少年法 第17条の3(特別抗告)
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- 第三十五条第一項の規定は、前条第三項の決定について準用する。この場合において、第三十五条第一項中「二週間」とあるのは、「五日」と読み替えるものとする。
- 2.前条第四項及び第三十二条の二の規定は、前項の規定による抗告があつた場合について準用する。
この条文の基本情報
特別抗告とは何ですか?
定義特別抗告とは、少年法第17条の3に定められた規定で、「第三十五条第一項の規定は、前条第三項の決定について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第17条の3(特別抗告)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第17条の3の条文原文は「第三十五条第一項の規定は、前条第三項の決定について準用する。」で始まります。
- 少年法第17条の3は第三節 調査及び審判に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第17条の3の前の条は少年法第17条の2です。
- 少年法第17条の3の次の条は少年法第17条の4です。
- 少年法第17条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第17条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第17条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/17_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法17条の3は、観護措置の異議についての決定に対し、憲法違反または判例違反を理由に最高裁へ5日以内に特別抗告できると定める。抗告だけでは執行は止まらない。
Q · 観護措置への異議が棄却されたら、最高裁で争うことはできるの?
できる。ただし憲法・判例違反のみで期限は5日
少年法17条の3により、観護措置に対する異議の申立てについての家庭裁判所の決定には、35条1項を読み替えて準用し、最高裁判所への特別抗告が認められます。理由は憲法違反、憲法解釈の誤り、最高裁などの判例と相反する判断に限られ、期限は告知から5日です。抗告しても観護措置の執行は当然には止まらないため、身柄の解放を求めるなら執行停止の決定を別に求める必要があります(34条の準用)。
解説
子どもが少年鑑別所に入る「観護措置」(審判の前に、家庭裁判所が少年の身柄を預かって心身の状態を調べる手続)は、原則2週間である。実務では更新されて4週間になることが多く、その間は学校も仕事も止まる。これに不服があれば、まず家庭裁判所に異議を申し立てる(17条の2)。判断するのは、元の決定に関わっていない裁判官3人の合議体だ。本条が定めるのは、その異議が退けられた後に使える最後の手段、最高裁判所への特別抗告である。条件は厳しい。理由として使えるのは、憲法違反か憲法解釈の誤り、または最高裁などの判例と食い違う判断をしたことに限られる。期限も、保護処分への特別抗告の2週間ではなく「5日」しかない。さらに、申し立てても鑑別所から自動的に出られるわけではない。執行を止めるには、別に停止の決定が必要になる(34条の準用)。つまり特別抗告の書面は、異議の段階から憲法上の論点を準備しておかなければ、5日では書けない。
法的な位置づけ
少年法17条の3は、観護措置に対する異議の申立てについて家庭裁判所の合議体がした決定に対し、同法35条1項を読み替えて準用し、憲法違反・憲法解釈の誤り・判例違反を理由とする場合に限り、告知から5日以内に最高裁判所へ特別抗告できる旨を定める規定である。抗告には執行停止効がなく、停止には原裁判所または抗告裁判所の決定を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.異議についての決定の告知日を記録する 家庭裁判所から異議についての決定が告知された日を正確に記録し、5日の期限を付添人・家族で共有する。週末や祝日が挟まる場合は、書面作成に使える実日数を先に確認する
- 2.憲法・判例違反の論点を洗い出す 異議申立書と決定書を照らし合わせ、適正手続(憲法31条)や拘禁理由の告知(憲法34条)に関わる不備、最高裁などの判例と相反する判断がないかを整理する。事実の争いは理由にならない点に注意する
- 3.保護者と申立ての方針をそろえる 付添人が申し立てる場合、選任者である保護者の明示の意思に反することはできない(35条1項ただし書の準用)。申立ての可否と執行停止を求めるかを保護者と確認する
- 4.特別抗告の申立書を提出する 憲法違反・判例違反の理由を具体的に記載した申立書を、期限内に原裁判所へ提出する。方式は少年審判規則に従う
- 5.執行停止の申立てを同時に行う 抗告には執行停止の効力がないため(34条の準用)、身柄の解放を求めるなら同じ日に執行停止を求める申立てを行う。あわせて家庭裁判所に観護措置の取消し(17条8項)を促すことも検討する
よくある質問 AI による整理
Q1観護措置とは何ですか?
家庭裁判所が審判の前に少年の身柄を少年鑑別所に預け、心身の状態を調べる手続です(少年法17条)。期間は原則2週間で、更新されることがあります。
Q2観護措置の特別抗告はいつまでに出す?
異議についての決定の告知から5日以内です(17条の3で35条1項の「二週間」を「五日」と読み替え)。日数の数え方は少年審判規則もあわせて確認が必要です。
Q3観護措置の特別抗告は誰ができる?
少年本人、法定代理人、付添人です(35条1項の準用)。付添人は、選任者である保護者の明示の意思に反して申し立てることはできません。
Q4観護措置は最長何週間続く?
原則2週間で、更新は原則1回までのため通常は最長4週間です。一定の重大事件で特に必要な場合は、最長8週間まで延びることがあります(17条3項・4項・9項)。
Q5特別抗告で事実誤認を主張できる?
できません。理由は憲法違反・憲法解釈の誤り・判例違反に限られます。「非行をしていない」という事実の争いは、審判の場で主張することになります。
Q6被害者は観護措置に特別抗告できる?
できません。申立権は少年・法定代理人・付添人に限られます。被害者側は意見の聴取(9条の2)や記録の閲覧・謄写(5条の2)といった制度を利用します。
Q7観護措置を取り消してもらう方法は?
家庭裁判所は決定で観護措置を取り消し、または変更できます(17条8項)。付添人を通じて、事情の変化を示して職権での取消しを促す方法があります。
Q8特別抗告の申立書はどこに出す?
