今週中に弁護士会の相談窓口へ電話するのが現実的な最後の線だ。
取るべき行動
被害を受けた側:少年事件の被害者の立場なら、11条の呼出しは加害少年側の手続であり、直接関与するものではない。ただし家庭裁判所に対して、意見聴取の申出(9条の2)、記録の閲覧・謄写の申出(5条の2)、審判結果の通知の申出(31条の2)ができる。加害少年が出頭を拒み続けても裁判所には同行状という手段があると知っていれば、進捗を問い合わせる際の足場になる
訴えられた側:1. 封書を開けたら出頭の日時・場所・持ち物を確認し、少年本人と保護者それぞれの出頭が求められているかを読む2. 都合がつかないなら、期日の前に家庭裁判所へ連絡して日程を相談する。無断欠席は避ける3. 早い段階で弁護士の付添人を検討する(10条) 4. 面接では、本人が自分の言葉で経緯と反省を話せるよう事前に整理する。親が代わりに説明し尽くさない
時効(請求できる期限):特定の時効はない。実質的な期限は呼出状に記載された出頭期日である。同行された少年に観護措置をとる場合は、到着から24時間以内に行わなければならない(17条2項)。また、少年が20歳に達したことが判明すると、家庭裁判所の保護手続から検察官送致へ移る(19条2項、23条3項)
学説
通説:1項の呼出しは任意の出頭を求めるもので、強制力はない。2項の同行状は令状主義(憲法33条)の趣旨に沿い、裁判所の判断で例外的に強制を認めるものであり、「応じないおそれ」の認定は具体的な事情に基づくべきとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行少年法の制定に伴い、家庭裁判所による少年及び保護者の呼出しと同行状の制度を新設
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める