少年法 第17条の4(少年鑑別所送致の場合の仮収容)
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- 家庭裁判所は、第十七条第一項第二号の措置をとつた場合において、直ちに少年鑑別所に収容することが著しく困難であると認める事情があるときは、決定をもつて、少年を仮に最寄りの少年院又は刑事施設の特に区別した場所に収容することができる。ただし、その期間は、収容した時から七十二時間を超えることができない。
- 2.裁判長は、急速を要する場合には、前項の処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。
- 3.第一項の規定による収容の期間は、これを第十七条第一項第二号の措置により少年鑑別所に収容した期間とみなし、同条第三項の期間は、少年院又は刑事施設に収容した日から、これを起算する。
- 4.裁判官が第四十三条第一項の請求のあつた事件につき、第一項の収容をした場合において、事件が家庭裁判所に送致されたときは、その収容は、これを第一項の規定による収容とみなす。
この条文の基本情報
少年鑑別所送致の場合の仮収容とは何ですか?
定義少年鑑別所送致の場合の仮収容とは、少年法第17条の4に定められた規定で、「家庭裁判所は、第十七条第一項第二号の措置をとつた場合において、直ちに少年鑑別所に収容することが著しく困難であると認める事情があるときは、決定をもつて、少年を仮に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第17条の4(少年鑑別所送致の場合の仮収容)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第17条の4の条文原文は「家庭裁判所は、第十七条第一項第二号の措置をとつた場合において、直ちに少年鑑別所に収容することが著しく困難であると認める事情があるときは、決定をもつて、少年を仮に…」で始まります。
- 少年法第17条の4は第三節 調査及び審判に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第17条の4の前の条は少年法第17条の3です。
- 少年法第17条の4の次の条は少年法第18条です。
- 少年法第17条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第17条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第17条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/17_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法17条の4は、少年鑑別所への即時収容が著しく困難なとき、少年を少年院や刑事施設の区別した場所に仮収容できると定める。上限は収容の時から72時間。
Q · 子どもが鑑別所ではなく刑事施設に入れられたけど、これって普通なの?
72時間以内の一時措置で、刑事裁判になったわけではない
少年法17条の4により、家庭裁判所が観護措置を決めた後、離島や悪天候などで直ちに少年鑑別所へ収容することが著しく困難な場合、少年を最寄りの少年院または刑事施設の「特に区別した場所」に仮収容できます。上限は収容の時から72時間です。仮収容期間は鑑別所収容期間とみなされ、観護措置の期間(原則2週間)は仮収容した日から数えるため、拘束期間の合計が延びることはありません。
解説
少年鑑別所に送られるはずの子どもが、一時的に少年院や刑務所・拘置所などの刑事施設に入れられることがある。聞けば親は青ざめるが、少年法17条の4が認めているのは、あくまで「つなぎ」の収容である。条件は三つある。家庭裁判所がすでに観護措置(審判の前に少年鑑別所で身柄を預かり、心身の状態を調べる措置)を決めていること。離島で移送手段がない、悪天候、深夜などの事情で、すぐ鑑別所に入れることが「著しく困難」であること。そして期間が収容の時から72時間を超えないこと。刑事施設に入れる場合も、成人とは「特に区別した場所」でなければならない。知っておくべき点がもう一つある。仮収容の期間は鑑別所での収容期間とみなされ、観護措置の期限(原則2週間)は仮収容した日から数え始める。つまり、仮収容があったからといって身柄拘束の総期間が延びることはない。「刑務所に入れられた」と慌てる前に、今が何時間目か、観護措置の期限がいつかを確かめること。やるべきことはそこから見えてくる。
法的な位置づけ
少年法17条の4は仮収容を定める規定であり、家庭裁判所が少年鑑別所送致の観護措置をとった場合において、直ちに鑑別所へ収容することが著しく困難な事情があるとき、決定により少年を最寄りの少年院または刑事施設の特に区別した場所に、収容の時から72時間を上限として仮に収容することを認める。仮収容期間は観護措置の期間に算入される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.収容開始の日時と収容先を確認して記録する 警察または家庭裁判所に、仮収容の開始日時(時刻まで)、収容先施設名、観護措置決定の有無を確認し、メモに残す。72時間の上限も観護措置の満了日も、この時刻と日付から計算する
- 2.付添人(弁護士)の選任を急ぐ 弁護士会の当番付添人制度または少年事件に詳しい弁護士に連絡し、付添人選任届を家庭裁判所に提出する。仮収容段階から関与してもらうことで、期間計算と面会を早期に行える
- 3.72時間以内の移送を確認する 収容開始から72時間が近づいた段階で、少年鑑別所への移送が済んだかを付添人を通じて確認する。移送されていない場合は、収容の根拠を裁判所に照会する
- 4.観護措置の満了日を計算し直し、異議を検討する 観護措置の期間は仮収容した日から起算される(第3項)。付添人と満了日を再計算し、観護措置そのものに不服があれば少年法17条の2の異議申立てを検討する
よくある質問 AI による整理
Q1仮収容とは何ですか?