原則として原裁判所(異議について決定した家庭裁判所)に提出します。方式の細部は少年審判規則に定めがあるため、付添人に確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1異議がダメだったら、もう最高裁しかないんですか?
家庭裁判所の合議体の決定に対しては、本条による最高裁への特別抗告が残されています。理由は憲法違反、憲法解釈の誤り、判例違反に限られ、期限は5日です(35条1項の準用)。実務のポイント:特別抗告が認められる例は極めて少ないとされています。実務では、観護措置の取消しを家庭裁判所に職権で発動するよう求める働きかけや、審判期日を早めてもらう交渉のほうが、子どもが早く家に帰れる可能性が高い場合があります
Q2特別抗告すれば、結果が出るまで子どもは家に帰れますか?
帰れません。34条の準用により、抗告には執行を停止する効力がなく、停止するには原裁判所または抗告裁判所の決定が必要です。実務のポイント:家族は「最高裁に出した」ことで一度安心してしまいがちですが、付添人は停止の申立てを別に出すかどうかを必ず判断しています。付添人から説明がない場合は、家族のほうから「執行停止の申立ては出しましたか」と尋ねてよいのです
間違えやすい点 AI による整理
- 「最高裁で争えるのだから、もう一度事実を全部見直してもらえる」と考えがちだが、それは問いの立て方が違う。特別抗告は憲法違反と判例違反に限られた窓口であり、「うちの子は何もしていない」という主張をそのまま持ち込む場ではない。異議の段階でも、審判に付すべき事由がないことを理由にはできない(17条の2第2項)
- 抗告できる期限が短いことは知っていても、それが実際にどれほど効くかまでは知られていない。5日は異議の決定を告知された時点から数え始め、書面作成、保護者との意思確認、付添人との打合せをすべてこの中で終える必要がある。付添人は、選任者である保護者がはっきり反対している場合には申し立てられない(35条1項ただし書の準用)
- 家族の側から見れば、特別抗告は「子どもを家に帰すための申立て」である。しかし法律の上では、申し立てても身柄拘束は自動的には止まらない(34条の準用)。申立てをした安心感から執行停止の申立てを忘れる。この認識のずれが、一番大切な数週間を失わせる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 不服申立ての対象 | 17条の3:観護措置の異議についての家庭裁判所の決定 | 17条の2:観護措置の決定そのもの 35条:保護処分の抗告についての高等裁判所の決定 |
| 判断する裁判所 | 最高裁判所 | 家庭裁判所の合議体(原決定に関与していない裁判官) 最高裁判所 |
| 申立ての理由 | 憲法違反・憲法解釈の誤り・判例違反に限る | 観護措置の違法・不当(審判に付すべき事由がないことは理由にできない) 憲法違反・憲法解釈の誤り・判例違反に限る |
| 期限 | 5日(35条1項の読み替え) | 法文上の期間制限なし(観護措置の継続中) 2週間 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では少年觀護所への收容の裁定に対し抗告が認められる。日本のように憲法・判例違反に限定した最高裁への特別抗告という二段構造ではない
ドイツでは少年の審判前の身柄確保として、施設への一時収容や少年の未決勾留が定められ、比例原則による厳格な制限がかかる
米連邦最高裁は、少年の審判前予防拘束を手続保障があることを前提に合憲とした。身柄拘束の審査は州の手続に委ねられる部分が大きい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 家庭裁判所の合議体が異議を棄却したら、次は何ができる? 付添人から「最高裁に特別抗告できますが、期限は5日です」と言われる。週末が挟まれば、書面を書ける日はさらに減る
- 高校3年の息子が観護措置を受け、異議も棄却された。1週間後には大学の共通テストがある。特別抗告は出したが、それだけでは鑑別所から出られない。執行停止を求める申立ても並行して出していなかったことに、家族はここで気づく
- あなたは被害者の親だ。加害少年の側が最高裁に特別抗告したと聞き、身柄が解放されるのではと眠れなくなる。だが特別抗告だけでは観護措置は止まらない。被害者側に特別抗告の申立権はなく、本条の手続に加わる立場はない
取るべき行動
被害を受けた側:観護措置を受けた少年の家族の場合:1. 異議棄却の告知日を記録し、5日の期限を付添人と共有する2. 憲法違反や判例違反にあたる論点がないか、異議申立書を見直す3. 特別抗告と同時に執行停止の申立てを検討する4. 付添人がいなければ弁護士会の当番付添人制度に連絡する。非行の被害者側には特別抗告の申立権がないため、意見の聴取(9条の2)や記録の閲覧(5条の2)を利用する
訴えられた側:観護措置を受けた少年本人の場合:1. 鑑別所での面会時に、付添人へ異議の結果を必ず尋ねる2. 事実関係の争いは特別抗告ではなく審判の場で主張する準備をする3. 保護者の意思に反すると付添人は申し立てられないため、家族と方針をそろえておく4. 鑑別所での生活態度はそのまま審判資料になるので、手続の結果に左右されず落ち着いて過ごす
時効(請求できる期限):17条の2第3項による異議の決定の告知から5日以内(35条1項の読み替え準用)。観護措置は原則2週間、更新は原則1回で、特別な場合は最長8週間(17条3項、4項、9項)。日数の数え方は少年審判規則もあわせてご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)少年法改正(平成13年(2001年)4月1日施行) 観護措置に対する異議申立て(17条の2)とともに新設。異議の決定に対して最高裁への特別抗告を認め、期限を5日とした
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:少年法改正(平成13年(2001年)4月1日施行)により、観護措置に対する異議申立て(17条の2)とともに新設。異議についての決定に対し、最高裁への特別抗告を5日の期限で認めた
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