観護措置が決まった少年を、すぐに鑑別所へ移せない事情があるときに、最寄りの少年院や刑事施設の区別された場所へ一時的に収容する措置です(少年法17条の4)。
Q2仮収容は何時間まで続きますか?
収容した時から72時間を超えることはできません(少年法17条の4第1項ただし書)。起算点は観護措置の決定時ではなく、実際に収容した時刻です。
Q3仮収容された少年は大人と同じ部屋に入れられますか?
入れられません。刑事施設に収容する場合でも「特に区別した場所」に収容することが本条で義務づけられており、成人の被収容者とは分離されます。
Q4仮収容の決定は誰が出しますか?
原則は家庭裁判所の決定です。急速を要する場合は裁判長が処分をし、または合議体の構成員にさせることもできます(少年法17条の4第2項)。
Q5逮捕された少年が送致前に仮収容されることはありますか?
あります。検察官が勾留に代わる観護措置を請求した事件(少年法43条)でも裁判官は仮収容でき、家庭裁判所送致後は本条1項の収容とみなされます(第4項)。
Q6仮収容の場所はどこになりますか?
「最寄りの少年院又は刑事施設」です。刑事施設には拘置所や警察と異なる法務省所管の施設が含まれ、いずれも成人と区別した場所での収容が条件です。
Q7仮収容が違法になるのはどんな場合ですか?
即時収容が「著しく困難」とはいえない事情での収容、72時間の上限超過、成人と区別しない収容などは、本条の要件を欠く疑いがあります。付添人を通じて裁判所に照会すべきです。
Q8仮収容中に付添人(弁護士)は面会できますか?
付添人として選任されていれば、収容先の施設で面会を求めることができます。72時間は短いため、選任手続と面会の予約を早めに進めることが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1子どもが拘置所に入ったって聞いたんですけど、もう刑事裁判になるってことですか?
そうとは限りません。少年法17条の4の仮収容なら、家庭裁判所の観護措置の途中で一時的に刑事施設を使っているだけで、手続は少年審判のままです。上限は72時間で、その後は少年鑑別所に移ります。実務のポイント:施設の名前より、裁判所が出した「決定」の種類を確かめてください。観護措置の決定なのか、刑事事件としての勾留なのかで、とるべき対応がまったく違います
Q2仮収容の日数って、鑑別所の期間とは別に数えられるんですか?
別には数えません。本条3項により、仮収容の期間は鑑別所に収容した期間とみなされ、観護措置の期限も仮収容した日から数えます。仮収容があったから拘束が延びる、ということはありません。実務のポイント:実務で間違えやすいのが、この起算日です。付添人が満了日を自分で計算し直しておくと、更新決定が出たときに、その必要性を争う準備を時間内に整えられます
間違えやすい点 AI による整理
- 「少年が刑事施設に入れられた、つまり刑事裁判に回された」と受け取る親は多い。実際は違う。本条の仮収容は家庭裁判所の観護措置の一部であり、事件は保護事件(少年審判の手続)のままである。収容場所の名前と手続の種類は別物で、混同すると、とる必要のない刑事弁護の準備に追われることになる
- 72時間という上限は知っていても、その数え方まで知っている人は少ない。起算点は「収容した時」であり、観護措置の決定をした時ではない。さらに仮収容の期間は鑑別所収容とみなされる(第3項)ので、観護措置の2週間は仮収容の日から減り始める。表面の数字だけを見ていると、残り日数を誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 収容場所 | 少年法17条の4:最寄りの少年院または刑事施設の特に区別した場所 | 少年法17条:少年鑑別所 少年法43条:勾留に代わる観護措置(送致前の身柄確保) |
| 期間 | 収容の時から72時間以内 | 原則2週間、更新により通常最長4週間、特別更新で最長8週間 請求の日から10日(少年法44条) |
| 発動の要件 | 観護措置決定済み+直ちに鑑別所へ収容することが著しく困難な事情 | 審判を行うため必要があるとき 検察官が勾留の請求に代えて請求したとき |
| 期間計算上の扱い | 鑑別所収容期間とみなされ、観護措置期間は仮収容日から起算 | 本体の期間。仮収容があればその日から起算 送致後は家庭裁判所の観護措置へ引き継がれる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では少年を少年観護所に収容し、収容期間に上限を設ける。成人と分離する点は日本と共通する
韓国は臨時措置として少年分類審査院への委託を定める。日本の鑑別所送致に相当する制度である
ドイツは少年の未決拘禁を補充的手段とし、少年援助施設での仮の収容を優先させる
米国連邦法は成人施設からの少年の排除と視覚・聴覚分離を州の補助金要件とし、地方部に限った短時間の例外を置く点で本条と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 夜の離島で、高校生の息子が補導され、そのまま家庭裁判所の観護措置が決まった。フェリーは翌朝まで出ない。電話で聞かされた収容先は「最寄りの刑事施設」。これが本条の典型的な場面であり、72時間以内に本土の鑑別所へ移されるのが筋である
- もし仮収容から72時間が過ぎても、子どもが鑑別所に移された形跡がなかったら、どうなる? 本条ただし書は「超えることができない」と明記している。付添人の弁護士が裁判所に照会し、収容の根拠を問いただすべき段階である
- あなたは付添人として少年事件を受任した弁護士。記録を見ると観護措置の起算日が鑑別所への入所日になっている。仮収容の日から数えるのが17条の4第3項の定めである。残り日数の計算を誤れば、更新決定への異議を申し立てる機会を逃しかねない
取るべき行動
被害を受けた側:(少年本人・保護者の立場)1. 裁判所または警察に、収容開始の正確な日時と収容先を確認して記録する2. 弁護士会の当番付添人制度や少年事件に強い弁護士に連絡し、付添人の選任を急ぐ3. 72時間を過ぎても鑑別所に移されない場合は、付添人を通じて裁判所に照会する4. 観護措置そのものに不服があれば、少年法17条の2の異議申立てを付添人と検討する。満了日は仮収容の日から数える
訴えられた側:(裁判所・施設側の実務の立場)1. 「直ちに収容することが著しく困難」とした事情(天候、交通手段、時間帯など)を具体的に記録に残す2. 刑事施設に収容する場合は、成人との分離(特に区別した場所)を確保する3. 72時間の上限を施設と共有し、移送手配を最優先にする4. 観護措置の起算日を仮収容日に設定し、更新決定の期日計算を誤らない
時効(請求できる期限):仮収容は収容した時から72時間以内(本条1項ただし書)。観護措置の期間は仮収容した日から起算して原則2週間、必要があれば更新でき、通常は最長4週間、一定の重大事件で特別更新が認められれば最長8週間(少年法17条3項・4項、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:仮収容は観護措置の執行上の例外であり、「著しく困難」の要件は交通途絶や天候など物理的事情に限って厳格に解すべきとされる。72時間の上限と期間算入規定は、例外措置が拘束期間の延長に使われることを防ぐ趣旨である。
- 少年法 第17条観護措置の本体規定と期間・更新
- 少年法 第17条の2観護措置決定に対する異議申立て
- 少年法 第43条勾留に代わる観護措置の請求
- 少年法 第49条少年と成人の分離取扱い
- 少年鑑別所法 第1条鑑別所収容中の処遇の基本法
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